Trademark Appeal Case
称呼の類似性と要部抽出
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2008−21546(T2008−21546/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「ミラージュタイル」の片仮名文字を標準文字で表してなり、第19類「陶磁製建築専用材料・れんが及び耐火物,リノリューム製建築専用材料,プラスチック製建築専用材料,合成建築専用材料,アスファルト及びアスファルト製の建築用又は構築用の専用材料,ゴム製の建築用又は構築用の専用材料,しっくい,石灰製の建築用又は構築用の専用材料,石こう製の建築用又は構築用の専用材料,繊維製の落石防止網,建造物組立てセット(金属製のものを除く。),セメント及びその製品,木材,建築用ガラス」を指定商品とし、平成19年6月25日に登録出願されたものであり、その後、指定商品については、原審における同20年3月26日提出の手続補正書において、第19類「タイルを張ったように表面を加工してなるセメント製外壁板」に補正されたものである。
2 引用商標
原査定において、本願の拒絶の理由に引用した登録第4922556号商標(以下、「引用商標」という。)は、「ミラージュ」の片仮名文字と「MIRAGE」の欧文字とを上下2段に横書きしてなり、平成17年5月31日に登録出願、第19類「陶磁製建築専用材料・れんが及び耐火物,リノリューム製建築専用材料,プラスチック製建築専用材料,合成建築専用材料,アスファルト及びアスファルト製の建築用又は構築用の専用材料,ゴム製の建築用又は構築用の専用材料,しっくい,石灰製の建築用又は構築用の専用材料,石こう製の建築用又は構築用の専用材料,繊維製の落石防止網,建造物組立てセット(金属製のものを除く。),セメント及びその製品,木材,石材,建築用ガラス,鉱物性基礎材料」を指定商品として、同18年1月20日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
なお、原査定において、本願の拒絶の理由に引用した国際登録番号679867号商標は、平成20年5月1日に拒絶査定が確定している。
3 当審の判断
本願商標は、上記1のとおり、「ミラージュタイル」の片仮名文字を標準文字で表してなるところ、その構成文字全体をもって、一般に親しまれた特定の意味合いを認識させる既存の語とは認められず、必ずしも一体不可分にのみ認識されなければならないとする格別の事情は見いだせない。
そして、該構成前半の「ミラージュ」の文字は、「蜃気楼。フランスの戦闘機の機種の一つ。」(株式会社岩波書店発行「広辞苑」第6版。)を意味する外来語であり、また、同後半の「タイル」の文字は、「壁または床などに張る小片状の薄板。」(前掲「広辞苑」)を意味する外来語として、日常的に使用され一般によく知られているものである。
しかして、本願商標の構成中「タイル」の文字は、補正後の本願商標の指定商品との関係においては、該商品の「タイルを張ったように表面を加工した部分」を指称する語として理解、認識させるにとどまるものであり、自他商品の識別標識としての機能が極めて弱いものということができるから、本願商標に接する取引者、需要者は、該「タイル」の文字部分を省略し、前半の「ミラージュ」の文字部分を自他商品の識別標識としてとらえ、これより生ずる称呼、観念をもって取引に当たる場合も決して少なくないと判断するのが相当である。
してみると、本願商標は、構成全体から「ミラージュタイル」の称呼が生ずるほか、「ミラージュ」の文字部分に相応した「ミラージュ」の称呼をも生ずるというべきであり、かつ、該「ミラージュ」の文字部分から「蜃気楼。フランスの戦闘機の機種の一つ。」の観念を生ずるものである。
他方、引用商標は、上記2のとおり、「ミラージュ」の片仮名文字と「MIRAGE」の欧文字とを上下2段に書してなるものであるから、その構成文字に相応した「ミラージュ」の称呼及び「蜃気楼。フランスの戦闘機の機種の一つ。」の観念が生じるものである。
そうとすれば、本願商標と引用商標とは、外観上の差異を有するものであるとしても、「ミラージュ」の称呼を共通にし、「蜃気楼。フランスの戦闘機の機種の一つ。」の観念を共通にする場合がある類似の商標であるというべきであって、かつ、補正後の本願商標の指定商品は、引用商標の指定商品中「セメント及びその製品」と同一又は類似の商品である。
なお、請求人は、過去の登録例を挙げて本願商標も登録されるべきである旨主張しているが、商標の類否の判断は、当該出願に係る商標と他人の登録商標との対比において、個別・具体的に判断すべきものであり、過去の登録例の判断に拘束されることなく検討されるべきものであるから、請求人の主張は採用できない。
以上のとおり、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当であって、取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
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