Trademark Appeal Case
ボード&ガラスの識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2008−12106(T2008−12106/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「ボード&ガラス」の文字を書してなり、第16類「文房具類」を指定商品として、平成19年4月11日に登録出願されたものである。
2 原査定の拒絶の理由の要点
原査定は、「本願商標は、『板。特に、加工して強化した板。』等の意を有する『ボード』と『ガラス』の文字とを符号『&』で接続してなるものであるから、その構成文字全体からは『ボードとガラス』程度の意味合いを容易に認識させるものである。そして、市場では、『ボード、ガラスでできた文房具』または『ボード、ガラスに対して用いる文房具』が製作、販売されている実状よりすると、これをその指定商品に使用しても、単にその商品の原材料または用途、品質を普通に用いられる方法で表示するにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるから、同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
本願商標は、前記1のとおり、「ボード&ガラス」と書してなるところ、その構成中「ボード」の文字は「板」等の意味を有する語であり、また、「ガラス」の文字は「石英・炭酸ナトリウム・石灰石などを原料として、高温度に熱して溶融し、冷却して製した硬く脆く透明な物質」等の意味を有する語(いずれも株式会社岩波書店 広辞苑第五版)であって、一般に親しまれた語であることから、これらを「&」で結合した本願商標よりは、全体として「板とガラス」の意味合いを容易に理解させるものであるというのが相当である。
そして、本願指定商品「文房具類」を取り扱う業界においては、「ボード」及び「ガラス」の文字が、例えば、「ホワイトボード」等の「ボード」類や「ガラス」に対して用いる商品について、品質、用途を表示するものとして取引上普通に使用されている実情が、以下の新聞記事及びインターネット情報からも裏付けられるところである。
(1)2006年7月10日付け鉄鋼新聞3面には、「スクリーンにもなるホーロー黒板/JFE建材が商品化」の見出しの下、「JFE建材は、冷延薄板にエナメル質
ガラス
を焼付けたホーロー鋼板『リバーホーロー』を使った新たな黒板を開発、今月から本格販売を開始した。黒板そのものを、スライドなどを映すスクリーンとして使用できるのが最大の特徴。全国の学校や各種スクール向けの
ボード
として普及を図る。ホーロー鋼板は、JFEスチール製の特殊な冷延薄板を使用し、複数層の
ガラス
質を焼付けた鋼板。優れた耐久性を持ち、変色や退色もないなどの特色がある。用途は、学校などで使う黒板と白板(マーカー
ボード
)がほとんどで、他に医療施設などの建築用外装材にも使われている。」との記載がある。
(2)2004年10月29日付けFujiSankei Business i.17頁には、「【ニュースリリース】筒状に丸めて持ち運べるホワイト
ボード
『フリー
ボード
』」の見出しの下、「筒状に丸めて持ち運べるホワイト
ボード
『フリー
ボード
』。静電気の力で、
ガラス
などの平らな面に貼ってホワイト
ボード
として使用できる。貼ったりはがしたりしても静電気力が持続するため、繰り返し使用可能(10回以下を推奨)。サイズは60×83センチメートル。ケース、マーカー、イレーザー、補強シールを付属。」との記載がある。
(3)1998年4月4日付け産経新聞東京朝刊23頁には、「【トレンドチャート】ハイテク 健康白板セット」の見出しの下、「買い物メモや伝言などに何かと便利なホワイト
ボード
に、新製品『健康白板セット』が登場した。A2サイズ(42×59・4センチ)1枚の薄い紙だが、静電タイプの吸着シートのため
ガラス
や布壁などにも付けたり外したりできる。セットのマーカーは消し粉が全くでないし、インクはぬれタオルできれいに消せ、タオルにも色はつかない。衣服についても水洗いで簡単に落とせる。」との記載がある。
(4)1988年9月29日付け化学工業日報10頁には、「中和化学薬品、ホワイト
ボード
用シート発売、繰り返し脱着が可能」の見出しの下、「中和化学薬品は、末端戦略商品の第一弾として、磁性粉や粘着剤などを全く用いずに
ガラス
、机、家具などの平滑面に吸着、何度も脱着できるホワイト
ボード
用フレキシブルシート『ぺったん子』を10月から販売する。」との記載がある。
(5)株式会社ナカバヤシが運営するホームページの「事業・サービス」の項目中「2006年のニュースリリース」には、「ウッドカラー
ボード
&カラーボードマーカー 新発売」の見出しの下、「カラー
ボード
マーカー商品特徴」として「・
ガラス
にもかけるのでショーウインドーのデコレーションにも使えます」(http://www.nakabayashi.co.jp/service/news/detail.html?news_id=132mode=view) の記載がある。
(6)セーラー万年筆株式会社が運営するホームページの「文具情報」のうち、「文具ラインナップ」の「マーキングペン」のうち、「セーラー ネオ
ボード
マーカー 蛍光」の見出しの下、「ブラック
ボード
・ホワイト
ボード
・
ガラス
に描ける
ボード
用マーカー全8色。 乾いた布で簡単に消せるドライイレースタイプです。」(http://www.sailor.co.jp/BUNGU/neo_board_marker/index.html)の記載がある。
(7) 画材販売.jp が運営するホームページの「商品一覧」の「絵具・色材」中、「マーカー」には「チョークマーカー」があり、その説明として、「こちらのチョークマーカーは、黒板、メニュー
ボード
、
ガラス
、紙などオールマイティにお使いいただけるパステルマーカーです。」(http://www.gazaihanbai.jp/products/detail/product_id/30986.html)の記載がある。
(8)株式会社レイメイ藤井が運営する文具製販事業部ホームページの「店舗POP用品」の項には、「
ボード
マーカー」があり、そのうち「
ボード
マーカー・パック」「蛍光
ボード
マーカー・中字3本パック」の見出しの下、「ブラック
ボード
、ホワイト
ボード
、
ガラス
に。」(http://www.raymay.co.jp/pop/contents/marker/marker02/lineup.html)の記載がある。
そうすると、本願商標をその指定商品中の「ボード、ガラスに対して用いる文房具」に使用した場合、これに接する取引者・需要者は、「ボード&ガラス」の文字より「ボード及びガラス用」の意味合いを表す語として、商品の品質、用途を表示したものと認識するにとどまり、自他商品の識別標識とは理解し得ないものというべきであり、かつ、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるものといわなければならない。
したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして本願を拒絶した原査定は妥当であり、取消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
次の一手につながるサービス
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。