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結論

勝訴(請求認容)

第3条第1項第3号「欧文地名の識別力」の商標審決・判断理由(審判番号:不服2008−650021(T2008−650021/J1)|拒絶査定取消・登録)

審判番号
不服2008−650021(T2008−650021/J1)
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標(図形等・本文参照)
争点(論点)
欧文地名の識別力
適用条文
第3条第1項第3号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
拒絶査定取消・登録(勝訴(請求認容))

この審決(審判不服2008−650021(T2008−650021/J1)・不服)は、本件商標について、商標法第3条第1項第3号への該当性が争われた事例です。主な争点は「欧文地名の識別力」です。特許庁は「原査定を取り消す」と判断しました(拒絶査定取消・登録)。商品の品質や用途を直接表す語は識別力が否定されやすいため、出願前に造語化や図形との組合せを検討することが有効です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別掲のとおり「TSINGTAO」の欧文字を横書きしてなり、第32類に属する日本国を指定する国際登録において指定した商品を指定商品として、2005年(平成17年)7月4日に国際商標登録出願されたものである。

そして、指定商品については、原審における平成18年6月23日付け手続補正書及び2008年(同20年)2月15日に国際登録簿に記録された限定の通報の結果、第32類「Beers,all produced in China,Qingdao.」となったものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点

原査定は、「本願商標は、『TSINGTAO』の文字を普通に用いられる方法で書してなるところ、該文字は、中国山東省南東部にある港湾・工業都市の名称である『青島』を指称する西洋風表記として一般に使用されているものであるから、これを本願の指定商品に使用するときは、単に商品の産地及び販売地を表示するにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。また、出願人は、商標法第3条第2項の規定の適用を主張しているが、提出使用例からは、『青島ビール』『TSINGTAO BEER』等あるいはビールのラベルとして、『TSINGTAO』の文字と図形等を付した構成・態様よりなるものが多数使用されている事実が認められるもので、本願商標の『TSINGTAO』の文字部分のみが自他商品識別力を有するに至ったと判断することは未だ相当でない。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は、別掲のとおり「TSINGTAO」の文字を横書きしてなるものである。

ところで、原審説示の中国山東省南東部の港湾・工業都市の「青島」は、例えば「広辞苑第六版(株式会社岩波書店)」では、「チンタオ【青島】(Qingdao)中国山東省の南東部、膠州湾の南東端にある港湾都市」と記載されており、「Qingdao」の語が該都市の英文表記であることが認められる。

また、請求人(出願人)提出のインターネット情報甲第54号証(JAL(株式会社日本航空)グループ支店カウンター・営業案内、中国青島支店の掲載ページの写し)、及び同甲第55号証(World Atlas中国山東省青島周辺の地図の写し)においても、「Qingdao」の語が該都市の英文表記として用いられていることが認められる。

一方、「コンサイス外国地名事典(第3版)(株式会社三省堂)」では、該「青島」について「チンタオ 青島 Qingdao,Chingtao,Tsingtao 中国華北地区東部,山東省東部の港湾・工業都市」と記載されており、「Qingdao」が該都市の英文表記として最初に記載されている一方、「Tsingtao」も英文表記として最後に記されている。

そうとすると、原審説示のとおり、「Tsingtao」が中国の都市「青島」の英文表記として用いられる場合も否定はできないとしても、「Qingdao」が「青島」の正式な英文表記であることからすれば、「Tsingtao」より、直ちに該都市「青島(チンタオ)」の地名を理解、認識させるものとはいい難いと判断するのが相当である。

さらに、当審において職権をもって調査したが、本願の指定商品を取り扱う業界においては、「Tsingtao」の文字は、請求人(出願人)の商標として使用されている事実は多数見うけられるものの、当該指定商品の産地、販売地を表示するものとして普通に使用されている事実を見いだすことはできなかった。

そうとすれば、「TSINGTAO」の文字からなる本願商標をその指定商品に使用しても、これに接する取引者、需要者は、商品の産地、販売地もしくは品質を表示したものとして理解、認識するとはいえず、むしろ自他商品の識別標識としての機能を十分に果たし得るものと言わざるを得ない。

したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するとした原査定は妥当でなく、その理由をもって拒絶することはできない。

その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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