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Trademark Appeal Case

称呼類似と観念・外観の差異

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2008−30616(T2008−30616/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別掲のとおり、「ROSEMADELEINE」の欧文字を大きく横書きし、その下段に「ローズマドレーヌ」の片仮名文字を小さな細字で横書きした構成からなり、第30類「マドレーヌ」を指定商品とし、平成19年9月18日に登録出願されたものである。

2 引用商標

原査定において、本願の拒絶の理由に引用した登録第2608302号商標(以下、「引用商標」という。)は、「roads」の欧文字を横書きしてなり、平成3年8月5日に登録出願、第30類「菓子、パン」を指定商品として同5年12月24日に設定登録され、その後、同15年7月15日に商標権の存続期間の更新登録がなされ、さらに、同年10月15日に、指定商品を第30類「菓子,パン」とする指定商品の書換登録がされ、現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断

(1)本願商標は、別掲のとおり、「ROSEMADELEINE」の欧文字を大きく横書きし、その下段に「ローズマドレーヌ」の片仮名文字を小さな細字で横書きした構成からなるところ、該構成中上段の後半に表された「MADELEINE」の欧文字と下段の後半に表された「マドレーヌ」の片仮名文字は、本願商標をその指定商品である「マドレーヌ」に使用するときには、商品の普通名称を表示するものとして需要者に理解、認識されるにとどまるものであり、自他商品を区別するための識別標識としての機能がないものということができる。

そうすると、本願商標に接する取引者、需要者は、該「MADELEINE」及び「マドレーヌ」の文字部分を省略し、「薔薇。また、その花。」(株式会社岩波書店発行「広辞苑第6版」)の意味を有する英語及び外来語として一般に知られている、構成中上段の前半に表された「ROSE」の欧文字と下段の前半に表された「ローズ」の文字部分を自他商品の識別標識としてとらえ、これより生ずる称呼をもって取引に当たる場合も決して少なくないと判断するのが相当である。

してみれば、本願商標は、構成文字全体から「ローズマドレーヌ」の称呼を生ずるほか、「ROSE」及び「ローズ」の文字部分からは、「ローズ」の称呼をも生じ、「薔薇。薔薇の花」の観念をも生じるものというべきである。

他方、引用商標は、「roads」の欧文字からなるところ、「roads」の欧文字は、「道。道路。」等の意味を有する英語として広く知られ親しまれている「road」の複数形を表したものと容易に理解されるものであるから、これよりは「道。道路。」等の観念を生じ、かつ、該構成文字から、「ローズ」の自然な称呼が生じるものである。

してみれば、本願商標と引用商標とは、外観及び観念上の差異を考慮しても、「ローズ」の称呼を共通にする類似の商標であるといわざるを得ず、かつ、本願商標の指定商品は引用商標の指定商品に含まれるものである。

(2)請求人は、「英語『rose・ローズ』『roads・ローズ、ロードス』は、これに接する巷間の通常の知識を有する一般需要者或いは業者は、たとえ同一称呼であっても『rose』と『roads』において『バラ(花)』と『道』程の語導を直観するであろうことは、我国の英語普及事情から至当」であって、本願商標は、その外観、観念が引用商標と著しく相違していることから、たとえ称呼の近似性があるとしても、この近似性を凌駕するに足る外観、観念を持つものであると確信する旨主張している。

しかしながら、本願商標や引用商標のように文字のみから構成されている商標は、本願指定商品を取り扱う分野における取引者、需要者をして、商標をその称呼によって記憶し、称呼をもって取引に資することが少なくないことは経験則に照らして認め得るところである。

そして、請求人提出の証拠を精査するも、本願商標の指定商品が電話等の口頭による取引が行われないという事情も見いだすことができないから、本願商標と引用商標との類否を判断する要素として、これらの称呼が極めて重要であるといわなければならない。

そうすると、本件商標と引用商標とは、その外観及び観念に差異があることを考慮しても、上記のとおり、その称呼を共通にする類似の商標といわざるを得ない。

さらに、請求人は、上記主張の証拠として、過去の審決例及び登録例を挙げて本願商標も登録されるべきであると主張しているが、商標登録出願に係る商標が商標法第4条第1項第11号に該当するか否かは、過去の審決例及び登録例の判断に拘束されることなく、個々の事案に即して当該出願に係る商標と特定の他人の登録商標との対比において、個別具体的に判断されるべきものであり、また、いずれも本願商標とは商標の構成を異にする事案であって、必ずしも本件に適切なものとはいえないことから、請求人の主張は採用することができない。

(3)したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当であって、取り消すことはできない。

よって、結論のとおり審決する。

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