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Trademark Appeal Case

称呼の類似性と実使用

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2008−650053(T2008−650053/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「BICAR」の欧文字を横書きしてなり、第1類、第5類、第31類及び第40類に属する国際登録において指定された商品及び役務を指定商品及び指定役務として、2004年12月17日にベネルクスにおいてした商標登録出願及び2005年5月10日のベネルクスにおける商標登録に基づいてパリ条約第4条による優先権を主張し、2005年(平成17年)6月7日に国際登録されたものである。

その後、指定商品及び指定役務については、2007年(平成19年)2月23日付けで国際登録簿に記載された限定の通報及び原審における同年3月22日付け手続補正書により、別掲のとおりの指定商品及び指定役務に補正されたものである。

2 引用商標

原査定において、本願の拒絶の理由に引用した登録商標は、以下の(1)ないし(4)である。

(1)引用商標1

登録第2227515号商標は、「VICCA」の欧文字を横書きしてなり、昭和62年3月31日に登録出願、第1類「化学品(他の類に属するものを除く)薬剤、医療補助品」を指定商品として、平成2年4月23日に設定登録され、その後、平成12年2月8日に商標権の存続期間の更新登録がされたものである。

(2)引用商標2

登録第2435750号商標は、「ビッカー」の片仮名文字を横書きしてなり、平成元年7月10日に登録出願、第32類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成4年7月31日に設定登録されたものである。その後、平成14年7月23日に商標権の存続期間の更新登録がされ、指定商品については、平成15年7月9日に第29類「食肉,卵,食用魚介類(生きているものを除く。),冷凍野菜,冷凍果実,肉製品,加工水産物(「かつお節・寒天・削り節・食用魚粉・とろろ昆布・干しのり・干しひじき・干しわかめ・焼きのり」を除く。),かつお節,寒天,削り節,食用魚粉,とろろ昆布,干しのり,干しひじき,干しわかめ,焼きのり,加工野菜及び加工果実,油揚げ,凍り豆腐,こんにゃく,豆乳,豆腐,納豆,加工卵,カレー・シチュー又はスープのもと,お茶漬けのり,ふりかけ,なめ物」及び第31類「食用魚介類(生きているものに限る。)」を指定商品とする書換登録がされたものである。

(3)引用商標3

登録第4180254号商標は、「ビッカ」の片仮名文字及び「VIKKA」の欧文字を二段に横書きしてなり、平成9年3月27日に登録出願、第5類「薬剤」を指定商品として、平成10年8月21日に設定登録されているが、その後、平成20年8月21日に商標権の存続期間が満了し、平成21年4月28日に登録の抹消登録がされているものである。

(4)引用商標4

登録第4180255号商標は、「ビッカ」の片仮名文字及び「VICCA」の欧文字を二段に横書きしてなり、平成9年3月27日に登録出願、第5類「薬剤」を指定商品として、平成10年8月21日に設定登録されているが、その後、平成20年8月21日に商標権の存続期間が満了し、平成21年4月28日に登録の抹消登録がされているものである。

3 当審の判断

引用商標3及び引用商標4は、存続期間が満了し、登録の抹消登録がされているものである。

したがって、本願商標は、原査定の拒絶の理由における引用商標3及び引用商標4とは抵触しないものとなったから、当該引用商標についての拒絶の理由は解消した。

本願商標は、「BICAR」の欧文字を横書きしてなるところ、特定の意味合いを有しない造語と認められる。

そして、かかる構成、態様においては、我が国では一般に慣れ親しんだローマ字読み又は英語風の読み方に倣って称呼される場合が多いことから、当該欧文字部分に相応して「バイカー」、「ビカー」の称呼を生ずるものというのが相当である。

なお、請求人が提出した甲第2号証ないし同第5号証並びに職権による調査によれば、本願商標は本件商標の出願人であるSOLVAY(Societe anonyme)(「Societe」における「e」には、アクサンテギュが付されている。)と独占販売契約を結んでいる株式会社タクマの子会社であるタクマ汎用機械株式会社は、平成14年度から現在に至るまで7年間にわたって、本願指定商品に含まれているものと認められる排ガス処理用化学品について、「BICAR」の欧文字を「ビカール」と発音して使用してきたことが認められる。

以上の取引の実情を考慮すると、本願商標「BICAR」は、実社会において、事実上、「ビカール」とのみ発音され使用されてきたのであるから、前記したとおり、「バイカー」、「ビカー」の称呼を生ずるものであるとしても、本願商標からは、「ビカール」の称呼をも生ずるものと判断するのが相当である。

他方、引用商標1は、「VICCA」の欧文字を横書きしてなるところ、「ビッカ」の称呼を生じるものである。

また、引用商標2は、「ビッカー」の片仮名文字を横書きしてなるところ、「ビッカー」の称呼を生じるものである。

そこで、本願商標から生じる「バイカー」、「ビカー」及び「ビカール」の称呼と引用商標1から生じる「ビッカ」の称呼とを比較するに、まず、「バイカー」の称呼と「ビッカ」の称呼とは、音構成の差により明らかに聞き誤るおそれはない。

次に、「ビカー」の称呼と「ビッカ」の称呼についてみるに、両称呼は、語頭音の「ビ」の音を共通にするが、該音に伴う促音の有無、第2音に伴う長音の有無に差異を有するものである。

しかして、前者は、長音を伴うことにより、全体が伸びやかに発音されるものであり、これに対して、後者は、促音を伴う2音構成よりなるところ、称呼の識別上重要な要素を占める語頭において、「ビ」の音が促音を伴うことにより、強く明瞭に発音されるという差異を有し、該差異は、全体としても3音対2音という短い音構成からなる両称呼に与える影響は決して小さいものとはいえず、両商標をそれぞれ一連に称呼するときは、語調、語感が異なり、互いに相紛れるおそれはないものというべきである。

次に、「ビカール」の称呼と「ビッカ」の称呼についてみるに、両称呼は、語頭音の「ビ」の音を共通にするが、該音に伴う促音の有無、第2音に伴う長音の有無及び語尾部分における「ル」の有無に差異を有するものである。

しかして、前者は、長音を伴うことにより、全体が伸びやかに発音されるものであり、これに対して、後者は、促音を伴う2音構成よりなるところ、称呼の識別上重要な要素を占める語頭において、「ビ」の音が促音を伴うことにより、強く明瞭に発音され、また、語尾部分における「ル」の有無の差異についても、全体としても4音対2音という短い音構成からなる両称呼に与える影響は決して小さいものとはいえず、両商標をそれぞれ一連に称呼するときは、語調、語感が異なり、互いに相紛れるおそれはないものというべきである。

次に、本願商標から生じる「バイカー」、「ビカー」及び「ビカール」の称呼と引用商標2から生じる「ビッカー」の称呼とを比較するに、まず、「バイカー」の称呼と「ビッカー」の称呼とは、音構成の差により明らかに聞き誤るおそれはない。

次に、「ビカー」の称呼と「ビッカー」の称呼についてみるに、両称呼は、語頭音の「ビ」の音を共通にするが、該音に伴う促音の有無に差異を有するものである。

しかして、前者は、長音を伴うことにより、全体が伸びやかに発音されるものであり、これに対して、後者は、促音を伴う構成よりなるところ、称呼の識別上重要な要素を占める語頭において、「ビ」の音が促音を伴うことにより、強く明瞭に発音されるという差異を有し、該差異は、全体としても3音対3音という短い音構成からなる両称呼に与える影響は決して小さいものとはいえず、両商標をそれぞれ一連に称呼するときは、語調、語感が異なり、互いに相紛れるおそれはないものというべきである。

次に、「ビカール」の称呼と「ビッカー」の称呼についてみるに、両称呼は、語頭音の「ビ」の音を共通にするが、該音に伴う促音の有無及び語尾部分における「ル」の有無に差異を有するものである。

しかして、前者は、全体が伸びやかに発音されるものであり、これに対して、後者は、促音を伴う3音構成よりなるところ、称呼の識別上重要な要素を占める語頭において、「ビ」の音が促音を伴うことにより、強く明瞭に発音され、また、語尾部分における「ル」の有無の差異についても、全体としても4音対3音という短い音構成からなる両称呼に与える影響は決して小さいものとはいえず、両商標をそれぞれ一連に称呼するときは、語調、語感が異なり、互いに相紛れるおそれはないものというべきである。

また、本願商標及び引用各商標は、特定の意味合いを有しない造語と認められるものであるから、観念については比較すべくもないものであり、さらに、両商標の構成は前記したとおりであるから、外観においては相紛れるおそれはないものである。

そうとすれば、本願商標と引用商標1及び引用商標2とは、外観、称呼及び観念のいずれの点においても紛れるおそれのない非類似の商標といわなければならない。

したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は妥当でなく、取消しを免れない。

その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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