結論テキスト
審判費用は、被請求人の負担とする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 取消2008−301510(T2008−301510/J2) |
|---|---|
| 審判種別 | 取消 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
本件登録第4533685号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲のとおりの構成よりなり、平成13年2月27日に登録出願、第29類「ラクトフェリンを主成分とし打錠成型してなる加工食品」を指定商品として、同14年1月11日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
なお、本件審判の請求の登録日は、平成20年12月19日である。
請求人は、結論同旨の審決を求め、その理由及び答弁に対する弁駁を要旨次のように述べている。
被請求人は、本件商標をその指定商品の第29類「ラクトフェリンを主成分とし打錠成型してなる加工食品」について、継続して3年以上日本国内において使用していない。また、本件商標について専用使用権者は存在せず、また、通常使用権者として本件商標を使用している者も存在しない。
したがって、本件商標は、商標法第50条第1項の規定により取り消されるべきものである。
被請求人は、乙第1号証ないし乙第3号証を提出し、本件商標について、かつて野球メーカー「株式会社ダイオス」にメダリストを提供した経緯があるが、その後、一般的な販売店ではなく、スポーツ選手、一般個人、治療医院等の個人向けに切り替えて、依頼があれば販売中である旨を主張している。しかしながら、以下に述べる理由により、被請求人提出の答弁書及び乙第1号証ないし乙第3号証は、本件商標が本件不使用取消審判の請求の登録前3年以内に使用されていた事実の証明には不十分である。
(1)乙第1号証のラベルの作成について
乙第1号証には、「株式会社丸吾」より、平成13年2月よりメダリストラベル6点を継続的に作成したことに相違が無い旨が記載されている。しかしながら、この書面ではラベルを継続的に作成した事実は証明されるものの、最終ラベル作成日についての記載がされていない以上、乙第1号証は本件商標が本件不使用取消審判の請求の登録前3年以内に使用されていたことを証明する証拠にはなり得ない。
(2)乙第2号証のラベルについて
乙第2号証には日付等の記載が見受けられない以上、製作当初に作成したラベル見本であると疑わざるを得ない。よって乙第2号証は本件商標が本件不使用取消審判の請求の登録前3年以内に使用されていたことを証明する証拠にはなり得ない。
(3)乙第3号証のラベルについて
乙第3号証には日付等の記載が見受けられない以上、製作当初に作成したラベル見本であると疑わざるを得ない。また、販売元にダイオス社の社名が記載されているので過去にダイオス社を通して販売をしていた証拠とはなりえるが、スポーツ選手、一般個人、治療医院等の個人向けに切り替えて、依頼があれば販売している旨について、乙第3号証は証拠とはなり得ない上、本件商標が本件不使用取消審判の請求の登録前3年以内に使用されていたことを証明する証拠ともなり得ない。
(4)本件商標の実質的な使用について
被請求人は答弁書において、「弊社はかつて野球メーカー『株式会社ダイオス』にメダリストを提供した経緯がある」と述べているが、株式会社ダイオスを通じて本件不使用取消審判の請求の登録前3年以内に実質的に使用されていた事実は証明されていない。ところで商標は、取引における識別標識であるから、商標を付した商品が頒布され、流通過程に乗ってはじめて実質的に使用といい得る。
しかしながら、被請求人は答弁書において、「一般的な販売ではなく、スポーツ選手、一般個人、治療医院の個人向けに切り替えて、依頼があれば販売し現在に至っている。」と述べ、本件商標を付した商品が一般に頒布され流通していることを主張している。しかしながら、このような商品の頒布を客観的に証明する証拠は、一切提出されていない。したがって、被請求人の答弁書は、本件商標が本件不使用取消審判の請求の登録前3年以内に実質的に使用されていた事実を証明するものではない。
以上のように、被請求人提出の答弁書及び乙第1号証ないし乙第3号証は、本件商標が本件不使用取消審判の請求の登録前3年以内に使用されていた事実を証明するものではない。
被請求人は、本件審判の請求は成り立たない、審判費用は請求人の負担とする、との審決を求め、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として、乙第1号証ないし乙第7号証を提出した。
(なお、平成21年8月7日付け答弁書の証拠方法に添付された乙号証は、一般的に用いられている表示方法に倣い、先に提出の乙第3号証に続くものとして、乙第4号証以下に繰り下げて扱った。)
被請求人は、かつて野球メーカー「株式会社ダイオス」にメダリストを提供した経緯がある。その後、一般的な店頭販売ではなく、スポーツ選手、一般個人、治療病院等の個人向けに切り替えて、依頼があれば販売し現在に至っている。
そして、株式会社ダイオスの倒産に伴い、今となっては、ネット掲載、店舗販売の実績を証明することができない。また、被請求人も株式会社ダイオスの書類及び弊社パソコンでの証拠物件等は倒産時にすべて処分してしまった。
そこで、当時の活動を証明する手段として、ラベル製造会社の請求書及び商品名「メダリスト」を製造した西川製薬株式会社の納品伝票及び請求書を提示することで、請求書の「日付」が商品化を進めた証拠となるのではと考えた。
(1)乙第1号証は、被請求人宛の「株式会社丸吾」からの書面であり、「メダリストラベル作成について 平成13年2月より弊社にてメダリストラベル6点を継続的に作成したことに相違ありません。」と記載され、右下部分に「株式会社丸吾」のゴム印及び社印が押印されている。
(2)乙第2号証は、2枚の商品ラベルの写しである。上の商品ラベルの三等分された左側には、「スポーツサプリメント/メダリスト/男性アスリート」の文字が白抜きで表されている。中央には、四角い枠内に「品番:DSO1M/商品名:メダリスト 男性アスリート/名称:アシュワガンダ含有食品/材料名:・・・・」などの表示がある。右側には、上部の四角い枠内に「販売元:株式会社 ダイオス/(住所、電話番号)/発売元:(株)クレッセンドコーポレーション/(住所、電話番号)」の表示があり、その下部には、バーコードが表示されている。
また、下の商品ラベルの三等分された左側には、「スポーツサプリメント/メダリスト/女性アスリート」の文字が白抜きで表されており、その他の部分は、上の商品ラベルとほぼ同様の表示がなされている。
(3)乙第3号証は、4枚の商品ラベルの写しである。上2枚の商品ラベルは、横向きであるのに対し、下2枚の商品ラベルは、縦向きの構成になっている。各商品ラベルには、「スポーツサプリメント/メダリスト/男性アスリート」又は「スポーツサプリメント/メダリスト/女性アスリート」の文字が白抜きで表されており、その他の部分は、商品名、名称、原材料名、内容量などの他に、「販売元:株式会社ダイオス/(住所、電話番号)」及び「発売元:株式会社クレッセンドコーポレーション/(住所、電話番号)」などの表示がある。
(4)乙第4号証は、被請求人宛の「株式会社丸吾」からの書面であり、「メダリストラベルの作成について 平成13年2月を初回として弊社にてメダリストラベルを継続的に作成した事に相違ない事をここに証明致します。」と記載され、右下部分に「株式会社丸吾」のゴム印及び社印が押印されている。
(5)乙第5号証は、株式会社クレッセンドコーポレーションに対する株式会社丸吾のラベル製造に係る「請求書(控)」の写しとされるものである。この請求書(控)には、「13年02月28日締分」、「当月ご請求額 375,375」の記載がある。また、「品番 44X172」について「品名 メダリスト男性アスリート横」「品名 : 縦」及び「品名 メダリスト女性アスリート横」」「品名 : 縦」があり、それぞれ「数量 1000」「単価 5」「金額 5000」の記載がある。そして、「備考」欄には、「西川製薬直納」の記載がある。
(6)乙第6号証は、2009年8月7日に西川製薬が送付したFAXの送信票(NO.6374150P.1 3/3)と認められるところ、そこには、「13年2月24日」の日付がある「(株)クレッセンド Co,」宛の「株式会社ニシカワ」の「納品書(控)」3枚(1471−1、伝票No1471−2、伝票No1471− )が見て取れる。
そして、1471−1の納品書(控)には、「153053 包装 メダリスト(女性アスリート) 400本 80 32,000」及び「153053 包装 メダリスト(男性アスリート) 400本 80 32,000」の記載がある。
(7)乙第7号証は、2009年8月7日に西川製薬が送付したFAXの送信票(NO.6374150P.3 2/3)と認められるところ、そこには、「発行日13年2月28日」及び「13年2月28日締切分」の日付がある「(株)クレッセンド Co,」宛の「株式会社ニシカワ」の「請求書控」が見て取れる。
そして、商品名欄等には、「1471 包装 メダリスト(女性アスリート) 400本 80 32,000」及び「1471 包装 メダリスト(男性アスリート) 400本 80 32,000」の記載がある。
(1)本件商標に係る商品ラベルについては、6種類のラベルが作成されている。そして、ラベル作成者の「株式会社丸吾」による「メダリストラベルの作成について 平成13年2月を初回として弊社にてメダリストラベルを継続的に作成した事に相違ない事をここに証明致します。」(乙第4号証)という内容の証明書が提出されている。
しかし、上記証明内容における「メダリストラベルを継続的に作成した事」に関しては、商品ラベルの作成費に関する請求書が平成13年2月28日締分の日付のある「請求書(控)」(乙第5号証)のみであり、このほかに時期を異にした商品ラベル作成に関する依頼書、納品書等の証拠はない。
また、その「請求書(控)」からすると、「メダリスト男性アスリート」の縦及び横、「メダリスト女性アスリート」の縦及び横のラベルの合計数量は20,000枚と認められるものである。そして、この商品ラベルの消尽を裏付ける商品の販売数量等に関する証拠はない。
(2)6種類の商品ラベルには、「メダリスト」の表示及び商品名として「スポーツサプリメント」の表示がされている。そして、原材料名及び内容量の表示からすれば、錠剤状のサプリメントであることが解る。また、販売元として「株式会社 ダイオス」、発売元として被請求人「(株)クレッセンドコーポレーション」の記載がされていることが認められる。
そして、西川製薬が送付したFAXの送信票によれば、平成13年2月24日付けの納品書(控)において、株式会社ニシカワから(株)クレッセンドCo,に包装された「メダリスト(女性アスリート)」及び「メダリスト(男性アスリート)」が合計で800本納品されている(商品ラベルについては、株式会社丸吾から西川製薬へ直接納品されている。)。
しかしながら、本件商標に係る商品ラベルの付された商品に関して、通常存在すると考えられる取引上の注文書、納品書、支払伝票などの具体的取引書類の提示はないことから、この納品された商品が、どの時期にどのように販売されたのか一切不明である。
また、被請求人は、「(販売元の)株式会社ダイオスの倒産に伴い、今となっては、ネット掲載、店舗販売の実績を証明することができない。また、被請求人も株式会社ダイオスの書類及び弊社パソコンでの証拠物件等は倒産時にすべて処分してしまった。」旨述べているが、株式会社ダイオスの倒産の時期も明らかにされておらず、どの時期に販売していたのかも述べていない。一方、当該商品の発売元である被請求人の会社によって当該商品が販売されたとの主張は一切されていない。
さらに、西川製薬による当該商品についての納品書(控)は、これ1件のみであって、これ以降継続して注文、製造、納品がされた事実は明らかでない。
してみると、平成13年2月24日以降に当該商品ラベルの付された商品の販売があったとしても、本件審判の請求の登録日(平成20年12月19日)より3年以内にその商品の販売があったかについては一切不明であって、本件商標の使用の事実は明らかでない。
以上を総合すると、被請求人の販売に係る商品の「スポーツサプリメント」は、本件商標の指定商品である「ラクトフェリンを主成分とし打錠成型してなる加工食品」であり、これに使用している商品ラベルの商標と本件商標は、社会通念上同一の商標といえるものである。
しかし、乙第1号証ないし乙第7号証をもってしては、被請求人が、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において、商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれかがその指定商品について、本件商標を使用していることを証明したものと認めることはできない。
また、被請求人は、本件商標を請求に係る指定商品について使用していないことについて、正当な理由があることを明らかにしていない。
したがって、本件商標の登録は、商標法第50条の規定により、取り消すべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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