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Trademark Appeal Case

造語の識別力判断

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2009−4708(T2009−4708/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

第1 本願商標

本願商標は、「ホワイトニング・ソルブ」の文字を標準文字で表してなり、第1類「かび除去剤,防かび剤,その他の化学品,のり及び接着剤(事務用又は家庭用のものを除く。),植物成長調整剤類,肥料,陶磁器用釉薬,塗装用パテ,原料プラスチック」及び第3類「家庭用帯電防止剤,家庭用脱脂剤,さび除去剤,染み抜きベンジン,洗濯用柔軟剤,洗濯用漂白剤,塗料用剥離剤,つや出し剤,かび取り洗浄剤,その他のせっけん類,歯磨き,化粧品,研磨紙,研磨布,研磨用砂,人造軽石,つや出し紙,つや出し布」を指定商品として、平成19年12月19日に登録出願されたものである。そして、願書記載の指定商品については、当審において、同21年11月2日付け提出の手続補正書により、第1類「かび除去剤,防かび剤」及び第3類「かび取り洗浄剤」と補正されたものである。

第2 原査定の拒絶の理由の要点

原査定は、以下の1及び2のとおり認定、判断し、本願を拒絶したものである。

1 商標法第3条第1項第6号について

本願商標は、「ホワイトニング・ソルブ」の文字を書してなるところ、その構成中の「ホワイトニング」の文字部分が、「漂白剤や白くすること」の意味を、「ソルブ」の文字部分が、「吸収・吸着すること」の意味を表わすことから、商標全体としてみても「漂白剤など白くすることや吸収・吸着する吸着剤」といった程度の意味を表わしているものと認識するにとどまり、これをその商品について使用しても、特に白くすることと吸収・吸着することに特化していることを単に示しているにすぎず、本願商標は、何人かの業務に係る商品であることを認識することができないものと認められる。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当する。

2 商標法第4条第1項第11号について

本願商標は、以下の登録商標と同一又は類似であって、その商標に係る指定商品と同一又は類似の商品について使用するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。

(1)登録第1609353号商標は、「SOLVE」の欧文字を横書きしてなり、昭和54年11月12日に登録出願、第4類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同58年8月30日に設定登録され、その後、2回にわたり商標権の存続期間の更新登録がされ、さらに、平成17年6月29日に、第3類「ふけ止めシャンプー,その他のせっけん類,歯磨き,化粧品,香料類」を指定商品とする書換登録がされたものである。

(2)登録第1629400号商標は、「ソルブ」の片仮名文字を横書きしてなり、昭和54年11月12日に登録出願、第4類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同58年10月27日に設定登録され、その後、2回にわたり商標権の存続期間の更新登録がされ、さらに、平成17年8月17日に、第3類「ふけ止めシャンプー,その他のせっけん類,歯磨き,化粧品,香料類」を指定商品とする書換登録がされたものである。

(3)登録第5098680号商標は、「ニューソルブ」の片仮名文字及び「NEWSOLVE」の欧文字を2段に横書きしてなり、平成19年6月11日に登録出願、第1類「化学品,のり及び接着剤(事務用又は家庭用のものを除く。),高級脂肪酸,非鉄金属,非金属鉱物,原料プラスチック,パルプ」を指定商品として、同19年12月14日に設定登録されたものである。

(前記(1)ないし(3)の登録商標をまとめていうときは、以下「引用商標」という。)

第3 当審の判断

1 商標法第3条第1項第6号について

本願商標は、前記1のとおり、「ホワイトニング・ソルブ」の文字を標準文字で表してなるところ、構成中の「ソルブ」の文字について、原審において、「吸収・吸着すること」の意味を表すと判断しているが、当該「ソルブ」の発音に照応する英語は、「解明する、解決する」等の意味を有する「solve」と認められることから、全体として、原審説示の「漂白剤など白くすることや吸収・吸着する吸着剤」の如き意味合いは生じ得ないものである。

さらに、当審において職権をもって調査したが、「ホワイトニング・ソルブ」の文字が、当該指定商品を取り扱う業界において、商品の品質等を表示するためのものとして、取引上普通に使用されているという事実も見出すことはできなかった。

してみれば、本願商標は、構成文字全体をもって特定の意味合いを有しない一種の造語を表したものとして認識されるとみるのが相当であり、これをその指定商品に使用しても、需要者が何人かの業務に係る商品であるかを認識することができない商標とはいえないものである。

したがって、本願商標が商標法第3条第1項第6号に該当するとして本願を拒絶した原査定は妥当ではなく、その理由をもって本願を拒絶することはできない。

2 商標法第4条第1項第11号について

本願商標は、前記1のとおり、「ホワイトニング・ソルブ」の文字を標準文字で表してなるところ、各文字は、同じ書体、同じ間隔により外観上まとまりよく表され、これより生じる「ホワイトニングソルブ」の称呼もよどみなく一連に称呼し得るものである。

そして、本願商標の構成中「ホワイトニング」の文字が、「白くすること、美白」の意味を有するとしても、本願の補正後の指定商品との関係において、該文字が商品の品質等を具体的に表示してなるとはいい難く、また、本願商標に接する取引者、需要者等が、殊更、「ホワイトニング」の文字部分を捨象し、「ソルブ」の文字部分のみをもって取引に資するべき特段の事情も見出せないことから、「ホワイトニング・ソルブ」の構成文字全体をもって、一体不可分の特定の観念を生じない一種の造語を表したものとして認識し、把握されるとみるのが自然である。

そうすると、本願商標は、その構成文字全体に相応して、「ホワイトニングソルブ」の称呼のみを生ずるというべきである。

したがって、本願商標より、「ソルブ」の称呼をも生ずるとし、その上で、本願商標と引用商標が称呼上類似するとして、本願商標を商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定の認定、判断は、妥当なものということはできない。

3 まとめ

以上のとおり、本願商標が商標法第3条第1項第6号及び同法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は妥当でなく、取消しを免れない。

その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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