sokuhyo

Trademark Appeal Case

商標の一体性判断と類否

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2008−9424(T2008−9424/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「il・elle」の文字を書してなり、第14類「貴金属,宝石箱,身飾品,宝玉及びその原石並びに宝玉の模造品,時計」を指定商品として、平成19年7月5日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点

原査定は、「本願商標は、その構成中にフランス国所在の『アシェット フィリパキ プレス ソシエテ アノニム』が商品『雑誌』等に使用して著名な商標『ELLE』と酷似する『elle』の文字を有してなるものであるから、これを出願人がその指定商品に使用した場合には、該商品が、恰も上記者又はその者と何等かの関係を有する者の業務に係る商品であるかの如く、その商品の出所について混同を生じさせるおそれがあるものと認められる。したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第15号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は、前記1のとおり、「il・elle」の文字を書してなるところ、該構成文字は、同じ書体、同じ大きさで、外観上まとまりよく一体的に表されており、その構成中の「il」の文字が「彼」等を、「elle」の文字が「彼女」等をそれぞれ意味する仏語であるから、全体として「彼、彼女」等の観念を生ずるものということができる。そして、これより生ずると認められる「イルエル」の称呼も、よどみなく一連に称呼し得るものであって、他に構成中の「il」又は「elle」の文字部分のみが独立して認識されるとみるべき特段の事情を見いだし得ないものであるから、本願商標は、構成全体をもって一体不可分のものと認識、把握されるとみるのが相当である。

一方、原審において引用する「ELLE」(以下「引用商標」という。)は、その構成文字より、「エル」の称呼及び仏語の文字の意味として「彼女」、及び雑誌の「ELLEブランド」という程の観念を生ずるものということができる。

そこで、本願商標と引用商標とを比較するに、本願商標と引用商標は、それぞれの構成よりみて、外観上明らかに区別し得る差異を有し、また本願商標より生ずる「イルエル」の称呼と、引用商標より生ずる「エル」の称呼とは、音構成の差異等により、明瞭に区別できるものであり、さらに観念についても、上記のとおり区別し得るものである。

そうすると、本願商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点からみても、相紛れるおそれのない非類似の商標というべきである。

してみれば、たとえ、引用商標が商品「雑誌」において広く知られているとしても、本願商標をその指定商品に使用しても、これに接する取引者、需要者が、引用商標を連想又は想起するものとは認められず、該商品が「アシェット フィリパキ プレス ソシエテ アノニム」又は同人と経済的、組織的に何らかの関係のある者の業務に係る商品であるかの如く、その商品の出所について混同を生じさせるおそれがあるものということはできない。

したがって、本願商標が、商標法第4条第1項第15号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当でなく、取消しを免れない。

その他、本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

Next Action

次の一手につながるサービス

類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。

次の一歩へ

商標の登録可能性を無料で確認するか、費用の目安を料金表・シミュレーターで把握できます。