Trademark Appeal Case
称呼・外観の類似性
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2008−31900(T2008−31900/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、別掲1のとおり、「EMANON」の欧文字と「エマノン」の片仮名文字を上下二段に横書きしてなり、第12類「自動車の部品及び付属品」を指定商品として、平成20年1月16日に登録出願されたものである。
2 引用商標
原査定において、本願の拒絶の理由に引用した登録第5168489号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲2のとおりの構成からなり、平成19年6月26日登録出願、第12類「自動車の部品及び付属品」を指定商品として、同20年9月26日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
3 当審の判断
本願商標は、別掲1のとおり、「EMANON」の欧文字と「エマノン」の片仮名文字を上下二段に横書きしてなるところ、下段の「エマノン」の片仮名文字は、上段の欧文字の読みを表したものと無理なく認識できるものであるから、該構成文字に相応して、「エマノン」の称呼を生ずるものであり、特定の観念を理解させるものではないから、一種の造語よりなるものとみるのが相当である。
他方、引用商標は、別掲2のとおり、二重の横長楕円輪郭線内に「emaNON」の欧文字を顕著に表し、その下段に「Co.,Ltd.」の文字を小さく表してなり、該輪郭線の下部分に「エマノン」の片仮名文字を表してなるところ、構成中の「emaNON」及び「エマノン」の文字は、特定の意味を有さないから、造語と認識されるものであるが、「有限責任会社」の意味合いである「Co.,Ltd.」の文字を有することから、「エマノン有限責任会社」程の意味合いを理解させるものである。また、引用商標は、文字を二重の横長楕円輪郭線で囲んでなるところ、その輪郭線は、商品のラベルなどにおいて普通に採択、使用されているものであって、決して特殊な態様からなるものということはできないから、単なる装飾図形とみるのが相当である。そして、構成中「Co.,Ltd.」の文字は、会社がその商号を英語により表示する場合等において、社会一般において普通に用いられるものであるから、該文字部分を省略し、楕円形の中央に顕著に表された「emaNON」の欧文字及びその欧文字の読みを表したものと認められる「エマノン」の片仮名文字部分が、引用商標における自他商品識別標識としての機能を果たすものと解するのが自然である。
そうすると、引用商標からは、構成文字全体より生ずる「エマノンカンパニーリミテッド」の称呼のほかに、「emaNON」の欧文字及び「エマノン」の片仮名文字部分に相応して、「エマノン」の称呼をも生じ、該称呼をもって取引に資されることも少なくないものというのが相当である。
してみれば、本願商標と引用商標とは、共に造語よりなる商標であることから、観念において比較することはできないとしても、「エマノン」の称呼を共通にするものであるから、称呼上類似の商標といわざるを得ない。さらに、外観上においても、両者は、「エマノン」の片仮名文字部分を共通にし、欧文字部分の綴りを同じくし、大文字か或いは小文字を含む構成であるかの微差にすぎないものであるから、近似した印象を与えるものである。
そうとすれば、両商標は前記のとおり、称呼を共通にし、観念については明確に区別することはできず、外観上も近似した印象を与えるものであるから、時と所を異にして両商標に接した需要者は、これらを同一又は類似の商品に使用したときには、商品の出所につき誤認混同を生ずるおそれがあることを否定することはできない。
そして、本願商標の指定商品は、引用商標に係る指定商品と同一のものである。
なお、請求人(出願人)は、請求人(出願人)が既得している登録商標と引用商標との関係から、引用商標は登録を受けることができない商標であった旨主張し、したがって、そのような引用商標をもって本願商標は拒絶されることはない旨主張しているが、商標登録出願に係る商標が商標法第4条第1項第11号に該当するか否かは、過去の登録例等の判断に拘束されることなく、本件の事案に即して当該出願に係る商標と特定の他人の登録商標との対比において、個別具体的に判断されるべきものである。
そうすると、本願商標とその構成態様を異にする請求人(出願人)の既登録商標が引用商標と類似しないとされているからといって、これをもって本願商標も引用商標と類似しないものであるとすることはできないし、本願商標は、引用商標と類似するものであることは前述のとおりであり、このことは請求人(出願人)の既登録商標があることによって左右されるものではない。
また、請求人(出願人)は、引用商標について、本来登録を受けることができない商標であるとも述べているが、引用商標について、無効審判請求の手続をとっている事実はなく、引用商標は現に有効に存続しているものであるから、請求人(出願人)のいずれの主張も採用することができない。
したがって、本願商標を商標法第4条第1項第11号に該当するものとして、本願を拒絶した原査定は、妥当であって取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
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