結論テキスト
審判費用は、被請求人の負担とする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 取消2008−300723(T2008−300723/J2) |
|---|---|
| 審判種別 | 取消 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
本件登録第4836459号商標(以下「本件商標」という。)は、「スマートリンク」の片仮名文字と「Smartlink」の欧文字とを上下二段に横書きしてなり、平成13年7月19日に登録出願、第9類「電気アイロン,電気式ヘアカーラー,電気通信機械器具,電子応用機械器具及びその部品,電池,電線及びケーブル,配電用又は制御用の機械器具」を指定商品として、同17年1月28日に設定登録されたものである。
請求人は、結論同旨の審決を求め、その理由及び被請求人の答弁に対する弁駁の理由を要旨以下のように述べている。
本件商標は、その指定商品中「電子応用機械器具及びその部品」(当初は、「電子応用機械器具及びその部品並びにこれらに類似する商品」であったが、平成21年4月6日付手続補正書により、「並びにこれらに類似する商品」を削除する補正がなされ、要旨変更とならない範囲内で明確な表示となった。以下、取消しに係る商品は、補正後の指定商品の表示とする。)について継続して3年以上日本国内において商標権者、専用使用権者、通常使用権者のいずれかによって使用された事実は存在せず、また、現在においても使用されていない。したがって、商標法第50条第1項の規定により、その登録は、取り消されるべきものである。
(1)被請求人は、本件商標の使用に係る商品は「電子応用機械器具及びその部品」に属するものである旨主張し、その書証として、乙第1号証ないし乙第3号証を提出している。
ところで、商標法第50条第2項によれば、商標法第50条第1項の審判による商標登録の取消を免れるためには、原則として、被請求人において、商標権者等が登録商標を「その請求に係る指定商品又は指定役務のいずれかについて使用していること」を立証しなければならないとされているが、被請求人の提出した乙第1号証ないし乙第3号証では、そのような使用の立証は、されていない。
具体的には、被請求人は、乙第1号証をもって、本審判請求登録日の過去3年以内である2005年7月に、自己の製造販売に係る液晶テレビの製品カタログ中において、本件商標を液晶テレビの附属品であるワイヤレス送信機について使用している旨主張している。
しかしながら、被請求人が本件商標を使用していると主張する、いわゆるテレビジョン送受信機の附属品である「ワイヤレス送信機」、すなわち「無線送信機」は、「電気通信機械器具」の範ちゅうのみに属する商品であり、当該商品がテレビジョン送受信機の附属品ととらえられた場合はもちろんのこと、それ自体が本審判の請求に係る「電子応用機械器具及びその部品」の範ちゅうに属する商品でないことは、明らかである。
また、被請求人は、乙第2号証及び乙第3号証をもって、2008年6月及び8月に、自己の製造販売に係る携帯電話機の製品カタログ中において、本件商標を携帯電話機について使用している旨を主張する。
しかしながら、電話機械器具の一種たる「携帯電話機」も同様に「電気通信機械器具」の範ちゅうに属する商品であって、本審判の請求に係る「電子応用機械器具及びその部品」の範ちゅうには、決して属しない商品である。
このような状況にかんがみると、乙第1号証及び乙第3号証によっては、本件商標又はこれと社会通念上同一の商標が商標権者等によって、本審判の請求に係る指定商品である「電子応用機械器具及びその部品」について使用されているという事実は、何ら証明されていないといわざるを得ない。
(2)以上の諸点からすると、乙第1号証ないし乙第3号証をもってしても、被請求人が、商標権者等が本件商標を本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において「その請求に係る指定商品」たる「電子応用機械器具及びその部品」について使用された事実は、何ら立証されないことが明白である。
被請求人は、本件審判の請求は成り立たない、審判費用は請求人の負担とする、との審決を求め、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として乙第1号証ないし乙第3号証を提出している。
(1)被請求人が、証拠方法として提出した乙第1号証は、2005年7月作成の当社製品の総合カタログの写しである。乙第1号証からも明らかなように、本審判請求登録日の過去3年以内である2005年7月に作成したカタログの16ページにおいて、本件商標「スマートリンク」を液晶テレビの附属品であるワイヤレス送信機に使用している。また、その商標を使用した液晶テレビの附属品は、本審判請求に係る指定商品である「電子応用機械器具及びその部品」に属する。
(2)被請求人が証拠方法として提出した乙第2号証は、NTTドコモ社向け当社携帯電話SH906iTVのカタログの写しである。乙第2号証からも明らかなように、本審判請求登録日の過去3年以内である2008年6月に作成したカタログ内において、本件商標「スマートリンク」を携帯電話機に使用している。また、その商標を使用した携帯電話機は、本審判請求に係る指定商品である「電子応用機械器具及びその部品」に属する。
(3)被請求人が、証拠方法として提出した乙第3号証は、ソフトバンク社向け当社携帯電話機923SHカタログの写しである。乙第3号証からも明らかなように、本審判請求登録日の過去3年以内である2008年6月に作成したカタログ内において、本件商標「スマートリンク」を携帯電話機に使用している。また、その商標を使用した携帯電話機は、本審判請求に係る指定商品である「電子応用機械器具及びその部品」に属する。
(1)平成20年10月9日付け弁駁書及び平成21年4月6日付け回答書によれば、被請求人が2005年7月に自己の製造販売に係る液晶テレビの製品カタログ中において、被請求人が本件商標を使用していると主張する所謂テレビジョン送受信機の付属品である「ワイヤレス送信機」、即ち「無線送信機」は、「電気通信機械器具」の範ちゅうのみに属する商品であり、当該商品がテレビジョン送受信機の付属品と捉えられた場合は勿論のこと、それ自体が本審判の請求に係る「電子応用機械器具及びその部品」の範ちゅうのみに属する商品でないことは明らかであると主張している。
しかしながら、「ワイヤレス送信機」には、映像・ソフトを転送する機能を有しており、かかる映像データ等を転送する情報処理機能を有した商品は、類似群コード11C01が付与される「電気通信機械用電子回路」を内蔵しているため、当該商品は「電子応用機械器具及びその部品」の範ちゅうに属する商品と考えるのが妥当である。
また、「ワイヤレス送信機」によって、映像・ソフトを類似群コード11C01が付与された「電子応用機械器具及びその部品」の範ちゅうに属する商品である「コンピューター用モニター」にも転送できることから、本件商標「スマートリンク/Smart1ink」は、「電子応用機械器具及びその部品」の範ちゅうに属する商品について、実際に使用されていると考えるのが妥当である。
(2)被請求人が2008年6月及び8月に自己の製造販売に係る携帯電話の製品カタログ中において、本件商標「スマートリンク」を携帯電話機について使用している旨の主張について、電話機械器具の一種たる「携帯電話機」も同様に、「電気通信機械器具」の範ちゅうに属する商品であって、本審判の請求に係る「電子応用機械器具及びその部品」の範ちゅうには属しない商品であると主張している。
しかしながら、「携帯電話機」には、映像・音楽等のデータを転送する機能を有しており、かかる情報処理機能を有した商品は、類似群コード11C01が付された「電気通信機械用電子回路」を内蔵しているため、当該商品は「電子応用機械器具及びその部品」の範ちゅうに属する商品であると考えるのが妥当である。
(3)したがって、被請求人が本件商標を本審判請求に係る指定商品である「電子応用機械器具及びその部品」について本審判請求登録日の過去3年間継続して使用していることは、明白である。
(1)乙第1号証は、2005年7月発行の被請求人の総合カタログの抜粋(写し)であるが、左下に「16」のページ(頁)表示のあるカタログには、15V型液晶カラーテレビ「AQUOS」とその付属品として無線送信機の写真が掲載され、無線送信機には「スマートリンク送信機」の文字が表示されている。この「スマートリンク送信機」の文字中「送信機」の文字は、品質(付属品名)を表示したものであり、該「スマートリンク」の文字は、本件商標と社会通念上同一とみて差し支えないものである。
しかしながら、そこに示された「液晶カラーテレビ」の附属品の無線送信機は、「電気通信機械器具」に属する商品と認められるものであって、請求に係る指定商品「電子応用機械器具及びその部品」の範ちゅうに属する商品ではない。
なお、被請求人は、「『ワイヤレス送信機』には、映像・ソフトを転送する機能を有しており、かかる映像データ等を転送する情報処理機能を有した商品は、類似群コード11C01が付与される『電気通信機械用電子回路』を内蔵しているため、当該商品は『電子応用機械器具及びその部品』の範ちゅうに属する商品と考えるのが妥当である。」と主張しているが、そのような場合、電気通信機械用の「電子回路」を内蔵しているから、当該商品は「電子応用機械器具」に属する商品であるとしたなら、あらゆる用途の「電子回路」を内蔵する商品は、すべからく「電子応用機械器具」に属する商品となるのであって、このような主張は到底認めることができない。
(2)乙第2号証及び乙第3号証は、どちらも被請求人の製造に係る商品「携帯電話」のカタログの抜粋(写し)であり、それぞれ2008年5月及び2008年6月時点のものである。そのカタログのそれぞれ2葉目には、「スマートリンク辞書」の文字が表示され、これについての解説がされていて、およそ内蔵された国語、英和、和英辞典、またはネット辞典等を利用して、用途に応じた検索ができる機能であるというものである。
その説明から明らかなように、「スマートリンク辞書」は、その携帯電話に組み込まれた機能であることから、独立して取引される商品であるとは、いい得ないものである。
また、その辞書検索機能を有する「携帯電話」は、「電気通信機械器具」に属する商品と認められるものであって、請求に係る指定商品「電子応用機械器具及びその部品」の範ちゅうに属する商品ではない。
(3)その他、本件商品が本件審判の請求の登録前3年以内に取引されていたことを具体的に示す証左は一切ない。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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