Trademark Appeal Case
称呼の類似性と要部抽出
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2008−23048(T2008−23048/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、別掲(1)に表示するとおりの構成よりなり、第9類「CDプレーヤー,DVDプレーヤー,CD−ROM,DVD−ROM,コンピュータ,コンピュータ用モニター,テレビジョン受信機,記録済みコンピュータプログラム,未記録のコンパクトディスク,音声周波機械器具,ビデオカセットレコーダー及びプレーヤー,プロジェクター・ステレオ装置・スピーカー・モジュレータからなるホームシアター装置,スピーカー,電気通信機械器具,電子応用機械器具及びその部品」を指定商品として、平成19年6月7日に登録出願されたものであるが、その後、指定商品については、原審における同20年5月2日付けの手続補正書により、第9類「CDプレーヤー,DVDプレーヤー,未記録のCD−ROM,未記録のDVD−ROM,録音・録画済みのCD−ROM,録音・録画済みのDVD−ROM,コンピュータ,コンピュータ用モニター,テレビジョン受信機,記録済みコンピュータプログラム,未記録のコンパクトディスク,音声周波機械器具,ビデオカセットレコーダー及びプレーヤー,プロジェクター・ステレオ装置・スピーカー・モジュレータからなるホームシアター装置,スピーカー,電気通信機械器具,電子応用機械器具及びその部品」と補正されたものである。
2 引用商標
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録商標は、以下の(1)及び(2)のとおりであり、それぞれ現に有効に存続している。
(1)登録第1376647号商標(以下「引用商標1」という。)は、「BULL」の欧文字を横書きしてなり、昭和47年9月28日登録出願、第11類「電子応用機械器具(但し、電子管、半導体素子、電子回路を除く)」を指定商品として、同54年3月23日に設定登録され、その後、3回にわたり商標権の存続期間の更新登録がされたものである。
(2)登録第2304629号商標(以下「引用商標2」という。)は、別掲(2)に表示するとおりの構成よりなり、昭和62年10月22日登録出願、第11類「電子応用機械器具、その他本類に属する商品」を指定商品として、平成3年3月29日に設定登録され、その後、同13年4月17日に商標権の存続期間の更新登録がされ、さらに、同14年1月9日に指定商品を第9類「電気通信機械器具,電子応用機械器具及びその部品,磁心,抵抗線,電極」とする指定商品の書換登録がされたものである。
3 当審の判断
本願商標は、別掲(1)に表示するとおり、黒地の平行四辺形内に、白抜きのイタリック文字で表示した「super」の欧文字と、当該平行四辺形と同じ高さでやや大きめの黒字イタリック文字で表示した「Blu」の欧文字とを結合して「super Blu」と横書きした構成からなるところ、両文字は、前記構成からみて、視覚上二つの文字部分に分離して認識し、把握され得るものである。
そして、本願商標を構成する前半の「super」の文字は、「『超...』『上の』『より優れた』の意。」等(株式会社岩波書店 広辞苑 第六版)の意味で一般に親しまれている英語であって、商品の品質誇称表示としても広く使用されているものである。
また、本願商標を構成する後半の「Blu」の文字は、「青い、青色の、空色の、藍色の」(株式会社小学館 伊和中辞典 初版16刷発行)の意味を有するイタリア語であるとしても、我が国におけるイタリア語の普及度を考慮した場合、本願商標に接する一般の取引者、需要者が、これを直ちにイタリア語であると理解するとはいい難く、むしろ特定の観念を有さない一種の造語と判断するのが自然である。
そして、これは我が国において最も親しまれた外国語である英語の発音に倣い、英語読み風に「ブル」の称呼が生じるとみるのが自然である。
そうとすれば、本願商標に接する取引者、需要者は、本願商標を構成する前半の「super」の文字部分については、商品の品質を誇称表示したものと理解し、後半の「Blu」の文字部分を自他商品の識別機能を果たす要部として認識し、これから生じる「ブル」の称呼をもって商取引に資する場合も決して少なくないというべきである。
してみれば、本願商標は、その構成中後半の「Blu」の文字部分に相応して、単に「ブル」の称呼をも生ずるものというのが相当である。
この点に関して、請求人は、青色レーザー光を使用した次世代DVDの規格「Blu−ray disc(ブルーレイ・ディスク)」を引用して、「Blu」は、「青色(ブルー)」を意味するために用いられることがあるだとか、「ブルー」と発音されていると述べ、本願商標は、一連一体の造語であるから、「スーパーブルー」とのみ称呼される旨主張する。
しかし、「Blu−ray」と表示したものを「ブルーレイ」と読むからと言って、「Blu」のみからなる語が「ブル」ではなく、「ブルー」とのみ読まれるものとは認めがたく、また、前記のとおり、「Blu」の語は我が国では、いまだ特定の観念を有さない一種の造語と判断するのが相当であるから、「super」の語と比較して、自他商品の識別力が同等程度に弱いものとみることはできない。
したがって、請求人の上記主張は採用できない。
他方、引用商標1は、前記2(1)のとおり、「BULL」の欧文字を横書きしてなるものであるから、その構成文字に相応して、「ブル」の称呼及び「(牡牛の意) 取引で、強気筋のこと。」(株式会社岩波書店 広辞苑 第六版 「ブル【bull】」の項)の観念を生ずるものである。
また、引用商標2は、別掲(2)に表示するとおりの構成からなるところ、その構成中、顕著に表示された「Bull」の欧文字部分は、残余の図形部分とは、常に一体のものとして把握、認識しなければならない特段の事情は見いだせず、視覚的に分離して観察されるとみるのが相当であることから、当該欧文字部分に相応して、「ブル」の称呼及び「(牡牛の意) 取引で、強気筋のこと。」(前掲書)の観念を生ずるものである。
そこで、本願商標と引用商標1及び引用商標2とを対比すると、両者は、外観において相違し、観念については比較し得ないとしても、「ブル」の称呼を共通にするものであるところ、本願の指定商品中には、「未記録のコンパクトディスク,テープレコーダー用テープ,ビテオテープ」などの比較的安価な商品も含まれていることからすれば、なお称呼において類似する商標というべきであり、かつ、指定商品も同一又は類似するものである。
したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願を拒絶した原査定は、妥当なものであって、取り消すべき限りでない。 よって、結論のとおり審決する。
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