Trademark Appeal Case
称呼類似性の判断
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2009−900019(T2009−900019/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第5171970号商標(以下「本件商標」という。)は、「バイコム」の片仮名文字を標準文字で表してなり、平成19年3月30日に登録出願、第20類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同20年8月1日に登録査定、同年10月10日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立ての理由(要点)
(1)登録異議申立人の引用する商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が本件商標についての取消理由に引用する国際登録第777238号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲のとおりの構成からなり、2001年11月21日にスイス国においてした商標登録出願に基づきパリ条約第4条による優先権を主張し、2002年(平成14年)3月13日に国際登録出願、第20類及び第24類に属する国際登録に基づく商標権に係る商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成15年3月14日に設定登録されたものである。
(2)商標法第4条第1項第11号について
本件商標からは「バイコム」の称呼を生ずる。一方、引用商標は、紺碧を背景に白抜きで「bico」の欧文字を書した商標であり、「バイコ」又は「ビコ」の称呼が生ずるといえる。
両商標の称呼を比較するに、両者は「バイコ」の音を共通にし、違いは末尾に位置する「ム」の音の有無のみである。しかも「ム」の前に位置する「コ」の音が明瞭に発音される破裂音であるから、比較的弱く発音される通鼻音「ム」は末尾に位置することとも相侯って聴取し難く、両者をそれぞれ一連に称呼した場合には、語調・語感が近似し、称呼上互いに類似する商標である。
よって、本件商標は、指定商品中の「クッション,座布団,まくら,マットレス,寝台」について、商標法第4条第1項第11号に該当するものであるから、その登録は取り消されるべきである。
3 当審の判断
本件商標は、前記のとおりの構成からなるものであるから、その構成文字に相応して、「バイコム」の称呼を生ずること明らかである。
一方、引用商標は、別掲に示したとおり、青色長方形内に白抜きで「bico」の欧文字を表した構成からなるものであるところ、該文字は、既成の親しまれた意味合いを有する成語ではないから、直ちに一定の称呼が生ずるものとはいえないが、申立人の商号の日本語表記が「ビコ アクチェンゲゼルシャフト」であることからみれば、引用商標は、「ビコ」の読みをもって使用されることが想定されるところであり、「ビコ」の称呼を生ずるものということができる。また、例えば、「bio」の語が「バイオ」と読まれていることに照らしてみれば、「バイコ」の称呼をも生ずることを否定することはできない。
そこで、本件商標から生ずる「バイコム」の称呼と引用商標から生ずる「ビコ」あるいは「バイコ」の称呼とを比較するに、「バイコム」の称呼と「ビコ」の称呼とは、その構成音数及び音構成を全く異にするものであるから、比較すべくもない別異のものというべきである。
また、「バイコム」の称呼と「バイコ」の称呼とは、語尾における「ム」の音の有無の差異とはいえ、「バイコム」の称呼は、一音一音比較的明瞭に発音され、「ム」の音も消え入ることなく聴取され得るものであるから、4音対3音という短い音構成であることとも相俟って、これらを一連に称呼するも十分に聴別し得るものということができる。
加えて、本件商標は、平仮名文字からなるのに対して、引用商標は、青色長方形内に白抜きで「bico」の欧文字を書した構成からなるものであるから、両者は、外観においても顕著な差異を有するものであり、また、両商標は、いずれも、特定の意味合いを有しない造語からなるものと認められるから、観念の点においても紛れる要素は見当たらない。
してみれば、本件商標と引用商標とは、称呼、外観及び観念のいずれの点においても紛れるおそれのない非類似の商標といわなければならない。
したがって、本件商標の登録は、登録異議の申立てに係る指定商品について、商標法第4条第1項第11号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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