結論テキスト
本願商標は、登録すべきものとする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 不服2009−3883(T2009−3883/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
本願商標は、別掲1の構成よりなり、第30類「茶,茶を加味してなる菓子,茶を加味してなるパン」を指定商品として、平成20年3月28日に登録出願されたものである。その後、指定商品については、当審における同21年4月27日付け提出の手続補正書により、第30類「茶」に補正されたものである。
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして引用した登録商標は、以下のとおりである。
(1)登録第2298120号商標(以下「引用商標1」という。)は、別掲2のとおりの構成からなり、昭和62年6月4日に登録出願、第30類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成3年1月31日に設定登録され、その後、同12年9月12日に商標権の存続期間の更新登録がされ、さらに、同13年3月21日に、第30類「菓子,パン」を指定商品とする書換登録がされたものである。
(2)登録第2550239号商標(以下「引用商標2」という。)は、別掲3のとおりの構成からなり、平成元年11月1日に登録出願、第29類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同5年6月30日に設定登録され、その後、同15年6月17日に商標権の存続期間の更新登録がされ、さらに、同16年6月30日に、第30類「茶」を指定商品とする書換登録がされたものである。
(3)登録第2550240号商標(以下「引用商標3」という。)は、別掲4のとおりの構成からなり、平成元年11月1日に登録出願、第29類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同5年6月30日に設定登録され、その後、同15年6月17日に商標権の存続期間の更新登録がされ、さらに、同16年6月30日に、第30類「茶」を指定商品とする書換登録がされたものである。
以下、引用商標2と3をまとめていうときは「引用商標」という。
(1)本願商標と引用商標1との類否について
本願商標は、その指定商品について前記1のとおり補正された結果、引用商標1の指定商品と同一又は類似の商品はすべて削除され、その結果、本願商標の指定商品は、引用商標1の指定商品と類似しない商品になったと認められるものである。
したがって、引用商標1をもって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定の拒絶の理由は解消した。
(2)本願商標と引用商標2及び3との類否について
本願商標は、別掲1に示すとおり、極太正円内に十の文字(十文字が外円に接していない)を描いた図形の下部に「島津茶」の文字を縦書きした構成よりなるところ、図形部分と文字部分とは常に一体のものとして把握しなければならない特段の理由は見出せないものであって、図形部分は文字部分と構成上分離されて顕著な印象を受けるものであり、「島津茶」の文字部分は、指定商品との関係においては、商品の品質を表したものとして認識される場合もあることから、該文字部分は、自他商品の識別標識としての機能を果たし得ないか、または極めて弱い部分といわざるを得ないので、図形部分が独立して自他商品の識別標識として機能し得るものというべきである。
一方、引用商標2及び3は、別掲3及び4のとおり、極太正円内に十の文字(十文字が外円に接している)を描いた図形の下部に「きりしま」及び「かおり」、「きりしま」及び「ほまれ」の文字を縦書きした構成よりなるところ、図形部分と文字部分とは常に一体のものとして把握しなければならない特段の理由は見出せないものであって、図形部分は文字部分と構成上分離されて顕著な印象を受けるものであるから、図形部分も独立して自他商品の識別標識として機能し得るものというべきである。
ところで、本願商標と引用商標との類否について判断するに、一般に商標が類似するかどうかは、対比される両商標が同一または類似の商品に使用された場合に、商品の出所につき混同を生ずるおそれがあるか否かによって決すべきものであり、その類否判断をするに当たっては、両商標の外観、称呼、観念を観察し、それらが取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察すべきであって、上記3要素のうちその1において類似するものでも、他の2点において著しく相違すること、その他取引の実情等によって、なんら商品の出所に誤認混同を来すおそれの認め難いものについては、これを類似の商標とすべきでないと解するのが相当である。
そこで、本願商標の図形部分と引用商標の図形部分とを比較するに、両者の外観はともに極太正円内に十の文字を表した家紋図形であることを印象づける点で共通しているものの、特に、本願商標の家紋図形は、島津家ゆかりの紋章として親しまれているところ、「丸に十字久留子(まるにじゅうじくるす:十字架にかたどった紋章(広辞苑第六版))」と読まれ、引用商標の家紋図形は、「轡(くつわ)」と読まれるものである(家紋辞典 http://sky.geocities.jp/poko7648/newpage8.htm、家紋一覧 http://www1.ocn.ne.jp/~mitumaru/necktie/kamon/index.html、アルテ印鑑工房 http://www.alte-studio.com/inkan/kamon_target.php?kamon_id=4846及びhttp://www.alte-studio.com/inkan/kamon_target.php?kamon_id=3690、日本の代表的な家紋一覧 http://www.orione.co.jp/other/kamon/KMN_daihyou.html)。
また、本願商標の家紋図形からは、「丸に十字架の家紋」の観念が生じ、引用商標の家紋図形からは、「轡(くつわ)家紋」の観念を生ずるものである。
そうすると、本願商標と引用商標の家紋図形とは、外観において類似するものであるとしても、両者を全体観察した場合は、文字部分に差異があるから外観上異なるものであり、両商標の家紋図形は、これより生ずる称呼において明らかに異なり、観念においても、区別し得るものであって、これらの点を総合的に考察すると、両商標が取引者、需要者に与える印象、記憶、連想は異なるものであるから、両商標は商品の出所について誤認混同を来すおそれのないものであって、全体として類似する商標とみることはできないというのが相当である。
したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は妥当でなく、取消しを免れない。
その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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