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Trademark Appeal Case

称呼・外観の類似性判断

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2008−900403(T2008−900403/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第5149460号の2商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第5149460号商標(以下「本件商標」という。)は、「プラノックス」の片仮名文字と「PLanox」の欧文字とを上下二段に横書きしてなり、平成19年9月26日に登録出願、第5類「薬剤,医療用油紙,衛生マスク,オブラート,ガーゼ,カプセル,眼帯,耳帯,生理帯,生理用タンポン,生理用ナプキン,生理用パンティ,脱脂綿,ばんそうこう,包帯,包帯液,胸当てパッド,歯科用材料,失禁用おしめ,防虫紙,乳糖,乳幼児用粉乳」並びに第1類、第3類、第29類、第30類、第32類及び第33類に属する商標登録原簿に記載の商品を指定商品として、同20年5月14日に登録査定、同年7月11日に設定登録されたものである。その後、指定商品中の第5類に属する指定商品については、平成21年3月25日、登録第5149460号の2として、商標権の分割移転の登録がなされたものである。

2 登録異議の申立ての理由

(1)引用商標

登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する登録第4170873号商標(以下「引用商標」という。)は、「PLAVIX」の欧文字を横書きしてなり、1993年7月28日フランス共和国においてした商標登録出願に基づきパリ条約第4条による優先権を主張して、平成6年1月26日に登録出願、第5類「薬剤」を指定商品として、平成10年7月24日に設定登録されたものである。

(2)理由の要点

本件商標は、以下の理由により、第5類の全指定商品について、その登録を取り消されるべきものである。

ア 商標法第4条第1項第11号該当について

本件商標からは欧文字「PLanox」の表音と認められる「プラノックス」の片仮名文字に応じて「プラノックス」なる称呼を生ずる。一方、引用商標からは「PLAVIX」の欧文字に則して「プラビックス」なる称呼を生ずる。両称呼は、促音を含む5音からなるところ、4音が共通する一方、聴別し難い中間音においてわずかに「ノ」と「ビ」の差異音を有するにすぎないため、それぞれを全体として称呼する場合には、その語調、語感が近似することから、両商標は称呼上相紛れるおそれがある類似の商標である。また、本件商標は、引用商標と外観上注意をひきやすい語頭の3文字「PLA」及び語尾の「X」を共通にするため、外観上相紛れるおそれがある類似の商標である。さらに、本件商標と引用商標は、その指定商品も同一又は類似である。

イ 商標法第4条第1項第15号該当について

引用商標は、第5類の商品について申立人の業務を表示するものとして需要者に広く知られた著名な商標であるため、引用商標と類似する本件商標を第5類の指定商品に使用すると、出所について混同を生ずるおそれがある。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号及び同第15号に違反して登録されたものであるから、同法第43条の2第1号に該当する。

3 当審の判断

(1)本件商標は、「プラノックス」及び「PLanox」の文字からなるものであるところ、当該片仮名文字が欧文字の表音とみて自然なものといえるから、これよりは「プラノックス」の称呼を生ずるものである。そして、両構成文字は、特定の意味合いを表さない造語からなるものである。

一方、引用商標は、「PLAVIX」の文字からなるものであり、その構成文字に相応して、英語読み風の「プラビックス」の称呼を生じるものであって、特定の意味合いを表さない造語からなるものである。

しかして、本件商標から生ずる「プラノックス」の称呼と引用商標から生ずる「プラビックス」の称呼とを比較すると、中間において「ノ」と「ビ」との音に差異を有するものである。そして、当該「ノ」の音は、舌尖を前硬口蓋に接して発する鼻子音(n)と母音(o)の結合した音節であり、また、「ビ」の音は、両唇を合わせて破裂させる有声子音(b)と母音(i)との結合した音節であって、両者は音質が明らかに異なる音である上、それぞれ促音を伴うことで強く発音・聴取されるものであることから、中間に位置するとはいえ、かかる差異が称呼全体の音感に与える影響は決して小さいものとは言い難く、それぞれを一連に称呼するときは、全体の音感が相違し、相紛れることなく聴別し得るものである。

また、本件商標の欧文字部分「PLanox」と引用商標「PLAVIX」とを比較した場合でも、「P」「L」を共通にするけれども、これに後続する文字つづりは、前者が「anox」であるのに対して、後者のそれは「AVIX」であるから、これら欧文字つづりの全体から受ける印象は全く相違するものであり、相紛らわしいものとはいえない。そして、両商標を構成全体として比較した場合においては、外観上相紛れる余地はない。

さらに、本件商標と引用商標とは、共に造語であり、観念において比較することができないから、観念上相紛らわしいものということはできない。

してみると、本件商標は、外観、称呼及び観念のいずれからみても、引用商標に類似する商標と判断することはできない。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当しない。

(2)申立人の提出する証拠によれば、本件商標の登録出願前から、引用商標が抗血小板薬に相当程度使用されていることがうかがえるところである。

しかしながら、前記のとおり、本件商標は、引用商標に類似する商標とは認められないものである上、前記使用の実情を勘案しても、両者をさらに関連付けてみるべき理由を見いだせないから、結局、両者は、別異の出所を表示する商標として看取されるものというべきである。

そうすると、本件商標を第5類の指定商品のいずれに使用しても、これに接する需要者が引用商標を想起し連想して、当該商品を申立人あるいは同人と経済的又は組織的に何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかのように誤認するとは認め難いから、本件商標の出願時及び査定時において、商品の出所について混同を生じさせるおそれがあったと判断することはできない。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当しない。

(3)以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第11号及び同第15号に違反して登録されたものではないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録は維持すべきものである。

よって、結論のとおり決定する。

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