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Trademark Appeal Case

商標不使用取消の証拠

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号取消2008−300781(T2008−300781/J2)
審判種別取消
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

登録第4119624号商標の指定商品中「電気通信機械器具,電子管,半導体素子,電子回路(電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路を除く。),電気アイロン,電気式ヘアカーラー,電気式ワックス磨き機,電気掃除機,電気ブザー」については、その登録は取り消す。
審判費用は、被請求人の負担とする。

理由テキスト

第1 本件商標

本件登録第4119624号商標(以下「本件商標」という。)は、「NCOM」の欧文字を横書きしてなり、平成8年8月29日に登録出願、第9類「理化学機械器具,測定機械器具,写真機械器具,映画機械器具,光学機械器具,配電用又は制御用機械器具,電池,電気磁気測定器,電線及びケーブル,電気通信機械器具,電子応用機械器具及びその部品,回転変流機,調相機,電気アイロン,電気式ヘアカーラー,電気式ワックス磨き機,電気掃除機,電気ブザー,磁心,抵抗線,電極,レコード,家庭用テレビゲームおもちゃ,録画済みビデオディスク及びビデオテープ,ロケット」を指定商品として同10年2月27日に設定登録され、その後、同19年11月6日に商標権の存続期間の更新登録がされ、現に有効に存続するものである。

そして、本件審判の請求の登録は、平成20年7月8日にされたものである。

第2 請求人の主張

請求人は、結論同旨の審決を求め、その理由及び答弁に対する弁駁の理由を要旨次のように述べ、証拠方法として、甲第1号証を提出した。

1 請求の理由

請求人の調査した限りにおいては、少なくとも、本件審判請求日前3年以内に日本国内において、その指定商品中、第9類「電気通信機械器具,電子管,半導体素子,電子回路(電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路を除く。),電気アイロン,電気式ヘアカーラー,電気式ワックス磨き機,電気掃除機,電気ブザー」のいずれについても使用されていないことが判明した。

したがって、本件商標の指定商品中、上記商品についての登録は、商標法第50条第1項の規定により取り消されるべきものである。

2 答弁に対する弁駁の理由

(1)乙第1号証は、「局用交換機」がいかなる商品であるのかについて説明をしているだけであって、本件商標の使用を裏付ける直接的な証拠ではない。

(2)乙第2号証は、いわゆる技報であり、その奥付に「NECの最新の研究開発の成果を全世界に紹介するもの。第一線の研究者、技術者の執筆による優れた論文が読み易く編集されており、各国から高い評価を得ています。」という記述があるとおり、商品の販売宣伝を目的として頒布されたものではないから、そもそも、商標法第2条第3項第8号に規定する広告、価格表又は取引書類のいずれにも該当しないものである。また、本証拠は、「1996年5月30日発行」と記されていることから、本件商標が本件審判の請求の登録前3年以内に使用されていた事実を立証するには十分とはいえない。

そして、本証拠には、「NCOM200Σ」システムについての記事があるが、これは、当該製品がネットワークの保守・運用・管理上の複雑な諸問題を解決し、ネットワーク運営効率を改善するためのシステムであり、また、当該製品をブラジルのTELECOMUNICACOES DE SAOPAULO S.A.(TELESP)社に納入したとの記事が紹介されているにすぎないものである。

(3)乙第3号証は、「1997年5月26日」に発行されたものであるから、本件審判の請求の登録前3年以内の使用という時期的要件を満たさないだけでなく、本件商標が当該証拠のどこにも見あたらず、証拠としては全く不十分なものである。

(4)乙第4号証によれば、「NCOM200Σ」の表示は見受けられるものの、日本語ではなく、全て英語にて表現されているものである。ちなみに、請求人が当該ウェブサイトの「Contact us」の箇所をクリックしてみると、連絡先のウエブページが開いたが、そこには連絡先の電話番号として「+81−471−85−7208」と表示されていた。これは、明らかに外国から我が国に連絡することを想定した電話番号の記載方法であることから、本ウェブサイトは、外国向けのサイトであることを窺い知ることができるものである。

したがって、本証拠をもって、我が国における本件商標の使用を立証することにはならない。

(5)乙第5号証は、本件商標が当該証拠のどこにも見あたらないものであるから、これだけでは、本件商標が使用されていることを裏付ける証拠にはなり得ない。

(6)また、被請求人が主張するように、本件商標の使用に係る商品「電気通信用自動交換機の管理・稼働システム」及び「電気通信及びコンピュータネットワーク用の個別分岐交換機の管理・稼働システム」が、電気通信用自動交換機や電気通信及びコンピュータネットワーク用の個別分岐交換機を管理・稼働するためのハードウエア及びソフトウエアだとしたら、それらの商品は、「電子応用機械器具」の範疇に属する商品であって、そもそも請求に係る指定商品「電気通信機械器具,電子管,半導体素子,電子回路(電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路を除く。),電気アイロン,電気式ヘアカーラー,電気式ワックス磨き機,電気掃除機,電気ブザー」には含まれていないものである。

(7)以上のとおり、被請求人が提示する証拠をもってしては、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において、商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれかが、請求に係る指定商品のいずれかについて、本件商標の使用をしていたことを被請求人が証明したということはできない。

第3 被請求人の答弁

被請求人は、本件審判の請求は成り立たない、審判費用は請求人の負担とするとの審決を求めると答弁し、その理由及び弁駁に対する答弁の理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として、乙第1号証ないし乙第5号証を提出した。

1 答弁の理由

(1)本件商標は、局用交換機「NEAX」の管理・稼動システムの名称として今日まで継続的に使用されている。

「局用交換機」は、乙第1号証が示すとおり、「通信事業者のネットワーク内に設置する交換機」であり、商品区分第9類の「電気通信機械器具」に含まれる「電気通信用自動交換機」及び「電子応用機械器具及びその部品」も含む「電気通信及びコンピュータネットワーク用の個別分岐交換機」に該当するものであり、本件商標が使用されているのは、これら「電気通信用自動交換機」、「電気通信及びコンピュータネットワーク用の個別分岐交換機」の管理・稼動システムであるから、これらの「部品及び付属品」に含まれる商品について使用している。

本件商標が使用されている商品は、商標権者である日本電気株式会社(以下「NEC」という。)が、乙第2号証に示すとおり、1996年5月30日発行の「NEC技報 第49巻第5号」で交換網管理システム「NCOM200Σ」について発表し、乙第3号証に示すとおり、1997年5月26日発行の「NEC技報 第50巻第5号」で「NCOM」に関連する交換網管理システム「NEAX61Σ」について発表して以来、今日に至るまで乙第4号証が示すとおり、「NEAX」と「NCOM」とが連携して稼動し、2つで1つの商品形態として取引されていることは明らかである。

上記を踏まえ、本件商標が使用されている商品を含む商品の取引を証するものとして、NECがソフトバンクテレコムより受注したプロジェクト名「千葉・京阪奈NWC N61Σ加入者交換機ユニット新設工」に対応するための各商品の受注・送品状況を記録した「オーダステータス明細表」(乙第5号証)を添付する。

乙第5号証の「オーダステータス明細表」に記載のプロジェクト名中「N61Σ」は、「NEAX61Σ」の「NEAX」の頭文字「N」に型式名「61Σ」とを組み合わせた略称であり、明細表中の「ハード」は「電気通信用自動交換機」及び「電子応用機械器具及びその部品」も含む「電気通信及びコンピュータネットワーク用の個別分岐交換機」であり、明細表中の「コウジ」は設置工事作業を含む費用、「SI」はシステム・インテグレーション作業を含む費用、「ソフト」はNEAXに搭載する部品ソフトを含む費用である。

これらの本件商標が使用されている商品を含む商品は、乙第5号証によると、NECの営業部門より最終ユーザであるソフトバンクテレコム(株)へ2008年4月28日と2008年4月30日とに分けて送品がされている。

(2)以上に示した証拠から、本件商標は、継続して3年以上日本国内にて「電気通信用自動交換機」、「電気通信及びコンピュータネットワーク用の個別分岐交換機」の部品及び付属品について使用されていることは明白である。

2 弁駁に対する答弁の理由

請求人は、乙第4号証について,そのウェブサイトが英語で構成されていることなどから外国向けのサイトであり、日本国内の使用証明としては不十分であると主張する。

しかし、日本国内に在する企業が外国での事業を行う上で、日本国内で製品を生産して外国に輸出し、外国にてその取引をする場合、その製品が展開される国の言語でウェブサイトを作成することは日常的に行われていることであり、被請求人も同様に日本国内にて製品を生産して外国へ輸出することで外国での事業展開を行っている。

また、その問い合わせ先が日本になっていることで、むしろその製品を主体的に生産し品質を管理し、提供しているのが日本国内にある事業場等であることがうかがい知れ、日本国内での使用に該当することを裏付ける証拠であると確信する。

第4 当審の判断

1 被請求人の提出に係る乙各号証によれば、以下の事実を認めることができる。

(1)乙第1号証は、日経BP社に係るウェブサイト「ITpro Dictionary」の「局用交換機」についての用語解説であり、局用交換機とは、通信事業者のネットワーク内に設置する交換機である旨記載されている。

(2)乙第2号証は、1996年5月30日発行の「NEC技報 第49巻第5号」であり、「交換網管理システム NCOM200Σシステムの納入」の表題のもとに、「NCOM200Σシステム(写真)はネットワークの保守、運用、管理上の複雑な諸問題を解決し、ネットワーク運営効率を改善するためのシステムです。」とあり、その主な特長について「1)モジュール化により、柔軟なシステム構成が可能であり、ネットワークの拡大、新たなサービスの導入などに速やかに対応できます。2)UNIX環境で動作するオープンシステムであり、ユーザ自身のソフト開発、市販のアプリケーションの利用などが可能です。3)RDBMS(Relational Data Base Management System)を採用しており、柔軟なデータ処理が可能です。4)洗練されたGUI(Graphical User lnterface)により、視認性の高い情報と、操作のしやすいオペレーションを提供します。5)様々なプロトコルを用いて様々なタイプの通信機械とインタフェースが可能です。」と記載されている。

(3)乙第3号証は、1997年5月26日発行の「NEC技報 第50巻第5号」であり、「局用交換機NEAX61Σの開発」の表題のもとに、「NEAX61Σ(写真1)は、それらの次世代の通信網のニーズに適合すべく開発された最新鋭の局用交換機です。」とあり、その特長等について記載されている。

(4)乙第4号証は、被請求人(商標権者)に係るウェブページの写しであり、「NCOM200Σ」についての紹介が英文をもって記載されている。

そして、このウェブサイトの写しは、5枚からなるところ、その1枚目、2枚目及び5枚目の右下には、「2008/08/07」と記載されていることから、平成20(2008)年8月7日にプリントアウトされたものと解されるものであるが、3枚目及び4枚目には、プリントアウトの時期を示す記載は見当たらない。

(5)乙第5号証は、「オーダステータス明細表」と題する書面の写しであり、プロジェクト名の欄に「千葉・京阪奈NWC N61Σ加入者交換機ユニット新設工」、最終ユーザの欄に「ソフトバンクテレコム(株)」と各記載され、品名の欄には「ハード」、「コウジ」、「SI」、「ソフト」とあり、具体的な金額は塗り潰されているが受注額、送品額、売上額等の欄があり、送品計上日として「2008/04/28」と「2008/04/30」の日付が記載されている。

なお、乙第5号証がいかなる者に係る書面であるかを特定する記載は見当たらない。

2 前記1の事実によれば、以下のとおり認定、判断するのが相当である。

(1)本件商標の使用について

本件商標は、前記第1のとおり、「NCOM」の欧文字を横書きしてなるものである。

一方、乙第2号証及び乙第4号証に記載された「NCOM200Σシステム」及び「NCOM200Σ」の各標章(以下「使用標章」という。)は、前半の「NCOM」の文字部分が本件商標と綴りを同じくするものであり、後半の「200Σ」の文字部分は、商品の品番等を表し、また、「システム」の文字は、「系統、仕組み」等の意味を有するものであり、取消請求に係る指定商品との関係においては、自他商品の識別標識としての機能がないか弱いものである。

そうすると、使用標章は、「NCOM」の文字部分が自他商品の識別標識としての機能を果たすと認められるから、本件商標と社会通念上同一のものということができる。

なお、乙第1号証、乙第3号証及び乙第5号証からは、本件商標の表示を見いだすことができない。

(2)使用に係る商品について

ア 乙第3号証の「局用交換機」は、「通信事業者のネットワーク内に設置する交換機」(乙第1号証)であり、取消請求に係る指定商品中の「電気通信機械器具」に含まれる商品であることが認められる。

イ 乙第2号証の「交換網管理システム NCOM200Σシステム」は、前記1(2)認定のとおり、「1)モジュール化により、柔軟なシステム構成が可能であり、ネットワークの拡大、新たなサービスの導入などに速やかに対応できます。2)UNIX環境で動作するオープンシステムであり、ユーザ自身のソフト開発、市販のアプリケーションの利用などが可能です。3)RDBMS(Relational Data Base Management System)を採用しており、柔軟なデータ処理が可能です。4)洗練されたGUI(Graphical User lnterface)により、視認性の高い情報と、操作のしやすいオペレーションを提供します。」を主な特長とする旨の記載を勘案すれば、該「交換網管理システム」は、自動交換機や電気通信及びコンピュータネットワーク用の個別分岐交換機を管理・稼働するための電子計算機用プログラム又はこれを格納した部品(モジュール)といい得るものであるが、取消請求に係る指定商品のいずれにも該当するものではないというべきである。

ウ 被請求人は、本件商標を局用交換機「NEAX」の管理・稼動システムの名称として今日まで継続的に使用しており、その局用交換機は、「電気通信機械器具」に含まれる「電気通信用自動交換機」及び「電子応用機械器具及びその部品」も含む「電気通信及びコンピュータネットワーク用の個別分岐交換機」に該当するものであり、本件商標が使用されているのは、これら「電気通信用自動交換機」、「電気通信及びコンピュータネットワーク用の個別分岐交換機」の管理・稼動システムであるから、本件商標は、これらの部品及び付属品に含まれる商品について使用されている旨主張する。

しかし、「局用交換機」は、上記アのとおり、取消請求に係る指定商品中の「電気通信機械器具」に含まれる商品であることは認められるとしても、該「局用交換機」に使用されている商標は「NEAX61Σ」(乙第3号証)であって、本件商標とは別異の商標である。

そして、「局用交換機」が「電子応用機械器具及びその部品」も含む「電気通信及びコンピュータネットワーク用の個別分岐交換機」に該当するものであるとしても、「電子応用機械器具及びその部品」の範疇に属する取消請求に係る指定商品は、「電子管,半導体素子,電子回路(電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路を除く。)」のみであるから、該「電気通信及びコンピュータネットワーク用の個別分岐交換機」の使用をもってしては、取消請求に係る指定商品のいずれにも該当しないものである。

また、本件商標の使用をしている商品が「自動交換機」及び「電気通信及びコンピュータネットワーク用の個別分岐交換機」の「管理・稼動システム」であるとしても、該「管理・稼動システム」が「自動交換機」専用の附属品であるといい得るならば、「電気通信機械器具」の範ちゅうに含まれる商品とみる余地があることを必ずしも否定するものではないが、そのように解した場合には、そこに使用されている標章は「NEAX」であって、本件商標の使用が認められないものであり、また、該「管理・稼動システム」が「電気通信及びコンピュータネットワーク用の個別分岐交換機」に係る商品であるならば、上記のとおり、そもそも、取消請求に係る指定商品には含まれないものといわなければならない。

したがって、被請求人の上記主張は採用することができない。

エ 被請求人は、「NCOM」と「NEAX」の各標章が付された商品が1つの商品形態として取引されており(乙第4号証)、その取引を証するものとして、「オーダステータス明細表」(乙第5号証)を提出して、その明細表におけるプロジェクト名中の「N61Σ」は、「NEAX61Σ」の「NEAX」の頭文字「N」に型式名「61Σ」とを組み合わせた略称であり、品名の欄の「ハード」は「電気通信用自動交換機」及び「電子応用機械器具及びその部品」も含む「電気通信及びコンピュータネットワーク用の個別分岐交換機」であり、「ソフト」はNEAXに搭載する部品ソフトを含むと主張する。

しかし、乙第5号証には、前記2(1)のとおり、本件商標の記載が認められないところ、品名の欄の「ハード」が局用交換機(NEAX61Σ)であるとしても、被請求人の主張する「部品ソフト」とは、いかなる商品であるか必ずしも明確ではないが、これが局用交換機用の電子計算機用プログラム又はこれを格納した部品(モジュール)のことをいうのであれば、上記イ及びウのとおり、取消請求に係る指定商品には含まれていないものであるから、「NCOM」の文字を使用する商品と「NEAX」の文字を使用する商品が1つの商品形態として取引されているとしても、局用交換機(NEAX61Σ)専用の部品・附属品とみることはできない。

なお、「部品ソフト」が局用交換機用の電子計算機用プログラム又はこれを格納した部品(モジュール)とは別異の商品であるとするならば、被請求人の提出に係る証拠によって、その商品の内容、範囲等を把握することができない。

したがって、使用標章を取消請求に係る指定商品について使用をしていたものとは認められないから、被請求人の上記主張は採用することができない。

オ 小括

以上のとおり、上記乙各号証をもってしては、使用標章を取消請求に係る指定商品のいずれかについて使用をしていたものとは認められない。

(3)使用時期について

「NEC技報 第49巻第5号」(乙第2号証)及び「NEC技報 第50巻第5号」(乙第3号証)は、それぞれ1996年5月30日及び1997年5月26日に発行されたものである。

また、乙第4号証は、前記1(4)のとおり、1枚目、2枚目及び5枚目は、平成20(2008)年8月7日にプリントアウトされたものと解され、3枚目及び4枚目には,使用時期を伺わせる記載がないものである。

したがって、乙第2号証ないし乙第4号証は、いずれも本件審判の請求の登録前3年以内の本件商標の使用を証明する証左と認めることができない。

なお、「オーダステータス明細表」(乙第5号証)は、明細表の品名欄の「ハード」や「ソフト」の送品計上日として「2008/04/28」と「2008/04/30」の日付が記載されていることからみて、本件審判の請求の登録前3年以内のものと認められるが、前記2(1)のとおり、本件商標の表示がないものである。

(4)乙第4号証について

乙第4号証の商標権者に係るウェブサイトは、全文が英文をもって記載されており、しかも、4枚目に連絡先として記載された「+81−471−85−7208」の電話番号は、「+81」が日本の国番号を表すものであるから、明らかに外国から我が国に連絡することを想定したものといい得るものである。そうすると、該ウェブサイトは、外国向けのものというべきものであり、本証拠をもって、日本国内における本件商標の使用を立証するものとはいえない。なお、乙第4号証が本件審判の請求の登録前3年以内の本件商標の使用を証明する証左と認められないことは前記(3)のとおりである。

これに対して、被請求人は、日本国内にて製品を生産して外国へ輸出することで外国での事業展開を行っており、ウェブサイトの問い合わせ先が日本になっていることで、日本国内での使用に該当すると主張する。

しかし、商標権者が本件審判の請求の登録前3年以内に取消請求に係る指定商品のいずれかについて輸出をしたことを裏付ける証拠の提出がないばかりでなく、乙第4号証に係るウェブサイトにおける問い合わせ先が日本国内宛になっているとしても、日本の国番号を表す「+81」の記載からすれば、該ウェブサイトは、専ら在外者が閲覧するためのものとみるのが自然であり、ほかに乙第4号証において、日本国内の事業者向けのウェブサイトと認めるに足りる記載がない以上、これをもって、日本国内における使用ということはできない。

したがって、被請求人の上記主張は採用することができない。

(5)使用者について

乙第2号証ないし乙第4号証によれば、使用標章の使用者は、商標権者と認められる。

(6)その他

ほかに、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において、商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれかがその請求に係る指定商品のいずれかについての本件商標の使用をしていたことを示す証左はなく、また、被請求人は、その使用をしていないことについて正当な理由があることも明らかにしていない。

3 まとめ

以上のとおり、被請求人の答弁の全趣旨及び乙各号証を総合的に判断しても、被請求人は、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において、商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれかがその請求に係る指定商品のいずれかについての本件商標の使用をしていたことを証明したものとは認められない。

したがって、本件商標の登録は、商標法第50条の規定により、その指定商品中、「結論掲記の商品」についての登録を取り消すべきである。

よって、結論のとおり審決する。

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