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Trademark Appeal Case

称呼類似と要部抽出

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2008−900266(T2008−900266/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第5125374号商標の指定商品中「ネクタイ,シャツ,セーター類,ワイシャツ類,寝巻き類,下着,水泳着,水泳帽,アイマスク,エプロン,えり巻き,靴下,ゲートル,毛皮製ストール,ショール,スカーフ,足袋,足袋カバー,手袋,布製幼児用おしめ,ネッカチーフ,バンダナ,保温用サポーター,マフラー,耳覆い,被服」についての商標登録を取り消す。
本件登録異議の申立てに係るその余の指定商品についての商標登録を維持する。

理由テキスト

第1 本件商標

本件登録第5125374号商標(以下「本件商標」という。)は、「ICE COLLECTION」の欧文字を標準文字で表してなり、平成19年8月16日に登録出願、第25類「ネクタイ,シャツ,ベルト,セーター類,ワイシャツ類,寝巻き類,下着,水泳着,水泳帽,アイマスク,エプロン,えり巻き,靴下,ゲートル,毛皮製ストール,ショール,スカーフ,足袋,足袋カバー,手袋,布製幼児用おしめ,ネッカチーフ,バンダナ,保温用サポーター,マフラー,耳覆い,被服,ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,靴類(「靴合わせくぎ・靴くぎ・靴の引き手・靴びょう・靴保護金具」を除く。)」を指定商品として、同20年2月18日に登録査定、同年4月4日に設定登録されたものである。

第2 登録異議の申立ての理由(要点)

1 商標法第4条第1項第11号該当性について

(1)引用商標

登録第2288662号商標(以下「引用商標」という。)は、「ICE」の欧文字を横書きしてなり、1987年1月21日にイタリア共和国においてした商標登録出願に基づきパリ条約第4条による優先権を主張して、昭和62年6月9日に登録出願、第17類「被服」を指定商品として、平成2年12月26日に設定登録され、その後、同12年11月28日に商標権の存続期間の更新登録がなされ、同14年2月27日に指定商品を第25類「洋服,コート,セーター類,ワイシャツ類,寝巻き類,下着,水泳着,水泳帽,和服,エプロン,靴下,ゲートル,毛皮製ストール,ショール,スカーフ,足袋,足袋カバー,手袋,ネクタイ,ネッカチーフ,バンダナ,保温用サポーター,マフラー,耳覆い,ずきん,すげがさ,ナイトキャップ,ヘルメット,帽子」とする指定商品の書換登録がなされ、現に有効に存続しているものである。

(2)商標の対比

本件商標と引用商標は、「ICE」において共通する。一方、「COLLECTION」の文字ないしその表音である「コレクション」の文字は、「有名なデザイナーなどの発表する、そのシーズンの一連の新作」(広辞苑第五版)等を意味する語として広く知られており、「パリコレクション」(甲第4号証)、「初コレクション」(甲第5号証)のように、特に「被服」との関係において、特定のデザイナー、テーマ等によって制作されたものについて「○○ COLLECTION」と表されている場合が多くみられる。

そうすると、「COLLECTION」の文字は、特に取引者、需要者に着目される部分とはいい得ず、その前半部分をもって自他商品を識別する標識として着目される場合が多いものとみるのが妥当である。

以上より、本件商標は、「アイス」の称呼を生ずるものであるから、本件商標と引用商標とは互いに類似するというべきである。

また、本件商標の指定商品中、「ネクタイ,シャツ,セーター類,ワイシャツ類,寝巻き類,下着,水泳着,水泳帽,アイマスク,エプロン,えり巻き,靴下,ゲートル,毛皮製ストール,ショール,スカーフ,足袋,足袋カバー,手袋,布製幼児用おしめ,ネッカチーフ,バンダナ,保温用サポーター,マフラー,耳覆い,被服」は、引用商標の指定商品と同一又は類似する。

2 商標法第4条第1項第15号該当性について

(1)引用商標

ア 引用登録第2081542号商標は、横長楕円輪郭線内に「ICEBERG」の欧文字を書してなり、昭和61年1月23日に登録出願、第22類に属する商標登録原簿記載の商品を指定商品として、同63年9月30日に設定登録され、その後、2回にわたり商標権の存続期間の更新登録がなされて、現に有効に存続するものである。

イ 引用登録第2335497号商標は、別掲1のとおりの構成からなり、1986年6月13日イタリア共和国においてした登録出願に基づきパリ条約第4条による優先権を主張して、昭和61年11月26日に登録出願、第21類に属する商標登録原簿記載の商品を指定商品として、平成3年9月30日に設定登録され、その後、同13年6月5日に商標権の存続期間の更新登録がなされ、同15年2月12日に指定商品を第6類、第8類、第14類、第18類、第21類、第25類及び第26類に属する商標登録原簿記載の商品とする指定商品の書換登録がなされて、現に有効に存続するものである。

ウ 引用登録第2335498号商標は、別掲2のとおりの構成からなり、1986年7月24日イタリア共和国においてした登録出願に基づきパリ条約第4条による優先権を主張して、昭和61年11月26日に登録出願、第21類に属する商標登録原簿記載の商品を指定商品として、平成3年9月30日に設定登録され、その後、同13年6月12日に商標権の存続期間の更新登録がなされ、同14年9月11日に指定商品を第18類及び第25類に属する商標登録原簿記載の商品とする指定商品の書換登録がなされて、現に有効に存続するものである。

エ 引用登録第2564510号商標は、別掲3のとおりの構成からなり、平成2年1月10日に登録出願、第21類に属する商標登録原簿記載の商品を指定商品として、同5年8月31日に設定登録され、その後、同15年7月1日に商標権の存続期間の更新登録がなされ、同17年1月26日に指定商品を第14類、第18類及び第25類に属する商標登録原簿記載の商品とする指定商品の書換登録がなされて、現に有効に存続するものである。

オ 引用登録第4031196号商標は、別掲4のとおりの構成からなり、平成元年1月30日に登録出願、第22類に属する商標登録原簿記載の商品を指定商品として、同9年7月18日に設定登録され、その後、同19年5月15日に商標権の存続期間の更新登録がなされ、現に有効に存続するものである。

カ 引用登録第4282348号商標は、別掲5のとおりの構成からなり、平成10年3月20日に登録出願、第18類及び第25類に属する商標登録原簿記載の商品を指定商品として、同11年6月11日に設定登録され、現に有効に存続するものである。

キ 引用登録第4429785号商標は、別掲6のとおりの構成からなり、平成9年12月18日に登録出願、第18類及び第25類に属する商標登録原簿記載の商品を指定商品として、同12年11月2日に設定登録され、現に有効に存続するものである。

以下、これらをまとめて「引用各商標」という。

(2)出所の混同について

本件商標と引用各商標では「ICE」が共通している。引用各商標の権利者は、世界的に「ICE」を含むブランドを展開しており、日本においても「ICE」を含む商標を40件出願・登録している。

したがって、本件商標がその指定商品に使用された場合には、引用各商標の権利者と経済的又は組織的に何等かの関係がある者の業務に係る商品であると誤認し、需要者がその出所について混同するおそれがある。

第3 本件商標に対する取消理由

平成21年4月21日付けで通知した取消理由は、要旨次のとおりである。

1 本件商標と引用商標との類否について

商標法第4条第1項第11号に係る商標の類否は、「一般に、簡易、迅速をたっとぶ取引の実際においては、各構成部分がそれを分離して観察することが取引上不自然であると思われるほど不可分的に結合しているのでない商標は、常に必ずしもその構成部分全体の名称によって称呼、観念されず、しばしば、その一部だけによって簡略に称呼、観念され、1個の商標から2個以上の称呼、観念の生ずることがあるのは、経験則の教えるところである。そして、この場合、1つの称呼、観念が他人の商標の称呼、観念と同一または類似であるとはいえないとしても、他の称呼、観念が他人の商標のそれと類似するときは,両商標はなお類似するものと解するのが相当である」(最高裁昭和38年12月5日判決言渡 民集17巻12号1621頁、平成16年9月30日判決言渡 平成16年(行ケ)第49号)。

そこで、本件商標と引用商標との類否について、以下検討する。

本件商標は、前記第1のとおり、「ICE COLLECTION」の欧文字を書してなるところ、該文字は、構成文字全体をもって親しまれた事物、事象を表す既成の観念を有する成語とは認められず、「ICE」と「COLLECTION」の各語の間に1文字分の空白を空けて表されていることから、視覚上、「ICE」と「COLLECTION」の各語の組み合わせからなるものと容易に認識されるものである。

ところで、「COLLECTION」及びその外来語である「コレクション」の各語について、当審における職権調査によれば、書籍、インターネットのウェブページ情報及び新聞記事情報において、以下の事実が認められる。

(1)書籍における記載について

(a)「collection」の見出しの下、「集めること、収集物、コレクション:高級服飾店の新作発表会;その作品全体」などの記載がある(「小学館ランダムハウス英和大辞典第2版」1999年1月10日 株式会社小学館発行)。

(b)「collection」の見出しの下、「収集、収蔵品、コレクション(デザイナーが一シーズンに売り出す衣服、またはファッションショーに出品する衣服の展示)」などの記載がある(「研究社新英和大辞典第6版」2002年3月 株式会社研究社発行)。

(c)「コレクション【collection】」の見出しの下、「有名デザイナーなどの発表する、そのシーズンの一連の新作。また、その発表会。」などの記載がある(「広辞苑第6版」2008年1月11日 株式会社岩波書店発行)。

(d)「コレクション〔collection〕」の見出しの下、「パリのオート・クチュールなどにおいて顧客・・・に、新しいシーズンにさきがけて提供する商品としてのドレスの一群をいう。・・・プレタ・ポルテのメーカーの新作発表のオープニングスまたは、そこでの商品群をいう。」などの記載がある(「服飾辞典」昭和63年9月5日 文化出版局発行)。

(e)「コレクション[Collection]」の見出しの下、「収集、採集などの意味であるが、服飾用語としては各シーズンごとにオート・クチュールのクチュリエが創作して発表する作品の集まりのことをさし、さらにこれらの作品の発表会のこともいう。」などの記載がある(「新・田中千代服飾事典」2004年4月1日 株式会社同文書院発行)。

(f)「コレクション[collection]」の見出しの下、「高級衣装店が季節に先駆けて行う創作発表会。またその作品。」などの記載がある(「imidas2006」2006年1月1日 株式会社集英社発行)。

(2)インターネットのウエブページにおける記載について

(a)「GAS COLLECTION 2007 SPRING-SUMMER」の見出しの下、「GASの2007年春夏コレクションは、西洋から東洋を巡る理想的な旅のエッセンスが、さりげないながらもはっきりと溢れています。・・・GASが提案する『A.M to P.M』スタイルの中心となるアイテムは、やはりデニムです。さまざまな洗い加工を施したジーンズ、インディゴ・ブルーのダークジーンズ。なんといってもジーンズは、GAS本来の魅力が生きるコレクションの核です。」などの記載がある(http://www.parks-blog.com/2007/02/gascollection2007springsummer4.htm)。

(b)「『Moe Oshikiri Kimono Collection 2007』新作コレクション発表」の見出しの下、「『Moe Oshikiri Kimono Collection』は、”Japanese Mode”をコンセプトに有名女性ファッション誌及び様々なメディアでファッションリーダーとして活躍する押切もえが企画を手がける着物コレクションです。」及び「〈展開商品〉」の小見出しの下、「明るくさわやか、凛とした美しさを表現した振袖コレクション。」、「・・・ちょっとしたフォーマルな場所に着ていける着物として提案する付下げコレクション。」、「・・・クラシック・モダンな小紋コレクション。」などの記載がある(http://www.marubeni.co.jp/news/2006/061213a.html)。

(c)「ウールリッチ ウーレン ミルズ コレクション」の見出しの下、「“シャツジャケ”シルエットのダウン。ウールリッチのコレクションの中でも個性的なアイテム」及び「<ウールリッチ ウーレン ミルズ>ならではの存在感溢れるウール素材に、ダウンを詰め込んだ暖かな一着です。」との記載がある(http://www.beyes.jp/men/item/878471)。

(d)「コムサの種類」の見出しの質問に対して、「コムサ・コレクション(COMME CA COLLECTION) コムサ・デ・モードのメンズブランドであるコムサ・デ・モード・メンの上位ブランド。」との記載がある(http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1212688572)。

(e)「Johanna Ho IMAGE VISUAL AUTUMN/WINTER 2007」の見出しの下、「ジョアンナ・ホーの最新コレクション『Johanna Ho IMAGE VISUAL AUTUMN/WINTER 2007』をお届けいたします。サブタイトルは”Johanna Ho Love Collection”とあるように、テーマは『Love』です。ロマンティック、キューピッド、天使などをイメージしながら、ジョアンナ・ホーならではのLuxeでFunctionalな服、またオートクチュールのテクニックを、現代的な素材やシンプルなシルエットに仕立てたり、手仕事の要素を加えた彼女らしいコレクションです。」との記載がある(http://www.sanyo-shokai.co.jp/hottopics/2007/10/02/johanna_ho_image_visual_autumn_1.html)。

(f)「2008年春夏シーズン、いよいよ始動!」の見出しの下、「JUNMENでもいよいよ、2008年春夏シーズンのコレクション発表です! それにともない、去る11/15(木)には、東京・青山にて展示会を開催。」及び「さらにフォーマルではタイトにシェイプさせたWのスーツを打ち出すなど、それぞれ違ったアプローチから、隙のない2008春夏JUNMENコレクションを形成させています。」などの記載がある。

(http://junmen.jp/directors/ex2008s.php)

(g)「MAIL MAGAZINE Vol.1 KENJI KOJIMA Paris collection 1」の見出しの下、「1999年3月8日パリでの初めてのファッションショーを開催しました。拠点は京都なので、ショー開催日の10日位前にパリに入りcollection(服)はほとんど飛行機に持ち込んで運びました。」との記載がある(http://www.rakuten.ne.jp/gold/kenjikojima/mailmagazinevol1.html)。

(h)「COLLECTION」の見出しの下、「MOTRITZ(モトリッツ)の新着商品、商品案内、ラインナップ、コレクション。」の記載及び「防寒着」の写真が掲載されている(http://motritz.cocolog-nifty.com/collection/2008/01/refrigi_wear_1be0.html)。

(i)「collection」の見出しの下、「2007 AUTUMN/WINTER」の記載及び「帽子」の写真が掲載されている(http://www.valeur-tokyo.com/collection/?cat=12)。

(j)「アンダーウェアショップ - OVER THE TWELVE オーバー・ザ・トウェルブ」の小見出し及び「2004 SPRING COLLECTION」の見出しの下、「記念すべきOVER THE TWELVE初のCOLLECTIONです。」との記載がある(http://www.overthetwelve.com/line_up/index.html)。

(3)新聞記事における記載について

(a)「【インフォメーション】中馬和子COLLECTION」の見出しの下、「きものデザイナー、中馬和子さんによるきものコレクション。」との記載がある(1996.5.20 産経新聞東京朝刊20頁)。

(b)「【日中共生・新時代 国交正常化30周年】 上海個性派婦人服メーカー」の見出しの下、「一格上のコレクション 『BELLVILLES COLLECTION』(貝拉維拉コレクション=上海貝拉維拉制衣) 20〜30代に向けた主力ブランド『BELLVILLES』(貝拉維拉)の一格上のゾーンを狙い1年半前にスタート、・・・婦人服トータルで、ショールとノースリーブセーター、パンツを異素材・同系色でコーディネートするなど、トータルなブランドコンセプトを強調している。」との記載がある(2002.9.30 繊研新聞115面)。

(c)「リゾートの一着・一品(店で!)」の見出しの下、「■ポール&ジョーは、古着のようにあせた色味で仕上げたハイビスカス柄のブラウスやカシュクール型ワンピースなど、プリントで楽園ムードを表現したラインが豊富。その他、パイル素材のビーチアイテムも展開し、全体的にバカンスムードの強いコレクション。」との記載がある(2004.4.23 朝日新聞東京夕刊10頁)。

(d)「イソップの絵柄、デサント(新製品)」の見出しの下、「体形に合わせて選べる水着『ミミ アリーナ』の新コレクション」との記載がある(2004.10.1 日経MJ(流通新聞)11頁)。

(e)「伊藤忠商事、コロネット商会 米『ジェームス・パース』独占輸入販売」の見出しの下、「同ブランドはメンズ、レディスのパンツ、シャツ、アウターの他、子供服もある。『高品質、洗練、セクシー』が物作りの基本で、シンプル、クラシックなコレクション。」との記載がある(2006.1.21 繊研新聞5面)。

(f)「『マニアニエンナ』発売 ルシェルブルー 可愛いノンエージ服」の見出しの下、「今秋冬物は黒、ベージュなどの着やすい色をベースに、ペールグリーン、ライトピンクなどクリアな色を差したコレクション。5、7、9号の3サイズを基本に、体のラインを楽しめる商品を揃える。」との記載がある(2006.8.9 繊研新聞3面)。

(g)「【メンズリポート】 大手紳士服専門店チェーン 機能充実 提携ブランド 新たなPB 今秋相次ぎ新商品 価格引き上げの道を探る」の見出しの下、「大手紳士服専門店チェーンが今秋、相次いで新ブランド、新商品を導入している。・・・このうちマジマジは、10代後半のフレッシャーズから20代に向けたディフュージョンブランドで、タイトなシルエットが特徴的なコレクション。スーツで4万950円から。」との記載がある(2006.9.29 繊研新聞7面)。

(h)「コムデギャルソン、08年春夏から 新ブランド『ガンリュウ』」の見出しの下、「デビューコレクションは服10点と小物2点。拘束的な袖付けのパーカやウサギのプリントのTシャツワンピースなどを出している。“ヘビーラウドロック”をテーマに、ロックグループのKORN(コーン)のカットソースタイルからイメージしたコレクション。」との記載がある(2007.10.11 繊研新聞12面)。

(i)「【新商品】高見のウエディングドレスコレクション」の見出しの下、「ブライダルコスチュームブランド『BE BRIDAL TAKAMI』の新作コレクション。」との記載がある(2007.10.23 FujiSankei Business i. 12頁)。

以上の事実によれば、「COLLECTION」及びその外来語である「コレクション」の各語は、特に「被服」との関係において、特定のデザイナー、テーマ等によって制作された被服を表すものとして取引上、普通に使用されているものであるから、自他商品の識別標識としての機能が極めて弱いとみるのが相当である。

そうすると、本件商標は、上記のとおり、全体として親しまれた特定の意味を有する成語ではなく、これより生ずる「アイスコレクション」の称呼もやや冗長であり、さらに、その構成中、視覚上分離して認識される前半の「ICE」の語が商品「被服」との関係において、自他商品の識別標識としての機能を十分果たすと認められることから、簡易迅速を旨とする商取引の実際においては、本件商標の構成中の「COLLECTION」の文字部分は、特に取引者・需要者に着目されるものとはいい得ず、むしろ、看者の注意を惹きやすい前半に位置し、出所識別標識として把握、印象付けられる「ICE」の文字部分のみをもって記憶、想起し、これより生ずる「アイス」の称呼及び「氷」の観念をもって取引に資される場合も決して少なくないとみるのが相当である。

そうとすれば、本件商標は、その構成文字全体に相応して「アイスコレクション」の称呼を生ずるほかに、「ICE」の文字部分に相応して、「アイス」の称呼及び「氷」の観念をも生ずるものである。

他方、引用商標は、前記第2の1(1)のとおり、「ICE」の文字よりなるものであるから、その構成文字に相応して「アイス」の称呼及び「氷」の観念を生ずるものである。

してみれば、本件商標と引用商標とは、「アイス」の称呼及び「氷」の観念を同じくする場合があって、外観においても、それぞれ前記第1及び第2の1(1)のとおり、本件商標構成中の「ICE」の文字部分と引用商標とがいずれも同一の綴り字よりなるものであるから近似するものであり、かつ、本件商標の指定商品中、「ネクタイ,シャツ,セーター類,ワイシャツ類,寝巻き類,下着,水泳着,水泳帽,アイマスク,エプロン,えり巻き,靴下,ゲートル,毛皮製ストール,ショール,スカーフ,足袋,足袋カバー,手袋,布製幼児用おしめ,ネッカチーフ,バンダナ,保温用サポーター,マフラー,耳覆い,被服」と引用商標の指定商品とは同一又は類似のものであるから、両商標は、商品の出所について混同を生ずるおそれのある類似の商標といわざるを得ない。

2 むすび

以上のとおり、本件商標の登録は、その指定商品中の「ネクタイ,シャツ,セーター類,ワイシャツ類,寝巻き類,下着,水泳着,水泳帽,アイマスク,エプロン,えり巻き,靴下,ゲートル,毛皮製ストール,ショール,スカーフ,足袋,足袋カバー,手袋,布製幼児用おしめ,ネッカチーフ,バンダナ,保温用サポーター,マフラー,耳覆い,被服」について、商標法第4条第1項第11号に違反してされたものである。

第4 商標権者の意見

商標権者は、上記第3の取消理由に対して、指定した期間内に意見を述べるところがない。

第5 当審の判断

1 商標法第4条第1項第11号該当性について

本件商標についてした前記第3の取消理由は、妥当なものである。

したがって、本件商標は、その指定商品中、結論掲記の指定商品について、商標法第4条第1項第11号に該当する。

2 商標法第4条第1項第15号該当性について

登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、引用各商標の権利者が世界的に「ICE」を含むブランドを展開しており、日本においても「ICE」を含む商標を40件出願・登録していると主張する。

しかし、申立人の提出に係る証拠は、我が国における「ICE」の文字を含む出願・登録のリスト及び引用各商標の商標出願・登録情報等にすぎないものであり、ほかに本件商標と引用各商標がその出所について混同を生ずるおそれがあるとする格別の事情も見いだせないないから、本件商標の登録出願時及び登録査定時において、引用各商標が需要者の間に広く認識されていたということはできない。

してみると、本件商標は、これをその指定商品に使用したとしても、これに接する需要者が引用各商標を想起又は連想して、当該商品を引用各商標の権利者又は同人と経済的若しくは組織的に何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかの如く、その商品の出所について混同を生ずるおそれはないというべきである。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当するものではない。

3 結語

以上のとおり、本件商標の登録は、その指定商品中、結論掲記の指定商品について、商標法第4条第1項第11号に違反してされたものであるから、同法第43条の3第2項の規定によって、取り消すべきものであり、その余の指定商品については、取り消すべき理由がないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきものである。

よって、結論のとおり決定する。

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