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Trademark Appeal Case

称呼の類似性と要部抽出

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2009−9415(T2009−9415/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「OMEGA GOLD」の欧文字を標準文字で表してなり、第29類「精製アザラシ油を主原料とする錠剤状・カプセル状・粉末状の加工食品」を指定商品として、平成20年7月17日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点

原査定は、「本願商標は、登録第4947095号商標(以下「引用商標」という。)と類似の商標であって、同一又は類似の商品について使用するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

そして、引用商標は、「オメガ」の片仮名文字を横書きにしてなり、平成17年6月24日に登録出願、第29類「食用油脂,食肉,卵,食用魚介類(生きているものを除く。),冷凍野菜,冷凍果実,肉製品,加工水産物,加工野菜及び加工果実,油揚げ,凍り豆腐,こんにゃく,豆乳,豆腐,納豆,加工卵,カレー・シチュー又はスープのもと,お茶漬けのり,ふりかけ,なめ物,サッチャインチ油を主成分とする粉末状・錠剤状・カプセル状・顆粒状又はゲル状の加工食品」を指定商品として、同18年4月21日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断

(1)本願商標と引用商標の類否について

本願商標は、前記1のとおり、「OMEGA GOLD」の文字を書してなるところ、その構成前半の「OMEGA」の欧文字と「GOLD」の欧文字との間に1文字のスペースを有するものであるから、「OMEGA」の文字と「GOLD」の文字とは、視覚上分離して把握される場合があるとみるのが自然である。

そして、「OMEGA」は、「オメガ(ギリシャ語アルファベットの第24字)」等を意味し、また、「GOLD」の語は、「金、(金のように)貴重なもの、高貴なもの、素晴らしいもの」(いずれも小学館ランダムハウス英和大辞典)等を意味する語であるとしても、これらの文字を結合してなる本願商標が、構成文字全体として、なんらかの特定の意味合いを看取させる等、常に不可分一体のものとしてのみ観察されなければならないとすべき特段の事情は認められない。

さらに、本願商標の構成後半の「GOLD」の文字は、「健康食品」を取り扱う業界において、その商品が高品質であることを表示するものとして、普通に使用されている語(別掲参照)であることからすれば、該文字部分は、本願商標の指定商品との関係において、自他商品の識別標識としての機能を有しないか、あるいは有するとしても、その機能は極めて弱いものと認識されるとみるのが相当である。

してみると、簡易迅速を尊ぶ取引の実際にあっては、本願商標に接する取引者、需要者は、独立して、自他商品の識別標識としての機能を果たし得ると認めらる、「OMEGA」の文字部分に印象を留め、これより生ずる称呼をもって取引に資する場合も決して少なくないというべきである。

したがって、本願商標は、その構成文字全体から生ずる「オメガゴールド」の称呼のほか、「OMEGA」の文字部分に相応した「オメガ」の称呼をも生じるものであり、かつ、「オメガ(ギリシャ語アルファベットの第24字)」等の観念を生ずるものである。

他方、引用商標は、「オメガ」の文字を書してなるものであるから、「オメガ」の称呼を生じ、かつ、「オメガ(ギリシャ語アルファベットの第24字)」等の観念を生ずるものである。

そこで、本願商標と引用商標とを比較するに、両商標は、外観において相違するものであるとしても、「オメガ」の称呼及び「オメガ(ギリシャ語アルファベットの第24字)」等の観念を共通にする類似の商標である。

そして、本願商標の指定商品「精製アザラシ油を主原料とする錠剤状・カプセル状・粉末状の加工食品」と、引用商標の指定商品中「サッチャインチ油を主成分とする粉末状・錠剤状・カプセル状・顆粒状又はゲル状の加工食品」とは、共にいわゆる「健康食品」であり、類似する商品と認められるものである。

そうとすれば、本願商標をその指定商品に使用した場合は、その出所について誤認混同を生ずるおそれがあると認められることから、本願商標と引用商標とは類似の商標といわざるを得ない。

(2)請求人(出願人)(以下「請求人」という。)の主張

請求人は、平成21年1月30日付け意見書及び同年4月30日付けの審判請求書において、「本願商標は欧文字『OMEGA GOLD』を、同書同大で一連に横書きにした構成であり、『OMEGA』と『GOLD』の間にスペースのある構成であるが、構成する語が、それぞれ別個の意味合いを有する英単語であることは明らかであるから、その間にスペースがあることは、本願商標の一体性を否定する根拠とはならない。本願商標のように、外観上まとまりよく一体であって、簡潔な商標について、その構成文字毎に分断して称呼を特定する必然性はない。」旨主張する。

しかしながら、本願商標が、一体不可分のものとは認められず、その構成中の「OMEGA」の文字部分のみを捉えて取引される場合があることは、上記(1)で認定したとおりであるから、請求人のこの主張は、採用することはできない。

また、請求人は、「本願商標の構成中の『OMEGA(オメガ)』は、本願の指定商品『精製アザラシ油を主原料とする加工食品』いわゆる健康食品の分野において、必須脂肪酸(体内で他の脂肪酸から合成できないために摂取する必要がある脂肪酸)のひとつの、ω−3脂肪酸(オメガ−3しぼうさん)を自然に想起する語であり、識別力の弱い語である。」旨主張し、その立証方法として、参考資料1、甲第1号証及び甲第2号証を提出している。

そこで、参考資料1、甲第1号証及び甲第2号証をみるに、資料1は、「ω−3脂肪酸」に関するインターネット百科事典「Wikipedeia」の記事で、甲第1号証は、「オメガ脂肪酸」に関するインターネット情報の記事で、甲第3号証は、「オメガ脂肪酸」を使用した商品に関するインターネット情報の記事であり、これらからすると、「オメガ脂肪酸」は、「必須脂肪酸(体の中で作られず、食事などで摂る必要のあるもの)」であり、いわゆる健康食品の原材料として使用されるものであることは、これを認めることができる。

しかしながら、「オメガ脂肪酸」を「OMEGA」あるいは「オメガ」を略称している事実は、提出された資料からは、認めることができず、かつ、当審において調査するも、「オメガ脂肪酸」を「OMEGA」あるいは「オメガ」と略称している事実は発見することができない。

してみれば、請求人の「本願商標の構成中『OMEGA(オメガ)』は、自他商品の識別力の弱い語である。」とする主張も、これを採用することはできない。

さらに、請求人は、過去の登録例を挙げて本願商標も登録されるべきである旨主張しているが、該登録例は、商標の構成及び指定商品等において本願とは事案を異にするものであり、それらの登録例をもって、本願商標の登録の適否を判断する基準とするのは必ずしも適切とはいえないことから、請求人のこの主張も採用することはできない。

その他の請求人の主張をもってしても、原査定の拒絶の理由を覆すに足りない。

(3)まとめ

したがって、本願商標は商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当であって、これを取り消すことはできない。

よって、結論のとおり審決する。

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