Trademark Appeal Case
称呼類似性:語頭共通と語尾差異
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2009−900018(T2009−900018/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第5171867号商標(以下「本件商標」という。)は、「VENZIDAL」の文字を標準文字で表してなり、平成20年3月10日に登録出願、第5類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同20年10月10日に設定登録されたものである。
2 引用商標
登録異議申立人の引用する国際登録第929435号商標(以下「引用商標」という。)は、「VENZIOV」の文字を横書きしてなり、2006年12月22日にDenmarkにおいてした商標登録出願に基づきパリ条約第4条による優先権を主張して、2007年(平成19年)6月21日に国際登録、第5類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、我が国において平成20年7月11日に設定登録され、その商標権は、現に有効に存続しているものである。
3 登録異議の申立ての理由(要点)
(1)本件商標と引用商標の類否
本件商標は、その構成文字より「ベンジダル」の称呼を生ずる。
これに対し、引用商標は、その構成文字より「ベンジオブ」の称呼を生ずる。
してみると、本件商標より生ずる「ベンジダル」の称呼と引用商標より生ずる「ベンジオブ」の称呼は、共に5音構成よりなるものであり、称呼における最も重要な要素を占める語頭部において「ベンジ」の3音を同じくするものである。また、差異音である「ダル」と「オブ」は、聴取され難い語尾に位置し、「ル」と「ブ」が母音を同じくすることも併せると、これらの差異音が称呼全体に及ぼす影響は極めて薄い。したがって、両称呼は、これらをそれぞれ一連に称呼したときは、全体の語調、語感が近似するものであるから、本件商標と引用商標は、称呼上類似する商標である。
また、本件商標の指定商品と引用商標の指定商品は、同一又は類似のものである。
(2)むすび
以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号に違反してされたものであるから、取り消されるべきである。
4 当審の判断
(1)本件商標と引用商標の類否
本件商標は、前記1のとおり、「VENZIDAL」の文字を標準文字で表してなるものであるから、これより英語読み風の「ベンジダル」の称呼を生ずるものであって、特定の観念を有しない造語よりなるものと認める。
これに対して、引用商標は、前記2のとおり、「VENZIOV」の文字を横書きしてなるものであるから、これより英語読み風の「ベンジオブ」の称呼を生ずるものであって、本件商標と同様に、特定の観念を有しない造語よりなるものと認める。
そこで、本件商標より生ずる「ベンジダル」の称呼と引用商標より生ずる「ベンジオブ」の称呼を比較するに、両称呼は、いずれも5音よりなり、そのうちの前半部分の「ベンジ」の音を同じくし、後半部分において「ダル」の音と「オブ」の音の差異を有するものである。そして、差異音である「ダル」と「オブ」の各音は、いずれも発音の方法・位置において著しい違いがあるばかりでなく、音質・音感においても大きく相違するものである。
そうすると、たとえ、両称呼における差異音が末尾部分に位置するものであるとしても、該差異音が両称呼全体に及ぼす影響は大きく、それぞれの称呼を全体として称呼した場合においても、その語調、語感が明らかに相違したものとなり、互いに聞き誤るおそれはないというべきである。
また、本件商標と引用商標は、いずれも造語よりなるものであるから、観念上比較することができない。
さらに、本件商標と引用商標は、前半部の「VENZI」の文字を同じくするものであるとしても、後半部において、「DAL」の文字と「OV」の文字の差異を有するものであるから、薬剤を取り扱う取引者及びその需要者が通常払うべき注意力をもってすれば、外観上見誤るおそれはないというべきである。
したがって、本件商標と引用商標は、称呼、観念及び外観のいずれの点においても相紛れるおそれのない非類似の商標というべきであるから、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当しないものである。
(2)むすび
以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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