sokuhyo

Trademark Appeal Case

TOTAL CAR LIFEの識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2008−900253(T2008−900253/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第5120012号商標の指定役務中、第37類「自動車の修理又は整備」についての商標登録を取り消す。
本件登録異議の申立てに係るその余の指定役務についての商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第5120012号商標(以下「本件商標」という。)は、「TOTAL CAR LIFE」の欧文字を標準文字で表してなり、平成18年11月30日に登録出願、第37類「建設工事,建築工事に関する助言,建築設備の運転・点検・整備,船舶の建造,船舶の修理又は整備,航空機の修理又は整備,自転車の修理,自動車の修理又は整備,鉄道車両の修理又は整備,二輪自動車の修理又は整備,映画機械器具の修理又は保守,光学機械器具の修理又は保守,写真機械器具の修理又は保守,荷役機械器具の修理又は保守,火災報知機の修理又は保守,事務用機械器具の修理又は保守,暖冷房装置の修理又は保守,バーナーの修理又は保守,ボイラーの修理又は保守,ポンプの修理又は保守,冷凍機械器具の修理又は保守,電子応用機械器具の修理又は保守,電話機械器具の修理又は保守,ラジオ受信機又はテレビジョン受信機の修理,電気通信機械器具(電話機械器具・ラジオ受信機及びテレビジョン受信機を除く。)の修理又は保守,土木機械器具の修理又は保守,民生用電気機械器具の修理又は保守,照明用器具の修理又は保守,配電用又は制御用の機械器具の修理又は保守,発電機の修理又は保守,電動機の修理又は保守,理化学機械器具の修理又は保守,測定機械器具の修理又は保守,医療用機械器具の修理又は保守,銃砲の修理又は保守,印刷用又は製本用の機械器具の修理又は保守,化学機械器具の修理又は保守,ガラス器製造機械の修理又は保守,漁業用機械器具の修理又は保守,金属加工機械器具の修理又は保守,靴製造機械の修理又は保守,工業用炉の修理又は保守,鉱山機械器具の修理又は保守,ゴム製品製造機械器具の修理又は保守,集積回路製造装置の修理又は保守,半導体製造装置の修理又は保守,食料加工用又は飲料加工用の機械器具の修理又は保守,製材用・木工用又は合板用の機械器具の修理又は保守,繊維機械器具の修理又は保守,たばこ製造機械の修理又は保守,塗装機械器具の修理又は保守,耕うん機械器具(手持ち工具に当たるものを除く。)の修理又は保守,栽培機械器具の修理又は保守,収穫機械器具の修理又は保守,植物粗製繊維加工機械器具の修理又は保守,飼料圧搾機の修理又は保守,飼料裁断機の修理又は保守,飼料配合機の修理又は保守,飼料粉砕機の修理又は保守,牛乳ろ過器の修理又は保守,搾乳機の修理又は保守,育雛器の修理又は保守,ふ卵器の修理又は保守,蚕種製造用又は養蚕用の機械器具の修理又は保守,パルプ製造用・製紙用又は紙工用の機械器具の修理又は保守,プラスチック加工機械器具の修理又は保守,包装用機械器具の修理又は保守,ミシンの修理又は保守,貯蔵槽類の修理又は保守,ガソリンステーション用装置の修理又は保守,機械式駐車装置の修理又は保守,自転車駐輪器具の修理又は保守,業務用食器洗浄機の修理又は保守,業務用加熱調理機械器具の修理又は保守,業務用電気洗濯機の修理又は保守,乗物用洗浄機の修理又は保守,自動販売機の修理又は保守,動力付床洗浄機の修理又は保守,遊園地用機械器具の修理又は保守,美容院用又は理髪店用の機械器具の修理又は保守,水質汚濁防止装置の修理又は保守,浄水装置の修理又は保守,廃棄物圧縮装置の修理又は保守,廃棄物破砕装置の修理又は保守,潜水用機械器具の修理又は保守,原子力発電プラントの修理又は保守,化学プラントの修理又は保守,家具の修理,傘の修理,楽器の修理又は保守,金庫の修理又は保守,靴の修理,時計の修理又は保守,はさみ研ぎ及びほうちょう研ぎ,錠前の取付け又は修理,ガス湯沸かし器の修理又は保守,加熱器の修理又は保守,なべ類の修理又は保守,看板の修理又は保守,かばん類又は袋物の修理,身飾品の修理,おもちゃ又は人形の修理,運動用具の修理,ビリヤード用具の修理,遊戯用器具の修理,浴槽類の修理又は保守,洗浄機能付き便座の修理,釣り具の修理,眼鏡の修理,毛皮製品の手入れ又は修理,洗濯,被服のプレス,被服の修理,布団綿の打直し,畳類の修理,煙突の清掃,建築物の外壁の清掃,窓の清掃,床敷物の清掃,床磨き,し尿処理槽の清掃,浴槽又は浴槽がまの清掃,道路の清掃,貯蔵槽類の清掃,電話機の消毒,有害動物の防除(農業・園芸又は林業に関するものを除く。),医療用機械器具の殺菌・滅菌,土木機械器具の貸与,床洗浄機の貸与,モップの貸与,洗車機の貸与,電気洗濯機の貸与,衣類乾燥機の貸与,衣類脱水機の貸与,家庭用ルームクーラーの貸与,鉱山機械器具の貸与,暖冷房装置の貸与」を指定役務として、同20年3月21日に設定登録されたものである。

2 本件登録異議の申立ての理由の要旨

本件登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として、甲第1号証ないし甲第11号証(枝番号を含む。)を提出した。

(1)商標法第4条第1項第11号について

申立人は、別掲に示したとおりの構成からなり、2003年4月17日フランス国においてした商標登録出願に基づきパリ条約第4条による優先権を主張して、2003年9月2日に登録された第37類「Vehicle service stations; servicing, washing and repair of vehicles and parts for vehicles; greasing, lubrication, tuning of engines; repairing and fitting tyres; maintenance and repair of heating installations.」を含む第1類、第4類、第5類、第17類、第19類、第35類、第39類、第40類、第42類及び第43類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品及び役務を指定商品又は指定役務とする国際登録第813234号商標(以下「引用商標」という。)を引用して、本件商標と引用商標は、商標が類似し、本件商標の指定役務中、第37類「自動車の修理又は整備,ガソリンステーション用装置の修理又は保守」は、引用商標の指定役務と類似する。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当する。

(2)商標法第4条第1項第15号について

申立人は、世界42カ国以上で原油、天然ガスの採掘を行い、世界30カ所の製油プラントで精製を行い、50カ所に及ぶ生産拠点を有し、販売拠点を有する国は、150カ国以上にのぼり、世界で17,000以上のサービスステーションを展開している(甲第3号証及び甲第4号証)。本件商標は、申立人の著名な略称でありハウスマークでもある「TOTAL」の文字を含むものであるから、これをその指定役務中「自動車の修理又は整備,ガソリンステーション用装置の修理又は保守」について使用するときは、申立人と経済的に何らかの関係ある者により、提供された役務であるとの誤認を需要者に生じさせるおそれがある。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当する。

(3)商標法第3条第1項第6号について

今日の車社会においては、自動車に関する極めて多くの商品やサービスが生産・提供されており、そうした中で、車に関する事業や企業においては、車に関連した商品やサービスをまとめて提供していこうとする事業展開がなされており、これを象徴する言葉として、新聞、雑誌、インターネット等において、幅広く「TOTAL CAR LIFE」及びその表音の片仮名表記「トータルカーライフ」が用いられている。

してみれば、本件商標は、その指定役務中「自動車の修理又は整備,ガソリンステーション用装置の修理又は保守」について使用しても、取引者、需要者は、これを本件指定役務の単なる広告・宣伝的な類のキャッチフレーズとして理解するにとどまり、自他役務を識別するための標識としては、認識し得ないものである。

したがって、本件商標は、商標法第3条第1項第6号に該当する。

(4)結論

以上のとおり、本件商標の登録は、その指定役務中、第37類「自動車の修理又は整備,ガソリンステーション用装置の修理又は保守」について、取り消すべきものである。

3 本件商標に対する取消理由

当審において、商標権者に対して、平成21年2月25日付けで通知した取消理由の要旨は以下のとおりである。

本件商標は、「総合的な車生活」という程の意味合いを容易に理解させる「TOTAL CAR LIFE」の文字を書してなるところ、今日の車社会においては、車がなければ現代の生活はなりたたないほどであり、そのため自動車に関する極めて多くの商品が生産、製造され、役務が提供されている実情にある。

そうした中、車に関わる事業や企業においては、車に関連した商品や役務(新車・中古車・カー用品の販売、整備、買取、保険等)をまとめて全てにわたって提供していこうとする事業展開がなされており、これを象徴する言葉として、新聞、雑誌、インターネット等において幅広く、本件商標の表音を片仮名文字で表した「トータルカーライフ」の文字が使用されている。

してみれば、本件商標は、これをその指定役務中「自動車の修理又は整備」について使用しても、取引者、需要者は「総合的な車生活」という意味合いで、役務の単なる広告・宣伝的な類のキャッチフレーズとして理解するにとどまり、自他役務を識別するための標識とは認識し得ないとみるのが相当である。

したがって、本件商標は、需要者が何人かの業務に係る役務であることを認識することができないものであるから、商標法第3条第1項第6号に該当し、申立てに係る指定役務中「自動車の修理又は整備」については、同項の規定に違反して登録されたものである。

なお、本件商標の表音を片仮名文字で表した「トータルカーライフ」の語の使用に関して、証拠調べを行った結果、例えば、以下の事実が認められる。

(1)新聞記事情報

(ア)「追いつめられた整備業界――痛撃、スーパー進出、近代化に向け試練の場。」の見出しの下、「流通大手が整備を万全な体制に仕上げて攻勢を仕掛けてくるのは目にみえている。大店法(大規模小売店舗法)の見直しで店舗の増設が厳しくなり、既存店舗の営業分野拡大で売り上げを伸ばそうともくろむ流通大手としては、自動車販売そのものよりトータルカーライフを売り物に客層の拡大をめざそうと躍起になっているからだ。」との記事。(1981.12.1 日経産業新聞8頁)

(イ)「オートラマ系ディーラーにマルエツなど10社参加へ−年内に100社めざす。」の見出しの下、「マルエツは同社が計画しているカーライフ事業推進策の一環としてオートラマに参入するもので、『将来、車検サービス、カー用品、部品販売部門に本格的に参入するためのノウハウを吸収するとともに、マルエツグループの顧客層を広げる』のがねらい。また東方会館の参入は『従来から展開しているカー用品販売に厚みを持たせ、トータルカーライフ事業に発展させるため』としている。」との記事。(1984.1.18 日経産業新聞11頁)

(ウ)「信州ジャスコ――営業活動、加盟社任せ(びじねすトップ)」の見出しの下、「信州ジャスコの多角化戦略はソフトウエア開発を中心としたOAショップ『ニューメディア』の展開、トータルカーライフを提供する『オートラマライフ信州』の設立などすでに動き始めている。」との記事。(1984.12.12 日本経済新聞地方経済面 (長野)3頁)

(エ)「茨城県中古自動車販売商工組合、情報化と輸入車販売強化を――初の将来ビジョン策定。」の見出しの下、「それによると、組合員販売店の進むべき方向として、車、部品、サービスのほか車に関するあらゆる情報を兼ね備えた『トータルカーライフショップ』への脱皮が必要と提言。そのための手段として、新車の取り扱いの事業化、情報ネットワークの構築――の二点をあげている。」との記事。(1988.6.8 日本経済新聞地方経済面 (北関東)4頁)

(オ)「日産、中古車販売の新拠点を三鷹に。店頭誘引型の店舗」の見出しの下、「日産自動車はユーザーに中古車を媒介としたカーライフを提案する新タイプの高級中古車販売拠点「’NsFACTORY吉祥寺」を東京都三鷹市下連雀に開設、九月十日から営業を開始する。展示・販売だけでなく、部品・用品やクルマに関する情報も含めたトータルカーライフをユーザーに提案する店頭誘引型の店舗で、中古車に対するユーザーの高級化、多様化ニーズを積極的に取り込もうというのが狙い。」との記事。(1988.8.25 日刊工業新聞 10頁)

(カ)「英雄グループ、装い新たに未来へ飛躍(企画記事)」の見出しの下、「〔ユーノスサミット大阪〕90年に設立され、ユーノス車および輸入車の販売を行っている。総販売元であるユーノス・住友商事と共同出資で設立されたが、森石油のトータルカーライフの提案という狙いがある。このため近い将来、数店舗のトータル・カーライフ・サービスショップの開設を計画。事業内容も立体駐車場の管理など幅広い展開を目指している。」との記事。(1993.5.17 化学工業日報6頁)

(キ)「上燃、2000年ビジョン達成へグループウエア導入」の見出しの下、「同社は石油製品や自動車関連用品の販売、ガソリンスタンド(SS)経営を展開しているが、九三年に部課長を主要メンバーとする『二〇〇〇年ビジョン』を策定した。これは“トータルエネルギーとトータルカーライフサービス”の二つの事業を柱に、二〇〇〇年までに達成するマーケティングおよび財務目標の経営戦略をまとめ、同時に知的生産性向上(DIPS)運動を導入した。」との記事。(1997.5.22 日刊工業新聞35頁)

(ク)「自動車取り扱い25万台を達成、JA新潟経済連が記念大会」の見出しの下、「JAの自動車取り扱いは、一九六七年に全農(当時全購連)が『自動車取扱推進運動要綱』を制定したのに呼応、経済連として六八年度から開始した。その後、八一年から買い取り営農車の取り扱いを始め、九〇年には取扱一万台を達成した。九九年三月末の取扱累計が二十五万台を達成したことから、今回記念大会となった。今後、利用者に『信頼と安心のトータルカーライフ』を提供し、多様化するユーザーニーズに対応できる魅力あるJA自動車事業を確立することを基本に、事業拡充を図る。」との記事。(1999.6.26 日本農業新聞ブロック版/信越)

(ケ)「共用部の管理だけでなく生活に密着 試行から実用へ、大京が本格参入/入居者の利便向上へ新事業」の見出しの下、「具体的にはリフォーム事業部、ライフアップ事業部、保険事業部、ファミリーサービス部で、入居者向けサービス業務を行う。その内容はリフォーム・リフレッシュのほか、インテリア販売、ベビーシッター、トータルカーライフなどの生活密着サービス、旅行・レジャー企画などまで、ファミリーデスクと情報誌を活用しながら双方向できめ細かいサービスを提供する予定だ。」との記事。(1999.8.3 住宅新報18面)

(コ)「カーポイント、板金修理の700工場紹介、ネットを活用。」の見出しの下、「カーポイントは新車や中古車の販売仲介だけでなく、板金・修理など周辺サービスの仲介も手がけることで、利用者の『トータルカーライフ』を支援する体制を目指している。」との記事。(2000.6.21 日経産業新聞24頁)

(サ)「経営ひと言/松早石油・松本博社長『今度は円安が』」の見出しの下、「生き残り策は『客のトータルカーライフをサポートする経営体制づくり』と明確。『SSは消費者に直結しているので、生活に必要な物販から多様なサービスを提供する仕組みを構築する』と秘策を胸に早くも勝算ありげ。」との記事。(2001.1.19 日刊工業新聞31頁)

(シ)「関彰商事、3業態複合店舗を茨城県境町に開設」の見出しの下、「境店は99年10月にオープンした『ビークル・ビー結城店』に次ぐ第2号店となる。敷地は2137平方メートルで、自動車展示場や整備作業室、洗車機などを設置したほか、給油所はセルフ給油方式を採用した。オープンを記念し、4月6日から3日間、イベントを開催する。『ビークル』はフランス語でクルマ、『ビー』は生活を意味し、関彰ではビークル・ビーの店舗をトータルカーライフ支援ステーションと位置付けている」との記事。(2001.3.29 日刊工業新聞社39頁)

(ス)「日産村山工場跡開発/大型商業施設にイオン/日産は大型カーショップ」の見出しの下、「また、日産自動車が計画しているカレストは『人とクルマと社会を結ぶ新時代の情報発信基地』をコンセプトに、新車、中古車、カー用品の販売と整備、買取センター『カウゾー』などカーライフに関するすべてを一個所に集中させたトータルカーライフショップ。」との記事。(2004.9.3 建設通信新聞)

(2)インターネット検索情報

(ア)「地頭石油株式会社」の見出しの下、「お客様のトータルカーライフをサポートできるSSを目指す 当社では、石油販売、ガス販売、住宅設備工事、自動車点検修理、自動車用品販売等を行っています。」との記載。(http://www.shokokai.or.jp/33/3354210014/index.htm)

(イ)株式会社ダイツーのホームページ(以下、「HP」という。)の社長挨拶において、「弊社もお陰様で昭和36年の設立以来、お客様のご要望に応え、カーライフの安全性と快適さを提供する総合的な自動車関連サービスの創造を、常に時代に先駆け推進してまいりました。現在では、レンタカー事業、オートリース事業、保険事業、自動車販売事業、自動車部品事業など、お客様のトータルカーライフをサポートする多角的な事業展開を実現しております。」との記載。(http://www.daitsu-g.co.jp/corp.html)

(ウ)「カーエネクス・バリエ名神サービスステーション カーコンビニ倶楽部バリエ車検センター」の見出しの下、「トータルカーライフサポート 給油はもちろん、車検・整備・ボディリペア・カークリーニング・ドレスアップ、そして車の販売・買取、レンタカーにいたるまで、弊社はお客様のトータルカーライフをサポートいたします。」との記載。(http://www.varie-net.co.jp/ss/support.html)

(エ)カレスト幕張のHPの「カレスト幕張ガイド」の見出しの下、「『選べる・見つかる・試せる・遊べる・相談できる』クルマのすべてが集まった、トータルカーライフショップです。」、「東京ドーム約5個分のスペースに、新車、中古車、カー用品約40,000点を集めた圧倒的ボリュームから、お好きなものが選べる。」との記載。(http://www.carest-makuhari.co.jp/GUIDE/index.html)

(オ)「産業データベース odate 大館」の「(株)山二 大館有浦サービスステーション」の見出しの下、「主要製造品・取扱商品 ガソリン・軽油・灯油・潤滑油洗車・車検・タイヤ・バッテリー・その他カー用品・カーリース」及び「事業所のPR お客様のトータルカーライフをサポート致します。」との記載。(http://ww2.city.odate.akita.jp/indust/detail.php?id=2490)

(カ)「トライアングル車検の双葉石油株式会社」の見出しの下、「また、昨今はクルマ社会の中で多様化するお客様のニーズにお答えするべく、車の維持管理面を強化し、県下有数の実績とネットワークを持つ民間車検工場と技術提携を結ぶ事で、車検は下より一般整備・板金塗装まで確実な技術と信用を獲得いたしました。・・・お客様のトータルカーライフにおける『安全』『安心』『快適』をご提供すべく日々努力し挑戦しつづける所存でございます。」との記載。(http://www.futaba-oil.co.jp/)

(キ)「オートプロジェクトクローバー」の見出しの下、「アリストをはじめ、Kカー、スポーツカー、ミニバン、ワゴン、RV4WD、旧車等それぞれのユーザー、ニーズに合わせて、トータルにカーライフをサポート致します。」との記載。(http://www.apc-clover.com/)

(ク)「株式会社旭洋」の見出しの下、「当社は、昭和シェル石油株式会社の特約店としてガソリン・軽油・灯油をはじめとした生活に欠かせないエネルギーの供給を行っております。安全・快適なカーライフをお過ごし頂く為に、オイル交換、洗車事業、車検整備事業等、トータルカーライフをサポート出来る体制作りに邁進しております。」との記載。(http://www.uyeno-group.co.jp/group/kyokuyo/)

(ケ)「小川モーター株式会社」の見出しの下、「小川モーターは国内外の新車・中古車の販売、リースから自社工場による車体整備、板金塗装をはじめとするあらゆるクルマの整備、修理、保険代理店業務に至るまで高水準なサービスをご提供。創業62年の実績、確かな技術で皆さまのトータルカーライフをサポートし続けています。」との記載。(http://www.ogawamotor.com/)

(コ)「庄田商会」のHP内に、「トータルカーライフ 庄田商会」との記載、及び「庄田商会の概要」の主要営業品目欄に、「自動車整備、部品、板金、塗装、加工サービス及び法定6ヶ月、12ヶ月、24ヶ月点検作業、新車(主として三菱、日産、スズキ)各種車種及び中古車(各メーカー)販売、損害保険(自動車、火災、その他新種)、生命保険代理店業務、その他自動車関連サービスの全ての業務」との記載。(http://www.shouda.jp/ 及び http://www.shouda.jp/page015.html)

(サ)「自動車(新車・中古車)販売から洗車場・自動車ケミカルまでトータルカーライフの提供をご提案するファーストリンクにお気軽にお越し下さい。」との記載。(http://www13.ocn.ne.jp/~link/self/kaigyou.htm)

(シ)「つねに前向き、時代にスパークする熱い企業スピリット」の見出しの下、「企業理念 お客様に信頼され、満足していただける品質向上に努め、トータルカーライフのパートナーとして高度な技術・設備を整え、お客様の安心と安全を提供していきます。」との記載。(http://www.ecopit.co.jp/gaiyou.html)

(ス)「有限会社魚津板金 Mobile Yard」の見出しの下、「お得な新車情報・中古車情報・鈑金塗装・車検・整備・点検・レンタカー 保険・カーコーティング(アークバリア21)などトータルカーライフをご提供いたします。」との記載。(http://uovan.co.jp/)

(セ)「サンクについて」の見出しの下、「『トータル・カー・ライフ』とは、お客さまの愛車の売却や購入をはじめ、日々のメンテナンスや車検・修理・保険といった車にまつわるすべての商品・サービスを含みます。」との記載。(http://www.sanc-auto.com/whats_sanc.html)

4 取消理由に対する商標権者の意見

(1)本件商標は、その審査の段階において、本「取消理由通知」と同趣旨の拒絶理由が通知された。

それに対し平成19年12月20日付「上申書」において意見を述べ、本件商標がキャッチフレーズとして認識されるものではなく、商標法第3条第1項第6号に該当しない旨の主張が受け入れられ、登録査定となったものである。

しかしながら、本「取消理由通知書」においては、再び同趣旨の理由に加えて、証拠調べの事実が通知されたものである。

(2)本「取消理由通知書」において、本件商標「TOTAL CAR LIFE」は、「総合的な車生活」といった意味合いを容易に理解させるとした上で、「車に関わる事業や企業において、車に関連した商品や役務をまとめて全てにわたって提供していこうとする事業展開を象徴する言葉」として幅広く「TOTAL CAR LIFE」の表音をカタカナ文字で表した「トータルカーライフ」の文字が使用されているとし、また、これを裏付けるための証拠調べを行い、前記のことを示す証拠として「新聞記事情報」及び「インターネット検索情報」を挙げている。

しかしながら、以下に述べるように、「新聞記事情報」及び「インターネット検索情報」については、その記事数の面から見ても、また記載内容の面から見ても、あくまで、「TOTAL CAR LIFE」の表音である「トータルカーライフ」という造語が統一された意味合いを持つこと無しに、様々な態様で、散発的に使用されていることを示すにすぎないものであり、それらの事実が本件指定役務中の「自動車の修理又は整備」への本件商標「TOTAL CAR LIFE」の使用に対してまでも、キャッチフレーズとしての使用であるとする根拠とはならない。

(3)本件証拠調べに記載の事実を見てみると、大きく分けて「新聞記事情報」と「インターネット検索情報」の2つの情報媒体に分けて証拠調べをしている。

そして、「新聞記事情報」からは、7誌から13件の記事が記載されており、「インターネット検索情報」からは、14件のウェブページの内容が記載されている。

(4)まず、「新聞記事情報」の7誌13件の記事を見ると、最新の記事が2004年9月3日付けの「建設通信新聞」の記事であり、最も古い記事では1981年12月1日付けの「日経産業新聞」の記事である。

そして、本証拠調べにおける調査範囲では、これらの7誌13件の記事以外に、「トータルカーライフ」の語が記載されている記事が存在しなかったのであろうと推察する。

そうとすると、本証拠調べにおける調査範囲では、この1981年から現在(調査時点)に至るまでの28年間で、「トータルカーライフ」またはその語を含む語が使用されている記事は、7誌13件にすぎないこととなる。

「TOTAL CAR LIFE」の表音である「トータルカーライフ」の語が、本「取消理由通知書」で指摘された「車に関わる事業や企業において、車に関連した商品や役務をまとめて全てにわたって提供していこうとする事業展開を象徴する言葉」として幅広く使用されていることの証拠としては、この13件という数字は少なすぎる記事数である。

ある語が一定の意味合いで使用されていることが一般的であることを立証するには、相当数の記事が必要であり、また検索する新聞社の数が複数であれば、1年間に最低でも数十回から100に近い記事数が必要となる。

このことから、記事数の面から見て、本「取消理由通知書」の本証拠調べの「新聞記事情報」によっては、「TOTAL CAR LIFE」の表音である「トータルカーライフ」の語について、「車に関わる事業や企業において、車に関連した商品や役務をまとめて全てにわたって提供していこうとする事業展開を象徴する言葉」として幅広く使用されていることの証拠とはならない。

(5)また、記事の内容の面から見ても、それぞれの記事の中で使用されている「TOTAL CAR LIFE」の表音である「トータルカーライフ」の語の意味合いも判然とせず、統一された意味合いで使用されていない。

例えば、(キ)の1997年5月22日付け「日刊工業新聞35頁」の記事では、「”トータルエネルギーとトータルカーライフサービス”」と記載されており、その意味合いが全く不明である「トータルエネルギー」と並列に「トータルカーライフサービス」の語が記載されていることから、「トータルカーライフ」自体の意味も不明となっている。

また、(サ)の2001年1月19日「日刊工業新聞31頁」の記事の「客のトータルカーライフをサポートする経営体制」との記載、(シ)の2001年3月29日付け「日刊工業新聞社39頁」の記事の「卜ータルカーライフ支援」との記載、(コ)の2000年6月21日「日経産業新聞24頁」の「利用者の『トータルカーライフ』を支援する体制」との記載については、「客の卜ータルカーライフを支援する」、「客のトータルカーライフをサポートする」等といった内容であり、本「取消理由通知書」で指摘の「車に関わる事業や企業において、車に関連した商品や役務をまとめて全てにわたって提供していこうとする事業展開を象徴する言葉」といった内容とは直接的な結びつきのない表現となっている。

さらに、(エ)の1988年6月8日付け「日本経済新聞地方経済面(北関東)4頁」の記事では「トータルカーライフショップ」、(キ)の1997年5月22日付け「日刊工業新聞35頁」の記事では「トータルカーライフサービス」、(ス)の2004年9月3日付け「建設通信新聞」の記事では「トータルカーライフショップ」といった態様での使用も含まれており、単に「トータルカーライフ」といった表記とは異なり、「トータル」の文字が「ショップ」や「サービス」の文字を修飾して、「トータルショップ」「トータルサービス」といった意味合いの通り易い態様での使用が含まれている。

このように、「TOTAL CAR LIFE」の表音である「トータルカーライフ」の語について「車に関わる事業や企業において、車に関連した商品や役務をまとめて全てにわたって提供していこうとする事業展開を象徴する言葉」として幅広く使用されていることの前提として、統一的に使用されているはずの「トータルカーライフ」の意味合いが、上記のように統一した意味合いで使用されていないし、また、その態様も様々である。

よって、「TOTAL CAR LIFE」の語は、上記のとおり特定の意味合いを表示し・想起させるもので無い以上、誰もがその言葉から特定の意味合いを想起することにより成り立つキャッチフレーズとしては理解されることはない。

(6)上述のように「新聞記事情報」については、その記事数の面から見ても、また内容の面から見ても、あくまで、「TOTAL CAR LIFE」の表音である「トータルカーライフ」という造語が統一された意味合いを持つこと無しに、様々な態様で、散発的に使用されていることを示すにすぎない。

(7)つぎに、「インターネット検索情報」を見ると、14件のウェブページが記載されている。

これらの情報についても、

(ア)の「地頭石油株」の「お客様の卜ータルカーライフをサポートできるSSを目指す」との記載、

(イ)の「株式会社ダイツー」の「お客様の卜ータルカーライフをサポートする多角的な事業展開」との記載、

(ウ)の「カーエネクス・バリエ」の「お客様の卜ータルカーライフをサポートいたします」との記載、

(オ)の「産業データベース odate 大館」の「お客様の卜ータルカーライフをサポート致します」との記載、

(カ)の「トライアングル車検の双葉石油株式会社」の「お客様のトータルカーライフにおける『安全』『安心』『快適』をご提供すべく日々努力し」との記載、

(キ)の「オートプロジェクトクローバー」の「トータルカーライフをサポート致します。」との記載、

(ク)の「株式会社旭洋」の「トータルカーライフをサポート出来る体制作り」との記載、

(ケ)の「小川モータース」の「皆さまのトータルカーライフをサポートし続けています」との記載、

(シ)の「つねに前向き、時代にスパークする熱い企業スピリット」の「トータルカーライフのパートナーとして」との記載については、「客の卜ータルカーライフを支援する」、「客の卜ータルカーライフをサポートする」等といった内容であり、本「取消理由通知書」で指摘の「車に関わる事業や企業において、車に関連した商品や役務をまとめて全てにわたって提供していこうとする事業展開を象徴する言葉」といった内容とは直接的な結びつきのない表現となっている。

また、(セ)の「サンクについて」では、このサイトの本人が「トータルカーライフ」の語について、「『トータルカーライフ』とは、お客様の愛車の売却や購入をはじめ、日々のメンテナンスや車検・修理・保険といった車にまつわるすべての商品・サービスを含みます。」というように独自の定義付けを行っており、「トータルカーライフ」の語から一定の意味合いが生じることが一般的に認識されているとするならば、このような定義付けは必要のないはずであるし、また見方によっては、商標的に使用されているようにも伺える。

また、(コ)の「庄田商会」では、明らかに商標的な使用と見受けられる。

さらに、本証拠調べの「インターネット検索情報」では、(ウ)、(エ)、(キ)のように、その使用態様が「トータルカーライフサポート」「トータルカーライフショップ」「トータルにカーライフをサポート」といった態様も含まれており、単なる「トータルカーライフ」の表記とは異なり「トータル」の文字が「サポート」や「ショップ」の文字を修飾して、「トータルショップ」「トータルサービス」といった意味合いの通り易い態様での使用が含まれている。

上記のように、本「取消理由通知書」の本証拠調べの「インターネット検索情報」についても、「TOTAL CAR LIFE」の表音である「トータルカーライフ」の語について、「車に関わる事業や企業において、車に関連した商品や役務をまとめて全てにわたって提供していこうとする事業展開を象徴する言葉」として幅広く使用されていることの証拠とはならないし、「新聞記事情報」について述べたのと同様に、あくまで、「TOTAL CAR LIFE」の表音である「トータルカーライフ」という造語が統一された意味合いを持つこと無しに、様々な態様で、散発的に使用されていることを示すにすぎないものである。

(8)したがって、たとえ新聞記事やインターネットなどにおいて「トータルカーライフ」の文字が使用されているとしても、そのことが本件指定役務「自動車の修理又は整備」への本件商標「TOTAL CAR LIFE」の使用に対してまでも、キャッチフレーズとしての使用であるとする根拠とはならない。

すなわち、「TOTAL CAR LIFE」の語は、誰もがその言葉から特定の意味合いを想起することにより成り立つキャッチフレーズとしては理解されることはない。

(9)本「取消理由通知書」で指摘の取消対象の指定役務は「自動車の修理又は整備」であり、この役務は「車に関連した役務」であるが、つぎに示すように本件商標と同態様の商標が「車に関連した役務」や、また「車に関連した商品」について登録されている。

例えば自動車の冷却水に混合するクーラントに該当する「不凍液」や、自動車の燃料添加剤に該当する「燃料節約剤」や(乙第1号証−商標登録第5061802号公報)、自動車のメンテナンスに必要となる「レンチ」等の手動工具の商品や(乙第2号証−商標登録第5084115号公報)、自動車用の用途も含まれる「消臭剤」等や(乙第3号証−商標登録第5061803号公報)、「キーホルダー」(乙第4号証−商標登録第5053985号公報)、「ナット、ボルト、ワッシャー」(乙第5号証−商標登録第5057709号公報)、「鍵、工具箱」(乙第6号証−商標登録第5084114号公報)や、自動車用の用途も含まれる「マット」等の商品(乙第7号証−商標登録第5057711号公報)、および、「損害保険契約の締結の代理、中古自動車の評価」(乙第8号証−商標登録第4798914号公報)や「自動車の貸与」(乙第9号証一商標登録第5120013号公報)などの商品や役務においては、既に本件商標と同態様の「TOTAL CAR LIFE」の商標は登録されている。

(10)上記のように、新聞記事やインターネットなどにおいて「TOTAL CAR LIFE」の表音である「トータルカーライフ」の語が使用されているとしても、その使用例を具体的に見ると、「トータルカーライフ」という造語が統一された意味合いを持つこと無しに、その態様も様々で、散発的に使用されていることを示すにすぎず、そのことが本件指定役務「自動車の修理又は整備」への本件商標「TOTAL CAR LIFE」の使用に対してまでも、キャッチフレーズとしての使用であるとする根拠とはならないし、また、前記のように車に関連する商品や役務において、本件商標と同態様の商標が登録されている。

このように、「TOTAL CAR LIFE」の表音である「トータルカーライフ」の語が使用されているとしても、統一された意味合いを持つことなく、散発的に使用されるにすぎないことや、既に「車に関する商品・役務」において登録例がある理由として、つぎのような理由がある。

本件商標における「TOTAL CAR LIFE」は、「TOTAL」、「CAR」、「LIFE」の各単語の意味合いは明確にあるが、それぞれ個々の単語の意味を拾い上げ、その個々の意味を単純に組み合わせて、本「取消理由通知書」で指摘のように「総合的な車生活」とすることには意味がない。

なぜなら、本件商標「TOTAL CAR LIFE」は、そもそも一般的に用いられている語ではなく、「TOTAL」、「CAR」、「LIFE」のそれぞれの単語を本件商標権者が独自に組み合わせて、全体として造語を形成したことから、この組み合わせから生じる訳語の意味も絶対的な意味が確立しているものでなく、個人的な解釈に委ねられ、極めて曖昧な暗示的なものでしかないので、これが特定の意味を一般的に表示・想起するものでないからである。

本件商標を、仮に、その指定役務中「自動車の修理又は整備」について使用しても、取引者、需要者は漠然とした曖昧な意味を認識するに過ぎず、単なる造語として、新規な「標識」として認識するものである。

商品や役務におけるキャッチフレーズとは、商品や役務の宣伝文句や謳い文句として、商品や役務とある程度関連性のある意味合いを有し、また、その意味合いを容易に理解できる内容が普通であると考えるが、本件商標「TOTAL CAR LIFE」は、その意味合いが宣伝文句としては漠然とした曖昧な意味を認識するに過ぎず、かつ、抽象的すぎるものであり、広告・宣伝的な類のキャッチフレーズとして理解されるものでない。

しかし、そのことでかえって識別力を有し、造語と言えるような組み合わせに係る文字となっている。

よって、「TOTAL CAR LIFE」の文字は、日常的にも、また、車関連の業界においても、親しまれて使用されている文字ではなく、また、具体的な意味を成さない文字であるので、本件指定役務中「自動車の修理又は整備」について使用したとしても、キャッチフレーズとして認識されるものではない。

(11)上記したことは、つぎに示す過去の審決例・決定例においてもほぼ同趣旨が記載されており、一見したところでは、その指定役務や指定商品とある程度の関連性がありキャッチフレーズとなりうる可能性があるとおもわれる各商標について、キャッチフレーズや標語ではないとして審決・決定されている(乙第10号証ないし乙第22号証)。

上記の審決や決定からしても、本件商標「TOTAL CAR LIFE」を指定役務「自動車の修理又は整備」について使用したとしても、キャッチフレーズとして認識されることはない。

(12)上述のように、そもそも「TOTAL CAR LIFE」の語は、一定の意味合いが生じることはない造語であり、本証拠調べの事実のように、新聞記事やインターネットなどにおいて「TOTAL CAR LIFE」の表音である「トータルカーライフ」の語が使用されているとしても、その使用例を具体的に見ると、「トータルカーライフ」という造語が統一された意味合いを持つこと無しに、その態様も様々に、散発的に使用されていることを示すにすぎないし、また、上記に示したように車に関連する商品や役務において、本件商標と同態様の商標が登録されている。

そして、上記審決例や決定例からして、「TOTAL CAR LIFE」を役務「自動車の修理又は整備」に使用してもキャッチフレーズとして認識されることはない。

したがって、本件商標「TOTAL CAR LIFE」は、需要者が何人かの業務に係る役務で有ることを認識することができるものであり、商標法第3条第1項第6号に該当するものではない。

5 当審の判断

(1)商標法第4条第1項第11号について

本件商標は、「TOTAL CAR LIFE」の文字を書してなるところ、これらの各単語は、平易な英語であり、全体としてそれぞれ軽重の差がなく結合し、まとまりよく一体的に表されているものであるから、「TOTAL」の文字部分のみをとらえ、引用商標と比較する申立人の主張は、採用することができない。

してみれば、本件商標と引用商標とは、その外観、称呼及び観念のいずれの点よりみても、相紛れるおそれのない、非類似の商標といわざるを得ない。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当しない。

(2)商標法第4条第1項第15号について

申立人は、フランスの石油関連企業であって、世界各国で原油、天然ガス、石油製品を取り扱い、引用商標を使用して多くのサービスステーションを展開していることが認められるとしても、取消しに係る指定役務について、申立人の引用する商標が我が国において広く認識されているとの事実は示されておらず、また、提出された証拠からは、オイル等の商品が販売されている事実が認められるとしても、引用商標が著名であるものとは認められない。

さらに、本件商標は、「TOTAL CAR LIFE」の文字が一体的な商標として機能するものということができるから、本件商標と引用商標とは、明らかに別異の商標である。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当しない。

(3)商標法第3条第1項第6号について

企業等においては、その取り扱う商品や役務、企業イメージに関して、需要者等に親しみや好感、信頼感などの良い印象を抱いてもらえるよう日常的に心掛けているといえるところ、その一手段として、標語(キャッチフレーズ)などを採択し、それを通して商品や役務の広告、宣伝や企業イメージの向上に努めているのが実情である。

そして、これらの中には、端的な宣伝語句であるもののほか、商品や役務、企業のイメージを向上させることを目的とする観念的、抽象的表現の標語も採択されているところであり、その場合、これらが、需要者により、自他商品、役務の識別標識として認識、理解されるものと、単なる標語(キャッチフレーズ)の一種として認識されるにとどまるものがあるというのも実情である。

そこで、本件商標についてみるに、本件商標は、前記第1のとおり、「TOTAL CAR LIFE」の欧文字を標準文字で表してなるところ、株式会社岩波書店発行「広辞苑第六版」の「トータル【total】」の項、「カー【car】」の項及び「ライフ【life】」の項によれば、その構成中の「TOTAL」の文字が「合計。総計。総額。全体的。総合的。」を意味し、「CAR」の文字が「車。車両。自動車。特に、乗用車。」を意味し、「LIFE」の文字が、「命。生命。生活。暮し。」を意味する比較的平易な外来語として、それぞれ一般に知られているものということができるものであり、また、「CAR LIFE」の文字については、「カーライフ[car+life]車を用いた生活。車に頼る生活」(株式会社三省堂発行「コンサイスカタカナ語辞典」第3版)の意味を有する語としても使用され、知られているということができるものである。

本件において問題となるのは,当該語句(本件商標)に接した取引者・需要者が,これを自他役務の識別標識として認識するのか,それとも,これをキャッチフレーズとして理解するのかということである。このことは,当該語句(本件商標)がキャッチフレーズとして現に一般に使用されているか否かのみによって決せられるものではない(東京高裁 平成13年(行ケ)第45号 平成13年6月28日判決言渡)。

ところで、上記3の取消理由の(1)中の(コ)、(シ)、(ス)及び(2)中の(ア)、(ウ)、(カ)、(ク)、(ケ)、(コ)、(ス)、(セ)によれば、本件商標「TOTAL CAR LIFE」の片仮名表記であって、取引社会の通念に照らし同一の意味を有するものとして認識される「トータルカーライフ」の文字が、車に関わる企業や事業において、車の購入から売却、車の修理、車体整備、車の板金塗装、タイヤ・バッテリー等カー用品、車の部品、洗車、車検、レンタカー、車の保険等といった車に関連した商品や役務を総合的に提供する事業を指称するものとして、使用されているといえるものであるから、本件商標をその指定役務中「自動車の修理又は整備」について使用しても、取引者、需要者は「総合的な車生活」等という意味合いを有する役務の単なる広告・宣伝に用いられるキャッチフレーズとして理解するにとどまり、自他役務を識別するための標識とは認識し得ないとみるのが相当である。

したがって、本件商標は、需要者が何人かの業務に係る役務であることを認識することができないものであるから、商標法第3条第1項第6号に該当し、申立てに係る指定役務中「自動車の修理又は整備」については、同項の規定に違反して登録されたものである。

また、商標権者は、過去の登録例を挙げて、本件商標も同様に登録が維持されるべきである旨主張しているが、一般に、登録商標が商標法第3条第1項の規定に該当するか否かは、登録商標についての査定時又は審決時において、個別具体的に判断されるべきものであり、それらの登録例に前記認定が左右されるものではないから、商標権者の主張については、採用することができない。

(4)まとめ

したがって、本件商標は、上記3で述べたとおりの取消理由があるものと認められるので、本件商標の指定役務中「自動車の修理又は整備」についての登録は、商標法第3条第1項第6号に違反して登録されたものであるから、同法第43条の3第2項の規定により取り消すべきものである。

しかしながら、本件商標は、本件登録異議申立てに係る指定役務中「自動車の修理又は整備」以外の役務については、同法第3条第1項第6号に該当するものとはいえないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。

よって、結論のとおり決定する。

Next Action

次の一手につながるサービス

類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。

次の一歩へ

商標の登録可能性を無料で確認するか、費用の目安を料金表・シミュレーターで把握できます。