Trademark Appeal Case
型式表示の識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2006−954(T2006−954/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
第1 本願商標
本願商標は、「K-FI」の文字を横書きしてなり、第7類「動力機械器具(陸上の乗物用のもの及び「水車・風車」を除く。),陸上の乗物用の動力機械の部品」及び第12類「陸上の乗物用の動力機械(その部品を除く。)」を指定商品として、平成17年2月21日に登録出願されたものである。
第2 原査定の拒絶の理由の要旨
原査定は、「本願商標は、商品の形式・規格等を表示する記号・符号として一般に採択されている欧文字2字と欧文字1字をハイフンで結んだ類型の一つとして認識される「K−FI」の欧文字を普通に書してなるにすぎないものであるから、極めて簡単で、かつ、ありふれた標章のみからなる商標と認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第5号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
第3 当審における証拠調べ通知
本願商標は、「K-FI」の文字を横書きしてなるところ、本願の指定商品及びそれらと関連のある商品分野においても、かかる標章が、商品の規格、型式又は品番等を表示するための記号又は符号として採択・使用されているというのが実情であって、このことは、例えば、次のような記載からも十分に裏付けられるところである。
1.インターネットにおける記載
(1)「JASCA - 日本自動車整備商工組合連合会(整商連)」のサイトには、「標準作業点数表」中の「車両型式」として、「KK-NKR72」、「KL-CXY23」、「KL-CXY51」、「TB-S221V」、「GE-RZY220」、「GE-RZU300M」、「KK-FC5J」、「KK-FD1J」、「KL-FN1K」、「KL-FP2P」、「KL-RU1F」、「KL-RU1J」、「GE-SYE4T」、「KL-FM62F」及び「KL-FT515」の記載。
また「エンジン型式」として、「4HJ1-N」、「6SD1-TC」、「6WF1-TC」、「K3-VE」、「1RZ-E」、「3RZ-FE」、「J07C-TI」、「J08C-TI」、「K13C-TI」、「P11C-TI」、「F17D-TI」、「J08C-TI」、「FE-E」、「6M60-T」及び「8DC9-T」の記載。
(http://www.jasca.or.jp/contents04-02/mb10_01_list05.html)
(2)「永井電子機器株式会社」のサイトには、「パワープラグコードの適合表」中の「車種型式」として、「E-UCF10」、「E-JZS147」、「A-MS83」、「A-MS80」、「E-GS110」、「E-GS130」、「H-MS87V」、「A-RS80」、「E-GS121」、「E-MS110」及び「E-JZS147」の記載。
また「エンジン型式」として、「1UZ-FE」、「2JZ-GE」、「4M-U」、「M-C」、「M-D」、「M-U」、「M-E」、「M-EU」、「1G-EU」、「1G-FE」、「M-J」、「5R-U」、「1G-GZE」、「M-TEU」及び「2JZ-GE」の記載。
(http://www.nagaidenshi.co.jp/PLUG/silicon/TOYOTA.pdf)
(3)「NEK 日本エンジン株式会社 -エンジン在庫-」のサイトには、「エンジン形式」として、「K6A-T」及び「F6A-T」の記載。
(http://www.nippon-engine.co.jp/zaiko/zaiko.html)
(4)「社団法人 石川県自動車整備振興会」のサイトには、「エンジン形式」として、「3Y-EU」、「EF-CK」、「EF-CL」、「EF-DE」、「EF-DEM」、「EF-DET」、「EF-EL」、「EF-ES」、「EF-FL」、「EF-GL」、「EF-JL」、「EF-KL」、「EF-NS」、「EF-RL」、「EF-SE」、「EF-TS」、「EF-VD」、「EF-VE」、「EF-ZL」、「EJ-DE」、「EJ-VE」、「HC-E」、「HC-EJ」、「HD-EG」、「HD-EP」、「HE-EG」、「JB-DET」、「JB-EL」、「JB-JL」、「K3-VE」、「K3-VE2」及び「K3-VET」の記載。
(http://www.jssnet.ne.jp/ijss/home/ji0229.pdf)
(5)「バイク用品 バイクパーツ、ヒットエアー、KTC、ネプロス工具 ダイネーゼの通信販売専門店 SEED DIRECT」のサイトには、「ヨシムラ カムシャフトST-R」の記載。
(http://www.e-seed.co.jp/p/020302829/)
(6)「株式会社 ブロンコ・バスター」のサイト中の「BRIGブレーキパッド 最新情報」の頁には、「新製品情報 オールマイティ・スポーツパッド【VS-Z】」の記載。
(http://www.brig-bb.co.jp/jp/news.html?20061023)
(7)「ENDLESS OFFICIAL WEBSITE」のサイトには、「ブレーキパッド」の商品について「“CC-A”は、セミメタリック系材質の・・・」及び「CERAMIC CARBON METAL TYPE CC-A」の記載。
(http://www.endless-sport.co.jp/brake_pad/cc_a/index.html)
(8)同サイトには、「ブレーキパッド」の商品について「・・・最高性能を意味する“R”の称号を与えられたのが“CC-R”です。」及び「CERAMIC CARBON METAL TYPE CC-R」の記載。
(http://www.endless-sport.co.jp/brake_pad/cc_r/index.html)
(9)「自転車のQBEI 通販サイクルショップ」のサイトには、「FSA エフエスエー SL-K ブレーキセット(Q005351)」の記載。
(http://www.qbei.jp/product_info/product/6216/category/2_61_175/)
(10)「MOTO TOWN T-JOY 激安バイク部品・用品通販サイト 2輪STAGE」のサイトには、「FB バッテリー 商品一覧」として「6N4-2A」、「6N4-2A-2」、「6N4-2A-4」、「6N4-2A-7」、「6N4B-2A」、「6N4B-2A-3」、「FB2.5L-C」、「FB3L-A」、「FB3L-B」及び「FB4L-A」の記載。
(http://www.t-joy.co.jp/2stage/battery/fb/index.html)
(11)同HP中の「OGKヘルメット 商品一覧」のサイトには、「FF-R II」、「KD-F STAR」、「KD-F」、「FF-MR」、「FF-MX」及び「FF-M」の記載。
(http://www.t-joy.co.jp/2stage/helmet/ogk/index.html)
第4 職権証拠調べに対する請求人の意見の要旨
1 本願商標の自他商品識別機能について
本願商標は、同書体同大文字にて「K-FI」と一連に書してなるものであり、その構成からして「ケイエフアイ」との称呼が生じる。
そして、その一体的に纏まりよく記載された構成からしても、また、冗長とはいえない称呼からしても、取引者・需用者をして、単に「ケイエフアイ」と称呼されるだけの造語であると認識されるものである。
したがって、本願商標は、十分な自他商品の識別機能を有しているとみるのが極めて自然なのである。
2 取引における実情
前記第3の証拠調べ中(5)の例は、「ヨシムラ カムシャフトST-R」の記載が特定の商品の規格・型式又は品番等を表示するために使用されているか、それとも商品名として使用されているか一見しただけでは判別が困難です。
また、(6)ないし(11)の6例においては、必ずしも、ローマ字とローマ字又はアラビア数字とを、「−」(ハイフン)で結合した標章が、特定の商品の規格、型式又は品番等を表示するための記号・符号の一類型として、採択・使用されている実情があるとはいえず、むしろ、商標として使用されている事例も多数あるから、本願商標は、自他商品の識別標識としての機能を果たし得るものである。
3 出願人による使用態様
出願人は、電子制御式燃料噴射エンジンの出所表示として、これを搭載した乗用形田植機本体に本願商標を使用している。
したがって、本願商標は、エンジンについて十分な自他商品の識別機能を有している。
4 特許庁における審査例
ローマ字とローマ字とを「−」(ハイフン)で結合した標章が、多数登録されているから、本願商標についても、極めて簡単でかつありふれた標章のみからなる商標であるとはいえない。
第5 当審の判断
1 商標法第3条第1項第5号の該当性について
本願商標は、前記第1のとおり、「K-FI」の文字を横書きしてなるところ、本願の指定商品及びこれと関連性を有する各種業界においては、前記第3の記載の証拠調べによれば、それぞれの自己の業務に係る各種商品について、その商品の生産・管理又は取引の便宜性等の事情から、ローマ字とローマ字又はアラビア数字とを、「−」(ハイフン)で結合した標章が、特定の商品の規格、型式又は品番等を表示するための記号・符号の一類型として、取引上、類型的に採択・使用されている実情がある。
してみると、本願商標は、ローマ字の1字「K」とローマ字の2字「FI」とを「−」(ハイフン)で結合させたものであって、一般に用いられる書体で横書きしてなるものであり、用いられる文字の形や組合せ方法に特徴があるわけでもなく、かつ、全体として特定の意味合いを表しているものとも認められないことから、このような構成及び前記実情に照らせば、本願商標は、これをその指定商品について使用しても、これに接する取引者、需要者が、その商品の型式、品番等を表す記号・符号の類型の一つを表示したものと理解するにとどまると判断するのが相当であって、極めて簡単で、かつ、ありふれた標章のみからなる商標といわざるを得ず、自他商品の識別標識としての機能を果たし得ないものといわなければならない。
2 請求人の意見について
(1)出願人は、職権証拠調べで示した事例及び関連のサイトの記載をあげて、「ローマ字とローマ字又はアラビア数字とを、ハイフンで結合した標章が、商標として使用されている事例も多数あるから、本願商標は、自他商品の識別標識としての機能を果たし得るものである。」旨述べている。
しかしながら、これらの主張は、単に、出願人の独自の見解であり、取引者・需用者が、必ずしも出願人と同様な理解をするとは、考え難いものであり、その主張及び提出された資料によって、本願商標が、自他商品の識別標識としての機能を果たし得るものということはできない。
(2)また、出願人も「(取引者・需要者が)...の記載が特定の商品の規格・型式又は品番等を表示するために使用されているか、それとも商品名として使用されているか一見しただけでは判別が困難です。」と述べているように、本願商標のように「極めて簡単で、かつ、ありふれた標章」は、宣伝広告等を行い、特定の商品名であると、取引者・需要者が認識するに至った場合を除き、商品名であるか規格・型式又は品番等であるか、判別が困難ということも通常考えられるものであり、作成者(メーカー)の意図を取引者・需用者が、商標と型式番号を誤りなく理解し、商取引に供するとは、いい難いものである。
(3)そして、出願人は、本願商標の使用例をあげて、「本願商標は、エンジンについて十分な自他商品の識別機能を有している。」旨述べ資料(資料107の1及び2)を提出している。
しかしながら、提出された資料は、パンフレットと思しき資料のみであり、本願商標の使用が認められる(資料107の2)としても、この資料のみでは、取引者・需要者に、本願商標が商品の記号・符号若しくは型式番号等ではなく、出願人の標章として、自他商品の識別機能を獲得していると認めることはできない。
(4)さらに、請求人は、他の類似した登録例等を挙げて、本願商標も登録されるべきである旨主張するが、登録出願に係る商標が登録されるか否かの判断は、当該商標の全体の構成に基づいて、個々の商標ごとに個別具体的に審決時に判断されるべきものであって、その全体の構成を異にする登録例に拘束されるものではなく、本願商標が商標登録の要件を満たすか否かの判断を左右するものではないから、この点についての請求人の主張は採用することができない。
3 まとめ
以上のとおり、本願商標は商標法第3条第1項第5号に該当するものと認められるから、これを登録することはできない。
よって、結論のとおり審決する。
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