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Trademark Appeal Case

「デイリーピーリング」の記述性

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2007−34688(T2007−34688/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「デイリーピーリング」の片仮名文字を標準文字で表してなり、第3類「化粧品,せっけん類,つけづめ,つけまつ毛」を指定商品として、平成19年1月18日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由(要点)

原査定は、「本願商標は、『デイリーピーリング』の文字を標準文字で書してなるところ、その構成中『デイリー』の文字は『毎日』の、『ピーリング』の文字は『古い角質がたまってできたザラつきや毛穴につまった汚れを取り除き、肌をすべすべにする。』(現代用語の基礎知識2007 自由国民社)の意味を有する語であるから、商標全体としては『毎日、古い角質がたまってできたザラつきや毛穴につまった汚れを取り除き、肌をすべすべにする。』程度の意味合いを容易に認識させるものである。そうとすると、本願商標をその指定商品に使用しても、これに接する需要者・取引者は、単に前記商品であることを認識するにとどまり、単に商品の品質、効能、用途を表示するにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるので、同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審における証拠調べ通知

当審において、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するか否かについて、職権に基づく証拠調べを行ったところ、別掲に示すとおりの事実を発見したので、同法第56条第1項で準用する特許法第150条第5項の規定に基づき、請求人に対し、平成21年6月16日付けで証拠調べの結果を通知した。

4 職権証拠調べに対する請求人の意見(要点)

本願商標中「デイリー」の文字が「毎日使える化粧品・せっけんのように使用されている」との認定、及び「デイリーピーリング」の文字が「毎日使えて古くなった角質を落とす」程の意味合いをもって使用されているについては、証拠の事実からは導き出すことができないものである。

すなわち、「デイリー」の文字は、それぞれの商品に使用したときに「特別ではない、非日常的ではない」「特別なものではない日常的なヘアエステ用のシャンプー」「敏感肌の人用のような特別なものではない日常的な」「普段使いの」「スペシャル(特別なもの)ではない日常的な」「日中用クリーム」等の意味合いで使用されているものである。

また、「デイリーピーリング」の文字についても、「デイリー」の文字は必ずしも「毎日使える」といった意味合いばかりではなく、むしろ現実には「特別なものではない日常的な」「毎日(普段使い)の」「日中用の」といった意味合いで使用されている場面の方が多いことからすれば、ここにおける「デイリーピーリング」の文字が「毎日使えて古くなった角質を落とす」程の意味合いで使用されていると断定することはできないものである。

このように、「デイリー」の文字は、多義的な意味合いを有しており、「デイリーピーリング」は、当該商品との関係においては具体的な商品の使用の方法、用途、効能を直接かつ明瞭に表示するものとはいい得ないものである。

さらに、商標法第4条第1項第16号についても、「デイリーピーリング」は、当該商品との関係においては特に一義的に商品の具体的内容を表示するものとはいい得ない以上、商品の品質の誤認を生じさせるおそれはないものである。

よって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するものではない。

5 当審の判断

(1)本願商標は、上記1のとおり、「デイリーピーリング」の片仮名文字よりなるところ、前記3で示した証拠調べ通知に記載のとおり、該構成中の「デイリー」の文字は、「毎日の」等の意味を、また、「ピーリング」の文字は、「野菜や果物の皮をむくこと、古くなった角質を、パック剤などを用いて指でこすり落とす」等の意味をそれぞれ有する語(「コンサイスカタカナ語辞典」「imidas 現代人のカタカナ語欧文略語辞典」等)として一般に親しまれているものであり、本願商標はこれらの語を結合してなるから、毎日のものであって、古くなった角質を、パック剤などを用いて指でこすり落とすものとの意味合いを容易に想起させるものである。

そして、前記3で示した証拠調べ通知(別掲)中の1(1)のコ、タ、チ、ト及びニに記載のとおり、「デイリー」の文字は、本願指定商品中「化粧品、せっけん」との関係において、「デイリー○○」のように、毎日使える化粧品・せっけんのように使用されているものである。また、「ピーリング」の文字は、前記3で示した証拠調べ通知に記載のとおり、本願指定商品中「化粧品、せっけん」との関係において、「古くなった角質を落とす」程の意味合いをもって使用されているものである。

さらに、「デイリーピーリング」の文字についても、前記3で示した証拠調べ通知(別掲)中の1(3)のイ、ウ、エ、カ、キ及びクに記載のとおり、本願指定商品中「化粧品、せっけん」との関係において、「毎日使えて古くなった角質を落とす化粧品・せっけん」程の意味合いをもって使用されているものである。

さらにまた、前記3で示した証拠調べ通知(別掲)中の1(1)のコ、タ、チ、ト及びニ並びに1(3)のイ、ウ、エ、カ、キ及びク以外に記載の「デイリー○○」及び「デイリーピーリング」の文字の使用についても、「デイリー」の文字が「毎日の」等の意味を有するものとして一般に親しまれていることから、本願指定商品中「化粧品、せっけん」との関係において、毎日の肌の手入れのための化粧品・せっけんのように認識され、使用されているものと認められる。

してみれば、本願商標「デイリーピーリング」の文字を、その指定商品中「化粧品、せっけん」に使用するときは、これに接する取引者、需要者は、「毎日使えて古くなった角質を落とす商品(化粧品、せっけん)」であると理解し、単に商品の使用の方法(毎日使える等)、用途、効能を表示したものと認識し、把握するにとどまるというべきであるから、自他商品の識別標識としての機能を有する商標とは、認識し得ないものであり、かつ、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるというべきである。

したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するというのが相当である。

(2)なお、請求人は、本願商標中「デイリー」の文字が、「特別ではない、非日常的ではない」「特別なものではない日常的なヘアエステ用のシャンプー」「敏感肌の人用のような特別なものではない日常的な」「普段使いの」「スペシャル(特別なもの)ではない日常的な」「日中用クリーム」等の意味合いで使用され「デイリー」の文字は多義的な意味合いを有しており、「デイリーピーリング」の文字は当該商品との関係においては具体的な商品の使用の方法、用途、効能を直接かつ明瞭に表示するものとはいい得ないものである。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するものではない旨主張する。

しかしながら、本願商標が、自他商品の識別標識としての機能を有しないことは、前記認定のとおりであり、請求人の主張する「デイリー」の文字が「特別なものではない日常的な」「毎日(普段使い)の」「日中用の」等の意味合いで使用されている場合があるとしても、前記3のとおりの取引の実情を考慮すれば、本願商標は、その指定商品中「化粧品、せっけん」に使用するときは、単に商品の使用の方法、用途等を表示したものと認識し、把握するにとどまるというべきである。

また、請求人は、「デイリー」「DAILY」の文字を含む商標が登録されている例を挙げているが、そもそも、商標の識別性の判断は、当該商標の査定時又は審決時において、その商標が使用される商品の取引の実情等を考慮し、個別具体的に判断されるものであるから、請求人の挙げた登録例は、本願商標と事案を異にするものといわざるを得ない。そして、その登録例によって、本願商標が、前記3のように使用されている事実が否定されるとはいえないから、本願商標が、自他商品の識別標識としての機能を有しないことは前記のとおりであり、請求人の挙げた登録例の存在によってその認定が左右されるものではない。

そうとすれば、請求人のいずれの主張も採用することはできない。

(3)したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するものとして本願を拒絶した原査定は、妥当であって取り消すべきではない。

よって、結論のとおり審決する。

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