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結論

敗訴(請求棄却)

商標「天使のリング」:「リング」と「輪」の観念同一(第4条第1項第11号|審判異議2008−900415(T2008−900415/J7))

審判番号
異議2008−900415(T2008−900415/J7)
審判種別
異議

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標「天使のリング」引用商標「天使の輪」
争点(論点)
「リング」と「輪」の観念同一
適用条文
第4条第1項第11号
指定商品・役務の区分
第3類
最終結論
登録維持(敗訴(請求棄却))

この審決(審判異議2008−900415(T2008−900415/J7)・異議)は、本件商標「天使のリング」と引用商標「天使の輪」について、商標法第4条第1項第11号への該当性が争われた事例です。主な争点は「「リング」と「輪」の観念同一」です。指定商品・役務は第3類に属します。特許庁は「登録第5157236号商標の指定商品中、第3類「せっけん類,香料類,化粧品,歯磨き」についての商標登録を取り消す」と判断しました(登録維持)。類似する商標を出願する際は、本件の判断枠組みを踏まえて称呼・外観・観念や指定商品の重なりを事前に確認することが重要です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

登録第5157236号商標の指定商品中、第3類「せっけん類,香料類,化粧品,歯磨き」についての商標登録を取り消す。
本件登録異議の申立てに係るその余の指定商品についての商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第5157236号商標(以下「本件商標」という。)は、「天使のリング」の文字を標準文字で表してなり、平成20年2月21日に登録出願、第3類「せっけん類,香料類,化粧品,歯磨き,つけづめ,つけまつ毛,洗濯用柔軟剤,洗濯用漂白剤,かつら装着用接着剤,つけまつげ用接着剤,洗濯用でん粉のり,洗濯用ふのり」を指定商品として、同年8月8日に設定登録されたものである。

2 引用商標

登録異議申立人の引用する登録第4990766号商標(以下「引用商標」という。)は、「天使の輪」の文字を横書きしてなり、平成18年2月20日に登録出願、第3類「せっけん類,香料類,化粧品,歯磨き」を指定商品として、同年9月29日に設定登録され、その商標権は、現に有効に存続しているものである。

3 登録異議の申立ての理由

本件商標は、引用商標と類似するものであり、同一又は類似する商品に使用するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当し、その登録は取り消されるべきものである。

4 本件商標に対する取消理由の要旨

本件商標は、前記1及び2のとおり、「天使のリング」の文字を書してなるものであり、また、引用商標は、「天使の輪」の文字を書してなるものである。

ところで、両商標中の「天使」の文字部分は、「1.天子の使。勅使。2.(ギリシア語のangelosは「派遣された者」の意) 神の使者として派遣され、神意を人間に伝え、人間を守護するというもの。セラピム(熾し天使)・ケルビム(智天使)など。エンゼル。エンジェル。3.比喩的に、やさしく清らかな人。」(広辞苑第5版)を意味する語であり、我が国の一般的な国民は、通常、「エンゼル」としての天使を想起するものとみるのが相当である。

そして、天使(エンゼル)は、西洋の宗教画にみられるように、頭上に、「天使の輪」と呼ばれる光輪を付けた神の使いとして描かれていることは、我が国の国民の間においても、よく知られているものと認めることができる。

また、片仮名文字の「リング」からは、「1.輪。環。2.指輪。3.ボクシングやプロレスの試合を行う方形の台。」(甲第2号証)の意味が理解されるところ、本件商標中の「リング」の文字部分は、前半部の「天使の」の文字部分から、「輪」の意味を容易に認識させるものということができる。

そうすると、本件商標は、その構成文字全体から、「天使の輪(光輪)」の観念を生ずるものとみるのが相当である。

一方、引用商標は、その構成文字より、「天使の輪(光輪)」の観念を生ずるものである。

したがって、本件商標と引用商標とは、「天使の輪(光輪)」の観念を同じくするものと認めることができる。

以上によれば、本件商標と引用商標とは、外観において相違し、かつ、本件商標より生ずる「テンシノリング」の称呼と引用商標より生ずる「テンシノワ」の称呼が類似しないものであるとしても、「天使の輪(光輪)」の観念を同じくする類似の商標というべきである。

また、本件商標の指定商品中の「せっけん類,香料類,化粧品,歯磨き」は、引用商標の指定商品と同一のものである。

以上のとおりであるから、本件商標の登録は、その指定商品中の「せっけん類,香料類,化粧品,歯磨き」について、商標法第4条第1項第11号に違反してされたものと認める。

5 商標権者の意見

商標権者は、前記4の取消理由について、指定した期間内に意見を述べていない。

6 当審の判断

本件に関し、審判長は、商標権者に対し、前記4の取消理由を通知し、期間を指定して意見書を提出する機会を与えたが、商標権者からは何らの応答もなかった。

そして、前記4の取消理由は、妥当なものと認められるので、本件商標の指定商品中「せっけん類,香料類,化粧品,歯磨き」については、商標法第43条の3第2項の規定により、その登録を取り消すべきものである。

しかしながら、本件登録異議の申立てに係るその余の指定商品については、前記法条に該当するものとはいえないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録は維持すべきものである。

よって、結論のとおり決定する。

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