結論テキスト
審判費用は、被請求人の負担とする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 取消2008−300934(T2008−300934/J2) |
|---|---|
| 審判種別 | 取消 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
本件登録第4867831号商標(以下「本件商標」という。)は、「Caprice」の欧文字を標準文字で表してなり、平成16年12月20日に登録出願、第14類「宝玉及びその原石並びに宝玉の模造品」を指定商品として同17年5月27日に設定登録されたものである。
請求人は、結論同旨の審決を求め、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として甲第1号証(商標公報の写し)を提出した。
本件商標は、その指定商品について、継続して3年以上日本国内において、商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれも使用した事実が存しないから、商標法第50条第1項の規定により取り消されるべきものである。
被請求人は、本件審判の請求は成り立たない、審判費用は請求人の負担とするとの審決を求めると答弁し、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として乙第1号証ないし乙第3号証(枝番を含む。)を提出した。
(1)本件商標は、登録出願日である平成16年12月20日よりも以前から、商標権者山中廣一の実弟巽将督が代表者として経営する株式会社タツミ商店(東京都千代田区内神田)において継続的に使用されてきたものである。
(2)商標権者であった山中廣一は、実弟巽将督より本件商標の登録出願に当たり、その出願人となって欲しいとの依頼を受け、これを承諾して登録出願した。本件登録出願の代理人弁理士坂井淳は、従前より株式会社タツミ商店と委嘱関係にあり、本件についても、同社からの依頼によりその費用負担において登録出願手続を行ったものである(乙第3号証)。
(3)したがって、商標権者山中廣一は、同社が本件商標の登録後も引き続き、本件商標を継続的に使用することを承知し、当然のこととして事実上認諾していたことは明白である。その使用許諾につき明示の書面を作成しなかったことは、そうすべきものであるかどうかにつき特別な知見もなく、単にその必要性を特に認識していなかったからにすぎない。
(4)以上のとおり、巽将督(株式会社タツミ商店)が本件審判の請求日前3年間において、本件商標を現実に使用していた事実があることは証拠上も明白であるから(乙第1号証、乙第2号証)、本件審判の請求は成り立たない。
(1)被請求人は、商標権者であった山中廣一の実弟である巽将督の経営する株式会社タツミ商店が本件商標をその登録出願日前から継続的に使用していた旨主張して乙各号証を提出している。
そこで、被請求人の提出する乙各号証をみるに、乙第1号証その1は、「Caprice/FINE JEWELRY」と題するカタログであり、各種の指輪やペンダント等の商品が掲載されており、巻末には、「Represented by TATSUMI SHOTEN.LTD.」と記載され、住所や電話番号等が記載されているが、発行(印刷)年月日は記載されていない。
乙第1号証その2は、「Caprice/JEWELRY LTD」と題するカプリスジュエリー社のカタログと認められるものであり、カプリスジュエリー社の紹介等が記載されており、巻末には、Head Officeの住所として、「Israel,2 Keren Hayesod・・・・」等と記載されている。
乙第2号証は、株式会社タツミ商店の売上伝票(控)の写しであり、6件の売上伝票(控)が提出されている。平成18年11月10日付の売上伝票(控)は、(有)アダマント宛のものであり、品名の欄には「カプリスWGダイヤPNC/K139B」と記載されている。2007年6月22日付の売上伝票(控)は、東海宝飾(株)宛の2件の売上伝票(控)であり、品名の欄には「カプリス/WGダイヤネックレス」と記載されている。同日付の(株)山本宛の売上伝票(控)には、品名の欄には「カプリス/K18WG D入イヤリング/FO7763」と記載されている。2007年12月12日付の東海宝飾株式会社宛の売上伝票(控)には、品名の欄には「カプリス/WGダイヤリング/Prk3517」と記載されている。2008年3月31日付の(有)アダマント宛の売上伝票(控)には、品名の欄には「ptダイヤ ペンダント」等と記載されており(「カプリス」の文字は記載されていない。)、いずれも、その他の事項として、品番、数量、単価、金額等が記載されている。
乙第3号証は、弁理士坂井淳から平成16年12月20日付で、株式会社タツミ商店に宛てた本件商標の商標登録出願に関する報告書と認められる。
(2)上記(1)において認定した事実と被請求人の主張を併せみれば、商標権者であった山中廣一は、株式会社タツミ商店に対して、文書にはよらないものの、本件商標の使用を許諾していたものと推認される。
そして、乙第1号証その1のカタログによれば、株式会社タツミ商店は、本件商標と同一の文字からなる商標「Caprice」を表示して「指輪、ネックレス、ブレスレット」等の商品を販売していたものと認められるものの、当該カタログには発行(印刷)年月日が記載されていないため、その商標の使用時期を特定することはできない。
また、乙第2号証によれば、株式会社タツミ商店は、本件審判の請求の登録(平成20年8月8日)前3年以内である2006年11月10日から2007年12月12日にかけて、有限会社アダマント、東海宝飾株式会社及び株式会社山本に対して、「WGダイヤPNC」、「WGダイヤネックレス」、「K18WG D入りイヤリング」等の商品を、本件商標と社会通念上同一の商標と認められる「カプリス」の商標を表示して販売していたものと推認することができる(なお、上記の「PNC」の語については、身飾品に関するインターネット情報によれば、「プチネックレス」の略語と推認される。)。
(3)しかしながら、本件商標は、前記1のとおり、第14類「宝玉及びその原石並びに宝玉の模造品」を指定商品とするものであるところ、この「宝玉及びその原石並びに宝玉の模造品」とは、「未加工の天然原石と天然原石を彫形、研磨した宝玉そのもの及びこれら宝玉を模造したもの」をいうのであって(特許庁商標課編「商品及び役務の区分解説」参照)、商標法施行規則別表の第14類の「宝玉及びその原石並びに宝玉の模造品」の概念に属する商品としては、「エメラルド、黄玉石、サファイア、さんご、真珠、人造宝玉、水晶、ダイヤモンド、ひすい、めのう、ルビー」等の商品が例示されている。
そして、株式会社タツミ商店の発行に係るカタログ(乙第1号証の1)に掲載されている「指輪、ペンダント、ブレスレット」等の商品及び株式会社タツミ商店の発行に係る売上伝票(控)の写し(乙第2号証)に記載されている「ネックレス、イヤリング」等の商品は、商標法施行規則別表の第14類の記載によれば、いずれも「身飾品」の概念に属する商品として例示されているものであるから、本件審判の請求に係る指定商品「宝玉及びその原石並びに宝玉の模造品」の範疇に属する商品とは認められない。
(4)してみれば、被請求人の答弁の全趣旨及び乙各号証を総合的に判断しても、被請求人は、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において、商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれかがその請求に係る指定商品のいずれかについての本件商標(本件商標と社会通念上同一と認められる商標を含む)の使用をしていたことを証明したものとは認められない。
なお、被請求人は、平成21年6月25日付けで、審理再開申立書及び答弁書(その2)を提出しているが、その内容(「乙第4号証ないし乙第6号証(枝番を含む。)」を含む。)を徴するも、前記判断に影響を与えるものとは認められないから、本件の審理再開の必要はないと判断した。
したがって、本件商標の登録は、商標法第50条の規定により、取り消すべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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