Trademark Appeal Case
品質表示と識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 平成9年審判第7885号 |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、下記に示すとおりの構成よりなり、第3類「つや出し剤」を指定商品として、平成7年6月15日登録出願されたものである。
2 原査定の理由
原査定は、『本願商標は、指定商品との関係において、「防水の効果が長く持続するワックス」であることを認識させるにすぎないものであるから、本願商標をその指定商品に使用しても、単に商品の品質、効能を表示したにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1号第3項に該当する。』と、認定して、本願を拒絶したものである。
3 請求人の主張
本願商標は、「耐久/TAIKYU」、「防水/BOUSUI」、「加工/KAKOU」、「ワックス/WAX」を軽重の差なく一連に「耐久防水加工ワックス/TAIKYU BOUSUI KAKOU WAX」と記した態様にかかるものであり、わが国における「つや出し剤」業界において、「耐久防水加工/TAIKYU BOUSUI KAKOU」を使用対象となる商品の品質や効能を認識させるために過去に用いた事実は請求人は知る限りにおいて全くないし、また、将来的に使用される可能性もおそらくないと考えられる。つまり、本願商標は、商標的機能を発揮する想像された熟語として、自他商品識別標識としての機能が十分通用するものである。旨主張している。
4 当審の判断
本願商標は、下記に示すとおりの構成よりなるところ、これよりは、原審が認定したように、「防水の効果が長く持続するワックス」であることを記述的に表したものと認められるものであり、本願に係る指定商品のつや出し剤業界においては、「自動車用つや出し剤」の品質(光、水などに対する耐久性、防水性)を表すための語として「耐久」、「防水」が、また、つや出し剤を指称する語として「WAX」、「ワックス」の語が普通に使用されているという事実がある。すなわち、「CAR ACCESSORIES CATALOGUE ’95/’96(最新カー用品カタログ)」「エンパイヤ自動車株式会社」発行、7〜9頁には、「自動車用つや出し剤」に関するものが掲載されており、それによれば、つや出し剤のメーカーは、「つや出し剤」に「WAX」又は「ワックス」の文字が使用されている事実が認められると共に「新耐久ワックス」、「超耐久ワックス」、「超耐久WAXコート」、「激耐久ワックス」、「光沢復元ワックス」、「耐久防水ワックス」、「耐酸防水ワックス」、「※水アカ汚れの付着を長期間防止するパワフルワックス」、「※水アカ落としとコーティングが同時にできる」、「※塗装を傷めず、汚れ、水アカなどを手軽におとします」の文字を使用している。
また、「別冊ベストカー/クルマ磨きピカピカ必勝ガイド裏技実践編」株式会社三推社、株式会社講談社、1994年4月25日発行に「つや出し剤」について「WAX」、「ワックス」の文字が使用され、「耐久性」、「防水性」の文字をつや出し剤の性能・品質を表すものとして使用している。
さらに、1998年6月8日発行の日経産業新聞、21頁に、『洗浄、つや出し、防水処理などの機能を備えた自動車ワックス』の見出しで商品が紹介されている。
してみると、本願商標中の「耐久防水加工ワックス」の文字部分は、普通に用いられる方法で書してなるにすぎないから、これに接する取引者、需要者をして、全体として「水を通したり、水によって変質しないように原材料に手を加えた耐久性、防水性を有するつや出し剤」の意味合いを理解、認識させるに止まるものというべきである。
また、本願商標中の「TAIKY▲U▼ BOUSUI KAKOU WAX」の文字部分は、上記の「耐久防水加工ワックス」をローマ字で表記したものと容易に理解、認識されるものと認められる。
そうとすれば、本願商標は、上記の意味合いを理解、認識させるにすぎないものであるから、これをその指定商品に使用するときは、商品の品質を表示したにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、自動車用つや出し剤以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じるおそれがあるものと認められるから、商標法第4条第1項第16号に該当するものであり、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当であって、取り消すべきでない。
よって、結論のとおり審決する。
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