Trademark Appeal Case
英単語の称呼非類似性
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2009−900059(T2009−900059/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第5178444号商標(以下「本件商標」という。)は、「ICEBREAKER」の文字を標準文字で表してなり、平成19年1月22日に登録出願され、第25類「被服,ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト」を指定商品として、同20年10月7日に登録査定、同年11月7日に設定登録されたものである。
2 引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する登録第2114372号商標(以下「引用商標」という。)は、横長の楕円形中に「ICEBERG」の文字を横書きしてなり、昭和59年7月6日に登録出願、第17類「被服(運動用特殊被服を除く)布製身回品(他の類に属するものを除く)寝具類(寝台を除く)」を指定商品として平成元年2月21日に設定登録され、その後、同11年3月2日及び同20年12月24日の2回にわたり商標権の存続期間の更新登録がされているものである。
3 登録異議の申立ての理由(要点)
(1)本件商標と引用商標とは、外観、観念及び称呼の共通性により同一又は類似の商品に使用されたときは出所混同のおそれのある、互いに類似する商標であり、また、両者の指定商品も同一又は類似のものである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当する。
(2)申立人が被服を中心とするファッション関連商品について使用する「ICEBERG」又は「ICE」の文字からなる商標(以下、まとめて「使用商標」という。)は、申立人会社を象徴するブランドとして取引者、需要者の間に広く認識されている。そして、本件商標は、使用商標とは冒頭の3音において共通し、観念上の共通性も有していることから、本件商標がその指定商品に使用されるときは、その商品の出所について混同を生ずるおそれがある。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当する。
4 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第11号該当性について
本件商標と引用商標との類否について検討するに、本件商標は、前記1のとおり、「ICEBREAKER」の文字を書してなり、引用商標は、前記2のとおり、ありふれた図形と認められる横長の楕円形内に「ICEBERG」の文字を書してなるところ、両商標はいずれも既成の英単語からなるものであって、本件商標は、「砕氷船、砕氷器」を意味し「アイスブレイカー」の称呼を生ずるのに対し、引用商標は、「氷山」を意味し「アイスバーグ」の称呼を生ずるものである。
しかして、上記「アイスブレイカー」の称呼と「アイスバーグ」の称呼とは、構成音数が異なるうえ、後半部分における「ブレイカー」の音と「バーグ」の音の顕著な差異により、それぞれを一連に称呼するときは全体の音感、音調が明らかに異なり、明瞭に区別することができるものである。そして、両商標から生ずる観念も明らかに別異のものであり、何ら共通性はなく、相紛れるおそれはない。また、両商標は、それぞれの構成に照らし、外観についても判然と区別し得る差異を有するものである。
してみれば、本件商標と引用商標とは、称呼、観念及び外観のいずれの点からみても相紛れるおそれのない非類似の商標といわなければならない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものではない。
(2)商標法第4条第1項第15号該当性について
申立人の提出に係る証拠によれば、使用商標が被服等のファッション関連商品について使用されていることが認められるものの、これらの証拠によっては、本件商標の登録出願時及び登録査定時において、使用商標が申立人の業務に係る商品を表示する商標として取引者、需要者の間に広く認識されていたということはできず、ほかに使用商標が申立人の業務に係る商品を表示する商標として取引者、需要者の間に広く認識されていると認めるに足る証左はない。
加えて、使用商標のうち、「ICEBERG」の文字からなる商標は、前記2の引用商標と実質的に同一であり、上記(1)と同様、本件商標とは非類似の商標といえるものであり、また、「ICE」の文字からなる商標についても、「氷」等を意味し「アイス」の称呼を生ずる語として一般に知られているものであるから、本件商標とは称呼、観念及び外観のいずれの点からみても明らかに非類似の商標というべきである。
かかる事情の下において、本件商標は、これをその指定商品に使用しても、これに接する取引者、需要者が使用商標を連想、想起するようなことはないというべきであり、該商品が申立人又は同人と経済的若しくは組織的に何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかの如く、その出所について混同を生ずるおそれはないものと判断するのが相当である。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当するものではない。
(3)むすび
以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第11号及び同第15号のいずれにも違反して登録されたものではないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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