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Trademark Appeal Case

蓄熱保温の識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号平成11年審判第19977号
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1本願商標

本願商標は、「蓄熱保温」の文字を書してなり、第24類 「織物,メリヤス生地,フェルト及び不織布,オイルクロス,ゴム引防水布,ビニルクロス,ラバークロス,レザークロス,ろ過布,布製身の回り品,ふきん,かや,敷き布,布団,布団カバー,布団側,まくらカバー,毛布,織物製壁掛け,織物製ブラインド,カーテン,テーブル掛け,どん帳,シャワーカーテン,紅白幕,ビリヤードクロス,のぼり及び旗(紙製のものを除く。)」並びに第25類「被服,ガーター,靴下止め,ズボンつり,ベルト,履物,運動用特殊衣服,運動用特殊靴」を指定商品として平成10年10月1日に登録出願されたものである。

2原査定の理由

原査定は、「本願商標は、『体熱を蓄えて温める』ことを認識させる『蓄熱保温』の文字を普通に用いられる方法で書してなるところ、繊維業界においては様々な機能性をもたせた素材が多く生産・販売されていて、『体温を蓄えて快適に温める』機能を有する素材、あるいはその素材を使用し、その効能を有する商品等が実際に取り引きされている実状(繊研新聞〈1998年2月23日付け記事等多数〉)もあるから、これを本願指定商品に使用しても、単に商品の機能・品質を表示するにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。」と認定し、本願を拒絶したものである。

3当審の判断

本願商標を構成する「蓄熱保温」の文字は、「熱を蓄え、あたたかさを保つこと」の意味を容易に認識させるものであり、指定商品との関係からみると、熱を蓄えあたたかさを保つ機能を備えた繊維が開発され、これを蓄熱保温素材と称しており、これを用いたスキー、登山、つり等のスポーツ用ウエアが製品化され、既に商品市場に流通している事実がある。

この点について請求人は、「蓄熱保温」の文字が、商品の品質原材料を表示するものとして普通に使用されている事実もなく、原審において実際に取り引きされている実情として繊研新聞の記事を引用しているが、1998年2月23日付けの繊研新聞にはそのような該当記事はないと主張している。

しかしながら、同繊研新聞4面には「デサントは98年秋冬物で防風、耐水、蓄熱などの機能を複合した保温システム”アルファ・サーモギァ”のアスレチックウエア、野球練習着を発売する。...それに蓄熱保温素材「ソーラー・アルファ」を使った黒いメッシュを張っている。...」と記載されているものであるから、上記の請求人の主張は採用できない。

してみると、「蓄熱保温」の文字からなる本願商標をその指定商品中、例えば、「織物、被服、運動用特殊衣服」に使用しても、本願商標に接する取引者・需要者は、「熱を蓄え、あたたかさを保つ機能を備えたもの」という商品の品質(機能)を表示したものと理解・認識するに止まると認められ、結局、本願商標は、自他商品の識別標識としての機能を果たさないものと判断するのが相当である。

したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するものとして、その出願を拒絶した原査定は、妥当であって取り消すべき限りでない。

よって、結論のとおり審決する。

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