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結論

敗訴(請求棄却)

第4条第1項第16号・第3条第1項第3号「記述的商標の識別力」の商標審決・判断理由(審判番号:平成8年審判第20908号|請求不成立)

審判番号
平成8年審判第20908号
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標(図形等・本文参照)
争点(論点)
記述的商標の識別力
適用条文
第4条第1項第16号・第3条第1項第3号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
請求不成立(敗訴(請求棄却))

この審決(審判平成8年審判第20908号・不服)は、本件商標について、商標法第4条第1項第16号・第3条第1項第3号への該当性が争われた事例です。主な争点は「記述的商標の識別力」です。特許庁は「本件審判の請求は、成り立たない」と判断しました(請求不成立)。商品の品質や用途を直接表す語は識別力が否定されやすいため、出願前に造語化や図形との組合せを検討することが有効です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「耐水アカ防水」とそのローマ字表記「TAIMIZUAKABOUSUI」の文字を二段併記してなり、第3類「せっけん類,香料類,帯電防止剤,さび除去剤,自動車用つや出し剤,樹脂ワックス,床用つや出し剤,その他のつや出し剤,自動車用コート剤,床用コート剤,その他のコート剤,靴クリーム,靴墨,樹脂ワックス用剥離剤」を指定商品として、平成6年12月28日登録出願されたもので、その後、指定商品については、平成8年6月4日付け手続補正書をもって「せっけん類,香料類,家庭用帯電防止剤,さび除去剤,フロアーポリッシュ用剥離剤,自動車用つや出し剤,フロアーポリッシュ,床用つや出し剤,その他のつや出し剤,自動車用コート剤,床用コート剤,その他のコート剤,靴クリーム,靴墨」と補正されたものである。

2 原査定の理由

原査定は、『本願商標は、「耐水アカ防水」及びそのローマ字表記「TAIMIZUAKABOUSUI」の文字を上下二段に表してなるものであるが、指定商品との関係において、「水アカが着くことを予防し、かつ、防水の性質を持たせる商品」が数多く存在していることから、本願商標を指定商品に使用しても、単に商品の品質、効能を表示したにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1号第3項に該当する。』と、認定して、本願を拒絶したものである。

3 請求人の主張

我が国における「つや出し剤」の業界において、「耐」、「水アカ」及び「防水」とを結合させた熟語態様を、使用対象となる商品の品質や効能を認識させるために過去に用いた事実は請求人は知る限りにおいて全くないし、また、将来的に使用される可能性もおそらくないと考えられる。つまり、本願商標は、商標的機能を発揮する想像された熟語として、自他商品識別標識としての機能が十分通用するものである、旨主張している。

4 当審の判断

本願商標は、「耐水アカ防水」及び「TAIMIZUAKABOUSUI」の文字を二段に書してなるところ、これよりは水垢に耐え、防水する意味合いを看取させるものであり、指定商品「自動車用つや出し剤」に関する実際の取引においても、例えば、「エンパイヤ自動車株式会社」発行の「CAR ACCESSORIES CATALOGUE ’95/’96(最新カー用品カタログ)」7〜9頁、によれば、自動車つや出し剤のメーカーが「つや出し剤」に「WAX」又は「ワックス」の文字を使用している事実が認められると共に「新耐久ワックス」、「超耐久ワックス」、「超耐久WAXコート」、「激耐久ワックス」、「光沢復元ワックス」、「耐久防水ワックス」、「耐酸防水ワックス」、「耐光UVホワイト」、「耐光UV液体」、「※水アカ汚れの付着を長期間防止するパワフルワックス」、「※水アカ落としとコーティングが同時にできる」、「※塗装を傷めず、汚れ、水アカなどを手軽におとします」の文字を使用している事実が認められる。

また、「別冊ベストカー/クルマ磨きピカピカ必勝ガイド裏技実践編」株式会社三推社、株式会社講談社、1994年4月25日発行に「つや出し剤」について「WAX」、「ワックス」の文字が使用され、「耐久性」、「防水性」の文字をつや出し剤の性能・品質を表すものとして使用している事実が認められる。

さらに、1998年6月8日発行の日経産業新聞の21頁に、「洗浄、つや出し、防水処理などの機能を備えた自動車ワックス」の見出しで商品が紹介されている。

上記の事実からすれば、自動車用つや出し剤業界においては、つや出し剤の品質(光、水、水アカなどに対する耐久性、防水性、耐酸性、耐直射日光等)を表すための語として「耐久」、「防水」、「耐酸」、「耐光」が、また、つや出し剤を指称する語として「WAX」、「ワックス」の語が普通に使用されているという事実が認められる。

してみると、本願商標中の「耐水アカ防水」の文字部分は、全体として「水垢の付着に対しての耐久性及び防水性を有するつや出し剤」の意味合いを理解、認識させるに止まるものというべきである。

また、本願商標中の「TAIMIZUAKABOUSUI」の文字部分は、上記の「耐水アカ防水」をローマ字で表記したものと容易に理解、認識されるものと認められる。

したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当し、自動車用つや出し剤以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じるおそれがあるものと認められるから、商標法第4条第1項第16号に該当するものであり、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当であって、取り消すべきでない。

よって、結論のとおり審決する。

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