Trademark Appeal Case
地名の識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 平成10年審判第4461号 |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「越州」の文字を縦書きしてなり、第33類「日本酒,洋酒,果実酒」を指定商品として、平成7年12月30日登録出願されたものである。
2 原査定の理由
原査定は、『本願商標は、越前、越中、越後の総称として親しまれている「越州」の文字を普通に用いられる方法をもって書してなるものであるから、これをその指定商品に使用するときは、単に商品の生産地、販売地を表示したに止まり、自他商品の識別標識としての機能を有しないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1号第3項に該当する。』と、認定して、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
よって判断するに、本願商標は、「越州」の文字を縦書きしてなるところ、請求人は、越前、越中、越後の総称である「越州」の意味を理解し得る一般需要者は極めて少ないと述べているが、新村 出編「広辞苑」株式会社岩波書店、1998.11.11第五版第一刷発行、松村 明編「大辞林」株式会社岩波書店、1988.12.10第二刷発行、梅棹忠夫・金田一春彦・阪倉篤義・日野原重明監修「日本語大辞典」株式会社講談社、1989.12.22第七刷発行、三省堂編修所「コンサイス日本地名事典」株式会社三省堂、1989.12.15第3版第1刷発行等に、「越州」の文字が旧国名であると収録されている事実が認められることより、一般需要者は、「越州」の漢字を「旧国名である越前、越中、越後の総称」として理解し、把握し得るものと判断するのが相当である。
また、旧国名である「甲州」、「信州」、「紀州」の文字が、「甲州ぶどう」、「信州みそ」、「紀州みかん」等のように生産地等を表す語として使用されている実情が認められ得るところである。
そうとすれば、「越州」の文字よりなる本願商標を、その指定商品に使用するときは、これに接する取引者、需要者をして該商品が「越前、越中、越後地方で製造される、または販売される日本酒・洋酒・果実酒」を理解、認識させるに止まり、自他商品の識別標識としての機能を果たし得る文字とは認められないものと判断するのが相当である。
したがって、本願商標は、全体として商品の産地又は販売地を普通に用いられる方法により表示した標章のみからなるものといわなければならないから、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するとした原査定は妥当であり、取り消すべきでない。
なお、請求人は、他の類において、「肥州」なる登録商標が存在する旨及び請求人の出願に係る商標「越州萬寿」、「越州千寿」及び「越州百寿」が、他人の登録商標「萬寿」、「千寿」及び「百寿」が存在するのに登録になっている旨主張するが、本願商標とは事案を異にするものであるから、採用することはできない。
よって、結論のとおり審決する。
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