Trademark Appeal Case
周知商標の混同可能性
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2009−900123(T2009−900123/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第5191670号商標(以下「本件商標」という。)は、「BASSETT」の欧文字を書してなり、平成19年6月28日に登録出願、 第35類「広告,トレーディングスタンプの発行,経営の診断又は経営に関する助言,市場調査,商品の販売に関する情報の提供,ホテルの事業の管理,職業のあっせん,輸出入に関する事務の代理又は代行,求人情報の提供,織物及び寝具類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,被服の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,履物の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,かばん類及び袋物の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,身の回り品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」を指定役務として、平成20年12月26日に設定登録されたものである。
2 登録異議申立ての理由の要点
(1)引用商標の周知性について
登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、「Bassett」の文字からなる商標を米国及び諸外国において「家具、クッション、まくら、布団、毛布、まくらカバー、その他の寝具類、敷物、壁掛け、室内装飾用置物、照明用器具」等の商品及び「家具、クッション、まくら、その他の寝具類、敷物、壁掛け、鏡、照明用器具等の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」について使用し、引用商標は、少なくとも米国内では需要者に広く知られている商標である。
(2)商標法第4条第1項第10号について
本件商標は、「BASSETT」の英文字よりなり、その構成より「バセット」の称呼を生じ、造語と考えられるから、特に観念は生じない。
これに対し、引用商標は、本件商標と同一の綴りである「Bassett」の英文字よりなるから、「バセット」の称呼を生じ、特に観念は生じない。
これらを比較すると、両商標は、外観・称呼においてほぼ同一であり、観念においても相違は全く見られないから、ほぼ同一の商標といえる。
次に、指定役務については、本件商標の指定役務中「織物及び寝具類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」は、申立人の製造販売に係る「クッション、まくら、布団、毛布、まくらカバー、その他の寝具類」に類似する上、申立人の「クッション、まくら、布団、毛布、まくらカバー、その他の寝具類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」と同一である。
また、本件商標の指定役務中「被服の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,履物の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,かばん類及び袋物の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,身の回り品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」は、申立人の行う上記役務と類似する。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第10号に該当する。
(3)商標法第4条第1項第15号について
前記のとおり、本件商標と引用商標とは、ほぼ同一に近い商標であり、引用商標は、「家具」及び 「家具・寝具類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」について既に周知である。
そして、引用商標は、特に観念を生じない、創造標章に極めて近い商標であって、申立人のハウスマークとして使用するものであり、企業における多角経営の可能性、本件商標の指定役務と申立人の行う役務の類似性、関連性を考慮すると、「織物・被服・履物・かばん類・袋物の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」において、本件商標が使用された場合は、これに接した需要者は、その役務が申立人又は申立人と資本関係ないしは業務提携関係にある会社の業務に係る役務であるとその出所について誤認混同を生ずる可能性があることは明らかである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当する。
3 当審の判断
申立人の提出した証拠によれば、申立人は、米国において、家具、クッション、まくら等の寝具類、鏡等の装飾用置物等の商品を製造し、提携小売店において販売しているほか、米国、プエルトリコ、カナダにおいて、申立人及び申立人に関連する134の小売店及びウエブサイトで販売していることなどが認められるものの、申立人の総売上高は、2006年で約313億4千万円程度であり、取扱商品が家具等の比較的高価な商品を含むものであることからみると、それほど多いといえるほどではなく、また、日本への輸出も東京・福生市にある米軍基地内に数回、輸出したことが認められる程度である。
そうとすると、上記証拠によっては、引用商標が、申立人の業務に係る商品及び役務を表示するものとして、我が国及び米国において取引者、需要者に広く認識されているとまでは認めることができない。
してみれば、本件商標と引用商標が類似の商標であることは認め得るとしても、引用商標は、本件商標の登録出願時において、需要者の間に広く認識されるに至っていたとまでは認めることはできないから、本件商標は、商標法第4条第1項第10号に該当しない。
また、本件商標は、これをその指定商品に使用したとしても、これに接する需要者が引用商標を想起又は連想して、当該商品を申立人又は同人と経済的若しくは組織的に何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかの如く、その商品の出所について混同を生ずるおそれはないから、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当するものではない。
以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第10号及び同第15号に違反して登録されたものとはいえないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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