Trademark Appeal Case
称呼の類似性判断
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2008−685023(T2008−685023/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件国際登録第946612号商標(以下「本件商標」という。)は,「LENOXe」の欧文字を横書きしてなり,2007年(平成19年)10月25日を国際登録の日とし,第5類「Gases for medical purposes,namely xenon for anaesthesia and xenon for neuroprotection.」を指定商品として,平成20年11月7日に設定登録されたものである。
2 登録異議申立人の引用する登録商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する登録商標は,以下のとおりであり,その商標権は,いずれも現に有効に存続しているものである。
(1)登録第522662号商標は,「リノックス」の片仮名文字を縦書きしてなり,昭和32年9月12日に登録出願,第1類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として,同33年6月26日に設定登録されたものであり,指定商品については,その後,平成20年11月19日に指定商品の書換登録により,第1類,第2類,第3類,第5類,第10類,第16類及び第30類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品となっている。
(2)登録第1342814号商標は,「LINOX」の欧文字を横書きしてなり,昭和49年4月22日に登録出願,第1類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として,同53年8月25日に設定登録されたものであり,指定商品については,その後,平成20年8月27日に指定商品の書換登録により,第1類,第2類,第3類,第4類,第5類,第8類,第9類,第10類,第16類,第19類,第21類及び第30類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品となっている。
以下,これらを併せて「引用商標」という。
3 登録異議の申立ての理由(要点)
本件商標は,「LENOXe」の構成態様からなるから,「レノクセ」,「レノキセ」,「レノックスイイ」の他に「レノックス」の称呼も生じるものであり,一方,引用商標からは「リノックス」の称呼を生じる。
そこで,本件商標から生じる「レノックス」の称呼と引用商標から生じる「リノックス」の称呼を比較すると,ともに同数音の称呼からなり,両称呼の相違点は「レ」と「リ」のみである。これら相違音は,同じ「ラ」行に属し,共に舌先を歯茎に接触させて発音する弾音であって,調音方法を同じくする近似音であり,この音が語頭に位置するとはいえ,これに続く他の4音を全く同じくするものであるから,該差異音が全体の称呼に強く影響を及ぼす程の音とはいえず,また,語韻語調が極めて近似したものである。
したがって,本件商標は,引用商標と称呼において類似する商標であり,その指定商品についても抵触するものであるから,商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものである。
4 当審の判断
本件商標は,「LENOXe」の欧文字からなるところ,これはその構成中の末尾の「e」のみが小文字で書かれていることから,本件商標に係る指定商品(xenon for anaesthesia and xenon for neuroprotection.)との関係においては,「LENO」の文字と「キセノン」又は「クセノン」の読みで親しまれている化学記号の「Xe」が結合したものと容易に理解・認識し得るものである。
しかし,本件商標は,これを構成する各文字が同じ書体,等間隔で表されていることから,視覚上,構成文字全体が一つのものとして認識されるとみるのが自然であり,また,これが既成の意味を有する親しまれた外国語を表したものともいえない。
そうすると,本件商標は,我が国においてもっとも親しまれている外国語である英語の読み及び「Xe」の読みに照らし,「レノキセ」及び「レノクセ」の称呼を生ずるというのが自然であり,特定の観念の生じない造語を表したものというべきである。
一方,引用商標は,「リノックス」の片仮名文字又は「LINOX」の欧文字からなるから,それぞれの構成文字から無理なく「リノックス」の称呼を生ずるものというのが自然であり,特定の観念の生じない造語を表したものというべきである。
そこで,本件商標から生ずる「レノキセ」及び「レノクセ」の称呼と引用商標から生ずる「リノックス」の称呼を比較すると,両称呼は,相違する各音の音質の差,音構成の差,構成音数の差等により明瞭に聴別し得るものである。
そして,本件商標と引用商標とは,それぞれの構成に照らし,外観上明らかに区別し得る差異を有するものであり,また,観念上は比較することができないものである。
したがって,本件商標と引用商標とは,称呼,外観及び観念のいずれの点からみても相紛れるおそれのない非類似の商標といわなければならない。
(2)むすび
以上のとおり,本件商標は,商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものではないから,同法第43条の3第4項の規定に基づき,その登録を維持すべきものである。
よって,結論のとおり決定する。
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