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Trademark Appeal Case

図案化商標の類否判断

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2009−900100(T2009−900100/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第5186517号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録異議申立てに係る登録第5186517号商標(以下「本件商標」という。)は、後掲(1)に示すとおりの構成からなり、平成20年5月8日に登録出願、第12類「牽引車,車輪軸部用バンド,航空機・自動車・二輪自動車・自転車用リム,航空機・鉄道車輌・自動車・二輪自動車・自転車用車輪,自転車,貨物取扱い用カート,空気タイヤ用チューブ,航空機・自動車・二輪自動車・自転車用タイヤ,トレッド再生タイヤ,航空機・自動車・二輪自動車・自転車用ソリッドタイヤ」を指定商品として、同年12月5日に設定登録されたものである。

2 登録異議申立て理由

登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、次の(1)アないしウの登録商標を引用し、本件商標は商標法第43条の2第1号の規定により取り消されるべきであると申立て、その理由要点を次の(2)及び(3)のとおり述べ、その証拠方法として甲第1号証ないし甲第17号証を提出している。

(1)引用商標

ア 登録第4270648号商標(以下「引用商標1」という。)は、後掲(2)に示すとおりの構成からなり、平成10年2月6日に登録出願、第12類「自動車並びにその部品及び附属品」を指定商品として、同11年5月7日に設定登録され、また、第1類ないし第42類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務が防護標章登録第01号として登録されているものである。

イ 登録第4531394号商標(以下「引用商標2」という。)は、「DURAVIS」の欧文字を標準文字で表した構成からなり、平成12年11月24日登録出願、第12類「自動車並びにその部品及び附属品」を指定商品として、同13年12月21日に設定登録されたものである。

ウ 登録第5161103号商標(以下「引用商標3」という。)は、後掲(3)に示すとおりの構成からなり、平成20年2月1日登録出願、第12類「自動車並びにその部品及び附属品」を指定商品として、同年8月22日に設定登録されたされたものである。

(2)商標法第4条第1項第15号について

引用商標1は、申立人の商標として広く一般に知られているから、これと類似する本件商標がその指定商品に使用された場合、商品の出所について誤認を生じるおそれがある。

(3)商標法第4条第1項第19号について

本件商標は、申立人の業務に係る商品を表示するものとして、日本国内又は外国における需要者の間に広く認識されている引用商標1と同一又は類似の商標であって、不正の目的をもって使用をするものである。

3 当審の判断

(1)商標法第4条第1項第15号について

ア 本件商標と引用商標1との類似性について

本件商標は、その構成後掲(1)のとおり、全体的に図案化されているとはいえ、「DURATOUGH」(「D」は、他の文字に比してやや大きく書されている。)の綴りからなるものと容易に看取し得るものであって、かつ、冒頭の「D」及び中間の「O」の文字が他の文字に比して図案化の程度が高い視覚的特徴を有するものである。

そうしてみると、本件商標からは、その構成文字に相応して「デュラタフ」の称呼が生じるということができる。

また、本件商標は、特定の観念が生じない一種の造語商標というべきである。

これに対し、引用商標1は、その構成後掲(2)のとおり、冒頭に図案化された「B」(他の文字に比してやや大きく書されている。)を配し、これに続けてやや図案化した「RIDGESTOnE」(「n」は、前後の文字と同じ大きさで書されている。)との欧文字により構成されているところ、これよりは「ブリジストン」の称呼を生じ、「申立人の著名なハウスマーク」の観念を認識させるものである。

そこで、本件商標より生じる称呼「デュラタフ」と引用商標1より生じる「ブリジストン」の称呼とを比較すると、両者はその構成音を著しく異にするものであるから、称呼上相紛れるおそれはないものである。

また、本件商標と引用商標1の観念は、上記したとおり本件商標が特定の観念を有しない以上、両者は観念において比較すべくもない。

さらに、本件商標と引用商標1は、上記したように、「DURATOUGH」と「BRIDGESTONE」との綴りにおいて、大きく相違するものであり、全体から受ける印象が著しく異なるものである。

たとえ、両商標が、全体的に同じような傾斜の斜体で表され、それぞれの冒頭の「D」と「B」が、ともに他の文字に比してやや大きく書され、かつ、デザイン化されている等の共通点があるとしても、近時、かかる程度のレタリングの手法は、使用される商標について普通一般に行われているのが実情である。

そうとすると、これらの共通点をもって、両商標が外観上類似するとまで需要者に特に強い印象を与えるものでもないといえるから、両商標をそれぞれを時と処を異にして観察した場合、両商標の綴りの顕著な差異等によって、外観上相紛れることなく別異のものとして認識し把握されるというべきである。

したがって、本件商標と引用商標1とは、称呼、観念及び外観のいずれの点からみても相紛れるおそれのない非類似の商標と認められる。

イ 出所の混同について

引用商標1が、本件商標の登録時はもとより出願時には既に、「タイヤ」等について使用する申立人の著名な商標と認めることができるとしても、本件商標が引用商標1に類似する商標と認められないことは上記のとおりである。

そうすると、本件商標をその指定商品に使用しても、これに接する取引者、需要者が引用商標1ないしは申立人を連想、想起するようなことはないというべきであり、該商品が申立人又は同人と経済的・組織的に何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかの如く、その出所について混同を生ずるおそれはないものと判断するのが相当である。

ウ 小括

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当するものではない。

(2)商標法第4条第1項第19号について

本件商標は、上記のとおり、引用商標1とは類似しない別異のものであり、その指定商品に使用しても、引用商標1ないしは申立人を連想、想起するようなことはなく、出所の誤認混同を生ずるおそれもないものである。

たとえ、本件商標権者が申立人と同じ事業を営む者であること、また、両者のカタログ間に酷似した箇所が多数見受けられること、及び本件商標権者が「DURA」の欧文字を前半部に有する引用商標1及び引用商標2の存在を知っていたとしても、そのことから直ちに、同人が申立人の商品に化体した信用等にフリーライドする等不正の目的をもって本件商標を使用するものであると断定するとまでは至っていない。

その他、商標権者において、引用商標1の著名性にフリーライドし、あるいは、その出所表示力を稀釈化させる等の不正の目的をもって使用をするものであることを認めるに足る証拠もない。

したがって、本件商標は商標法第4条第1項第19号に該当するものではない。

(3)結語

以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第15号、同第19号に違反するものでないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。

よって、結論のとおり決定する。

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