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Trademark Appeal Case

UNIXの識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2004−9906(T2004−9906/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「UNIX」の欧文字を標準文字で表してなり、第9類、第16類及び第42類に属する願書記載の商品及び役務を指定商品及び指定役務として、平成11年4月23日に登録出願され、その後、指定商品及び指定役務については、同12年2月16日付け、同18年10月10日付け、同20年6月18日付け及び同年11月21日付け手続補正書により、最終的に、第9類「電子応用機械器具,電子計算機用プログラム」及び第42類「電子計算機システムの設計・作成又は保守に関する助言,電子計算機のプログラムの設計・作成又は保守に関する助言,電子計算機のプログラムの設計・作成又は保守,電子計算機(中央処理装置及び電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路・磁気ディスク・磁気テープその他の周辺機器を含む。)の貸与,電子計算機システムの導入に関する助言,電子計算機システムの設計・作成又は保守」と補正されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点

原査定は、「本願商標は、登録第597735号商標(以下「引用商標1」という。)、登録第1252453号商標(以下「引用商標2」という。)、登録第1589202号商標(以下「引用商標3」という。)、登録第1589203号商標(以下「引用商標4」という。)、登録第1589204号商標(以下「引用商標5」という。)、登録第1589205号商標(以下「引用商標6」という。)、登録第1589206号商標(以下「引用商標7」という。)、登録第1853731号商標(以下「引用商標8」という。)、登録第1934504号商標(以下「引用商標9」という。)、登録第2109921号商標(以下「引用商標10」という。)、登録第2495776号商標(以下「引用商標11」という。)、登録第2702681号商標(以下「引用商標12」という。)、登録第2716971号商標(以下「引用商標13」という。)、登録第3360377号商標(以下「引用商標14」という。)、登録第3368133号商標(以下「引用商標15」という。)及び登録第4244366号商標(以下「引用商標16」という。)と同一又は類似の商標であって同一又は類似の商品・役務について使用をするものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審における拒絶理由の要点

当審において、平成20年7月17日付けで通知した拒絶の理由は、次のとおりである。

(1)商標法第6条第1項及び同第2項

指定商品・指定役務は、商標とともに権利範囲を定めるものであるから、その内容及び範囲は明確でなければならないところ、本願に係る指定役務のうち「電子計算機システム・電子計算機のプログラムに関する助言,コンピュータ化・システムの設計及び導入に関する助言,コンピュータシステム及びコンピュータソフトウェアの仕様サービス」は、その内容及び範囲を明確に指定したものとは認められない。そのため、この商標登録出願は、政令で定める商品及び役務の区分に従って第42類の役務を指定したものと認めることもできない。したがって、本願は、商標法第6条第1項及び同第2項の要件を具備しない。

(2)商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号

本願商標は、「UNIX」の欧文字を横書きしてなるところ、該文字は「アメリカのベル研究所が開発したコンピュータのオペレーティングシステム。」(広辞苑第六版、英和コンピュータ用語大辞典、最新パソコン用語辞典)、「米AT&T社のベル研究所で1969年に開発されたマルチユーザーに対応したOS。プリエンティブマルチタスク、階層型ファイルシステム、シェルやパイプ機能などが採用されており、企業などの基幹サーバーとして利用されている。」(超図解パソコン用語辞典2002年版)の意味を有し、一般にコンピュータのオペレーティングシステムとして理解、認識されているものである。昨今は、こうしたコンピュータのオペレーティングシステムについて、その役割や構造、実務での運用管理などについて解説した書籍が多数販売されているのが実情であり、本願商標である「UNIX」の文字を冠した書籍も多数販売されている事実がある。してみれば、「UNIX」の欧文字からなる本願商標を、本願指定商品中「UNIXというコンピュータのオペレーティングシステムを内容とする書籍」に使用するときは、これに接する取引者、需要者は、単に商品の品質・内容を表示したものと認識、理解するに止まるものであり、よって、自他商品の識別標識として機能を果たしているということはできない。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるので、同法第4条第1項第16号に該当する。

4 当審の判断

(1)商標法第4条第1項第11号について

ア 本願商標と引用商標1、3ないし7の類否について

引用商標1、3ないし7の商標権は、商標登録原簿の記載によれば、引用商標1について平成14年9月25日、引用商標3ないし7について同15年5月26日にいずれも存続期間満了により消滅しているものである。

イ 本願商標と引用商標2、8ないし11、13及び16の類否について

本願の指定商品は、前記1のとおり補正された結果、引用商標2、8ないし11、13及び16の指定商品と同一又は類似の商品がすべて削除されたと認められるものである。

その結果、本願の指定商品は、引用商標2、8ないし11、13及び16の指定商品と類似しない商品になった。

ウ 本願商標と引用商標12及び15の類否について

引用商標12及び15の商標権は、商標登録原簿の記載によれば、引用商標12については、商標登録を取り消すとの審決が確定し、その確定審決の登録が平成21年6月1日にされ、引用商標15については、商標登録を無効にするとの審決が確定し、その確定審決の登録が同16年12月3日にされたものである。

エ 本願商標と引用商標14の類否について

引用商標14の商標権は、商標登録原簿の記載によれば、移転の登録が平成14年7月5日にされた結果、本願商標の請求人(出願人)と引用商標14の商標権者は同一人になったものである。

オ まとめ

以上によれば、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定の拒絶の理由は解消した。

(2)商標法第6条第1項及び同第2項並びに同法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号について

本願の指定商品及び指定役務は、前記1のとおり補正された結果、商品及び役務の内容及び範囲が明確になり、また、これをその指定商品に使用しても商品の品質を表示するものではなく、かつ、商品の品質について誤認を生ずるおそれもないものである。

したがって、本願商標は、商標法第6条第1項及び同第2項の要件を具備し、かつ、同法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当しないものとなった。

(3)結語

以上によれば、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定の拒絶の理由、及び本願商標が商標法第6条第1項及び同第2項の要件を具備せず、かつ、同法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとした当審における拒絶の理由は、いずれも解消した。

その他、本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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