Trademark Appeal Case
称呼の類似性と要部認定
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2008−685016(T2008−685016/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件国際登録第889790号商標(以下「本件商標」という。)は、「FALLEN HERO」の欧文字を書してなり、2005年5月24日に「European Community」においてした商標登録出願に基づきパリ条約第4条による優先権を主張し、2005年11月24日を国際登録の日として、第3類、第9類、第14類、第16類、第18類、第24類、第25類、第28類、第32類、第33類、第35類、第41類及び第43類に属する国際登録において指定された商品を指定商品として、平成20年4月25日に我が国において設定登録されたものである。
2 登録異議申立ての理由
(1)引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する登録第4749533号商標(以下「引用商標」という。)は、「FALLEN」の欧文字を標準文字で書してなり、平成15年7月10日に登録出願され、第18類及び第25類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成16年2月20日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
(2)理由の要点
申立人は、本件商標は、商標法第4条第1項第11号及び同第15号に該当するものであるから、同法43条の2第1項の規定により取り消されるべきものであると申し立て、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として甲第1号ないし第56号証(枝番を含む。)を提出した。
ア 商標法第4条第1項第11号について
本件商標は、「FALLEN」及び「HERO」を、スペースを挟んで「FALLEN HERO」と横書きしてなるものであるため、本件商標からは「フォールン」、「ヒーロー」及び「フォールンヒーロー」の各称呼が生じ、他方、引用商標からは「フォールン」の称呼が生じるから、両商標は、共に「フォールン」の称呼を共通にする類似の商標であって、その指定商品も同一又は類似のものである。
イ 商標法第4条第1項第15号について
申立人の商標「FALLEN」は、申立人の商品「かばん類,被服,履物」に使用され、特にスケートボード関連の商品では、広く知られた商標であることから、本件商標が、その指定商品中「かばん類,被服,履物」に使用された場合、商品の出所について混同を生ずるおそれがある。
3 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第11号について
本件商標は、「FALLEN HERO」の文字からなるところ、その構成各文字は同じ書体、同じ大きさで、軽重の差なく一体的に表されているものである。
そして、その構成前半の「FALLEN」の文字が、英語の「fall」の過去分詞形であって、「倒れた、落ちた」等を意味する語であり、また、同後半の「HERO」の文字が、「英雄、勇士」等を意味する英語であるから、全体として「倒れた英雄」程の意味合いを看取させるものであり、その構成全体をもって一体不可分のものとして認識、把握されるものとみるのが相当である。
そうすると、かかる構成からなる本件商標を、「FALLEN」と「HERO」とに分離したうえで、「FALLEN」の文字部分から生ずる称呼及び観念、あるいは印象をもって取引に資されるとすべき特段の理由は見いだせないから、本件商標は、その構成文字全体に相応して、「フォールンヒーロー」の称呼のみを生ずるというべきである。
してみると、本件商標の要部が「FALLEN」であるとしたうえで、引用商標と類似する商標であるとする申立人の主張は、採用し得ない。
したがって、本件商標は、引用商標とは類似しない商標と認められるから、商標法第4条第1項第11号には該当しない。
(2)商標法第4条第1項第15号について
申立人提出の証拠によれば、同人に係る商品「運動靴,ティーシャツ」に、引用商標が使用されている事実を認め得るとしても、それが本件商標の登録出願前から査定時においても、我が国において継続して使用され、周知・著名性を獲得していたとの事実を客観的・具体的に示す証拠はなかった。
また、日本語による証拠にしても、甲第3号ないし第5号及び第13号証しかないため、これらの証拠によっては、引用商標「FALLEN」が、本件商標の出願時において、申立人の前記商品の商標として需要者間に広く認識されるに至っていたと認めることはできない。
そして、本件商標と引用商標とが類似する商標と認められないことは、前記(1)のとおりであって、さらに本件商標と引用商標とを関連づけて見なければならない理由も見いだせないから、結局、両者は別異の出所を示す商標として看取されるものといわざるを得ない。
してみれば、本件商標の査定時はもとより、その出願時において、本件商標をその指定商品に使用しても、これより需要者が引用商標を想起、連想して、当該商品を申立人あるいは同人と経済的又は組織的に何らかの関係がある者の業務に係る商品であると誤認したとは言い難く、商品の出所について混同するおそれがあったとは認められない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号には該当しない。
(3)結論
以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第11号及び同第15号に違反して登録されたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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