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Trademark Appeal Case

商標不使用取消と使用証拠

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号取消2008−300630(T2008−300630/J2)
審判種別取消
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。
審判費用は、請求人の負担とする。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第2256850号商標(以下「本件商標」という。)は、「VICON」の欧文字を横書きしてなり、昭和60年9月11日に登録出願、第9類「農業用機械器具」を指定商品として平成2年8月30日に設定登録され、その後、平成12年8月15日に商標権の存続期間の更新登録がされ、現に有効に存続しているものである。

2 請求人の主張の要点

請求人は、商標法第50条第1項の規定により、本件商標の登録を取り消す、審判費用は被請求人の負担とするとの審決を求め、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として甲第1号証(商標登録原簿の写し)を提出した。

被請求人は、本件商標をその指定商品について継続して3年以上日本国内において使用していない。また、本件商標について専用使用権者は存在せず(甲第1号証)、通常使用権者として本件商標を使用している者も存在しない。

したがって、本件商標は、継続して3年以上日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれによっても、その指定商品について使用されていないものである。

よって、請求人は、商標法第50条第1項の規定に基づき、本件審判につき請求の趣旨どおりの審決を求める。

3 被請求人の主張の要点

被請求人は、結論同旨の審決を求めると答弁し、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として乙第1号証ないし乙第18号証(枝番を含む。)を提出した。

本件商標は、乙第3号証ないし乙第10号証、乙第11号証、乙第14号証及び乙第18号証に記載の商標を「農業用機械器具」について、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において使用しているものである。

本件商標に係る「農業用機械器具」は、オランダ国所在の本件商標権者が製造し、日本国内販売代理店を経由して日本国内市場に流通されている。

(1)本件商標権者「VICON B.V.」(答弁書の提出と同時に名称変更手続を行っており、新名称は、「Kverneland Group Nieuw−Vennep B.V.」である)は、我が国で、本件商標「VICON」を農業用機械器具に使用するに当たり、株式会社ビコンジャパンを販売元としている(乙第1号証)。

新名称に変更された後においても、平成19年12月18日に本件商標権者と株式会社ビコンジャパンとの商品納入の実態を示す取引書類(INVOICE)が存在することからも、株式会社ビコンジャパンの販売代理店業務の継続が立証される(乙第2号証)。

(2)株式会社ビコンジャパンに納入された本件商標が付された農業用機械器具は、同社から中間流通業者いわゆるディーラーに卸売され、そこから消費者等に販売されるという流通経路を辿っている。

当該流通過程における同社とディーラーとの間の取引においては、双方とも農業用機械器具の知識に長けているため、商品カタログを用いての商談が行われることが多いものである。そのため、同社のWEBサイト内において、本件商標に係る指定商品「農業用機械器具」についての商品カタログを配布している(乙第3号証ないし乙第9号証)。また、同社は、前記商品カタログ以外に、印刷物として作成した商品カタログ(乙第10号証)を用いても業務活動を行っている。

そして、乙第10号証に対応する「Price list/希望小売価格表2008」(乙第11号証)が印刷会社であるアットワークから株式会社ビコンジャパンに納品されたのは平成20年1月20日であるから(乙第12号証)、乙第10号証の商品カタログは、同時期に頒布されたものと推測されるものである。

(3)本件商標は、乙第3号証ないし乙第10号証に記載される商品画像で示されるように、本件商標と社会通念上同一と認められる標章へと変更されて前記の農業用機械器具に直接付されており(商標法第2条第3項第1号の使用)、また、乙第3号証ないし乙第10号証の商品カタログ自体にも掲載されていることから、商標法第2条第3項第8号の使用がなされていることが理解できる。

(4)その他、農業に関する業界紙「DAIRYMAN/デーリィマン」に、「肥料散布機,刈取機,収穫・給餌作業機」について、本件商標に関する広告を行っている(乙第14号証ないし乙第16号証)。該業界紙は、酪農の飼養管理技術と経営の専門誌であって、株式会社北海道協同組合通信社(デーリィマン社)が発行する月刊紙であり、平成20年1月22日に発行されたものであるから、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において使用していることが証明される。そして、該業界紙における使用態様も、上記したところと同様のものであるから、本件商標の使用と認められるべきものである。

(5)以上のとおり、本件商標は、その指定商品に使用されているものであるから、商標登録を取り消されるべき理由はない。

4 当審の判断

(1)被請求人の提出に係る乙各号証と被請求人の主張を総合すれば、以下の事実を認めることができる(なお、被請求人の名称は、本件商標の設定登録時は、「ビーコン ビー ベー」であったが、その後、平成20年10月22日付けで「カフェネーランド グループ ニーウ ベネツプ ビー.ブイ.」に表示変更がなされている。)。

(ア)乙第1号証は、株式会社ビコンジャパンのWEBサイトにおける同社の会社概要が掲載されているページの写しと認められるものであり、そこには「ビコンジャパンについて」と題して、「株式会社ビコンジャパンは、オランダビコン社製品の販売総代理店として1975年に創業しました。」と記載されている。このことからみれば、被請求人は、株式会社ビコンジャパンを日本における総販売代理店として、被請求人の製品を我が国において販売していたものと認めることができる。そして、乙第2号証は、株式会社ビコンジャパンが被請求人から、「Vicon Andex 323」等の農業用機械器具の仕入れを行った際の2007年12月18日付のインボイスの写しと認められるものであり、このインボイスによれば、本件審判の請求の登録(平成20年6月6日)前3年以内においても、被請求人と株式会社ビコンジャパンとの間には、上記の関係が継続していたものと認められる。

(イ)乙第10号証は、株式会社ビコンジャパンの発行に係る「2008 Vicon NEw GENERATiON/MOWER CONDITIONER EXTRA SERIES/モアコンディシュナーEXTRAシリーズ」と題する商品カタログであって、これには「牧草刈取機」等の農業用機械器具の仕様、特徴、価格等が掲載されており、別掲(1)のとおりの構成からなる商標が、表題の右肩及び巻末の「(株)ビコンジャパン」なる社名の左側に表示され、さらに掲載されている農業用機械器具自体にも別掲(1)の商標と色彩は異なるが同じ態様の商標が表示されている。そして、巻末には、発行日と認められる「08 02 01」の数字が記載されている。

乙第11号証は、株式会社ビコンジャパンの発行に係る「Price List/希望小売価格表2008」と題する資料であり、「施肥・散播作業機」として「ブロードキャスター、ワイドスプレッダー」、「防除・除草作業機」として「スプレーヤ」、「牧草刈取作業機」として「ディスクモア」、「収穫・給餌作業機」として「ロールベーラー、コンビネーションベーラー」等々の商品についての価格が用途や特徴等と共に掲載されており、表紙の右肩及び1頁の上部には別掲(1)のとおりの構成からなる商標が表示されていると共に、1頁ないし9頁の各端部には別掲(2)のとおりの構成からなる商標が表示されている。

乙第12号証は、印刷会社と認められるアットワークから株式会社ビコンジャパンに宛てた平成20年1月20日付の納品書(控)の写しであり、品名の欄には「2008年プライスリスト」とあり、その数量や金額が記載されている。

乙第14号証は、デーリィマン社発行の月刊農業業界紙「DAIRYMAN/デーリィマン」の2008年2月号(平成20年2月1日発行)であり、その裏表紙には、「2008 Vicon New Generation」の表題のもとに、「ワイドスプレッダーROシリーズ」、「モアコンデッショナーEXTRAシリーズ」等の農業用機械器具についての広告が掲載されている。該広告には、別掲(1)のとおりの構成からなる商標が表題の左側に表示されていると共に、掲載されている農業用機械器具自体にも別掲(1)の商標と色彩は異なるが同じ態様の商標が表示されており、下欄には(株)ビコンジャパンの社名が記載されている。

(2)上記において認定した事実によれば、被請求人は、株式会社ビコンジャパンを我が国における販売総代理店として、被請求人の製品を我が国において販売していたものと認められ、株式会社ビコンジャパンに対して本件商標の使用を許諾していたものと推認される。そして、株式会社ビコンジャパンは、少なくとも、本件審判の請求の登録前3年以内である2008年2月1日発行の商品カタログ(乙第10号証)、平成20年1月当時に印刷されたものと認められる「Price list/希望小売価格表2008」(乙第11号証)及び平成20年2月1日発行の月刊農業業界紙「DAIRYMAN/デーリィマン2008年2月号」に掲載した広告(乙第14号証)において、別掲(1)(色彩の異なるものも含む。)或いは別掲(2)のとおりの構成からなる商標を表示して各種の農業用機械器具を紹介し、広告宣伝していた事実を認めることができる。

そして、別掲(1)(色彩の異なるものも含む。)及び別掲(2)の構成からなる商標は、いずれも、その構成からみて、本件商標と社会通念上同一の商標と認められるものであり、上記の各種の農業用機械器具についての商品カタログ、価格表及び広告に商標を付して展示し又は頒布する行為は、商標法第2条第3項第8号に該当する商標の使用行為と認められるものである。

そうとすれば、被請求人(販売総代理店である株式会社ビコンジャパンを含む。)は、本件審判の請求の登録前3年以内に、日本国内において、本件商標と社会通念上同一と認められる商標をその請求に係る指定商品である第9類「農業用機械器具」について使用していたものということができる。

そして、請求人は、前記3の被請求人の答弁に対し、何ら弁駁していない。

(3)以上のとおり、被請求人は、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において、本件商標と同一と認められる商標をその請求に係る指定商品である第9類「農業用機械器具」について使用していたことを証明したものと認めることができる。

したがって、本件商標の登録は、商標法第50条の規定により取り消すことはできない。

よって、結論のとおり審決する。

別掲(1)(色彩については原本参照)

別掲(2)

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