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Trademark Appeal Case

記述的商標の識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号平成10年審判第7650号
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「トリックアート」の文字を横書きしてなり、第41類「美術品の展示,美術品の展示施設の提供,壁画の制作」を指定役務として、平成7年10月25日に登録出願されたものである。

2 原査定の理由

これに対し、原査定は、「この商標登録出願係る商標は、『騙し(だまし)絵』を表す『トリックアート』の文字を書してなるところ、指定役務との関係においては、見る人の錯覚によってさまざまに見える絵や図形が別の形に見えたり、よく見ると人の顔が書き込まれていたりするもの等、目の錯覚などで鑑賞者をだます美術作品(騙し絵)が制作されている実情があることより『騙し絵の展示,騙し絵に係る展示施設の提供,騙し絵に係る壁画の制作』であることを理解させるものであるから、これを本願指定役務について使用するときは、単に役務の質・内容を表示するにすぎないものと認める。」 したがって、この商標登録出願に係る商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記役務以外の役務に使用するときは役務の質の誤認を生じさせるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。

3 当審の判断

本願商標は、前記したとおり、「トリックアート」の文字よりなるところ、該語は、「だまし絵、目の錯覚などを利用して、鑑賞者をだます美術品、見る人の錯覚によってさまざまに見える絵」の意味を有する外来語として普通一般に使用されている事実が認められる。(株式会社三省堂発行「大辞林」、株式会社集英社発行「イミダス」の「トリックアート」の項参照)

しかして、前記した内容の美術品を鑑賞させる美術館として、例えば、「軽井沢トリックアート美術館(長野県軽井沢)」、「トリックアート美術館かみふらの館(北海道上富良野町)」、「トリックアート美術館(那須高原美術館)」等各地に存在している事実も認められる。また、「壁だけの美術館」として「TOKYO TAMA CITY トリックアート美術館」も存在する。

してみると、前記した実情よりすれば、本願商標をその指定役務中「トリックアート美術品の展示,トリックアート美術品の展示施設の提供,トリックアート壁画の制作」に使用するときは、該役務の質(内容)を表示するに止まり、自他役務の識別標識としての機能を果たし得ないものといわざるを得ない。

また、前記以外の役務に使用するときは、役務の質(内容)の誤認を生ずるおそれがあるものである。

なお、請求人(出願人)は、「『トリックアート』の語は騙し絵についての用語ではなく、請求人(出願人)が創作した語であり、請求人(出願人)のみが当該役務について使用しつづけてきているものである。」と主張しているが、請求人(出願人)のみが使用しているという証左もなく、前記したように、普通一般に使用されている実情よりして、この主張は採用できない。

したがって、本願商標を商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして拒絶した原査定は、妥当であって取り消す理由はない。

よって、結論のとおり審決する。

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