Trademark Appeal Case
仏語「PEAU」の識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2008−900463(T2008−900463/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第5163477号商標(以下「本件商標」という。)は、「PEAU」の欧文字を標準文字で表してなり、平成19年11月13日に登録出願、第3類「せっけん類,歯磨き,化粧品,香料類」を指定商品として、平成20年8月29日に設定登録されたものである。
2 本件登録異議の申立て(要旨)
異議申立人は、登録異議の申立ての理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として、甲第1号証及び甲第2号証を提出した。
(1)本件商標は、これを本件の指定商品に使用するときは、「肌用の商品」であることを直感させ、単に商品の品質を表す標章にすぎないものであるから、商標法第3条第1項第3号に該当する。
(2)本件商標を、「肌用の商品」以外の商品に使用するときには、あたかもその商品が「肌用の商品」であるかの如く直感させ、その商品の品質について誤認を生ずるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。
3 本件商標に対する取消理由
商標権者に対し、平成21年7月7日付けで通知した取消理由は以下のとおりである。
(1)本件商標は、前記1のとおり、「PEAU」の文字を普通に用いられる方法で表わしたものであるところ、「PEAU」は、「皮膚。肌」等を意味する仏語であって、化粧品等を取り扱う業界にあっては、英語はもとより、仏語も標章等に広く採択使用されている外国語であることは、公知のことといえるものであり、本件商標の指定商品には、化粧品やせっけん類など、肌や皮膚に係る商品が含まれている。
(2)登録異議申立人の提出に係る証拠及び職権による証拠調べによれば「PEAU」の語(文字)に関して、以下の事実が認められる。
ア 辞書等によれば、「PEAU」について、以下の事実が認められる。
(ア)「クラウン仏和辞典」(2001年2月15日(株)三省堂)には、[po ポー](英語skin)「(人間・動物の)皮膚、肌、皮」と記載されている。
(イ)「ディコ仏和辞典」(2009年3月10日(株)白水社)には、(英語skin/hide)「皮膚、肌、(動物の)皮」と記載されている。
(ウ)「小学館ローベル仏和大辞典」(1999年4月10日 (株)小学館)には、「皮膚、肌」と記載されている。
(エ)プランタン銀座(PRINTEMPS GINZA)の(プランタン スタイル)フランス語講座の「第7回 あなたの肌はpeau seche?peau grasse?」の記載中に肌質の種類として以下の記載が有る。(http://www.printemps-ginza.co.jp/style/french/report07.html)
乾燥肌 peau seche(ポー セッシュ)
混合肌 peau mixte(ポー ミックスト)
オイリー肌 peau grasse(ポー グラス)
イ 「PEAU」の文字が美容関係の店名等に使用されている事実(インターネット情報)。
(ア)La.peau neigesue(ラポネージュ)
フェイシャル専門サロン
ラ・ポネージュとはフランス語で「雪のような白い肌」という意味です。
http://kireinaohada.41310.jp/
(イ)Le Seve Peau(スキンケア専門のエステサロン)
Le Seve Peauは“肌の活力”という意味のフランス語・・・
http://www.lesevepeau.com/index.html
(ウ)Salon de Peau サロン・ド・ポウ(フェイシャル専門店)
http://www.salon-de-peau.com/m/
(エ)聖心美容外科
Ds.Peau Sainte(ディーエス・ビューセント)
http://www.biyougeka.com/contents/cosme/130101.aspx
(オ)La Peau Lisse(ラ・ポー・リセ)
ラ・ポー・リセとは「艶々なお肌」というフランス語の意味を持ち、ハンドマッサージにこだわったトリートメントでお客様の上質な時間をご提供するサロンです。
http://www.lapeaulisse.com/concept.html
(カ)Peau de Peshe(ポー・ドゥ・ペシェ)エステサロン
http://www.fukumasutei.co.jp/new-esute-p.htm
(キ)SALON DE PEAU BLANCHE(サロン・ド・ポー・ブランシェ)
http://www.twin-d.co.jp/peau_blanche/index/index.html
ウ 「PEAU」の文字が商標等に使用されている事実。
(ア)Cle De Peau/クレドポー・ボーテ(資生堂)
(イ)A・PEAU(パピリオ株式会社)
(ウ)Peau Cellule/ポーセリュール(プルシアン株式会社)
(エ)PEAU DE PERLE/ポーデペール(イトーヨーカ堂)
(オ)R・PEAU/ル・ポー(株式会社アムレット)
(カ)ヴァンドポー ローション(カネボウ化粧品)
VIN DE PEAU/ヴァンドポー
(キ)peau de peche/ポードペシェ(株式会社ポードペシェ)
(ク)CHELIXIR PEAU/シェリキサーポウ(株式会社ジェービック)
(ケ)peau deetoile/ポードエトワール(アンドシーム株式会社)
(コ)lotion hydratante pour la peau/skin moisturizer/CK be スキンモイスチャライザー(カルバンクライン)
(3)以上によれば、「PEAU」あるいはその表音と認められる「ポー」が取引場裏において、「肌」や「皮膚」を示す文字として、商品名、取扱店の名称等の中で使用され、また、商標の一部として多数採択されているものであるから、これらを勘案すれば、本件商標を指定商品中の皮膚や肌のために用いる商品(皮膚用化粧品ほか)に使用しても、商品の品質・用途を表示したものと理解されるに止まり、自他商品の識別標識として認識されることはなく、その機能を果たすことができないといわざるを得ないものである。
そして、当業者がその取引に際して必要適切な表示として、使用を欲する文字と認めるのが相当であるから、特定の者による独占使用を認めることは公益上適当としないものに当たるというべきである(最高栽・昭和54年4月10日第3小法廷判決参照)。
また、本件商標を、指定商品中上記に照応する商品以外の商品に使用するときには、商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるというべきである。
(4)したがって、本件商標の登録は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に違反してされたものである。
4 商標権者の意見
商標権者は、上記3の取消理由に対し、指定した期間内に意見を述べていない。
5 当審の判断
上記3の取消理由は、妥当なものと認められるから、本件商標の登録は、商標法第43条の3第2項の規定により取り消すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
Next Action
次の一手につながるサービス
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。