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Trademark Appeal Case

商標称呼の要部抽出と全体観察

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2009−900102(T2009−900102/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第5188647号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第5188647号商標(以下「本件商標」という。)は、「DOLLY LASH」の欧文字と「ドーリーラッシュ」の片仮名文字とを上下二段に横書きしてなり、平成20年5月22日に登録出願、第3類「つけまつ毛,つけ爪」を指定商品として、同年12月12日に設定登録されたものである。

2 引用商標

本件登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する登録第4620431号商標(以下「引用商標」という。)は、「ドーリィメイク」の片仮名文字と「Dolly Make」の欧文字とを上下二段に横書きしてなり、平成13年12月28日に登録出願、第3類「化粧品,せっけん類,歯磨き,香料類,つけまつ毛」を指定商品として、同14年11月15日に設定登録されたものである。

3 本件登録異議申立て理由(要点)

申立人は、登録異議申立に係る理由の要点を次のように述べて、甲第1号証ないし甲第7号証(枝番を含む。)を提出した。

(1)商標法第4条第1項第11号について

本件商標と引用商標は、その構成からみて「DOLLY/ドーリー」(前者)及び「ドーリィ/Dolly」(後者)の文字が独立しても自他商品の識別標識としての機能を果たすものであるから、当該文字部分より生ずる「ドーリー」の称呼において相紛らわしい類似の商標であり、かつ、指定商品においても、本件商標の指定商品は引用商標の指定商品「つけまつ毛」を包含するものである。

(2)商標法第4条第1項第16号について

本件商標は、その構成中の「LASH/ラッシュ」の文字が「まつ毛」を意味する語として普通に使用されているものであるから、これをその指定商品中「つけ爪」に使用するときは、取引者・需要者に、それが「つけまつ毛」又は「まつ毛用のもの」であるかのように、商品の品質、用途について誤認を生じさせるおそれがある。

(3)結論

以上のとおり、本件商標は、その指定商品中「つけまつ毛」については、商標法第4条第1項第11号、「つけ爪」については、同法第4条第1項第16号に違反して登録されたものであるから、商標法第43条の3第2項の規定により、その登録は取り消されるべきである。

4 当審の判断

(1)商標法第4条第1項第11号について

本件商標は、「DOLLY LASH」及び「ドーリーラッシュ」の文字よりなるところ、一般に欧文字と片仮名文字とを併記した構成の商標において、その片仮名文字部分が欧文字部分の読みを特定すべき役割を果たすものと無理なく認識し得るときは、片仮名文字部分より生ずる称呼が、その商標より生ずる自然の称呼とみるのが相当である。

してみると、本件商標は、その構成中の片仮名文字に相応して「ドーリーラッシュ」の称呼のみを生じ、全体として一連の造語からなるものとして看取されるというべきである。

そうすると、本件商標は、その構成中の「LASH/ラッシュ」の文字が「まつ毛」を意味する語として化粧品の分野において使用されることがあるとしても、かかる構成にあっては、その事実により該語が常に捨象されるものとは認め難く、かつ、それ自体の存在が本件商標の識別機能に与える影響を無視できず、むしろ、一体不可分にある本件商標を、殊更に「DOLLY」と「LASH」及び「ドーリー」と「ラッシュ」とに分離して観察しなければならない特段の理由とするのは困難である。

他方、引用商標は、「ドーリィメイク」及び「Dolly Make」の文字よりなるところ、本件商標と同様に、仮名文字部分が欧文字部分の読みを特定すべき役割を果たすものと無理なく認識し得るものであるから、その構成中の片仮名文字に相応して「ドーリーメイク」の称呼のみを生じ、全体を一連の造語からなるものとして看取されるというべきである。

そして、「ドーリーメイク」の称呼も格別冗長とはいえず、よどみなく一連に称呼できるものであることから、たとえ構成中の「メイク」の語が「化粧をすること」を意味する「メーキャップ」の略称として化粧品の分野において使用されているとしても、かかる構成においては、これを殊更「Dolly」と「Make」及び「ドーリィ」と「メイク」とに分離して観察しなければならない特段の理由とすることはできない。

そこで、本件商標と引用商標を比較するに、前者「ドーリーラッシュ」の称呼と後者「ドーリーメイク」の称呼とは、後半部における「ラッシュ」と「メイク」の音の明らかな差異を有するものであるから、それぞれの称呼を全体として称呼した場合においても、互いに聞き誤るおそれはないものである。

また、両商標は、特定の観念を生じない造語であり、これを比較すべくもなく、さらに、本件商標と引用商標は、それぞれの構成よりみて、外観上明らかに区別し得るものである。

したがって、本件商標は、引用商標とは、その称呼、観念及び外観のいずれの点においても相紛れるおそれのない非類似の商標であるから、その指定商品中「つけまつ毛」について、商標法第4条第1項第11号に該当しないものである。

(2)商標法第4条第1項第16号について

申立人は、登録異議理由補充書の申立理由において、「つけ爪」については、商標法第4条第1項第16号に該当する旨主張しているが、異議申立書の「登録異議の申立てに係る商標登録の表示」欄に表示された異議申立てに係る指定商品の範囲は「つけまつ毛」であるから、これを越える部分については、商標法第43条の9第2項の規定により、審理することができない。

(3)結論

以上のとおり、本件商標は、その指定商品中「つけまつ毛」の登録について、商標法第4条第1項第11号に違反するものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、維持すべきものである。

よって、結論のとおり決定する。

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