結論テキスト
審判費用は、請求人の負担とする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 取消2008−300391(T2008−300391/J2) |
|---|---|
| 審判種別 | 取消 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
本件登録第4523182号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲のとおりの構成よりなり、平成12年10月20日に登録出願され、「燃料」を含む第4類、第19類、第37類及び第40類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、平成13年11月16日に設定登録されたものである。
請求人は、商標法第50条第1項の規定により、本件商標の指定商品中、第4類「燃料」について登録を取り消す、審判費用は被請求人の負担とするとの審決を求め、その理由及び答弁に対する弁駁を要旨次のように述べ、証拠方法として、甲第1号及び第2号証を提出した。
(1)請求の理由
本件商標は、請求人が調査するも、その指定商品中、第4類「燃料」について、継続して3年以上日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれによっても使用された事実がないから、商標法第50条第1項の規定により取り消されるべきものである。
(2)第1答弁に対する弁駁
ア 被請求人は、その指定商品中の第4類「燃料」について、継続して販売している旨を主張している。しかしながら、提出された証拠によっては、被請求人が本件商標をその指定商品について使用していることは立証されておらず、本件商標を使用していないものといわざるを得ない。以下、乙各号証につき詳述する。
イ 乙第1号証について
乙第1号証は、2008年3月5日付け請求書(控)であり、当該請求書から被請求人は軽油を販売していた事実が伺える。
他方、当該請求書(控)に本件商標は一切使用されていないことが明らかである。したがって、乙第1号証は、本件商標を使用していることを立証するものではない。
ウ 乙第2号証について
乙第2号証は、窓付き封筒であり、当該窓付き封筒に本件商標が付されている点は請求人も認める。また、商標の使用には「取引書類」に標章を付し、これを頒布等する行為が含まれることは請求人も認めるところである(商標法第2条第3項第8号)。
しかしながら、乙第2号証は、単なる窓付き封筒であり、指定商品との関係は不明である。したがって、乙第2号証は、被請求人が本件商標を指定商品「燃料」において使用していることを立証するものではない。
仮に百歩譲って、窓付封筒が商標法第2条第3項第8号にいう「取引書類」に該当するとしても、頒布の時期について何ら立証されておらず、本件商標の使用証拠とはなりえないものといえる。
なお、被請求人は、乙第1号証の請求書(控)を乙第2号証の窓付き封筒に入れて送付したことを述べ、これら2点を併せて本件商標が指定商品である「燃料」に使用されていたことを立証せんとしている。しかしながら、その事実は、何ら立証されていない。また、仮に乙第1号証の請求書(控)を乙第2号証の窓付封筒に入れて送付した事実があったとしても、乙第1号及び第2号証が、その指定商品「燃料」に使用していた事実を示すものではないことは、上述のとおりであり、かかる主張に理由が無いことは明らかである。
(3)第2答弁に対する弁駁
請求人は、被請求人が提出した第2答弁及び提出された証拠(乙第3号ないし第8号証)に対し、何ら弁駁していない。
被請求人は、結論同旨の審決を求めると答弁し、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として、乙第1号ないし第8号証を提出した。
(1)第1答弁
ア 被請求人は、本件商標の指定商品中、第4類「燃料」について、継続して販売しており、乙第1号証のとおり2008年2月に軽油を販売している。
イ 販売先には、納品した軽油を納品場所別に日付、数量、単位、単価、金額のほか代金決済条件等を記載した請求書(乙第1号証)を発行している。
ウ 請求書の送付には、本件商標を付した窓付き封筒(乙第2号証)を使用している。
(2)第2答弁
ア 乙第1号証は、被請求人がシステム開発会社であるパシフィックシステム株式会社に被請求人の取扱商品に係る販売システム開発を依頼し、平成14年に納品された「TCT新基幹システム」を使用して、被請求人水戸支店の事務担当者が、システム端末を使用して平成20年3月5日に出力したものである。
TCT新基幹システムでは、取引先の締切日毎に該当する請求データの取り纏めと同時にシステム端末から出力するための請求書と請求書(控)のPDFファイルを作成して請求書、請求書(控)を出力している。PDFファイルの作成は請求書と請求書(控)がセットになっており、片方だけ作成することはできない。
乙第1号証が、「TCT新基幹システム」を使用して出力されたものであることおよび請求書が出力されていることは乙第3号証パシフィックシステム株式会社の検証報告書のとおりである。
イ 乙第1号証の請求書(控)と同時に作成された請求書は、当該取引先に送付しており、軽油代金を含む金2,381,385円は、約定どおり平成20年3月25日に株式会社みずほコーポレート銀行本店の被請求人普通預金口座に送金手数料840円が控除された金2,380,545円で振り込まれている。(乙第4号証みずほコーポレート銀行の預金取引明細表)
ウ 乙第2号証の窓付き封筒は、平成18年11月10日に、被請求人の印刷発注先である光村印刷株式会社に、被請求人が同社指定様式による注文書(乙第5号証光村印刷株式会社への注文書)を用いて角2、請求書用窓付の封筒2種類、角2は500枚入り、請求書用窓付は1,000枚入りを1箱ずつファクシミリにて発注している。
光村印刷株式会社は、平成18年11月24日に、注文を受け印刷した角2の封筒500枚、請求書用窓付の封筒1,000枚を被請求人水戸支店宛てに発送し、被請求人水戸支店で受領している。
平成18年11月10日、光村印刷株式会社への発注の前に、請求書用窓付封筒を使用する被請求人水戸支店の事務担当者から、被請求人にファクシミリで送信された本件商標が印刷されている請求書用窓付封筒のサンプル(乙第5号証光村印刷株式会社への注文書2枚目)が、事業所名称が被請求人の組織改正前の「水戸営業所」であったため、被請求人は、請求書用窓付封筒のサンプルに、水戸営業所から水戸支店へ訂正がある旨を加筆している。注文書にも同様の加筆をして光村印刷株式会社営業2部4課の営業担当者宛てに注文書と一緒にファクシミリで送信している。
光村印刷株式会社は、被請求人に納品した角2および本件商標が印刷された請求書用窓付封筒の代金、校正代金、消費税の合計51,135円を被請求人に請求している。(乙第6号証光村印刷株式会社の証明書、乙第7号証光村印刷株式会社の請求書)
エ 請求書は、折り位置を示す「▼」に合わせ山折をすれば、封入した際宛名が窓位置に合うようにレイアウトされている。
被請求人水戸支店の事務担当者は、乙第2号証の封筒に、システム端末から出力された請求書を、この手順により封入し送付手続きをしている。(乙第8号証 乙第1号証軽油の請求書(控)の写し)
オ 以上のとおり請求書と窓付封筒は一体のものであり、本件商標をその指定商品「燃料」について使用していることは明白である。
(1)乙第1号証は、2008年3月5日付け「請求書(控)」と認められるところ、該請求書(控)によれば、被請求人は軽油(燃料)を販売していることが認められるものの、本件商標は一切使用されていない。
(2)乙第2号証は、「窓付き封筒」と認められるところ、前記封筒には、本件商標と社会通念上同一のものと認められる商標が表示されている。
(3)「水戸支店」の名称が入った前記封筒は、乙第5号証の「注文書」によって平成18年11月10日に注文が出され、乙第6号証の「証明書」によれば、同月24日に1,000枚(1箱)が「水戸支店」に納品されたことが認められる。
そして、乙第7号証の「請求書」によれば、納品後の同月30日付けで、光村印刷株式会社よりティーシートレーディング株式会社宛に、合計1,500枚分の前記封筒を含む封筒代金の請求があったことが認められる。
(4)そうすると、前記封筒に、請求書の送付日等が記載されていないとしても、前記封筒が、平成18年(2006年)11月末以降、請求書の送付用として使用できる状況にあったことが認められ、実際、乙第4号証の「預金取引明細書」によれば、取引先より2008年3月25日付けで、乙第1号証に係る「請求書」に対応した金額の入金があったことが認められるものであるから、被請求人が、本件審判請求の登録前3年以内である2008年3月5日付けで出力した乙第1号証に係る「請求書」の送付の際に、前記封筒を使用したものと優に推認できるものである。
そして、前記封筒に本件商標を付する行為は、商標法第2条第3項第8号の「商品に関する取引書類に標章を付して頒布する行為」に該当するものである。
(5)してみれば、本件商標は、本件審判の請求の登録前3年以内に、その請求に係る指定商品中「軽油」についての使用があったものと推認できる。
したがって、本件商標は、商標法第50条第1項の規定により、請求に係る指定商品「燃料」についての登録を、取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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