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結論

敗訴(請求棄却)

第4条第1項第16号・第3条第1項第3号「記述的商標の識別力」の商標審決・判断理由(審判番号:平成10年審判第7650号|請求不成立)

審判番号
平成10年審判第7650号
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標(図形等・本文参照)
争点(論点)
記述的商標の識別力
適用条文
第4条第1項第16号・第3条第1項第3号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
請求不成立(敗訴(請求棄却))

この審決(審判平成10年審判第7650号・不服)は、本件商標について、商標法第4条第1項第16号・第3条第1項第3号への該当性が争われた事例です。主な争点は「記述的商標の識別力」です。特許庁は「本件審判の請求は、成り立たない」と判断しました(請求不成立)。商品の品質や用途を直接表す語は識別力が否定されやすいため、出願前に造語化や図形との組合せを検討することが有効です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「トリックアート」の文字を横書きしてなり、第41類「美術品の展示,美術品の展示施設の提供,壁画の制作」を指定役務として、平成7年10月25日に登録出願されたものである。

2 原査定の理由

これに対し、原査定は、「この商標登録出願係る商標は、『騙し(だまし)絵』を表す『トリックアート』の文字を書してなるところ、指定役務との関係においては、見る人の錯覚によってさまざまに見える絵や図形が別の形に見えたり、よく見ると人の顔が書き込まれていたりするもの等、目の錯覚などで鑑賞者をだます美術作品(騙し絵)が制作されている実情があることより『騙し絵の展示,騙し絵に係る展示施設の提供,騙し絵に係る壁画の制作』であることを理解させるものであるから、これを本願指定役務について使用するときは、単に役務の質・内容を表示するにすぎないものと認める。」 したがって、この商標登録出願に係る商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記役務以外の役務に使用するときは役務の質の誤認を生じさせるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。

3 当審の判断

本願商標は、前記したとおり、「トリックアート」の文字よりなるところ、該語は、「だまし絵、目の錯覚などを利用して、鑑賞者をだます美術品、見る人の錯覚によってさまざまに見える絵」の意味を有する外来語として普通一般に使用されている事実が認められる。(株式会社三省堂発行「大辞林」、株式会社集英社発行「イミダス」の「トリックアート」の項参照)

しかして、前記した内容の美術品を鑑賞させる美術館として、例えば、「軽井沢トリックアート美術館(長野県軽井沢)」、「トリックアート美術館かみふらの館(北海道上富良野町)」、「トリックアート美術館(那須高原美術館)」等各地に存在している事実も認められる。また、「壁だけの美術館」として「TOKYO TAMA CITY トリックアート美術館」も存在する。

してみると、前記した実情よりすれば、本願商標をその指定役務中「トリックアート美術品の展示,トリックアート美術品の展示施設の提供,トリックアート壁画の制作」に使用するときは、該役務の質(内容)を表示するに止まり、自他役務の識別標識としての機能を果たし得ないものといわざるを得ない。

また、前記以外の役務に使用するときは、役務の質(内容)の誤認を生ずるおそれがあるものである。

なお、請求人(出願人)は、「『トリックアート』の語は騙し絵についての用語ではなく、請求人(出願人)が創作した語であり、請求人(出願人)のみが当該役務について使用しつづけてきているものである。」と主張しているが、請求人(出願人)のみが使用しているという証左もなく、前記したように、普通一般に使用されている実情よりして、この主張は採用できない。

したがって、本願商標を商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして拒絶した原査定は、妥当であって取り消す理由はない。

よって、結論のとおり審決する。

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