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Trademark Appeal Case

結合商標の要部抽出

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号平成10年審判第1889号
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、後記のとおりの構成よりなり、第11類「電球類及び照明用器具、冷凍機械器具、暖冷房装置、家庭用電熱用品類、浴槽類、家庭用浄水器、汚水浄化槽、家庭用汚水浄化槽、家庭用し尿処理層、し尿処理層」を指定商品として、平成7年5月15日に登録出願されたものである。

2 原査定の引用商標

原査定において、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものであるとして、その出願の拒絶に引用した登録第1500039号商標(以下「引用商標A」という。)は、後記のとおりの構成よりなり、昭和49年6月15日登録出願、第19類「台所用品、日用品、但し洋服掛(ハンガー)及びその類似品を除く」を指定商品として、昭和57年2月26日に登録、その後平成4年3月30日商標権の存続期間の更新登録がなされているものである。

同じく、登録第2201962号商標(以下「引用商標B」という。)は、後記のとおりの構成よりなり、昭和62年12月11日登録出願、第9類「農畜産用暖房器具、その他本類に属する商品」を指定商品として、平成2年1月30日に登録、その後商標法第50条第1項の規定により、その指定商品中「化学機械器具」についてはその登録を取り消す旨の審決(平成8年審判第4076号)が確定(平成8年10月21日)、及び「コンベア及び荷役機械」についてはその登録を取り消す旨の審決(平成10年審判第31208号)が確定(平成11年9月17日)し、取り消されているものである。

同じく、登録第2721524号商標(以下「引用商標C」という。)は、後記のとおりの構成よりなり、平成2年10月25日登録出願、第11類「電気機械器具、電気通信機械器具、電子応用機械器具(医療機械器具に属するものを除く。)電気材料」を指定商品として、平成9年5月16日に登録がなされているものである。(以下、「引用各商標」という。)

3 請求人の主張

(1)請求の趣旨

「原査定を取り消す。この出願の商標は、登録すべきものである」との審決を求める。

(2)請求の理由

ア 本願商標の説明

本願商標は黒色三角図形を上方に2個並設し、下方に逆向きに並設した極めて特殊性のある図形にSPACEと言う文字を合体させて不可分とした商標からなり、黒色三角図形そのものは比較的周知の図形と言えるが、この組み合わせ図形としては各種のものがあり、本願商標は前記したように、特別の形態から成立している。

なお、この形態には機能的理由を背後に有しているもので、単に思いつきで並べたものではなく、独創性を有する図形である。

イ 引用商標の説明

これ等の拒絶理由における引例の商標は、本願のものと同一又は類似の商標を有するものである。

ウ 本願商標と引用商標との対比

商公平4−110846号公報(甲第3号証)と商公平1−44118号公報(甲第4号証)に「XSPACE」と「SPACE」という商標があるが、両者とも指定商品は10類のため、両者が公告されたことは両者が類似商標ではないためである。

エ また、登録第4029030号公報(甲第5号証)のHELPなる商標と商公平6−38002号公報(甲第6号証)の□H.E.L.Pなる商標も後者は□状の標識にH・L・E・Pなる文字を付したものに過ぎない。

オ また、商公平6−72114号公報(甲第7号証)のエースと登録第446780号公報(甲第8号証)及び登録第515402号公報(甲第9号証)のエースは共に称呼類似になると思うが、双方共登録されている。

以上のように、本願の商標については原審の理由も納得できないものではないが、どうしても判断基準の上で一貫性を欠くように思われる。

特に、出願人の商標は、既に市場において使用しており、現在まで、他の権利者との間のトラブルもなく、商標の混同のような識別に関するトラブルも全くない。

4 当審の判断

本願商標は、後記のとおり、上段に黒塗りの逆三角形を二個並列に配し、下段に黒塗りの三角形を二個並列に配し、上段の黒塗り三角形と下段の黒塗りの三角形の頂点を接するように配し、その右横に「SPACE」の欧文字を横書きし上下対象になるように直線で囲んだものであるところ、その構成中の図形部分と文字部分とは常に一体として認識しなければならない事由は見出せないから、各部分がそれぞれ別個に認識される。そして、その構成態様上、上下対象の直線は中央に配された文字を強調するための装飾的図形とみられるところから、該商標に接する取引者、需要者は当該文字部分に着目し、該文字部分をもって取引に資する場合が多いものとみるのが相当である。

そうとすれば、本願商標は、「SPACE」の文字部分に相応して、「スペース」の称呼を生じ、「空間、余地、場所」の観念を生ずるものと認められる。

他方、引用商標Aは、その構成後記のとおり、「スペース」の片仮名文字と「SPACE」欧文字を書してなるものであり、該文字に相応して、「スペース」の称呼を生じ、「空間、余地、場所」の観念を生ずるものと認められる。

引用商標Bは、「スペース6」の文字を横書きしてなるものであるところ、語尾の「6」の文字部分は、商品の記号・符号として一般に採択、使用されている数字一文字であるから、自他商品の識別標識としての機能を果たす部分は「スペース」の片仮名文字部分にあり、該文字部分をもって取引に資する場合が多いものとみるのが相当である。そうとすれば、引用B商標は、「スペース」の文字部分に相応して「スペース」の称呼をも生じ、「空間、余地、場所」の観念を生ずるものと認められる。

引用商標Cは、「SPACE」の欧文字を書してなるものであるから、該文字に相応して「スペース」の称呼を生じ、「空間、余地、場所」の観念を生ずるものと認められる。

また、外観についてみるに、本願商標の欧文字部分「SPACE」と引用C商標は、「SPACE」の配列文字を同一にするものである。さらに、引用A商標とは、「SPACE」の欧文字部分を共通にし、しかも、引用A商標の片仮名文字部分「スペース」は「SPACE」の欧文字部分のみから生ずる称呼をそのまま片仮名で記載しただけに、その印象がさほど強いものとはいえないものであることから、本願商標と引用A商標及び引用C商標とは、時と所を異にして接する場合には、上記構成よりみて、外観上も近似した印象、記憶、連想等を生ずることを否定し難い。

してみれば、本願商標と引用各商標とは前記認定のとおり、称呼、観念及び外観(引用商標A及び引用商標Cとの関係)において、互いに紛れ易い全体として類似する商標であるといわなければならない。そして、本願商標の指定商品は、引用各商標の指定商品と同一又は類似するものである。

なお、請求人は、過去の登録例を挙げて種々述べているが、これらは本件とは事案を異にするものであるから、請求人の主張は採用することができない。

したがって、本願商標は商標法第4条第1項第11号に該当するものであるから、本願を拒絶した原査定は、取り消すべき限りでない。

よって、結論のとおり審決する。

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