結論テキスト
審判費用は、請求人の負担とする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 取消2008−301108(T2008−301108/J2) |
|---|---|
| 審判種別 | 取消 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
本件登録第4489575号商標(以下「本件商標」という。)は,「グリーンカムート」の文字と「GREENKAMUT」の文字を二段に横書きしてなり,平成12年6月8日に登録出願,第29類「ケール・大麦若葉のような緑黄色野菜のエキスを抽出し,打錠成形してなる加工食品,ケール・大麦若葉のような緑黄色野菜のエキスを抽出し,顆粒化してなる加工食品」を指定商品として,平成13年7月13日に設定登録され,その商標権は,現に有効に存続しているものである。
請求人は,「本件商標の登録を取り消す。審判費用は被請求人の負担とする。」との審決を求めると申し立て,その理由及び答弁に対する弁駁を次のとおり述べ,証拠方法として,甲第1号証を提出した。
(1)請求の理由
本件商標は,その指定商品について,商標権者,専用使用権者又は通常使用権者のいずれによっても継続して3年以上日本国内で使用された事実がない。
したがって,本件商標の登録は,商標法第50条第1項により取り消されるべきである。
(2)答弁に対する弁駁
ア 納品書(控)(乙第4号証の1)及び請求書(乙第4号証の2)には「商品」「グリーンカムート60包入」と記載されているだけであり,実際の商品にどのような態様の商標(デザイン化されているか,本件商標と同様に欧文字と片仮名文字が併記されているのか)が使用されているか全く分からない。
したがって,乙第4号証の1及び2によっては,本件商標が2008年4月28日,2008年4月30日に使用されていることは証明されない。
この点に関し,被請求人は,乙第3号証と乙第4号証とを組合わせることにより,本件商標が2008年4月28日,2008年4月30日に使用されていることが証明されると主張するのかもしれない。しかしながら,乙第3号証と乙第4号証とを結びつける手掛かりは,乙第3号証と乙第4号証に見つけられない。すなわち,乙第3号証と乙第4号証中に共通の製造番号等が記載されているのであるならば,同番号を介して,乙第3号証の商品が乙第4号証に記載されている日に販売されたといえるかもしれないが,乙第3号証と乙第4号証中には,両者を結びつける共通の製造番号等の記載はない。
したがって,乙第3号証掲載の包装箱に入れられている商品が,乙第4号証に記載されている日に販売されたことは証明されない。
なお,上記納品書(控)及び請求書には,会社印が押されていないので,同書面の信憑性が強く疑われることを申し添える。
イ 被請求人は,乙第3号証として,本件商標が付されている商品の包装箱の写しを提出するところ,乙第3号証の1の表中に「賞味期限 底部記載」とある。
したがって,包装箱の底部の写しが提出されれば,乙第3号証の1記載の包装箱に入れられた商品の販売時期はある程度特定されるが,被請求人は,包装箱の正面,背面,右側面及び左側面の写しは提出しているが,底部の写しはなぜか提出していない。
以上のことから,請求人は,被請求人には底部の写しを提出できない理由があるのではないかとの疑いを抱かざるを得ない。
ウ むすび
以上述べたとおり,乙号証によっては,本件商標が,本件審判の請求の登録前3年以内に使用されていることは証明されていない。
被請求人は,結論同旨の審決を求めると答弁し,その理由を次のとおり述べ,証拠方法として,乙第1号証ないし乙第4号証(枝番を含む。)を提出した。
(1)使用の事実
被請求人は,以下のとおり,本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において,通常使用権者が「大麦若葉のような緑黄色野菜のエキスを抽出し,顆粒化してなる加工食品」について本件商標を使用していることを立証する。
ア 乙第2号証は,被請求人と国際科薬株式会社(東京都中央区日本橋小舟町9番3号。以下「国際科薬」という。)との間に取り交わされた商標使用権許諾契約書(写し)である。乙第2号証によれば,被請求人は,国際科薬に,平成18年12月1日に本件商標の商標権(以下「本件商標権」という。)を,指定商品「ケール・大麦若葉のような緑黄色野菜のエキスを抽出し,打錠成形してなる加工食品,ケール・大麦若葉のような緑黄色野菜のエキスを抽出し,顆粒化してなる加工食品」について,通常使用権の許諾をしている事実がある。
イ 通常使用権者による使用
(ア)乙第3号証の1ないし4は,本件商標が付されている商品「大麦若葉のような緑黄色野菜のエキスを抽出し,顆粒化してなる加工食品」,つまり,「大麦若葉のエキスを抽出し,顆粒化してなる加工食品(大麦若葉青汁 名称 麦類若葉加工品)」の包装箱(写し),該包装箱内の商品を示す写真である。包装箱の正面及び左側面(乙第3号証の1)の正面,包装箱の背面及び右側面の(乙第3号証の2)の背面に「大麦若葉青汁/濃縮エキス」,「GREEN/KAMUT/グリーンカムート」,「生搾り」と,乙第3号証の2の右側面に,「厳しい寒さに打ち勝って成長する大麦の若葉はその穂先を伸ばす前が,最も栄養価が高い旬の季節です。大麦若葉青汁濃縮エキスのグリーンカムートは私たちが太古の昔から常食としてきたイネ科の植物の一種である,大麦の若葉からつくられた栄養補助食品です。大麦の若葉を旬の活きた状態そのままに収穫し,熱が過剰に加わらない方法で粉末にした旬の野菜に一番近い食品です。しかも安全な原料にこだわり,ケールにはない口当りのよさから,お子様からお年寄りまで安心して召し上がって頂けます。大麦若葉青汁濃縮エキスのグリーンカムートを皆様の健康維持にお役立て下さい。」,「このような方に/・緑黄色野菜が不足していると感じる方」と,乙第3号証の1の包装箱の左側面に「名称 麦類若葉加工食品」,「原材料 大麦若葉エキス末,水溶性食物繊維,オリゴ糖」,「内容量 180g(3g×60P)」,「販売者 国際科薬株式会社/東京都中央区日本橋小舟町9−3」と,それぞれ記載されている。
また,本件商標が付されている包装箱を開封し,該包装箱から取り出された商品を示す写真(乙第3号証の3),本件商標が付されている包装箱を開封し,該包装箱から商品を取り出すと共に,該商品の包装袋を開封し,該包装袋内の顆粒化した加工食品を示す写真(乙第3号証の4),社団法人静岡県軽量協会所有のデジタル顕微鏡(オムロン株式会社製3Dデジタルファインスコープ 型番VC7700)による顆粒化した状態を示す本件商品の写真(乙第3号証の5),同デジタル顕微鏡による乙第3号証の5に記載の顆粒化したものを粉末状にばらした状態の本件商品の写真(乙第3号証の6)から,本件商標が付されている包装箱に内在する商品は「大麦若葉のエキスを抽出し,顆粒化してなる加工食品」である。
(イ)2008年4月28日付けの納品書(控)(乙第4号証の1)及び2008年4月30日付けの請求書(乙第4号証の2)の商品の欄の「グリーンカムート60包入」と記載されていることから,本件商標を付した商品「グリーンカムート」が2008年4月28日,2008年4月30日に使用されたことは明らかである。
(2)むすび
したがって,本件商標権については,本件審判の請求の登録前3年以内に,請求に係る指定商品について登録商標を使用している。
(1)乙第2号証ないし乙第3号証の4並びに乙第4号証1及び2によれば,以下の事実を認めることができる。
ア 乙第2号証は,被請求人(商標権者)と国際科薬との間で締結した,本件商標権の通常使用権の許諾に関する平成18年12月1日付け「商標使用権許諾契約書」であるところ,該契約書によれば,国際科薬は,本件商標をその指定商品についての使用許諾を被請求人から受けた。また,該契約の有効期間は,契約締結の日から3年間である。
イ 乙第3号証の1ないし4は,商品の包装箱及びこれに収められた商品の写真である。
(ア)包装箱の正面には,「大麦若葉青汁/濃縮エキス」,「GREEN/KAMUT/グリーンカムート」,「生搾り」の各文字が大きく表示され,また,同左側面には,「名称 麦類若葉加工食品」,「原材料 大麦若葉エキス末,水溶性食物繊維,オリゴ糖」,「内容量 180g(3g×60P)」,「賞味期限 底部記載」,「販売者 国際科薬株式会社/東京都中央区日本橋小舟町9−3」などの文字が記載されている(乙第3号証の1)。
さらに,同背面には,正面に記載された各文字と同じ文字が記載され,また,同右側面には,「厳しい寒さに打ち勝って成長する大麦の若葉はその穂先を伸ばす前が,最も栄養価が高い旬の季節です。大麦若葉青汁濃縮エキスのグリーンカムートは私たちが太古の昔から常食としてきたイネ科の植物の一種である,大麦の若葉からつくられた栄養補助食品です。大麦の若葉を旬の活きた状態そのままに収穫し,熱が過剰に加わらない方法で粉末にした旬の野菜に一番近い食品です。しかも安全な原料にこだわり,ケールにはない口当りのよさから,お子様からお年寄りまで安心して召し上がって頂けます。大麦若葉青汁濃縮エキスのグリーンカムートを皆様の健康維持にお役立て下さい。」などと記載されている(乙第3号証の2)。
(イ)乙第3号証の3及び4は,上記(ア)の包装箱に収められた商品を包装箱から出し,さらに,分包された商品の包装の口を開け,中の顆粒状の商品を出した状態の写真である。
ウ 乙第4号証の1及び2は,商品の取引書類である。
(ア)乙第4号証の1は,国際科薬が有限会社サムウェル(以下「サムウェル」という。)に宛てた2008年4月28日付け「納品書(控)」(伝票No. 00000022)であるところ,その「商品」欄には,「グリーンカムート60包入」と記載され,「数量」及び「単位」の各欄には,「24」「箱」と記載されている。
(イ)乙第4号証の2は,国際科薬がサムウェルに宛てた2008年4月30日発行の「請求書」であるところ,その中には,「日付」を「4/28」とし,「伝票番号」を「00000022」とし,「商品」を「グリーンカムート60包入/納入先 サムウェル三鷹本店様」とする記載が含まれている。
(2)前記(1)で認定した事実によれば,本件商標権の通常使用権者である国際科薬(国際科薬が本件商標権の通常使用権者であることについては,当事者間に争いがない。)は,本件審判の請求の登録(平成20年9月17日)前3年以内である2008年(平成20年)4月28日に,本件商標と社会通念上同一と認められる商標を表示した請求に係る指定商品に含まれる「大麦若葉のエキスを抽出し,顆粒化してなる加工食品(名称:麦類若葉加工食品)」(以下「使用商品」という。)について,日本国内に所在のサムウェルとの間で取引をしたと優に推認し得るところである。
(3)請求人の主張について
ア 請求人は,納品書(控)及び請求書(乙第4号証の1及び2)には,「商品」「グリーンカムート60包入」と記載されているだけであり,実際の商品にどのような態様の商標が使用されているか全く分からないから,乙第4号証の1及び2によっては,本件商標が2008年4月28日,2008年4月30日に使用されていることは証明されない旨主張する。
しかしながら,請求人も指摘するとおり,乙第3号証及び乙第4号証(いずれも枝番を含む。)を総合すれば,国際科薬は,本件商標と社会通念上同一と認められる商標を表示した使用商品を,2008年(平成20年)4月28日ころに,サムウェルとの間で取引をしたと優に推認し得るところであり,納品書(控)及び請求書(乙第4号証の1及び2)が社会一般の取引態様からみて,格別不自然なものであると認めることはできない。
したがって,請求人の上記主張は理由がない。
イ 請求人は,上記アの取引書類に関し,会社印が押されていないので,同書面の信憑性が強く疑われる旨主張するが,これらの証拠は,「納品書」及び「請求書」の原本そのものではなく,国際科薬の有している,いわば控えの書類と認められるから,これらに会社印が押されていないとしても,何ら不自然なものではない。したがって,請求人の上記主張は理由がない。
ウ 請求人は,商品の「賞味期限」が記載された包装箱の底部が提出されていないのは,疑点が残る旨の主張をするが,使用商品が本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において,取引に資されたことは,乙第4号証の1及び2から明らかである。
したがって,商品の「賞味期限」が記載された包装箱の底部の提出がないことをもって,本件商標が本件審判の請求の登録前3年以内に使用されたものではない旨の請求人の主張は理由がない。
(4)むすび
以上のとおりであるから,被請求人は,本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において,通常使用権者が本件商標を請求に係る指定商品中の「大麦若葉のエキスを抽出し,顆粒化してなる加工食品(名称:麦類若葉加工食品)」について使用していたことを証明し得たというべきである。
したがって,本件商標の登録は,商標法第50条の規定により,取り消すべきものとすることはできない。
よって,結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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