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Trademark Appeal Case

不使用取消の証拠性

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号取消2008−301537(T2008−301537/J2)
審判種別取消
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

登録第4268009号商標の指定商品中、第9類「計算尺」及び第16類「文房具類」については、その登録は取り消す。
審判費用は、被請求人の負担とする。

理由テキスト

第1 本件商標

本件登録第4268009号商標(以下「本件商標」という。)は、「PRIVACY」の欧文字と、「プライバシー」片仮名文字とを二段に横書きしてなるものであって、平成9年5月28日に登録出願、第9類「計算尺」及び第16類「文房具類」のほか、第9類、第14類、第16類、第18類、第21類、第24類、第25類及び第41類に属する商標登録原簿に記載の商品及び役務を指定商品及び指定役務として、同11年4月30日に設定登録がされたものである。そして、現商標権者(被請求人)は、受付日を平成18年11月8日とし、同21日に登録された特定承継による本件の移転により本件商標に係る商標権を取得したものである。

また、当該商標権は、存続期間の更新登録がされて、現在、存続中であり、また、本件審判の予告登録は、同20年12月24日にされた。

第2 請求人の主張

請求人は、結論同旨の審決を求め、その理由及び弁駁を次のように述べ、甲第1号証を提出した。

1 請求の理由

本件商標は、その指定商品中、第9類「計算尺」及び第16類「文房具類」について、継続して3年以上日本国内において商標権者により使用されている事実が見られない。また、本件商標の登録原簿には、専用使用権も通常使用権も登録されておらず、商標権者の許諾を受けて本件商標を使用している者も見られない。

2 弁駁の理由

(1)被請求人の主張は、商標権者が通常使用権を許諾した株式会社パーソンズデザインスタジオ(以下「パーソンズ社」という。)によって、商品「シール」及び「ボールペン」について使用されているというものであり、証拠として乙第4号証から同第7号証を提出している。

しかしながら、乙第4号証(販売の事実を示す写真及び証明書)及び同第5号証(ヴィヴィアン・ユニオン有限会社(以下「運営委託者」という。)の証明書)は、販売の事実の成立について信憑性を欠き、証拠としては採用し得ないものである。

また、乙第6号証(購入者の証明書)及び同第7号証(販売報告書)は、売買の事実の成立について信憑性を欠き、証拠としては採用し得ないものである。

(ア)乙第4号証及び同第5号証について

(a)乙第4号証によれば、2007年11月20日から2008年6月末まで、ヴィアンヴィアン代官山店(以下「代官山店」という。)にて「シール」(400円)、「キラキラボールペン」(7000円)を販売したとして、パーソンズ社によって署名捺印されている。しかしながら、当該証明書は自ら証明しているに過ぎず、その期間は、パーソンズ社によって任意に変更できるものであるから、何ら販売期間を立証するものとなり得ない。

(b)また、乙第5号証によれば、2007年11月20日から2008年6月末まで、代官山店にて「PRIVACY」商標の「シール」及び「ボールペン」を販売したとして、運営委託者によって署名捺印されている。しかしながら、当該証明書は自ら証明しているに過ぎず、その期間は、運営委託者によって任意に変更できるものであるから、何ら販売期間を立証するものとなり得ない。

(イ)乙第6号証及び同第7号証について

(a)乙第6号証によれば、「この写真の商品(キラキラボールペン)を代官山店で2007年12月15日に購入しました。」として、商品購入者によって署名捺印されている。しかしながら、当該証明書は自ら証明しているに過ぎず、その日付は、商品購入者によって任意に変更できるものであるから、何ら購入日を立証するものとなり得ない。

加えて、当該証明書がいつ作成されたものか定かでないが、仮に作成日が、審判請求日(2008年12月5日)以降であれば、およそ1年後に不特定多数の購入者の中から当該商品購入者を特定して当該証明書を作成することとなるため、この作業は通常困難であり、また、商品購入時に当該証明書を作成することも通常考えられない。

(b)また、乙第7号証によれば、2007年12月分の売上詳細が、代官山店によって提出されている。しかしながら、当該売上詳細は自ら記載しているに過ぎず、日付は勿論、商品名も任意に変更できるものであるから、何ら売上詳細を立証するものとなり得ない。

加えて、乙第7号証「2007年12月物版売り上げ詳細」と題する書面中、「12.15 デコボールペン U 7000 7,350 カード」との記載が、仮に先の商品購入者のクレジットカード支払いを示しているのであれば、クレジットカード売上票等の第三者機関の証明を提出すべきである。これは、「12.17 デコボールペン P 7000 7,350カード」も同様である。

(2)以上のとおり、被請求人は、本件商標が商品「シール」及び「ボールペン」に使用されている事実を何ら立証していないものである。よって、本件商標は、その指定商品中「文房具類」について、継続して3年以上日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれにも使用されていないものである。

第3 被請求人の主張

被請求人は、本件審判の請求は成り立たない、審判費用は請求人の負担とする、との審決を求める。と答弁し、その理由を次のように述べ、証拠方法として、乙第1号証ないし同第7号証を提出した。

1 第1答弁の理由

(1)請求人の主張

請求人は、本件商標がその指定商品中、第9類「計算尺」及び第16類「文房具類」について、商標権者等により使用されていない旨主張する。

しかしながら、乙第1号証ないし同第7号証に示すとおり、本件審判の請求登録前3年以内に日本国内において、通常使用権者が本件商標を本件指定商品中、第16類「文房具類」について使用しているため、上記請求人の主張は失当である。

(2)通常使用権の許諾事実等(乙第1号証及び同第2号証)について

被請求人は、乙第1号証の「マスターライセンス契約書」(以下「本契約書」という。)に示すとおり、パーソンズ社に本件商標について通常使用権を許諾している。なお、本契約は2007年1月1日に締結されて以来、本契約書第4条の規定に従い自動更新されている。

また、パーソンズ社は、東京都渋谷区所在の「Viens Viens DAIKANYAMA(ヴィアンヴィアン代官山店)」を直営しており、乙第2号証の「基本合意書」(以下「本合意書」という。)に示すとおり、商品の販売等について運営委託者に運営を委託している。なお、本合意は2004年4月27日に締結されて以来、本合意書第3条の規定に従い自動更新されている。

(3)パーソンズ社による「シール」及び「ボールペン」の販売事実(乙第3号証ないし同第7号証)について

ア 代官山店では、「ネイル雑貨」等の販売業務が行われている(乙第3号証)。

イ 乙第4号証は、2007年11月20日から2008年6月末までに代官山店の店舗にてデコレーションされた「雑貨」として販売されていた「シール(押し花シール)」(400円)及び「ボールペン(デコボールペン)」(7000円)の在庫品の写真及びその事実を証明する書面である。

これら「シール」及び「ボールペン」には、「PRIVACY」の商標(以下「使用商標」という。)が使用されていることは、当該商品の写真から明らかである。

ウ 使用商標が使用された「シール」及び「ボールペン」が現実に販売されていた事実は、運営委託者の証明書に「『PRIVACY』商標の『シール』及び『ボールペン』は、2007年11月20日から2008年6月末まで、東京都渋谷区猿楽町11−1 ラ・フェンテ代官山2Fの『代官山店』にて販売されていました。」の記載がある(乙第5号証)。

エ 商品購入者の証明書に「この写真の商品を代官山店で2007年12月15日に購入しました。」の記載がある(乙第6号証)。

オ 現実の取引の状況を示す証拠として乙第7号証を提出するが、当該証拠は、2007年12月分の売上詳細であり、売上明細に記載の「押し花シール」は、乙第4号証に示す写真中の「シール」であり、「デコボールペン」は、同第4号証及び同第6号証に示す「ボールペン」である。

カ なお、使用商標は、本件商標と社会通念上同一と認められる商標に該当する。また、本件審判請求に係る指定商品である「文房具類」に「シール(ステッカー)」及び「ボールペン」が含まれること明らかである。

2 第2答弁の理由

請求人は、乙第4号証が通常使用権者であるパーソンズ社の片桐亜矢子氏により署名捺印がなされており、また、乙5号証が運営委託者であるヴィアンヴィアンユニオン有限会社取締役内野恵子氏により記名捺印がなされていることから、2007年11月20日から2008年6月末の期間は任意に変更できるものであり、何ら販売期間を立証するものとはなり得ない旨弁駁中で述べている。

また、請求人は、乙第6号証が商品購入者である五味朋子氏により署名捺印がなされ、同第7号証が代官山店のマネージャーである荻原久美子氏により記名捺印がなされていることから、販売日の期間は任意に変更できるものであり、何ら販売期間を立証するものとはなり得ない旨弁駁中で述べている。

しかしながら、少なくとも乙第4号証は、片桐亜矢子氏の個人の印が押印されており、同第5号証も、内野恵子氏の個人の印が押印されている。

また、乙第6号証は、個人である五味朋子氏により乙6号証掲載の写真を提示のうえ記憶に基づき作成し、署名捺印されたものである。

さらに、乙第7号証も、萩原久美子氏の個人の印が押印されている。

したがって、乙第4号証ないし同第7号証は、いずれも通常使用権者自らが作成し、署名捺印又は記名捺印したものではない。

そもそも、最高裁平成3年4月23日商標権不使用取消審判審決取消請求事件判決において「商標法50条2項本文は、商標登録の不使用取消審判の請求があった場合において、披請求人である商標権者が登録商標の使用の事実を証明しなければ、商標登録は取消しを免れない旨規定しているが、これは、登録商標の使用の事実をもって商標登録の取消しを免れるための要件とし、その存否の判断資料の収集につき商標権者にも責任の一端を分担させ、もって右審判における審判官の職権による証拠調べの負担を軽減させた」と判示されているが、ここでいう使用の事実の存否の判断資料は、商標権者(専用使用権者又は通常使用権者)と全く無関係の第三者によって作成され、署名・記名又は捺印されたものでなければならないものではない。

また、本件商標を使用した「押し花シール」や「デコボールペン」の販売については、乙第1号証及び同第2号証に基づいて現実になされたものであり、任意に期間や商品名を変更できる性質のものではない。

さらには、乙第4号証には、現実の商品の写真が掲載され、同第7号証には商品名及び販売実績が記載されていることから、前記期間内に取引の事実があることは容易に推認できるものである。

よって、乙第4号証ないし同第7号証が自ら署名捺印又は記名捺印されたものであることを理由に、著しく信憑性を欠くとする請求人の主張には論理の飛躍があると言わざるを得ないものであって、本件商標の使用の事実を証明する同第4号証ないし同第7号証は、充分信憑性の高い証拠として位置付けることができるものである。

3 結語

以上のとおり、通常使用権者(パーソンズ社)は、本件商標と同一の商標を使用した「シール」及び「ボールペン」を販売しているため、少なくとも本件審判の請求登録前3年以内に日本国内において、請求に係る指定商品「文房具類」について登録商標を使用している事実が乙第1号証ないし同第7号証によって明白であるから、商標法第50条第1項及び第2項の規定により、本件審判請求に係る指定商品について、その登録を取消し得ないものである。

第4 当審の判断

1 本件商標の使用者について

(1)乙第1号証の本契約書は、商標権者(代表者 吉川恵子)とパーソンズ社(代表者 吉川英彦)との間における「マスターライセンス契約書(以下本契約という)」であり、第1条(契約の目的)に「本契約は、甲の所有する「PRIVACY」のライセンス事業を行うにあたり、甲から乙へ専属許諾されるマスターライセンス権、及びそれに係る諸業務についての基本的事項を定めるものであり、...」との記載ほか、第2条(委託業務内容)などの契約条項における記載を認めることができる。

しかしながら、第3条(指定商標)の「本契約において使用される商標、ロゴマークについては甲より乙へ別途指定される。」と記載されているのみで、他に商品が特定できるようなものはなく、また、第8条の「1.本件商標を付して販売される全ての商品・販促品・広告等について、乙は甲に提出し承認を得るものとする。」と記載されているのみで、他にこの事項を履行したことを明らかにするようなものも見当たらない。

(2)乙第2号証の本合意書は、平成18年11月8日を受付日とする当該商標権の特定承継による移転登録前の2004(平成16)年4月27日に締結されたものであって(甲第1号証:商標登録原簿)、かつ、その契約条項における第1条(目的)及び第2条(業務内容)の記載によれば、パーソンズ社と運営委託者との間において、後者がその主要事業である「ネイルアート事業」を行うにあたり、その代表者と共に、当該事業の拡大に努めることを基本的な合意契約を内容とするものであって、これ以上に代官山店において、当該文房具(シール、ボールペン)の販売に関する事項についての運営を委託しているとの記載は見出せない。また、ヴィアンヴィアンのホームページとする同第3号証からも代官山店において、当該文房具類の販売に関する状況は見出せない。

してみると、乙第2号証及び同第3号証からは、本件商標を使用した当該文房具(シール、ボールペン)の販売に関した契約事項は不明というほかない。

(3)小括

そうすると、本契約(乙第1号証:マスターライセンス契約書写し)には、本件商標が指定された事実も見当たらず、この契約書によっては、パーソンズ社が本件商標に係る通常使用権者であること、また、移転登録前に締結された本合意書(同第2号証)による「運営委託者」とは如何なる立場になるのか、及びパーソンズ社の直営とする代官山店のヴィアンヴィアンのホームページ(同第3号証)からは、当該文房具類に関する商品の販売状況は不明である。

しかしながら、この点について当事者間には特に争いはないものであり、爾後的な補完により解消し得るものとして、該パーソンズ社(運営委託者を含む)は、本件商標に係る通常使用権を許諾された者であることを前提として以下検討する。

2 本件商標の使用について

(1)乙第4号証は、販売の事実を示す写真及び証明書とするものであるところ、本件商標と社会通念上同一と認められる使用商標が付された在庫品の写真とする「シール」と「ボールペン」の表示の下に各2ツ、計4ツの写真(IMG_8250.JPG、IMG_8251.JPG、IMG_8253.JPG、IMG_8254.JPG)、手書きでの「シール 400円」と「キラキラボールペン 7000円」、「2007年11月20日〜2008年6月末まで、ヴィアンヴィアン代官山店にて販売致しました。」及びパーソンズ社の表示の下に某女性による署名捺印などの記載を認めることができる。

しかしながら、該個包装の写真からは、その側に「シール」または「ボールペン」との記載以上に、具体的な商品の材質や規格などの品質や、商品名、価格ほか、業者の表示などについては確認できない。また、これら写真にある商品がパーソンズ社に係る商品として一般の販売過程に置かれた商品であることを裏付けるような、製品の企画や仕様に係る書面、業者間での納品や請求書などの各取引書類は提出されていない。

してみると、該署名者が如何なる立場の者であるかはさておくとしても、証明をするに際しその根拠とした各取引書類など書証や、代官山店での当該商品の展示・販売状況及びその期間は不明であり、その取引の具体性ないし客観性に欠け、直に商品販売の事実を示す写真及び証明書として採用するのは困難であるといわざるを得ない。

(2)乙第5号証は、運営委託者の証明書とするものであるところ、その証明内容である「『PRIVACY』商標の『シール』及び『ボールペン』」の記載からは、具体的な商標の使用や当該商品自体の確認はできず、パーソンズ社に係る商品との前提は不明であり、仮にそれが特定し得たとしても、代官山店での商品の展示や販売状況及びその期間について、運営委託者の取締役とする者が実際の広告や取引書類などによりその事実を裏付けて証明しているものでもなく、その者が証明した書証1葉のみではその内容に係る実態、すなわち本件商標に係る具体的な使用は把握できない。

(3)乙第6号証は、購入者の証明書とするものであるところ、該証明書に掲載の写真は、乙第4号証における右から2ツ目の個包装箱の写真と同じ画像(IMG_8253.JPG)と認められ、その下段には「キラキラボールペン 7000円」の記載がされていること上述のとおりである。

しかして、購入者が証明用に該写真画像をどの様に入手し、取り込んだかはさておくとしても、これ以外は直筆であって、そもそもこのような証明を購入者が自主的にするようなものでなく、運営委託者の担当者がその依頼をしたものであれば、自らの証明書は印字されたものであり、かつ、写真画像はないから、該証明書の体裁は不自然である。また、上述したように該個包装の写真からは、具体的な材質や規格などの品質や、商品名(キラキラボールペン)などの表示については確認できないから、その証明内容である「この写真の商品...2007年12月15日に購入しました。」との記載のみでは、商品名、価格、商品コードなど、購入した商品が具体的に特定されず証明内容としては曖昧なものといわなければならない。

なお、商品名が相違する点はさておき、後述する乙第7号証のマーカーされた箇所の日付欄に「12.15」、商品欄に「デコボールペン」、及び金額欄に「7000」に基づき、その購入者に証明を求めたものであれば、むしろ、購入者を選定する際に参照したカードによる支払いに関するレシート類へのサイン(サインレスでもカード会社により購入者の特定は可能である。)などの取引書類が現実の取引状況を補完させる証拠ということができるにもかかわらず、その提出はない。

(4)乙第7号証は、販売報告書とするところ、「物販売上個人表 2007 12/1−12/31」及び「2007年12月 物版(そのまま転載した。)売り上げ詳細」のマーカーされた箇所の商品欄に「デコボールペン」、担当Sの欄に「¥14,700」の記載、及び日付の欄に「12.15」、商品の欄に「デコボールペン」、金額の欄に「7000」、税込の欄に「7,350」及び支払の欄に「カード」の記載がそれぞれ認められる。

そして、該物販売上個人表は、商品名に記載の「くつした」と「くつ下」や「Tekクリーム」と「Tekクリーム」など重複した記載ほかその仕分けや出納の記録や管理などの点において疑問が残る点はさておき、マーカーされた箇所の商品欄に上記ほか「押し花シール」及び担当Sの欄に「¥1,050」の記載がそれぞれ認められる以上に、本件商標に係る具体的な使用や、取引の状況などについては確認できない。

(5)小括

以上のとおり、写真画像(乙第4号証及び同第6号証)からは、一般の販売過程に置かれた商品(シール、ボールペン)であることを認定できないし、また、各証明書(乙第4号証ないし同第6号証)の証明内容をそれぞれ具体的ないし客観的に裏付けるよう証拠の提出もないばかりか、乙第4号証には「シール 400円」と「キラキラボールペン 7000円」と記載されているのに対し、乙第7号証の報告書における該「物販売上個人表」のマーカーされた箇所には、商品欄に「押し花シール」、担当Sの欄に「¥1,050」及び同じく商品欄に「デコボールペン」の各記載、及び該「物版売り上げ詳細」には、日付と商品欄に「12.8 押し花シール」とする箇所の金額欄に「500」と税込み欄に「525」の記載がそれぞれ認められるところであって、これら記載は商品名や単価において相違しその整合性がみられず、乙第4号証ないし同第7号証が一貫した特定商品に係る取引を立証するものとして、直に採用するのは困難であり、これら総合してみればその取引自体の信憑性に疑問を生ずるものである。

そうすると、パーソンズ社がたとい通常使用権者の立場にあり、また、乙第4号証及び同第6号証に掲載の写真における個包装において、本件商標と社会通念上同一の商標を使用しているとの事実を認めるとしても、これ以上に、2007年12月15日を含む2007(平成19)年11月20日ないし2008(平成20)年6月末の期間内において代官山店にて、本件商標を使用した「シール」または「ボールペン」に係る取引がされていたとの事実を乙第1号証ないし同第7号証によっては認めることはできない。

3 結語

以上のとおり、被請求人の答弁の全趣旨及び乙各号証を総合的に判断しても、本件商標は、本件審判請求の登録前3年以内に日本国内において、商標権者、使用権者のいずれによっても、その取消し請求に係る「計算尺、文房具類」について使用されていなかったというべきであり、かつ、その使用をしていないことについて正当な理由があるものとも認められない。

したがって、本件商標は、その指定商品中、第9類「計算尺」及び第16類「文房具類」についての登録は、商標法第50条の規定により取り消すべきである。

よって、結論のとおり審決する。

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