Trademark Appeal Case
カカオ品質表示の識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2008−900218(T2008−900218/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
理由テキスト
1 本件商標
本件商標は、「CACAO SELECTION」の欧文字と「産地限定カカオ」の漢字及び片仮名文字とを上下二段に横書きしてなり、平成19年7月4日に登録出願、第30類「カカオ豆を原材料にした菓子及びパン」を指定商品として、同20年1月7日に登録査定、同年2月29日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立ての理由の要旨
登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、登録異議申立ての理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として、甲第1号証ないし甲第12号証(枝番号を含む。)を提出した。
本件商標は、その指定商品との関係上「CACAO SELECTION」の欧文字部分において「より抜きのカカオ、精選したカカオ(を使用した品)」を理解させるにすぎず、また、「産地限定カカオ」の文字部分についても、「産地を限定したカカオ」ということを理解させるにすぎない。
したがって、本件商標は、これをその指定商品「カカオ豆を原材料に使用した菓子及びパン」に使用しても、これに接する者に「産地を限定し、精選したカカオを使用した商品」であるという当該商品の品質を認識させるにとどまるから、商標法第3条第1項第3号の規定に該当する。
以上のとおり、本件商標は商標法第15条第1項に違反して登録されたものであるから、商標法第43条の2第1号の規定によりその登録は取り消されるべきものである。
3 取消理由通知の要旨
当審は、平成21年5月26日付けで、商標権者に対し、相当の期間を指定して意見書を提出する機会を与え、本件商標の登録は商標法第43条の3第2項の規定に基づき取消すべきものと認める旨要旨次のとおり通知した。
(1)申立人の提出に係る第5号証ないし甲第8号証によれば以下の事情が認められる。(ア)京都高島屋のホームページにおいて、「京都高島屋:バレンタイン デパート最新チョコガイド」の見出しのもと、「『2007 タカシマヤ アムール・ド・ショコラ大好き!〜』1/31(水)〜2/14(水) ・・・日本の名だたるショコラティエたちが手がけた『ワールドカカオセレクション2007』(6個2100円)も、今回しか手に入らない目玉商品なのでお見逃しなく。」と記載されている。(甲第5号証)
(イ)KyushuWalker plusのホームページにおいて、「バレンタイン極上チョコ(1/30):九州トピックス:ニュースウォーカー」の見出しのもと、「定番チョコ専門店」の項目には、「カカオロマンス[福岡市・浄水通] 浄水通りに本店を構えるチョコレート専門店。昨秋登場の新作『カカオセレクション』が今年の売れ筋。」と記載されている。(甲第6号証)
(ウ)デパチカドットコムのホームページにおいて、「デパ地下の『今』を知る本!」の見出しのもと、「11月8・9日、銀座三越がマスコミ向けに発表した『銀座三越バレンタイン2008』に初お披露目した、日本初登場で銀座三越限定『レパブリカデルカカオ』の『アリバカカオセレクション(エクアドル)』(18個入り=10,500円)・・・。」と記載されている。(甲第7号証)
(エ)(株)ロッテのホームページにおいて、「お口の恋人ロッテ|ビジネスコンテンツ|ニュースリリース」の見出しのもと、「『カカオを味わう』・・・カカオ豆産地限定プレミアムチョコレート!・・・株式会社ロッテでは、厳選したカカオ豆をそれぞれ使用した産地限定チョコレート・・・『シングルカカオ2005カカオセレクション』を2005年1月18日(火)から全国で期間限定発売いたします。・・・『シングルカカオ2005カカオセレクション』の商品特徴は、1.チョコレートの原材料であるカカオ豆の産地を限定し、カカオ豆をシングル(単一)で使用しました。」と記載されている。(甲第8号証)
(2)また、当審が職権をもって調査したインターネットウェブサイトによれば、以下のとおり、「カカオセレクション」の文字が使用されている事実も認められる。
(ア)インターネットサイト「YAHOO!ショッピング」の「100%ChocolatCafe.」には、「カカオセレクション8」の表題の下に、「56種類のチョコレートから、独自のコンセプトでセットしたお勧めのパッケージです。・・・産地別のカカオの風味の違いが愉しめるセレクション。カカオの奥深さを知る旅の入り口です。」と記載されている。(http://store.shopping.yahoo.co.jp/chocolatecafe/y002r01.html)
(イ)インターネットサイト「カカオロマンス」のホームページには、「GIFT SET」の表題の下に「カカオセレクション」として「世界の嗜好品でもあるチョコレートの原料カカオ豆。カカオロマンスが厳選した産地ごとのシングルテイストのストレートタイプと各地の特色を生かしたブレンドタイプをお楽しみください。」と記載されている。(http://www.cacaoromance.jp/season/index.html)
(ウ)インターネットサイト「eltha(エルサ)」には、「バレンタイン2007」の表題のもと、「本気が伝わるチョコレートを探せ!」の項に、「日本橋高島屋 日本代表するチョコレート職人が、カカオの産地にこだわって作った6粒をひと箱に。フルーティーな酸味のドミニカ産、スパイシーなパプアニューギニア産、花のような香りのエクアドル産など・・・。産地によって異なるカカオの特色を生かして、・・・。」の記載、また、「ショコラセレクションCACAO2007」の項には、「・・・川口行彦、・・・土屋公二、・・・高木康政の3人がプロデュースしたチョコレートの詰め合わせボックス。カカオの含有率、原産地の特徴など、それぞれの個性が楽しめる。」と記載されている。(http://beauty.oricon.co.jp/special/20070205_03.html)
(3)上記の(1)及び(2)よりすれば、チョコレートの原材料であるカカオは、その原産地によって、それぞれ特徴を有することから、カカオの原産地を厳選したチョコレートの製造、販売が行われており、「カカオセレクション」の文字を使用し、宣伝、広告されている実情がみられる。
(4)そうとすると、本件商標は、その構成中上段の「カカオセレクション」の文字部分が、その指定商品との関係において、「より抜きのカカオ、精選したカカオ(を使用した品)」ということを理解させるにすぎず、また、その構成中下段の「産地限定カカオ」の文字部分については、その指定商品につき「産地を限定したカカオ」ということを容易に理解させる記述的部分にすぎないものというべきであるから、これをその指定商品について使用するときは、これに接する取引者、需要者に「産地を限定し、精選したカカオを使用した商品」であるということを認識、理解させるにとどまり、単に商品の原材料、品質を表すにすぎないから、本件商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。
4 商標権者の意見
商標権者は、上記3の取消理由の通知に対し、何ら意見書を提出していない。
5 当審の判断
本件商標についてした上記3の取消理由は妥当であって、本件商標は、その理由に示すとおり、商標法第3条第1項第3号に違反して登録されたものといわなければならないから、同法第43条の3第2項の規定に基づき、その登録を取り消すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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