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Trademark Appeal Case

品質表示語の識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2008−32710(T2008−32710/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別掲1のとおりの構成からなり、第9類に属する願書に記載の商品を指定商品として、平成18年12月7日に商標出願され、その後、指定商品については、原審における同19年10月29日並びに同20年4月25日付け手続補正書及び当審における平成21年3月5日付け手続補正書により、最終的に、第9類「コンピュータ用モニター,テレビジョン受信機」と補正されたものである。

2 原査定において引用した商標

原査定において、本願の拒絶の理由に引用した登録第4472177号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲2のとおりの構成にからなり、平成12年3月30日登録出願、第9類「電気通信機械器具,電子応用機械器具及びその部品,磁心,抵抗線,電極,録画済みビデオディスク及びビデオテープ,金銭登録機,現金自動預金支払機」を指定商品として、同13年5月11日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断

本願商標は、別掲1のとおり、三角形を複数個、円状に配した図形とその右側に、上段に「CLEAR」の欧文字と該文字の下に細字で小さく表された「FILTER」の欧文字を、それぞれほぼ同じ長さをもって表し、「CLEAR」の右側に「FILTER」と同じ大きさの「PRO」の欧文字を配してなるところ、図形部分と文字部分とは、視覚的に分離して看取されるばかりでなく、これらを常に一体不可分のもととして認識、把握されなければならない特段の事情を見いだし得ないものであるから、図形部分と文字部分はそれぞれが独立して自他商標の識別標識としての機能を果たし得るものである。

ところで、本願商標の文字部分についてみるに、その構成中の「CLEAR」の文字は、「透明な、(音・声が)澄んだ、明るい、(色が)鮮やかな」等(株式会社小学館発行「ランダムハウス英和大辞典第2版」)の意味を有する英語として親しまれており、かつ、本願の指定商品「コンピュータ用モニター,テレビジョン受信機」を取扱う業界においては、インターネット検索情報等によれば、「CLEAR」の外来語として一般に親しまれている「クリア」の文字が、「鮮やかでクリアな画像を実現した、高品質TFT液晶」、「より高音質でクリアな映像を描き出します。」、「キレのある、クリアな映像を実現」、「目にやさしい画質とクリアな音質」のように使用されている事実があることからすれば、本願商標の構成中の「CLEAR」の文字は、商品の品質を表示する語として、理解、把握されるものであるから、標識としての機能を有しないか、極めて弱いものというのが相当である。

また、「CLEAR」の下に配された「FILTER」の文字は、「ろ過、フィルター」等(株式会社小学館発行「ランダムハウス英和大辞典第2版」)の意味を有する英語として、親しまれており、かつ、本願の指定商品を取扱う業界においては、インターネット検索情報等によれば、「FILTER」の外来語として一般に親しまれている「フィルター」の文字が、「プラズマテレビに欠かせない、高機能な光学フィルターです。」、「フィルター改良で移り混みを提言したプラズマテレビ発売」、「液晶パネルの表面には偏光フィルターが配置されている。」、「液晶ディスプレイ保護フィルターを標準装備」のように使用されている事実があることからすれば、本願商標の構成中の「FILTER」の文字も、商品の品質を表示する語として、理解、把握されるものであるから、標識としての機能を有しないか、極めて弱いものというのが相当である。

そうすると、本願商標は、その構成中の「CLEAR」の文字部分が他の文字より大きく表されているとしても、前記のとおり、自他商品の識別標識としての機能を有しないか、極めて弱いというのが相当であり、殊更、該文字を分離、抽出して、これから生じる「クリア」の称呼及び「透明な、澄んだ、明るい、鮮やかな」等の観念をもって取引に資されるということはできず、また、その構成中の「FILTER」の文字部分も自他商品の識別標識としての機能を有しないか、極めて弱いというのが相当であることからすれば、その構成中の「FILETR」の文字部分が該「CLEAR」の文字部分とほぼ同じ幅を持って外観上まとまりよく一体に表された構成からなることも相まって、両語が一連一体の一種の造語として認識し、把握されるとみるのが自然である。

しかして、「PRO」の文字部分については、「CLEAR」の文字部分の右上に小さく表されているものであるから、該「PRO」の文字部分が他の文字部分とともに、常に一体不可分のものとして取引に資されるものということはできない。

してみれば、本願商標は、その構成文字に相応して、「クリアフィルタープロ」又は「クリアフィルター」の称呼を生ずるものというべきである。

そうとすれば、本願商標から「クリア」の称呼をも生ずると認定した上で、その称呼において、本願商標が引用商標に類似する商標であるとした原審の判断は妥当なものとは認められない。

また、本願商標と引用商標とは、それぞれの構成からみて、外観において区別できるものであり、観念については、本願商標が特定の意味を有しない造語からなるものであるから、比較することができない。

したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当でなく、その理由をもって本願を拒絶することはできない。

その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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