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Trademark Appeal Case

指定商品と使用の有無

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号取消2009−300055(T2009−300055/J2)
審判種別取消
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

登録第0725150号商標の指定商品中、「第6類 金属製のバックル」、「第14類 身飾品(「カフスボタン」を除く。),カフスボタン,貴金属製のがま口及び財布,宝玉及びその模造品」、「第18類 かばん類,袋物」、「第21類 洗面用具入れ」、「第25類 ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト」及び「第26類 腕止め,衣服用き章(貴金属製のものを除く。),衣服用バッジ(貴金属製のものを除く。),衣服用バックル,衣服用ブローチ,帯留,ボンネットピン(貴金属製のものを除く。),ワッペン,腕章,ボタン類」については、その登録は取り消す。
審判費用は、被請求人の負担とする。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第725150号商標(以下「本件商標」という。)は、「ルナ」の片仮名文字を横書きしてなり、昭和40年5月17日に登録出願、第21類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同41年11月18日に設定登録され、その後、4回にわたり、商標権の存続期間の更新登録がなされ、さらに、平成18年8月2日に、指定商品を第3類「つけづめ,つけまつ毛」、第6類「金属製のバックル」、第8類「ひげそり用具入れ,ペディキュアセット,まつ毛カール器,マニキュアセット」、第10類「耳かき」、第14類「身飾品(「カフスボタン」を除く。),カフスボタン,貴金属製のがま口及び財布,宝玉及びその模造品,貴金属製コンパクト」、第18類「かばん類,袋物,携帯用化粧道具入れ」、第21類「化粧用具(「電気式歯ブラシ」を除く。)」、第25類「ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト」及び第26類「腕止め,衣服用き章(貴金属製のものを除く。),衣服用バッジ(貴金属製のものを除く。),衣服用バックル,衣服用ブローチ,帯留,ボンネットピン(貴金属製のものを除く。),ワッペン,腕章,頭飾品,ボタン類,造花(「造花の花輪」を除く。),つけあごひげ,つけ口ひげ,ヘアカーラー(電気式のものを除く。)」とする指定商品の書換の登録がなされ、その商標権は、現に有効に存続しているものである。

2 請求人の主張

請求人は、結論同旨の審決を求め、その理由及び答弁に対する弁駁を次のとおり述べ、証拠方法として、甲第1号証ないし甲第3号証を提出した。

(1)請求の理由

本件商標は、継続して過去3年以上日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれによっても、その指定商品中の「第6類 金属製のバックル」、「第14類 身飾品(「カフスボタン」を除く。),カフスボタン,貴金属製のがま口及び財布,宝玉及びその模造品」、「第18類 かばん類,袋物」、「第21類 洗面用具入れ」、「第25類 ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト」及び「第26類 腕止め,衣服用き章(貴金属製のものを除く。),衣服用バッジ(貴金属製のものを除く。),衣服用バックル,衣服用ブローチ,帯留,ボンネットピン(貴金属製のものを除く。),ワッペン,腕章,ボタン類」について使用されていないから、その登録は、商標法第50条第1項の規定により取り消されるべきである。

(2)答弁に対する弁駁

ア 被請求人は、本件商標の商標権者(以下、「商標権者」という。)が本件商標を「かばん類、袋物」に使用している証拠として、顧客に対して販売した美容商品・機材等の商品を渡す際に使用する紙袋(乙第1号証)及び請求書(乙第2号証)を提出している。

しかし、乙第1号証に係る紙袋は、商標権者が部分かつら等の美容商品・機材等を顧客に売り渡す際に、商品を紙袋に入れて提供しているにすぎず、当該紙袋は独立して取引の対象となっていない。当該使用は、第26類「かつら」等の包装又は広告についての商標の使用に該当する。

また、乙第2号証(請求書)からは、名古屋市中村区名西通1−1に住所を有する株式会社タケヤマが、株式会社オゼキヤに対し、2008年4月22日付けで手提袋(大、小)を計250,000円販売したことは認められる。しかしながら、当該請求書は、株式会社オゼキヤが株式会社タケヤマから手提袋を購入したことを証明するにすぎず、商標権者である株式会社尾関屋が、本件商標が付された手提袋を販売し市場に流通させたことの証明にはならない。また、その「手提袋」が乙第1号証で示される紙袋と一致するものか、その関連性も立証されていない。

仮に乙第1号証に係る紙袋が独立して取引の対象となることがあったとしても、「紙袋」は第16類「紙製包装用容器」の下位概念の商品である。なお、旧第21類(現第18類)に属する「袋物」等とは、物を入れて持ち歩くという実用性とともに身辺の装飾をも兼ね備えた性格を持ち、主として一般消費者を対象に独立して譲渡する対象となり得るものに限られるとする審決も存在する(甲第3号証)。

したがって、商標権者は、第18類「かばん類、袋物」について本件商標を使用しているとはいえない。

イ 以上のとおり、被請求人の提出する証拠は、本件商標が日本国内において本件審判の請求の登録前3年以内に請求に係る指定商品中、第18類「かばん類、袋物」について使用されていた事実を証明するものではない。

3 被請求人の答弁

被請求人は、「本件審判の請求は成り立たない。審判費用は請求人の負担とする。」との審決を求めると答弁し、その理由を次のように述べ、証拠方法として、乙第1号証及び乙第2号証を提出した。

(1)商標権者は、従前より部分かつら「ルナ・ピース」などの美容用品・機材等の販売を行っているが、顧客に対して販売した商品を渡す際に、登録商標である「ルナ」を英語で標記した「LUNA」のロゴを入れた紙袋(乙第1号証)に入れて提供している。

同紙袋は、数年前より商標権者が商品の販売時に使用しているものであり、平成20年4月22日には、同紙袋を発注していたこと、及び発注額が25万円という高額であり(乙第2号証)、紙袋(手提袋)が被請求人の業務上大量かつ頻繁に利用されていたことがわかる。

(2)「LUNA」の標章を付した上記紙袋を顧客に対して提供する方法により、販売された商品が商標権者の取扱い商品であることを顧客に告知し、外形上明示することとなり、いわば「歩く広告」として、販売した顧客のみならず、一般の消費者や卸売業者に対し、当該商品が商標権者の取扱い商品であることを広く知らしめ広告する機能を有することとなる。

また、かかる紙袋は、その機能として商品と一体的なものと評価できるところ、商品に対する信用の保護という商標制度の趣旨の実現において、紙袋それ自体への使用についても保護されるべき利益が存するというべきであるから、指定商品の「かばん類,袋物」に該当するといえる。

とすれば、商標権者が上記紙袋を顧客に頒布する行為は、商標法第2条第3項第1号の「商品又は商品の包装に標章を付する行為」若しくは同条8号の「商品若しくは役務に関する広告に標章を付して・・頒布・・する行為」として、同条にいう「使用」にあたるといえる。

(3)したがって、商標権者が、標章である「ルナ」を英語標記した「LUNA」の表示を付した紙袋に顧客の購入商品を入れて頒布することは、請求に係る指定商品の「第18類 かばん類,袋物」の「使用」にあたり、かつ継続して3年以上指定商品についての登録商標を使用しているのであるから、本件審判の請求が成り立たないことは明らかである。

4 当審の判断

(1)乙第1号証及び乙第2号証並びに答弁の全趣旨によれば、以下の事実を認めることができる。

ア 乙第1号証は、商標権者が、その業務に係る商品「部分かつらやその他の美容用品・美容器材」を顧客に販売した際に、顧客が購入した商品を入れて持ち帰る紙袋であって、該紙袋の右下には、上下の辺にふくらみのある横長長方形状の輪郭内に、飾り文字風に表された「L」と筆記体小文字の「una」を書してなる標章が表示され、その右に、「美容器材・卸/株式会社オゼキヤ」などの文字が表示されている。

イ 乙第2号証は、名古屋市に所在の株式会社タケヤマが「(株)オゼキヤ」に宛てた2008年4月22日付けの請求書であるところ、「品名」及び「金額」の各欄には、「手提袋 オゼキヤ様(小)/100,000」、「手提袋 オゼキヤ様(大)/150,000」と記載されている。

(2)前記(1)で認定した事実によれば、乙第1号証に示す紙袋は、商標権者の業務に係る商品の販売に際し、商品を購入した顧客が商品を持ち帰る便宜のために、顧客に無償で供される紙製包装用容器と認められるものであり、市場において独立して商取引の対象として流通に供される商品とは認められない。他に、商標権者が乙第1号証に示す紙袋を独立して商取引の対象として流通に供しているという事実を認めるに足る証拠の提出はない。

そして、乙第1号証に示す紙袋に表示された「Luna」なる標章は、商標権者の業務に係る商品「部分かつらやその他の美容用品・美容器材」の出所識別標識としての機能、あるいは品質保障機能、宣伝広告機能を発揮しているものと認め得るとしても、乙第1号証に示す紙袋自体の出所識別標識としての機能を発揮しているものでないことは明らかである。

さらに、仮に紙袋が独立して商取引の対象となることがあったとしても、乙第1号証に示す紙袋は、包装に使用されるものであって、第16類の紙製包装用容器の概念に属する商品であり、本件請求に係る指定商品中の「第18類 かばん類,袋物」の概念に属する商品とは認められない。

そうとすると、紙袋に表示された「Luna」なる標章は、本件商標とは、「ルナ」の称呼及び「月の女神」の観念を同一にする社会通念上同一の商標と認められるとしても、本件請求に係る指定商品中の「第18類 かばん類,袋物」についての使用とはいえないから、乙第1号証に示す紙袋に「Luna」なる標章が表示されていることをもって、請求に係る指定商品の「第18類 かばん類,袋物」について本件商標の使用をしているということはできない。

その他、商標権者ないし本件商標の使用権者が請求に係る指定商品中の「第18類 かばん類,袋物」について、本件商標又はこれと社会通念上同一と認められる商標の使用をしていたと認めるに足る証拠は見出せない。

なお、被請求人は、本件審判の請求の登録(平成21年1月30日)前3年以内である平成20年4月22日に、乙第1号証に示す紙袋が発注されていた旨を主張し、乙第2号証を提出するが、乙第1号証に示す紙袋が本件請求に係る指定商品の概念に属する商品と認められないことは上述のとおりである。なお、乙第2号証に記載の「手提袋 オゼキヤ様(小)/100,000」、「手提袋 オゼキヤ様(大)/150,000」が乙第1号証に示す紙袋と同一のものであることを裏付ける客観的証拠の提出はない。

(3)他に、本件商標が本件請求に係る指定商品について使用されていると認め得る証拠は見出せない。

(4)むすび

以上のとおりであるから、被請求人が、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において、商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれかが本件請求に係る指定商品のいずれかについて、本件商標の使用をしていたことを証明したものと認めることはできない。また、被請求人は、請求に係る指定商品について、本件商標を使用していないことについて正当な理由があることも明らかにしていない。

したがって、本件商標の登録は、その指定商品中の「第6類 金属製のバックル」、「第14類 身飾品(「カフスボタン」を除く。),カフスボタン,貴金属製のがま口及び財布,宝玉及びその模造品」、「第18類 かばん類,袋物」、「第21類 洗面用具入れ」、「第25類 ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト」及び「第26類 腕止め,衣服用き章(貴金属製のものを除く。),衣服用バッジ(貴金属製のものを除く。),衣服用バックル,衣服用ブローチ,帯留,ボンネットピン(貴金属製のものを除く。),ワッペン,腕章,ボタン類」について、商標法第50条の規定により、取り消すべきものとする。

よって、結論のとおり審決する。

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