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Trademark Appeal Case

「予防力」の識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2009−4512(T2009−4512/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「予防力」の文字を横書きしてなり、第3類及び第5類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として、平成20年4月23日に登録出願されたものである。そして、願書記載の指定商品については、当審において、同21年4月30日付け提出の手続補正書により、第3類「害虫忌避効果又は防虫効果を有する芳香剤」及び第5類「虫忌避剤」と補正されたものである。

2 原査定の拒絶の理由(要点)

原査定は、「本願商標は、『悪い事態がおこらないように前もってそれを防ぐ効能。』の意味合いの標語・キャッチフレーズと認識させるにとどまる『予防力』の文字を普通に用いられる方法で書してなるものであるから、これを本願指定商品中例えば『病害虫や疾病を予防する効果を有する商品』に使用するときは、需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができないものと認められる。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるので、同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審における審尋

当審において、本願商標は商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして、請求人に対して、別掲のとおり、平成21年6月30日付け審尋を通知した。

4 審尋に対する請求人の対応

前記審尋に対して、所定の期間を指定して意見を申し立てる機会を与えたところ、請求人からは何らの意見もない。

5 当審の判断

本願商標は、前記1のとおり、「予防力」の文字を横書きしてなるところ、その構成中「予防」の文字は、「悪い事態がおこらないように前もってそれをふせぐこと。」の意味を有し、「力」の文字は、「能力。効能。」等(いずれも「広辞苑第六版」)の意味を有することから、全体として、「悪い事態がおこらないように前もってそれを防ぐ効能」、すなわち「予防する力」程の意味合いを看取させるものである。

そして、前記3審尋において通知したとおり、「予防力」の文字は、新聞やインターネットのウェブサイトにおいて、前記意味合いをもって、広く一般に使用されているものであり、また、本願指定商品を取り扱う業界において、「予防」の文字は、商品の品質等を表す文字として使用されており、さらに、商品の機能又は効能等を表す文字と「力」の文字とを結合させて、例えば「殺鼠力」、「殺虫力」などのように、「○○力」と表される文字が、商品の品質等を表示する文字として使用されている実情にある。

してみれば、本願商標は、これをその指定商品中「病害虫の飛来を予防する効果を有する商品」に使用するときは、これに接する取引者、需要者は、商品の品質、機能、効能等を表示したものと理解するに止まり、自他商品の識別標識としての機能を果たす商標とは認識し得ないと判断するのが相当であり、かつ、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるというべきである。

したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当する。

なお、原査定において、本願商標は、商標第3条第1項第6号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして拒絶したものであるが、前記3のとおり、当審における審尋において、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当すると通知しており、本願商標は、前記のとおり、本願指定商品中、特定の商品との関係においては、自他商品の識別標識としての機能を果たさない商標であり、この認定において原査定と相違するものではないから、結局、原査定は妥当なものであって取り消すことはできない。

よって、結論のとおり審決する。

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