Trademark Appeal Case
称呼の類似性と要部抽出
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2009−900119(T2009−900119/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第5191606号商標(以下「本件商標」という。)は、「シルエットスクリーン」の文字を標準文字で表してなり、平成19年11月29日に登録出願、第9類「写真機械器具,映画機械器具,光学機械器具,電気通信機械器具,電子応用機械器具及びその部品,家庭用テレビゲームおもちゃ,携帯用液晶画面ゲームおもちゃ用のプログラムを記憶させた電子回路及びCD−ROM,レコード,メトロノーム,電子楽器用自動演奏プログラムを記憶させた電子回路及びCD−ROM ,インターネットを利用して受信し、及び保存することができる音楽ファイル,映写フィルム,スライドフィルム,スライドフィルム用マウント,インターネットを利用して受信し、及び保存することができる画像ファイル,録画済みビデオディスク及びビデオテープ,電子出版物」を指定商品として、平成20年12月26日に設定登録されたものである。
2 登録異議申立ての理由
本件商標は、以下(1)ないし(3)のとおり、商標法第4条第1項第16号、同第11号及び同第15号に該当し、その登録を取り消されるべきものである。
(1)第4条第1項第16号該当性
本件商標は、構成中に「スクリーン」の文字を有するので、前記文字に照応する商品以外の商品に使用するときは商品の品質の誤認を生ずるおそれがある。
(2)第4条第1項第11号該当性
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が商標法第4条第1項第11号に該当するものとして引用する登録第2312370号商標(以下「引用商標1」という。)は、「シルエット」の文字を書してなり、昭和63年6月27日に登録出願、第11類に属する商標登録原簿に記載の商品を指定商品として、平成3年6月28日に設定登録されたものである。その後、商標権の存続期間の更新登録がなされ、指定商品については、平成15年1月8日、第7類「起動器,交流電動機及び直流電動機(陸上の乗物用の交流電動機及び直流電動機(その部品を除く。)を除く。),交流発電機,直流発電機,家庭用食器洗浄機,家庭用電気式ワックス磨き機,家庭用電気洗濯機,家庭用電気掃除機,電気ミキサー,電機ブラシ」、第8類「電気かみそり及び電気バリカン」、第9類「配電用又は制御用の機械器具,回転変流機,調相機,電池,電気磁気測定器,電線及びケーブル,電気アイロン,電気式ヘアカーラー,電気ブザー,電気通信機械器具,磁心,抵抗線,電極」、第10類「家庭用電気マッサージ器」、第11類「電球類及び照明用器具,家庭用電熱用品類」、第12類「陸上の乗物用の交流電動機又は直流電動機(その部品を除く。)」、第17類「電気絶縁材料」及び第21類「電気式歯ブラシ」に書換登録がなされ、現に有効に存続しているものである。
本件商標と引用商標1とは、「シルエット」の称呼を共通にする類似の商標である。また、指定商品も「電気通信機械器具」を共通にする。
(3)第4条第1項第15号該当性
本件商標は、その構成中に以下に示す他人の周知・著名な商標と類似のものを含むものである。
申立人が商標法第4条第1項第15号に該当するものとして引用し、商品「眼鏡フレーム」に使用され当該商品を表示するものとして、取引者・需要者の間に広く知られている商標であるとする登録第1063356号商標(以下「引用商標2」という。)は、別掲に表示した構成からなり、昭和46年11月29日に登録出願、第23類に属する商標登録原簿に記載の商品を指定商品として、昭和49年4月18日に設定登録されたものである。その後、3回にわたり商標権の存続期間の更新登録がなされ、指定商品については、平成16年2月4日、第9類「眼鏡」及び第14類「時計」に書換登録がなされ、現に有効に存続しているものである。
3 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第16号該当性について
本件商標は、「シルエットスクリーン」の文字からなるものであるところ、その構成各文字は、いずれかの部分で分離して観察することが不自然な程に、同じ書体、等間隔で、一体的に表されており、かかる構成態様の本件商標にあっては、構成中の「スクリーン」の文字部分をして殊更に特定の商品の具体的品質を認識させるというよりも、構成文字全体をして不可分一体の造語を表したものとして看取されるというのが相当である。
したがって、本件商標をいずれの指定商品に使用したとしても、商品の品質について誤認を生ずるおそれがあるものとは認められないから、本件商標は、商標法第4条第1項第16号に該当しないものである。
(2)商標法第4条第1項第11号該当性について
本件商標は、前記(1)のとおり、不可分一体の造語とみられるものである。そして、その構成文字に相応した「シルエットスクリーン」の称呼も格別冗長でなく一連に称呼し得るものである。
したがって、本件商標は、「シルエットスクリーン」の称呼を生ずるものである。
これに対して、引用商標1は、その構成文字に相応して「シルエット」の称呼、「影像、影絵」の観念を生ずること明らかである。
しかして、「シルエットスクリーン」の称呼と「シルエット」の称呼とは、構成音数が異なり、「スクリーン」の音の有無の顕著な差異を有するから、相紛れることなく区別し得るものである。
また、本件商標と引用商標は、その外観構成が明らかに相違するものであり、さらに、観念については比較できないから、外観上及び観念上で相紛れるおそれはないものである。
したがって、本件商標は、外観、称呼及び観念のいずれからみても、引用商標に類似する商標と判断することはできないものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当しない。
(3)商標法第4条第1項第15号該当性について
申立人提出の証拠によれば、引用商標2が、商品「眼鏡フレーム」について使用されていることが窺い知れる。しかし、その全証拠によってみても、当該商標が、本件商標の出願時及び査定時において、その需要者の間で広く認識されるに至っていたとまでは認めるに足りないものである。
そして、本件商標と引用商標2とは、上記(2)と同様に、外観、称呼及び観念のいずれからみても類似する商標といえない上、前記周知性の程度をも併せみれば、本件商標がその構成中に「シルエット」の文字部分を有することをもって、引用商標2と関連付けて看取されるとも認め難いものである。結局、本件商標と引用商標2とは、別異の出所を表すものというのが相当である。
してみれば、本件商標の出願時及び査定時に、本件商標をその指定商品に使用しても、需要者が当該商品を申立人あるいは同人と何らかの関係を有する者に係るものと誤認するとは認められず、商品の出所について混同するおそれはないものと判断される。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当しない。
(4)まとめ
以上のとおり、本件商標は商標法第4条第1項第16号、同第11号及び同第15号に違反して登録されたものではないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録は維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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