Trademark Appeal Case
APPLE商標と商品類否
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2008−900040(T2008−900040/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第5089128号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲のとおりの構成よりなり、平成19年2月20日に登録出願され、第9類「耳栓,加工ガラス(建築用のものを除く。),アーク溶接装置,金属溶断機,電気溶接装置,オゾン発生器,電解槽,検卵器,青写真複写機,金銭登録機,硬貨の計数用又は選別用の機械,作業記録機,写真複写機,製図用又は図案用の機械器具,タイムスタンプ,タイムレコーダー,パンチカードシステム機械,票数計算機,郵便切手のはり付けチェック装置,自動販売機,ガソリンステーション用装置,駐車場用硬貨作動式ゲート,救命用具,消火器,消火栓,消火ホース用ノズル,スプリンクラー消火装置,火災報知機,ガス漏れ警報器,盗難警報器,保安用ヘルメット,鉄道用信号機,乗物の故障の警告用の三角標識,発光式又は機械式の道路標識,潜水用機械器具,業務用テレビゲーム機,電動式扉自動開閉装置,乗物運転技能訓練用シミュレーター,運動技能訓練用シミュレーター,理化学機械器具,写真機械器具,映画機械器具,光学機械器具,測定機械器具,配電用又は制御用の機械器具,回転変流機,調相機,電池,電気磁気測定器,電線及びケーブル,電気アイロン,電気式ヘアカーラー,電気ブザー,電気通信機械器具,電子応用機械器具及びその部品,磁心,抵抗線,電極,消防艇,ロケット,消防車,自動車用シガーライター,事故防護用手袋,防じんマスク,防毒マスク,溶接マスク,防火被服,眼鏡,家庭用テレビゲームおもちゃ,携帯用液晶画面ゲームおもちゃ用のプログラムを記憶させた電子回路及びCD−ROM,ウエイトベルト,浮袋,運動用保護ヘルメット,エアタンク,水泳用浮き板,レギュレーター,レコード,メトロノーム,電子楽器用自動演奏プログラムを記憶させた電子回路及びCD−ROM,インターネットを利用して受信し及び保存することができる音楽ファイル,映写フィルム,スライドフィルム,スライドフィルム用マウント,インターネットを利用して受信し及び保存することができる画像ファイル,録画済みビデオディスク及びビデオテープ,電子出版物」を指定商品として平成19年11月2日に設定登録されたものである。
2 引用商標
登録異議申立人「アップル インコーポレイテッド」(以下「申立人」という。)の引用する登録商標は、以下のとおりである。
なお、これらを総称するときは、以下「引用商標」という。
ア 登録第1758671号商標は、「APPLE」の文字を書してなり、昭和53年4月4日に登録出願、第11類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として同60年4月23日に設定登録されたものであり、平成17年6月22日に指定商品を第9類「電子計算機,その他の電子応用機械器具及びその部品」とする指定商品の書換登録がされたものである。
イ 登録第2511520号商標は、「APPLE」の文字を書してなり、昭和63年11月2日に登録出願、第26類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として平成5年3月31日に設定登録されたものであり、同16年9月1日に指定商品を第9類「録画済みビデオディスク,録画済み磁気テープ,映写フィルム,スライドフィルム」及び第16類「写真,楽譜,音楽に関するマニュアル,その他の音楽に関する書籍,音楽に関する雑誌」とする指定商品の書換登録がされたものである。
ウ 登録第2555518号商標は、「APPLE」の文字を書してなり、平成元年10月2日に登録出願、第11類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として平成5年7月30日に設定登録されたものであり、同16年12月8日に指定商品を第9類「電子計算機用プログラム,その他の電子応用機械器具及びその部品,配電用又は制御用の機械器具,回転変流機,調相機,電池,電気磁気測定器,電線及びケーブル,電気アイロン,電気式ヘアカーラー,電気ブザー,電気通信機械器具,磁心,抵抗線,電極」とする指定商品の書換登録がされたものである。
エ 登録第2676724号商標は、「APPLE」の文字を書してなり、昭和63年11月2日に登録出願、第24類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として平成6年6月29日に設定登録されたものであり、同17年6月22日に指定商品を第9類「録音済みテープ・録音済みコンパクトディスク及びその他のレコード」及び 第15類「楽器」とする指定商品の書換登録がされたものである。
オ 登録第5054550号商標は、「APPLE」の文字を標準文字で表してなり、平成18年7月31日に登録出願、第9類「金銭登録機,硬貨の計数用又は選別用の機械,作業記録機,写真複写機,手動計算機,製図用又は図案用の機械器具,タイムスタンプ,タイムレコーダー,パンチカードシステム機械,票数計算機,ビリングマシン,郵便切手のはり付けチェック装置,業務用テレビゲーム機,理化学機械器具,写真機械器具,映画機械器具,光学機械器具,測定機械器具,携帯電話機,テレビ電話,サングラス,その他の眼鏡,家庭用テレビゲームおもちゃ,携帯用液晶画面ゲームおもちゃ用のプログラムを記憶させた電子回路及びCD−ROM,スロットマシン」及び第16類「事務用又は家庭用ののり及び接着剤,封ろう,印刷用インテル,活字,青写真複写機,あて名印刷機,印字用インクリボン,自動印紙はり付け機,事務用電動式ホッチキス,事務用封かん機,消印機,製図用具,タイプライター,チェックライター,謄写版,凸版複写機,文書細断機,郵便料金計器,輪転謄写機,マーキング用孔開型板,電気式鉛筆削り,装飾塗工用ブラシ,紙製包装用容器,紙製テーブルクロス,紙類,文房具類,書画」並びに第18類、第35類、第37類及び第40類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品又は役務を指定商品及び指定役務として、同19年6月15日に設定登録されたものである。
3 登録異議申立ての理由の要点
(1)本件商標は、欧文字「Yellow」と「apple」とを組み合わせて、多少デザイン化したものであるが、「Yellow」は商品の色彩を表すものであって識別力が弱いため、「apple」の部分が本件商標の要部であることは明らかである。したがって、本件商標は、「APPLE」の文字からなる引用各商標と類似であって、商標法第4条第1項第11号に該当する。
(2)上記本件商標の要部は、申立人の著名な商標である「APPLE」と同一であるから、本件商標は、申立人の業務に係る商品と混同を生じるおそれがある商標であって、商標法第4条第1項第15号に該当する。
(3)本件商標は、申立人の著名商標(引用各商標)の名声にただ乗りし、引用商標のもつ識別力・表示力・顧客吸引力を希釈化するものであって、不正の目的をもって使用するものであるから、商標法第4条第1項第19号にも該当する。
(4)本件商標は、その構成中に申立人の著名な略称である「apple」をそのまま含むものであって、申立人の承諾を得ていないものであるから、商標法第4条第1項第8号にも該当する。
4 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第11号について
本件商標は、別掲に示したとおり、「yello」及び「apple」の欧文字とその間に図案化した「w」の文字との結合からなるところ、黄色の色彩に黒の縁取りを有する文字部分は、図案化された文字で特徴的に書されており、また、赤色の色彩に黒の縁取りを有する図案化された部分は、「w」の文字を「りんご」に模したというようにも見えるものであって、全体として「yellowapple」として理解され、まとまりよく不可分一体的に表されているものである。
そして、本件商標の後半の文字部分が「apple」であるとしても、上記したとおり、全体としてまとまりよく不可分一体的に表されていることから、本件商標からは、中央の図形的部分を含む全体としての構成が強く印象に残るものであって、全体として纏まった1つの造語的な商標としてのみ把握、認識されるものとみるのが自然である。
そうとすれば、本件商標は、その構成文字として理解される「yellowapple」の全体に相応して、「イエローアップル」の一連の称呼が生じるものであり、また、これより「黄色いリンゴ」の観念を生ずるものである。
一方、引用商標は、特にパーソナル・コンピュータ関連分野をはじめとする関連商品において世界的に周知・著名なものと認められる。
そこで、本件商標と引用商標とを比較するに、本件商標は、全体として纏まった1つの造語的な商標としてのみ看取し、「イエローアップル」の称呼及び「黄色いリンゴ」の観念を生ずるものであるから、例え、引用商標から、「アップル」、「リンゴ(りんご)」の称呼、観念のほか、申立人の世界的に周知・著名な、いわゆるアップルロゴとしての商標の観念を想起させる場合があるとしても、両者は、外観、称呼及び観念のいずれにおいても非類似のものといわざるを得ない。
してみれば、本件商標と引用商標とは、その比較において非類似の別異の商標といわなければならない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものではない。
(2)商標法第4条第1項第15号について
前記(1)のとおり、本件商標と引用商標とは、別異の商標と認識されるものであるから、本件商標をその指定商品に使用しても、申立人若しくは、申立人と何らかの関係のある者の業務に係る商品であるかの如く、商品の出所の誤認混同を生ずるおそれのある商標ということもできない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当するものではない。
(3)本件商標の商標法第4条第1項第19号について
上記のとおり、本件商標は、引用商標とは類似するところのない別異の商標であるから、これをその指定商品について使用しても、引用商標に化体した信用、名声、顧客吸引力等を毀損させるおそれはなく、また、不正の利益を得る目的、他人たる申立人に損害を加える目的、その他の不正の目的をもって使用するものともいえない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第19号に該当するものではない。
(4)商標法第4条第1項第8号について
本件商標は、前記(1)のとおり、不可分一体のものと認識されるものであることから、本件商標をその指定商品に使用した場合、取引者・需要者がこれより申立人の名称の著名な略称である「apple」を含むものと認識するとは認めらない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第8号に該当するものではない。
(5)まとめ
以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第8号、同項第11号、同項第15号及び同項第19号のいずれの規定にも違反して登録されたものではないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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