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結論

勝訴(請求認容)

商標「黒ニンニクの力」の記述的商標の識別力(第4条第1項第16号・第3条第1項第3号|審判不服2009−3726(T2009−3726/J1))

審判番号
不服2009−3726(T2009−3726/J1)
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標「黒ニンニクの力」
争点(論点)
記述的商標の識別力
適用条文
第4条第1項第16号・第3条第1項第3号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
拒絶査定取消・登録(勝訴(請求認容))

この審決(審判不服2009−3726(T2009−3726/J1)・不服)は、本件商標「黒ニンニクの力」について、商標法第4条第1項第16号・第3条第1項第3号への該当性が争われた事例です。主な争点は「記述的商標の識別力」です。特許庁は「原査定を取り消す」と判断しました(拒絶査定取消・登録)。商品の品質や用途を直接表す語は識別力が否定されやすいため、出願前に造語化や図形との組合せを検討することが有効です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「黒ニンニクの力」の文字を標準文字で表してなり、第29類及び第32類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として、平成20年3月18日に登録出願され、その後、指定商品については、原審における同年9月29日付け及び当審における同21年2月19日付け手続補正書により、最終的に、第32類「加工にんにくを使用したビール,加工にんにくを使用した清涼飲料,加工にんにくを使用した果実飲料,加工にんにくを使用したビール製造用ホップエキス,加工にんにくを使用した乳清飲料,加工にんにくを使用した飲料用野菜ジュース」と補正されたものである。

2 原査定の拒絶理由の要点

原査定は、「本願商標は、『黒ニンニクの力』の文字を標準文字で書してなるところ、その構成中の『力』の文字は、『能力、効力』等を意味する語であり、また『黒ニンニク』の文字は、飲食料品を取り扱う業界において、一般に食材を表す語として一般に使用されている語であり、また、『黒ニンニクの力』及び『黒にんにくの力』の文字は、インターネット情報によれば次のように紹介されている。(1)『黒ニンニクの力 元弘前大学教授 佐々木甚一』の見出しの下、『・・・このニンニクの世界に新たに登場してきたのが『黒ニンニク』であり、今やブラック・フーズの代表格となった。従来のニンニクと比較して、S-アリルシステインの含量が多く、抗酸化活性が強い。この『黒ニンニク』には、生ニンニク特有の刺激性はなく、糖分の含量が高いので甘く、フルーツ感覚でそのまま食べられるなどの利点もあり、健康維持・増進のために薦めたい食材である。』(http://www.takko-shoji.jp/article/13240475.html)(2)『産地直送!味道楽 体力が充実磨れば気力もアップ熟成黒にんにく』の見出しの下、『熟成黒にんにくの力 ・・・本来のにんにくの力が、熟成黒にんにくには驚きの力として伝わっています。』(http://shop.yumetenpo.jp/goods/d/ajidouraku.net/g/bg004/index.shtml)(3)『生活館 超熟成 黒にんにくの極み』の見出しの下、『黒は熟成の証 約1ヶ月間、一定の温度と湿度の下で熟成させて出来る黒にんにく。熟成により、にんにくが持つ良質な成分の特性がさらに引き立っています。『黒にんにく』の力で『活力』の補強を!』。そうとすると、本願商標に接する取引者・需要者は、単に『黒ニンニクの効力を利用した商品』の意を表示したものと認識するに止まり、その指定商品中、前記に照応する商品に使用しても、単に商品の品質を普通に用いられる方法で表示するにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は、前記1のとおり、「黒ニンニクの力」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成文字から、「黒ニンニクの効力」の如き意味合いを認識させる場合があるとしても、これが直ちに、特定の商品の品質等を直接的かつ具体的に表示したものとは認め難いものである。そして、原審がその拒絶理由において引用したインターネット情報(1)からは、「黒ニンニクの力」の文字が使用されていることを認め得るとしても、該使用例によっては、「黒ニンニクの力」の文字が補正後の商品の品質を直接的、かつ、具体的に表すものとして取引者、需要者に認識し把握されているものとも認められないから、本願商標は、これをその指定商品に使用した場合、構成文字全体をもって特定の意味合いを有しない造語として認識されるとみるのが相当である。

さらに、当審において調査したが、「黒ニンニクの力」の文字が本願の指定商品を取り扱う業界において、商品の品質等を表示するものとして、取引上普通に使用されている事実は発見することができなかった。

そうとすれば、本願商標は、これをその指定商品に使用しても、これに接する取引者、需要者が単に商品の品質等を表示するものとして認識するということはできず、自他商品の出所識別標識としての機能を十分に果たし得るものというべきであり、かつ、これをその指定商品中のいずれの商品について使用しても、商品の品質について誤認を生じさせるおそれもないというべきである。

したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして、本願を拒絶した原査定は、妥当ではなく、取消しを免れない。

その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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