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結論

敗訴(請求棄却)

商標「Cacao Factory」と「CACAO」のCacao Factoryの類否判断(第4条第1項第11号|審判異議2008−900420(T2008−900420/J7))

審判番号
異議2008−900420(T2008−900420/J7)
審判種別
異議

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標「Cacao Factory」引用商標「CACAO」
争点(論点)
Cacao Factoryの類否判断
適用条文
第4条第1項第11号
指定商品・役務の区分
第25類
最終結論
登録維持(敗訴(請求棄却))

この審決(審判異議2008−900420(T2008−900420/J7)・異議)は、本件商標「Cacao Factory」と引用商標「CACAO」について、商標法第4条第1項第11号への該当性が争われた事例です。主な争点は「Cacao Factoryの類否判断」です。指定商品・役務は第25類に属します。特許庁は「登録第5153996号商標の商標登録を維持する」と判断しました(登録維持)。類似する商標を出願する際は、本件の判断枠組みを踏まえて称呼・外観・観念や指定商品の重なりを事前に確認することが重要です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

登録第5153996号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

第1 本件商標

本件登録第5153996号商標(以下「本件商標」という。)は、「Cacao Factory」の文字を標準文字で表してなり、平成20年1月15日に登録出願され、第25類「洋服,コート,セーター類,ワイシャツ類,寝巻き類,下着,水泳着,水泳帽,和服,アイマスク,エプロン,えり巻き,靴下,毛皮製ストール,ショール,スカーフ,手袋,ネクタイ,ネッカチーフ,バンダナ,保温用サポーター,マフラー,耳覆い,汗とりパッド,ボア,足部保温用マフ(電熱式のものを除く。),マフ,アームウオーマー,レッグウオーマー,腹巻き,ストッキング,スパッツ,帽子,その他の被服,ガーター,靴下止め,ストッキング留め,ズボンつり,バンド,ベルト,靴類,草履類,その他の履物,仮装用衣服,運動用特殊衣服,運動用特殊靴」を指定商品として、同年7月7日に登録査定、同年7月25日に設定登録されたものである。

第2 登録異議申立ての理由の概要

1 引用商標

登録異議申立人(以下「申立人」という。)の引用する登録商標は、以下の(1)ないし(5)のとおりである。

(1)登録第1831303号商標(以下「引用商標1」という。)は、「CACAO」の欧文字と「カカオ」の片仮名文字とを二段に横書きしてなり、昭和58年12月20日に登録出願、第17類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同60年12月25日に設定登録され、その後、商標権の存続期間の更新登録が2回にわたりなされ、さらにその後、平成18年1月4日に第25類「被服」を指定商品とする書換登録がなされ、現に有効に存続しているものである。

(2)登録第2661395号商標(以下「引用商標2」という。)は、別掲(1)のとおりの構成よりなり、平成1年5月25日に登録出願、第24類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同6年5月31日に設定登録され、その後、商標権の存続期間の更新登録がなされ、さらにその後、平成17年2月2日に第20類「揺りかご,幼児用歩行器,マネキン人形,洋服飾り型類,スリーピングバッグ」、第22類「ザイル,登山用又はキャンプ用のテント」及び第25類「仮装用衣服,運動用特殊衣服,運動用特殊靴(「乗馬靴」を除く。),乗馬靴」を指定商品とする書換登録がなされ、現に有効に存続しているものである。

(3)登録第2686612号商標(以下「引用商標3」という。)は、別掲(1)のとおりの構成よりなり、平成1年5月25日に登録出願、第17類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同6年7月29日に設定登録され、その後、商標権の存続期間の更新登録がなされ、さらにその後、平成16年6月30日に第17類「絶縁手袋」、第24類「布製身の回り品,かや,敷布,布団,布団カバー,布団側,まくらカバー,毛布」及び第25類「洋服,コート,セーター類,ワイシャツ類,寝巻き類,下着,水泳着,水泳帽,和服,エプロン,えり巻き,靴下,ゲートル,毛皮製ストール,ショール,スカーフ,足袋,足袋カバー,手袋,布製幼児用おしめ,ネクタイ,ネッカチーフ,バンダナ,保温用サポーター,マフラー,耳覆い,ずきん,すげがさ,ナイトキャップ,ヘルメット,帽子」を指定商品とする書換登録がなされ、現に有効に存続しているものである。

(4)登録第4266720号商標(以下「引用商標4」という。)は、別掲(2)のとおりの構成よりなり、1997年10月3日イタリア共和国においてした商標登録出願に基づきパリ条約第4条による優先権を主張して平成9年11月7日に登録出願、第25類「被服,ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト,履物,仮装用衣服,運動用特殊衣服,運動用特殊靴」を指定商品として、同11年4月23日に設定登録され、その後、商標権の存続期間の更新登録がなされ、現に有効に存続しているものである。

(5)国際登録第683513号商標(以下「引用商標5」という。)は、別掲(2)のとおりの構成よりなり、1997年11月10日に国際登録、第18類、第25類及び第28類に属する国際商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として2003年7月10日に我が国を事後指定、1997年10月3日イタリア共和国においてした商標登録出願に基づきパリ条約第4条による優先権を主張して平成9年11月7日に登録出願された商標登録第4266720号を特例国際商標権とする商標法第68条の10に基づく国際商標登録出願の出願時の特例として、平成16年6月25日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。

2 理由の要点

(1)本件商標「Cacao Factory」は、ココアやチョコレートの原料として有名なカカオを意味する英単語「Cacao」と、工場や製作所を意味するものとして我が国でもよく知られた英単語「Factory」とを間隔を空けて普通に横書きしてなるものである(甲第8号証)。

このため、本件商標は、前半部「Cacao」と後半部「Factory」に分離して看取されることが明らかである。

また、本件商標のように2つの英単語を横に並べて配置した構成の場合、前半部が後半部よりも看者の注意を強く惹くため、前半部が商標の識別上より重要となることは多言を要しない。

また、簡易迅速を尊ぶ商取引の現場においては、本件商標の後半部「Factory」を省略し、前半部「Cacao」のみをもって取引が行われるであろうことも容易に予測されるところである。

このため、本件商標のうち、自他商品識別力を備える商標上の要部は前半部「Cacao」であるとするのが相当であり、本件商標からはその前半部「Cacao」に対応した「カカオ」の称呼と観念が生じる。

一方、引用商標1は、欧文字「Cacao」と片仮名「カカオ」を上下二段に書してなるものであるので、その構成に照らして「カカオ」の称呼と観念が生じる。

引用商標2及び引用商標3は、上部に欧文字「CA」を、下部に欧文字「CAO」を書してなるものであるが、「cao」という英単語は存在しないため、看者は上部「CA」と下部「CAO」の繋がりを意識し、カカオを意味する既存の英単語「cacao」を連想する(甲第8号証)。

このため引用商標2及び引用商標3からも「カカオ」の称呼と観念が生じる。

引用商標4及び引用商標5は、欧文字「Cacao」を書してなるものであるので、その構成に照らして「カカオ」の称呼と観念が生じる。

このように、本件商標は、引用商標1ないし5と同じ「カカオ」の称呼と観念を有するものであるから、外観について云々するまでもなく、本件商標は引用商標1ないし5に類似するものである。

また、本件商標の指定商品中「洋服,コート,セーター類,ワイシャツ類,寝巻き類,下着,水泳着,水泳帽,和服,アイマスク,エプロン,えり巻き,靴下,毛皮製ストール,ショール,スカーフ,手袋,ネクタイ,ネッカチーフ,バンダナ,保温用サポーター,マフラー,耳覆い,汗とりパッド,ボア,足部保温用マフ(電熱式のものを除く。),マフ,アームウオーマー,レッグウオーマー,腹巻き,ストッキング,スパッツ,帽子,その他の被服」は、引用商標1の指定商品である第25類「被服」、並びに、引用商標3の指定商品中、第17類「絶縁手袋」及び第25類「洋服,コート,セーター類,ワイシャツ類,寝巻き類,下着,水泳着,水泳帽,和服,エプロン,えり巻き,靴下,ゲートル,毛皮製ストール,ショール,スカーフ,足袋,足袋カバー,手袋,布製幼児用おしめ,ネクタイ,ネッカチーフ,バンダナ,保温用サポーター,マフラー,耳覆い,ずきん,すげがさ,ナイトキャップ,ヘルメット,帽子」と互いに類似する関係にある。

また、本件商標の指定商品中「仮装用衣服,運動用特殊衣服,運動用特殊靴」は、引用商標2の指定商品中、第25類「仮装用衣服,運動用特殊衣服,運動用特殊靴(「乗馬靴」を除く。),乗馬靴」と互いに類似する関係にある。

また、本件商標の全ての指定商品は、引用商標4の指定商品、 並びに、引用商標5の指定商品中、第25類「C1othmg,footwear,headwear」と類似する関係にある。

このように、本件商標は、他人の登録商標である引用商標1ないし5に類似し、かつ、それらの商標登録に係る指定商品又はこれに類似する商品について使用するものであるから、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものである。

(2)以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するので、同法第43条の3第2項の規定により、その登録を取り消されるべきものである。

第3 当審の判断

本件商標は、上記第1のとおり、「Cacao Factory」の文字を標準文字で表してなるものであって、「Cacao」の文字と「Factory」の文字の間に一字程度の間隔を有しているとしても、各語は同じ書体で外観上極めてまとまりよく一体的に表されており、また、これより生ずるものと認められる「カカオファクトリー」の称呼も、よどみなく一気一連に称呼し得るものである。

そして、本件商標は、その構成中の「Cacao」の文字部分がココアやチョコレートの原料である「カカオの実」の意味を有し、同じく「Factory」の文字が「工場、製作所」の意味を有する英語として、それぞれ相当程度知られているものであるから、全体として「カカオの工場(製造所)」程の意味合いをもって認識し把握されるとみるのが自然である。

そうとすれば、本件商標は、その構成文字に相応して「カカオファクトリー」の称呼のみを生じ、「カカオの工場(製造所)」程の意味合いをもって認識し把握されるといえるものである。

してみれば、本件商標から単に「カカオ」の称呼及び観念も生ずるものとし、その上で、本件商標と引用商標1ないし5とが称呼上及び観念上類似するものとする申立人の主張は、採用できない。

また、本件商標と引用商標1ないし5とは、上記第1、第2、別掲(1)及び別掲(2)の構成よりして外観上明らかに区別し得るものである。

以上のとおり、本件商標と引用商標1ないし5とは、外観、称呼及び観念のいずれにおいても相紛れるおそれのない非類似の商標といわなければならない。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきである。

よって、結論のとおり決定する。

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