sokuhyo

Trademark Appeal Case

バイオ水素の識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2008−25559(T2008−25559/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

第1 本願商標

本願商標は、「バイオ水素」の文字を標準文字で表してなり、第1類、第4類、第40類及び第42類に属する願書に記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、平成19年9月5日に登録出願されたものであり、その後、指定商品及び指定役務については、原審における同20年3月5日提出の手続補正書により、第1類「化学品」、第40類「廃棄物の再生」及び第42類「農業・畜産又は水産に関する試験・検査又は研究」に補正されたものである。

第2 当審における拒絶の理由の要点

当審において、請求人に対して、平成21年3月2日付け拒絶理由通知書をもって、以下の旨の拒絶の理由を通知した。

本願商標は、「バイオ水素」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中前半の「バイオ」の文字は、「生命技術。生命工学。生物の機能を応用した工業技術。バイオ又はバイテクとも。」(株式会社自由国民社 現代用語の基礎知識 2009年版)の意味を有する「バイオテクノロジー」の語の略称と認められる語であり、また、構成中後半の「水素」の文字は、「(hydrogen)非金属元素の一種。元素記号H原子番号1。原子量1.008。無色・無臭の気体。物質中最も軽く、他の元素と化合して多量に存在。これを製するには亜鉛に希硫酸を作用させるか、あるいは水を電気分解する。水素を燃焼させると淡青色の炎をあげ酸素と化合して水を生じる。酸化物の還元に用い、酸素とともに噴出燃焼させて金属板の溶断・溶接に利用。工業的に水性ガスまたは炭化水素ガスから製造し、硬化油をはじめ各種の化学工業で水素添加に用いる。」(株式会社岩波書店 広辞苑 第六版)の意味を有する語である。

そして、下記の事実によれば、本願の指定商品及び指定役務を取り扱う業界においては、バイオテクノロジー(又はバイオ技術)やバイオマスから生成された水素、バイオテクノロジー(又はバイオ技術)やバイオマスから生成された水素を原料とした燃料電池などの商品について各種研究開発等が進められており、これらを「バイオ水素」と称して使用されていることが認められる。

そうとすれば、本願商標は、「バイオ水素」の文字を普通に用いられる方法で表示してなるにすぎないものであるから、これをその指定商品中、第1類「化学品」のうち「バイオテクノロジー(又はバイオ技術)やバイオマスから生成された水素」及び「バイオテクノロジー(又はバイオ技術)やバイオマスから生成された水素を原料とした商品」、第4類「燃料」のうち「バイオテクノロジー(又はバイオ技術)やバイオマスから生成された水素を原料とした商品」又は、その指定役務中、第40類「廃棄物の再生」のうち「有機廃棄物等の生物資源(バイオマス)から水素を生成する廃棄物の再生」、第42類「電気に関する試験又は研究」のうち「バイオテクノロジー(又はバイオ技術)やバイオマスから生成された水素を利用した燃料電池に関する試験又は研究」について使用するときは、これに接する取引者、需要者は、該商品の品質、役務の質を表示したものと理解するにとどまり、自他商品及び自他役務の識別標識とは認識し得ないものと認められるから、商標法第3条第1項第3号に該当し、また、これを前記商品及び役務以外の指定商品及び指定役務について使用するときは、その商品の品質、役務の質について誤認を生ずるおそれがあるので、同法第4条第1項第16号に該当する。

1.「バイオ水素」の文字が、本願の指定商品及び指定役務を取り扱う業界における取引の実際において使用されている事実について

(1)2008年5月9日付け「化学工業日報」の9ページには、「サッポロビール、製パン廃棄物からの水素製造生産技術を開発」の見出しのもと、「サッポロビールは、製パン廃棄物から発酵法により水素を生産する技術を開発した。嫌気性微生物を利用したバイオリアクターシステムで、連続運転することができる。同時に廃棄物の減量化にも役立つ。水素は次世代のクリーンエネルギーとして注目されるだけに、食品産業から発生する産廃の有効利用策としてこの“バイオ水素”実用化への可能性を追求するため、他の食品系廃棄物や、草木など木質系バイオマスを原料にした技術開発も進める。」の記載がある。

(2)2007年9月26日付け「化学工業日報」の10ページには、「環境省、温暖化対策技術開発で10件採択」の見出しのもと、「環境省はこのほど、2007年度の地球温暖化対策技術開発事業2次公募で10件の採択を内定した。4分野で29件の応募があった。事業名、提案者、委託額は次の通り。・・・〔再生可能エネルギー導入技術実用化開発〕▽食品廃棄物のバイオ水素化・バイオガス化に関する技術開発(広島大学大学院、6020万円)・・・」の記載がある。

(3)2007年9月17日付け「読売新聞 東京朝刊」の27ページには、「[ひと十字路]ソーラーカーレースの玉川大チーム監督 小原宏之さん55=多摩」の見出しのもと、「◇ソーラーカーレースで4年連続大学日本一に輝いた玉川大チーム監督 ◆『未来の車』と共に走る 『排出ゼロに限りなく近づけるのが使命』・・・ソーラーカーは、燃料電池を積み込むハイブリッド型。燃料電池を駆動させるのは水素だ。現在、水素を穀物から生成するバイオ燃料の研究に取り組んでいる。『来夏のレースは、バイオ水素で走りたい』原油高騰が続き、代替エネルギーの実用化が急がれ、地球環境を傷つけないことも求められる時代。『排出ゼロに限りなく近づけ、新しい車の形を示し続けるのが使命』。ソーラーカーの可能性を追求し続けている。(畑武尊)・・・」の記載がある。

(4)2006年12月8日付け「建設通信新聞」には、「第7回エコバランス国際会議に23ヵ国参加/トライジェネバイオマスエネ源に電気,熱,水素」の見出しのもと、「《本文》日本LCA学会、未踏化学技術協会などが主催する『第7回エコバランス国際会議−私たちの将来社会をシステム思考で設計する−』が、つくば国際会議場『エポカル』で11月14日から16日の3日間、開催された=写真。23カ国から約360人が参加し、ライフサイクルアセスメント(LCA)に基づくエネルギー技術の手法開発と実践について270件を超える研究報告が行われた。このなかで、堂脇清志東京理科大学講師のグループが『移動層ガス化炉(DM2プロセス)によるバイオ水素製システムのライフサイクル分析』をテーマに、DM2社(ドイツ)が開発した移動層ガス化炉によるトライジェネレーションシステムについてデータを検証した。コージェネレーションは電気と熱を取り出すのに対して、トライジェネレーションシステムはバイオマスをエネルギー源として電気、熱、さらにエネルギーとしてのバイオ水素を取り出す先進の技術。検証によると、ガス化炉の半径5km圏内に存在するトマトのつる、松、りんごの枝を利用して、年間約4000tの原料を使用した場合、2.1×106kWh/年の電気、1.8×107MJ/年の熱エネルギー、3.6×104Nm3/年のバイオ水素を得られる。・・・」の記載がある。

(5)2006年1月19日付け「建設通信新聞」には、「佐賀県新エネ計画/鳥栖北部新都市へ導入/環境調和の暮らし創造」の見出しのもと、「《前文》佐賀県が設置した新エネルギー導入戦略的行動計画策定委員会(委員長・門出政則佐賀大海洋エネルギー研究センター所長、8人で編成)は、戦略的行動計画の最終案をまとめた。新エネルギー先進県として鳥栖北部丘陵新都市への新エネルギーの集中導入などの施策を掲げている。今後、2月に開く県環境審議会を経て正式に決定する。《本文》最終案によると、エネルギー政策の基本理念として『常に時代の最先端エネルギーとともにあること』を掲げ、行政、県民、事業者が一体となって、環境と調和した新しい暮らしの創造や産業の立地をめざし『新エネルギー先進県SAGA』を実現する。重点プロジェクトには(1)グリーンエネルギー政策(2)農山村地域エネルギー活性化(3)九州のクロスポイント・新世紀エネルギー高度利用(4)玄海ウエストコースト・未来エネルギー発信−−の4プロジェクトを提示した。・・・農山村地域エネルギー活性化プロジェクトでは、バイオマス(生物資源)エネルギー化やバイオ水素の高度な利活用を展開する。九州のクロスポイント・新世紀エネルギー高度利用プロジェクトでは、鳥栖北部丘陵新都市などへ新エネルギーを集中導入する。・・・」の記載がある。

(6)2004年11月8日付け「日刊工業新聞」の10ページには、「点検!食品リサイクル(8)メタン発酵システム−政府総合戦略の“主役”に」の見出しのもと、「食品リサイクル法では発生抑制、減量と並ぶ対応策である再生利用について、食品廃棄物の肥料や飼料、油脂・油脂製品、メタンの原材料への利用を挙げている。このうち生ゴミを原材料として燃料電池(FC)向けに水素を製造するメタン発酵システムは、政府のバイオマス・ニッポン総合戦略で”主役“に位置付けられている。サッポロビール、島津製作所、広島大学は10月7日、製パン廃棄物から水素を高効率で生成する『水素・メタン2段発酵技術』を世界で初めて確立したと発表した。700リットル容量のバイオリアクターを使って実証試験を開始し、06年度にも実用化を目指すとしており、食品廃棄物を使ったメタン発酵システムは着々と研究が進んでいる。【3者が共同研究】水素・メタン2段発酵技術は、99年1月から農業生物資源研究所の委託で3者が共同研究に着手。西尾尚道広島大教授が発見した嫌気性の微生物が前段の水素発酵槽でパン1キログラム当たり約100リットルの水素を生成。後段のメタン発酵槽(UASB)で同約150リットルのメタンを生成する。硫黄分を含まないバイオ水素とメタンを別々に生成できるほか、固形分の分解に適しているため処理時間が短縮され、装置の小型化も図れるという。焼酎などの製造時に発生する廃棄物や間伐材などにも応用でき、汎用性を強調している。・・・」の記載がある。

(7)2004年10月8日付け「京都新聞 朝刊 経済面」の10ページには、「『パンくず』から水素、島津製・サッポロビール・広島大が高効率で生成成功 燃料電池などに利用へ」の見出しのもと、「島津製作所とサッポロビール、広島大大学院先端物質科学研究科は七日、製パン廃棄物から水素を高効率で生成する世界初の『水素・メタン二段発酵技術』を開発した、と発表した。有害な硫黄分を含まないバイオ水素を低コストで抽出でき、幅広い有機廃棄物に応用可能なため燃料電池への利用に向けて近く実用化実験に着手する。新技術は、微生物による一般的なメタン発酵の前段階に水素発酵工程を設置、水素とメタンを別々に生成する。水素発酵用の微生物群は、パンくずなど固形有機物の分解に優れ、メタン発酵単独に比べて四分の一の処理時間で発熱量を10%以上多く取り出せる。実験用の三十リットル発酵槽で六カ月の連続運転に成功した。これまでバイオ水素の燃料電池利用には、触媒を劣化させる硫黄分の除去が課題となっていたが、新技術では硫黄分を含まないため、そのまま利用できる。他の食品、農林廃棄物にも有効なため、サッポロビール価値創造フロンティア研究所(静岡県焼津市)に建設した七百リットル発酵槽プラントで実証実験を始め、二年後の実用化を目指す。産学連携による研究は、農林水産省のバイオリサイクル研究の一環として開始、島津製作所が設備や分析技術、サッポロビールが発酵、広島大が微生物の技術を提供して技術開発した。」の記載がある。

(8)2003年7月25日付け「日刊工業新聞」の1ページには、「RITEとシャープ、バイオ技術で水素を連続製造−燃料電池で実証へ」の見出しのもと、「地球環境産業技術研究機構(RITE)はシャープと共同で、バイオ技術を用い、水素を連続製造する装置をRITE内に完成、8月から実証運転に乗り出す。常温常圧で有機化合物から大量の水素を取り出す技術。バッチ式で有効性が確認されたことから、実用化に不可欠の連続製造を目指す。実証運転を通して安定したバイオ水素製造技術を確立、3年以内に定置型燃料電池(FC)での実証試験に着手する。今後はガスや石油、建設などの企業をメンバーに加え、開発を加速していく計画。バイオ水素製造技術は、遺伝子組み換え菌体を使い、有機化合物から水素を大量に取り出す技術で、RITEの湯川英明微生物研究グループ主席研究員らが開発している。バッチ式装置では、菌体を充填した1リットルの溶液に有機化合物を投入して数秒で水素が発生、発生量は1時間200リットルと従来のバイオ法による最高値を200倍も上回る画期的な値を実現した。・・・」の記載がある。

(9)「http://www.pref.hiroshima.lg.jp/www/contents/1217312199267/files/NO51-12.pdf」のWebサイトには、「地球温暖化対策技術開発事業 12 食品廃棄物のバイオ水素化・バイオガス化に関する技術開発(第1報)」の見出しの記載がある。

(10)「http://biotech.nikkeibp.co.jp/senmonn/btj_aca.jsp?a1=1&jreq=btjnews&id=20054745」のWebサイトには、「バイオ研究者のキャリア/スキルアップマガジン BTJジャーナル」の見出しのもと、「『バイオエタノールよりバイオ水素を生産した方が効率良い』と谷生・横浜国大大学院教授、北方四島の海が“バイオ水素のコンブ畑”に最適」の表題のもと、「海藻からバイオ水素を取り出す意義を力説するのは、横浜国立大学大学院の谷生重晴教授(環境生命学専攻)だ。東京・御茶ノ水の総評会館で2008年7月18日に開かれた技術情報センター主催のセミナー『藻類系バイオマスのエネルギー変換とその利用』(関連記事)で同教授は、『太陽電池や風力発電は事実上、供給量が限られる。ところが専管水域を利用して海藻を栽培すれば、日本の全ガソリン消費量を賄うことも可能だ』と話し、バイオ水素のポテンシャルの大きさを強調した。」の記載がある。

(11)「http://www.cmcbooks.co.jp/books/t0462.php」のWebサイトには、「シーエムシー出版」の見出しのもと、「エコバイオエネルギーの最前線―ゼロエミッション型社会を目指して―Frontier of Eco-Bioenergy―Construction of Sustainable Society Systems Oriented Zero Emission―」の図書の紹介があり、その目次には、「第2章 エコ水素」とあり、その中には、「8.」として「バイオ水素の可能性:水素生成の条件と収率(河野孝志,李玉友)」の記載がある。

(12)「http://www.fcexpo.jp/2009_jp/web/07_seminar/index_101_09.html」のWebサイトには、「FC EXPO 2009」の見出しのもと、「専門技術セミナープログラム」の項に、「FC-9 低炭素社会実現に向けた水素製造技術の将来展望」の区分として、「バイオマス資源からのバイオ水素製造研究の現状と将来展望」の記載がある。

(13)「http://www.chiiki.go.jp/searchpjt.php?action=detail&code=1966006043」のWebサイトには、「地域科学技術ポータルサイト」の見出しのもと、「研究テーマデータベース」の項に、「■研究テーマ検索[検索結果個票]」として、「研究テーマ名 バイオマスからの高効率バイオ水素の製造技術開発」の記載がある。

(14)「http://www.gijutu.co.jp/doc/b_1292.htm」のWebサイトには、「技術情報協会」の見出しのもと、「水素利用技術集成〜製造・貯蔵・エネルギー利用〜」の書籍の紹介として、その「【主な内容項目】」中、「第1編 抽出技術」には、「第8章 光合成細菌を利用したバイオ水素の製造」の記載がある。

(15)「http://www.cmcbooks.co.jp/books/t0611.php」のWebサイトには、「シーエムシー出版」の見出しのもと、「バイオリファイナリー技術の工業最前線―自動車用バイオ燃料の技術開発―Industrial Technologies of Bio-Refinery for Automobile Biofuel」の図書の紹介があり、その目次には、「【第6篇 RITEにおけるバイオ燃料開発の取り組み】」とあり、その中には、「第3章 バイオ水素(吉田章人)」の記載がある。

2.「バイオテクノロジー(又はバイオ技術)やバイオマスから生成された水素」や「バイオテクノロジー(又はバイオ技術)やバイオマスから生成された水素を原料とした商品」等について研究開発等が進められていることについて

(1)2008年12月26日付け「日本経済新聞 朝刊」の10ページには、「燃料電池、微生物活用にメド――サッポロ、食品廃棄物で水素(技術ウオッチ)」の見出しのもと、「微生物を活用した燃料電池の実用化が見えてきた。サッポロビールは食品廃棄物を微生物に分解させ、燃料電池の燃料となる水素の生産に成功、二〇一〇年にも食品工場に売り込む。鹿島は下水の汚泥に含まれる微生物で直接発電する燃料電池の開発に取り組む。廃棄物の有効利用と二酸化炭素(CO2)を出さない“一石二鳥”のエネルギー源になると期待されている。現在主流の燃料電池は、灯油や天然ガスなど化石燃料から水素を取り出す。新技術は食品廃棄物という生物資源(バイオマス)から水素をつくるため、化石燃料を使わないのが特徴だ。・・・」の記載がある。

(2)2008年12月17日付け「化学工業日報」の12ページには、「エコネン、水素製造技術セミナーを09年1月開催(短信)」の見出しのもと、「◇水素製造技術セミナー エコネンが1月26日、津田ホール(東京・千駄ヶ谷)で新産業創出セミナー『バイオマスを用いた水素製造技術』を開く。今後の水素社会を先取りする技術について、2つのアプローチから解説する。受講料は1名に付き2万5000円(テキスト代を含む)。問い合わせは同社(電話03−5117−2224)まで。プログラムは以下の通り。▽金属触媒を用いたバイオマスからの水素製造技術/筑波大学大学院数理物質科学研究科冨重圭一准教授▽バイオマスからの水素製造技術動向/サッポロビール価値創造フロンティア研究所岡田行夫上級研究員」の記載がある。

(3)2008年12月15日付け「化学工業日報」の10ページには、「長崎総合科学大、バイオマス利活用で電力とメタノール併給」の見出しのもと、「長崎総合科学大学は、バイオマスのガス化発電によって得られる水素とCOを使いメタノールの合成を行う、小型高効率の電力・燃料併給プラントの技術開発にめどを得た。同大学では、九州沖縄農業研究センターと試作したバイオマスガス化発電プラントの実用化を進めており、これにメタノール合成装置を組み合わせた。すでに実証試験を行い、実用純度のメタノールを得ることに成功した。併せて移動式バイオメタノール製造プラント構想も立案しており、実用化されれば、バイオマス利活用でネックとされる設備・搬送コストの削減に貢献が期待される。」の記載がある。

(4)2008年12月3日付け「日刊工業新聞」の32ページには、「東京農工大、低濃度バイオエタノールから水素を高効率発生させる反応器を開発」の見出しのもと、「東京農工大学工学府の亀山秀雄教授らは、低濃度のバイオエタノールから家庭用燃料電池用の水素を高効率で発生させる反応器を開発した。水素と同時生成され反応の邪魔をする二酸化炭素(CO2)を吸着・除去する仕組みで、純度30%エタノールでも反応が進むようにした。自動車燃料に使うバイオエタノールは100%に近い高純度が必要で、精製に多大なエネルギーを消費する。これに対して今回のエネルギー利用効率は自動車燃料の4倍になるため注目されそうだ。・・・」の記載がある。

(5)2008年11月17日付け「FujiSankei Business i.」の9ページには、「【22世紀ビジネス】第1部 地球再生 北海道で“究極のリサイクル”」の見出しのもと、「■CO2出さずにカーボンナノチューブ 家畜の糞尿(ふんにょう)を原料に、先端分野向け新素材として期待される極細の炭素物質『カーボンナノチューブ(CNT)』と次世代エネルギーとされる水素ガスを生産する“究極のリサイクル”が北海道で動き出した。純度の高いCNTの生産に成功。工業向けに出荷が始まっており、次世代エネルギー・素材産業として羽ばたこうとしている。・・・」の記載がある。

(6)2008年11月13日付け「FujiSankei Business i.」の16ページには、「ガソリン高止まりの離島へ切り札 海藻から水素エネルギー」の見出しのもと、「海中を漂う海藻をバイオ資源として活用する動きに注目が集まっている。中でも、海藻をバクテリアが分解し水素を取り出し、環境にやさしい水素電池の燃料として活用する『海藻水素発電』の実現に期待が高まっている。輸送コストがかさむことで、ガソリンなど燃料価格の高止まりに苦悩する離島にとっては、エネルギー問題の打開策につながりそうだ。今年10月、島根県隠岐諸島にある海士(あま)町で開催された海藻資源の活用策を探るシンポジウム。横浜国立大教育人間科学部の谷生重晴教授はコンブやワカメを沖合で養殖し、バイオマス燃料として活用するアイデアを提案した。海藻水素発電はコンブやワカメなどに含まれるマンニトールという糖アルコールの一種を原料として活用する。バクテリアによってマンニトールを発酵させ、水素を取り出す仕組みだ。これによってコンブ1トンからガソリン24リットル分に相当する水素が、水素自動車用燃料として生産できるという。・・・」の記載がある。

(7)2008年9月17日付け「静岡新聞 朝刊」の17ページには、「家畜ふん尿をバイオガスに 発電への活用視野−富士宮市・東京農大共同実験」の見出しのもと、「富士宮市と東京農大などが共同で同市の星山浄化センターに設置したバイオガス発生試験プラントで十六日、家畜ふん尿を使ったバイオガス発生の実証実験が始まった。同プラントはバイオマス(生物資源)を発酵させるなどして、メタンガスや水素ガスを発生させる装置。発生したガスを発電に活用するなど、地域に適した資源循環システムの構築を目的に、東京農大などが平成十八年九月から実証実験を行っている。・・・」の記載がある。

(8)2008年9月10日付け「朝日新聞 西部地方版/熊本」の30ページには、「ススキからバイオ燃料 日米の大学、共同研究に着手 /熊本県」の見出しのもと、「日本生まれのススキやその仲間が新たなバイオマスとして注目されている。米イリノイ大学が北海道大学などとエタノール原料としての利用についての共同研究を開始。阿蘇ではガス化発電プラントの実験が進む。トウモロコシなど穀物を使うバイオ燃料の代替になりうるか。(中略)●阿蘇ではガス化発電実験 国内では阿蘇市でススキ利用の取り組みが進む。独立行政法人『新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)』の実験事業に採用され、同市のNPO法人九州バイオマスフォーラムが、昨年度からガス化発電プラントの運転を始めた。阿蘇の草原で、飼料などに使わない未利用地の草を刈り、ガス化炉で無酸素状態で熱して水素などの可燃性ガスを取り出す。これを燃やして発電、隣接する阿蘇市営の温水プールと温泉に電気と熱を供給する。ススキの生産量はヘクタール当たり5〜10トン以上などの研究があり、木材などを上回る。フォーラムの中坊真事務局長は、乾燥させやすいことや収集運搬が簡便なこと、栽培コストの安さなども利点に挙げる。『国内には河川敷や道路敷の刈り草など活用できる資源が多くある。地域に合う地産地消のエネルギー利用ができるはず』と話す。」の記載がある。

(9)2008年7月11日付け「産経新聞 大阪朝刊」の9ページには、「学研都市の『RITE』 CO2削減 連携要請急増 先駆的技術に企業注目」の見出しのもと、「地球温暖化対策が急務の中、関西文化学術研究都市の地球環境産業技術研究機構(RITE)への企業からのアプローチが増加している。二酸化炭素(CO2)排出量削減で先駆的な技術開発に取り組んでいるためで、自動車、鉄鋼、化学などの産業が注目。共同研究や工場設備への技術導入などを求めて寄せられる問い合わせや打診は2年前のほぼ5倍に急拡大している。(中略)企業との連携は着実に増加していて、ホンダの研究・開発部門、本田技術研究所とは雑草原料から汎用樹脂であるポリプロピレンを合成する技術や、稲わらなどのバイオマスからバイオエタノールを高効率で生産する技術を研究。シャープとは、バイオマスから水素を高効率で取り出すことに成功していて、燃料電池システムへの応用を目指している。・・・」の記載がある。

(10)2008年3月25日付け「化学工業日報」の11ページには、「日本燃料電池、MCFCを国内で拡販、バイオガス発電提案」の見出しのもと、「丸紅の100%子会社である日本燃料電池は、溶解炭酸塩形燃料電池(MCFC)の国内市場開拓を強化する。バイオマス燃料への注目が高まるなか、有機系廃棄物から発生するガスを発電に利用するシステムが受け入れられて、03年の販売開始以来、国内で8件、海外で35件と順調に納入実績を伸ばしている。(中略)MCFCは、メタンガスをセルスタック内で改質し、生成した水素を電気化学反応により発電する。発電時は窒素酸化物や硫黄酸化物などの大気汚染物質の排出がほとんどなく、発電効率は47%を達成している。また、化石燃料や生ごみのメタン発酵プロセスなど多様な燃料による発電が可能。・・・」の記載がある。

(11)2008年3月20日付け「神戸新聞 朝刊」の11ページには、「タクマ 下水汚泥利用し発電 東京ガスとシステム開発 処理場に拡販へ」の見出しのもと、「タクマ 下水汚泥利用し発電 東京ガスとシステム開発 処理場に拡販へ 環境関連プラントのタクマ(尼崎市)は、下水処理で生じる汚泥を使って電力と熱を発生させ、エネルギーの有効活用を図る『下水汚泥ガス化発電システム』の販売に乗り出した。生物資源(バイオマス)として汚泥を活用できるため、全国の下水処理施設に拡販を目指す。システムは東京ガスと共同開発。汚泥の一部を燃やして水素や一酸化炭素などのガスに変え、このガスを燃やして発電する。さらに発電時の廃熱で蒸気を作り、汚泥を燃やす前の乾燥に使う。化石燃料の使用量を抑えられるため、二酸化炭素の排出削減にも寄与する。・・・」の記載がある。

(12)2008年3月18日付け「日本農業新聞」の39ページには、「間伐材や食品残さ利用 バイオディーゼル、メタノール/埼玉県が来年度、プラント整備」の見出しのもと、「埼玉県は来年度、間伐材や食品残さなどの未利用バイオマス(生物由来資源)からバイオディーゼル燃料と工業原料のバイオメタノールを造るプラントを整備する。バイオ燃料は穀物を使ったエタノールが先行するが、県は食料需要と競合しないことを重視。特殊な触媒を使って液体燃料を合成する全国初の試みとなる。燃料化事業は間伐材や剪定(せんてい)枝、県内の飲料工場から出るコーヒーかすを原料にする。将来は、家畜排せつ物も乾燥させた上で原料として使う方針だ。プラントで原料を粉砕し、1000度の高温で水素と一酸化炭素に分解してガス化。触媒を加え、バイオディーゼルやメタノールにする。・・・」の記載がある。

(13)2008年1月25日付け「化学工業日報」の10ページには、「横浜国大、バクテリアでバイオマス発酵、高速の水素生産技術確立」の見出しのもと、「横浜国立大学は産学連携体制の下、独自に探索したバクテリアを利用した高速水素発生システムを、2010年をめどに実用化させる。生ごみなどのバイオマスをバクテリアで発酵させ、水素を連続生産するもの。高速発酵のため、発酵槽はメタン発酵の数十分の一ですむ。来月から小型実証装置の本格運用をスタートし、セルロース系バイオマスを利用できるバクテリアの探索も引き続き行う。食品工場や自治体などに納入する事業化のスキームを描いており、定置型および自動車用燃料電池向けの水素エネルギーとして活用。酢酸エチルなどの代謝副産物を商品化できる副次的効果も得られる。・・・」の記載がある。

(14)2007年12月16日付け「中国新聞 朝刊」の解説には、「水素社会 到来の予感 中国地方」の見出しのもと、「水素社会 到来の予感 中国地方 次世代のクリーンエネルギーと期待される水素の活用が中国地方で広がってきた。家庭用燃料電池は本年度末までに百台を突破。山口県ではパイプラインで水素を直接、家庭に供給して発電する国内初の事業が始まり、マツダも水素ロータリーエンジン(RE)車を来年、初輸出する。だが、普及への鍵を握る水素の生産方法については、二酸化炭素(CO2)の排出やコストをどう抑えるかなど課題も多い。(編集委員室副室長・宮田俊範)(中略)水素の生産は、石油など化石燃料を改質して水素を取り出すか、水の電気分解が一般的だ。しかし、化石燃料には水素だけでなく炭素も含まれるためCO2が発生。電気分解も、電気を作るため発電所で石炭などを燃やしたのでは環境に悪い。このため中国地方では資源が豊富にあり、再生可能で大気中のCO2濃度に影響しない、木質バイオマスに着目した生産技術の開発が進んでいる。戸田工業(大竹市)は、炭化した木質バイオマスから水素を効率よく発生させる特殊な酸化鉄を開発。昨年四月には東京工大炭素循環エネルギー研究センターと共同で、その酸化鉄を活用して消費地で水素を生産するシステムも構築した。特殊な酸化鉄を混ぜ合わせ、蒸し焼きにして作った木炭から水素を分離する仕組み。消費地で高温にした木炭に水を当てると、発生した水蒸気から従来よりたくさんの水素が取り出せる。同社は『水素は取り扱いに注意が必要だが、木炭なら輸送も気軽にできるメリットがある』としている。産業技術総合研究所中国センター(呉市)と中国電力、広島大は〇四年、木材から高濃度の水素を生産する技術を開発。高温の水蒸気中で木くずと酸化カルシウムを反応させ、水素濃度80%以上のガスを生成する。・・・」の記載がある。

(15)2007年8月14日付け「日刊工業新聞」の1ページには、「シャープなど、糖から水素の高効率取り出しに成功−独自菌体で実証」の見出しのもと、「シャープと地球環境産業技術研究機構(RITE)は共同で、セルロース系バイオマスから得たミックス糖(グルコース)から、水素を理論収率の50%で高効率に取り出すことに成功した。また、水素の取り出しスピードも容量1リットルのリアクター(反応器)から時間当たり20リットルで高速で行えることを実験設備で確かめた。バイオマスから水素を取り出すのは二酸化炭素(CO2)が発生しない究極の燃料電池システムに欠かせないテーマとされ、将来の実用化への技術的可能性を見いだした。・・・」の記載がある。

(16)2007年7月31日付け「共同通信」には、「公用車に水素自動車導入 経産省、中央官庁で初」の見出しのもと、「済産業省は三十一日、水素を燃料とするマツダ製の自動車一台を公用車として八月一日から導入すると発表した。水素自動車は二酸化炭素(C〓(Oの横に小文字の2))の排出がゼロの環境対応車で、中央官庁での導入は初めて。地球温暖化対策を推進する経産省は他省庁にも導入を働き掛ける。今回導入するマツダの『RX−8』は、天然ガスやバイオマスから製造した水素を燃料に活用。排出するのは水蒸気のみで、大気汚染防止にも役立つという。」の記載がある。

(17)2007年3月27日付け「日刊工業新聞」の2ページには、「エネ庁、RPS法の施行令改正−小規模水力発電も『新エネ』に」の見出しのもと、「経済産業省・資源エネルギー庁は26日、電力会社に一定量の新エネルギー利用を義務づける『電気事業者による新エネルギー等の利用に関する特別措置法(RPS法)』の施行令を改正し、小規模な水力発電や、バイオマスから取り出した水素を用いる燃料電池を『新エネルギー』と見なすと発表した。27日に閣議決定し4月1日に施行する。」の記載がある。

(18)2007年1月30日付け「日刊工業新聞」の37ページには、「京都市、バイオマスから水素を作り出すことに国内で初めて成功」の見出しのもと、「【京都】京都市は29日、生ゴミや紙類といったバイオマスから燃料電池の燃料である水素を作り出すことに国内で初めて成功したと発表した。プラントメーカー6社と大阪ガスで構成するバイオガス研究会や京都大学、環境省との共同研究。市では今回の成功を機に、2010年までにバイオマスを活用した燃料電池発電技術の実用化を目指す。実験(写真)では家庭からの生ゴミや紙類などと廃食用油燃料化施設で採集される廃グリセリンをメタン発酵槽で混合し、20日かけて発酵。発生したバイオガスを回収し、水蒸気や酸素と化学反応させる自己熱改質方式で水素に変換した。・・・」の記載がある。

(19)2006年3月23日付け「電気新聞」の16ページには、「[HOTTIMEインタビュー]フレイン・エナジー社長 小池田章さん」の見出しのもと、「次世代エネルギーとして注目を集める水素。この水素を扱いやすく高密度に貯蔵できるシステムを札幌のベンチャー企業『フレイン・エナジー』が開発した。北海道や東北に集中する風力発電で水素を製造し、関東圏の燃料電池自動車向け燃料として供給する構想も打ち出した。水素の可能性について同社社長の小池田章さんに聞いた。(聞き手=境茂)(中略)【メモ】電力設備の監視制御装置を手がける電制(札幌市)の社長でもある。フレイン・エナジーは電制の社内ベンチャー企業としてスタート。バイオ技術による水素の直接生成システムも開発するなど水素技術を専門に扱う。」の記載がある。

(20)2004年12月10日付け「読売新聞 中部朝刊」の30ページには、「三重大、四日市に『エネルギー研』開設へ 燃料電池など開発」の見出しのもと、「三重大学工学部(津市)は来年度、三重県四日市市に『四日市未来エネルギー研究所』(仮称)を開設する方針を固めた。燃料電池などの新エネルギーの研究開発を行う。『石油コンビナートなどに企業が集積する四日市市での立地が有利』として、学外で初の研究施設を設ける。研究所では、コンビナートで発生する水素を使った燃料電池の実用実験、風力・太陽光発電、バイオ技術による水素生成の研究、水素供給システムの実験などを行う。・・・」の記載がある。

(21)2002年10月18日付け「中日新聞 朝刊」の3ページには、「バイオテクノロジー 研究と安全 両立目指す 25兆円市場向け 政府が戦略大綱」の見出しのもと、「二十一世紀に日本が遺伝子工学などを利用した医薬、食品で国際競争力をつけるための政府の『バイオテクノロジー戦略大綱』の骨子案が十七日明らかになった。バイテクが人間の生活に巨大な変革をもたらすとして、研究、産業の推進を掲げるとともに安全・倫理の確立を目指している。バイテクは現在、医薬、農業のほか、環境保全への応用も研究され、二〇一〇年には二十五兆円の市場規模になるとされている。しかし、人の遺伝子を解読するヒトゲノム計画で日本の寄与率は7%しかなく、海外の会社が特許を持った場合、日本側が高額で医薬品を買わざるを得ない事態も予測されるという。骨子案は『研究開発の充実』『産業化の強化』『国民理解』の三つを柱に、バイテクを利用した新薬、医療技術向上や、イネの遺伝子を解析し品種改良するなど農業、食品産業の育成に力を入れるとしている。さらに、生ごみを発酵させ、発生した水素を燃料電池に利用する地球温暖化対策への応用など、さまざまな生活への浸透を図る。・・・」の記載がある。

(22)2001年9月11日付け「日本工業新聞」の13ページには、「バイオ利用の環境関連技術の市場規模 わずか3年で6−7倍に成長 特許庁調査」の見出しのもと、「◆米国がリード 日米欧の技術比較 経済産業省・特許庁は『バイオテクノロジーの環境技術への応用に関する技術動向調査』をまとめた。それによると、『バイオテクノロジーを利用した環境関連技術の市場規模は九八年が三千億円から四千億円で、九五年の五百億円から六百億円に比べ、わずか三年で約六−七倍に成長』した。その主なものは微生物による環境浄化のバイオレメディエーション、産業用酵素、生分解性プラスチックチック分野。いずれも『米国が実用化でリードし、その後を欧州と日本が追っている』。『地球環境に対する関心の高まりにより、環境問題を打開する技術の有望な選択肢としてますます成長が期待される』と予測している。まず、『日米欧の技術比較』では、技術レベル全体としては米国が圧倒的にリードし、欧州と日本が追随している。それを分野別にみると、バイオによる水素生産やエネルギー回収を目的としたメタン発酵などエネルギー分野では三極の間に差がない。・・・」の記載がある。

(23)2000年6月19日付け「東京新聞 朝刊」の8ページには、「バイオ技術 新たな挑戦 有機ごみを資源に 細菌を高度に使い ヘドロから融雪剤 糖廃液から水素エネルギーを」の見出しのもと、「日本大学生産工学部工業化学科の新井孝昭助教授(57)らのグループが、二十一世紀の資源・エネルギー確保に向け、バイオ技術を生かした新たな挑戦を行っている。工場や家庭から排出される有機性廃液・ごみに、嫌気性微生物や光合成細菌による処理を加え、産業用資源や電力エネルギーなどを取り出そうというのだ。ごみ処理・環境保護と資源化、“一石二鳥”の試みを追った。(佐藤直子)(中略)この方法は、検体(廃棄物など)を酸素がなくても分解できる嫌気性細菌を使って各種有機酸とアルコール、メタンガス、水素ガスに分解する。さらに有機酸を栄養源として、『光合成細菌』を大量に培養することで、プラスチックなどの高分子素材や医薬品原料に転換を図っていく。培養する光合成細菌は、具体的には、太陽光エネルギーに反応するタンパク質群のことだそうで、これが有機酸の中のプロトンを還元して水素を発生させる。この仕組みを使い、燃料電池による電力化も可能だという。実験では独自に開発した光合成細菌の培養器『バイオリアクター』も使っている。(中略)一方、鹿児島県・奄美大島での実験では、製糖工場から出た糖廃液を嫌気性細菌や光合成細菌で処理し、水素エネルギーを取り出した。南国の地は太陽光が豊富で、光合成細菌の培養にはうってつけだという。・・・」の記載がある。

(24)2000年5月16日付け「日経産業新聞」の13ページには、「有機廃棄物、処理技術の販売強化――鹿島、専門部署を設置。」の見出しの下、「鹿島は有機性廃棄物の処理に関する営業を強化するため、十五日付でエンジニアリング本部内に専門部署を設置した。(中略)新設したのは『メタクレス推進室』。バイオ技術を応用して生ごみなどの有機性廃棄物を資源化するシステムの商品名を専門部署の名称に使った。鹿島は生ごみから生成されるバイオガスから水素を取り出し、燃料電池で発電するシステムの開発にも成功している。新設部署は、同技術に関する窓口にもなる。・・・」の記載がある。

(25)2000年1月29日付け「共同通信」には、「バイオ事業を分社化へ トヨタ、部品などに利用」の見出しの下、「トヨタ自動車は二十九日、環境対応技術の研究開発を目的に進めているバイオテクノロジー(生物工学)事業を、早ければ二○○三年にも分社化する方針を明らかにした。ベンチャー企業として分離、独立させ、トヨタの事業の柱に育てたい考えだ。微生物によって水と二酸化炭素(CO2)に分解されるプラスチックを、自動車部品に利用することや水しか排出しない燃料電池自動車に使う水素を、藻や細菌から取り出すことなどを目指す。・・・」の記載がある。

(26)1999年3月2日付け「化学工業日報」の12ページには、「工技院、水素製造技術開発の評価報告まとめへ、バイオ技術活用」の見出しの下、「通産省工業技術院は、環境調和型水素製造技術研究開発プロジェクトを総括するため、外部の評価委員会による最終評価報告書を近くとりまとめる。同プロジェクトは、次世代のクリーンなエネルギー源である水素を、バイオ技術を利用して生産するクリーンな製造プロセスの実現を目指すもので、評価委員会では地球環境対策技術として実用化していく過程での技術的、コスト的な課題を明らかにした意義は大きいとの評価を示した。一方で、諸外国の技術レベルと同様に基礎的研究の段階を脱しておらず、より性能の高い光合成微生物の探索など基礎研究の充実と、実用化への道筋の明確化が必要である点も指摘された。工技院では、評価委員会報告書を早急にとりまとめ、今月末の産業技術審議会評価部会に諮ったうえで報告書を公表する考え。・・・」の記載がある。

第3 当審の判断

当審において、請求人に対し、上記第2に記載のとおり、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当する旨の拒絶の理由を通知し、相当の期間を指定して意見書を提出する機会を与えたが、請求人からは、何らの意見、応答もなかった。

そして、上記第2に記載の拒絶の理由は、妥当なものであるから、本願商標は、その理由により拒絶すべきものである。

よって、結論のとおり審決する。

Next Action

次の一手につながるサービス

類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。

次の一歩へ

商標の登録可能性を無料で確認するか、費用の目安を料金表・シミュレーターで把握できます。